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虚しい言葉
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夜、眠ろうとして口の中に妙な痛みが走った。
イヤな感じの痛みで、気のせいだと思おう。って、ベッドに
入ったものの、痛みが少し強くなった気がする。
「何なんだろう?こんなの初めてで……ぅ、痛い。クレース、助けて。」
多分、もうそろそろ帰って来るとは思うけど。
何でこんなに不安なのか。多分、痛みが続いていて理由も分からないから。
ブランケットに包まって、心臓の音がバクバクするのを聞いている。
こんなに心臓ってうるさかった?
いや、違う。これは、口の中にまるで心臓があるみたいって事だ。
痛い痛い、痛い。
何か良くないものでも食べたかな?歯磨きだって教わった通りに
しているのに。
痛みのあまりに、眠れない。うぅ、もう泣きそう。
どうしたら良いんだろう?
どうしたらこの痛みが少しでもマシになるのかと考える。
俺は、髪の解けたままで居ても立ってもいられずにベッドから抜け出して
ペタペタと床を歩き、誰かとぶつかった。
「ゎ……っぷ……」
『ただいま~。ごめん、結構遅くなっちゃったよね。あれ?イリア、眠れないのかな。』
クレースの優しい声が聞けた。これだけでいとも簡単に俺は涙が出てしまっていた。
『!?どうしたの……まさか、お腹でも痛い?』
クレースは驚きながらも、俺を抱き上げてくれた。
「いたい。口の中が……多分、歯なのかな?ちくちく、ズキズキする。」
『あれれ、もしかしてそれは。ちょっと、コッチに。明るい方で口を大きく
あーんしてごらん。』
抱っこだなんて、恥ずかしかったけれど。
クレースが側に居るとなんとなく、痛みが和らぐ気がして。
灯りの下に連れて行かれて、俺は一旦クレースに床に降ろされて
大人しく怖々と口を開けた。
じぃっと覗き込むクレースとその影が、なんとなく怖くて
ぎゅっと目を閉じた。
頬には、そっとクレースの手が添えられているのが分かる。
『奥の方じゃない?』
「うん。」
『ちょっと、虫歯が出来ちゃってる。困ったね。痛いと眠れないでしょう?』
クレースは俺の頭を撫でて、眉をひそめている。
「水、飲んだらちょっとしみる。」
『俺の責任だよ。最近、甘い物とか結構あげてたから。……ごめんね。』
「俺、どうなっちゃうの?このままずーっと痛いの?」
『まさか!?明日朝いちばんで診て貰おう。俺も一緒に付いて行くからね。』
「何される?」
『そうだなぁ、虫歯をけずって。「イヤだー!!そんな酷い目に遭うくらいなら、痛いの我慢する」』
怖くて、完全におびえてる俺を見てクレースは
『駄目だよ。放っておいて、そこから違う病気にだってなる事もあるんだ。何が何でも
連れて行くよ。午前中はお店はお休みだね。』
暴れていると、自分のせいでクレースに迷惑を掛けている事を感じて
胸が痛んだ。
「違う病気には、なりたくないから。やっぱり行くから……。その、ついて来てね。クレース。」
気恥ずかしいけれど、俺には頼れる人がこの世にクレースしかいない。
『歯磨きちゃんとしてても、虫歯になり易い人もいるからね。俺も気を付けてるよ。』
「くれーす……痛いの、ちょっと良くなった、かも。」
『うん、それは良かった。でも、明日は行くからね。』
ちぇーっ。分かってはいるけど。ちょっと怖いなぁ。
「怖いよ、クレース。お医者さんとかは行った事無いからさ。」
抱き締めて貰うと、本当に心が軽くなる。
『良いんだよ、怖くても。でも、ちょっとだけ我慢すれば良くなる。治してもらえるから。』
眼をゴシゴシ擦っていると、背中を撫でられた。
「ん、もう寝るね。早く寝れば早く明日になるだろうし。」
『えらいなぁ、イリアは。そっか、俺も寝る支度しようかな。……お休み。また明日。』
ベッドに横になると、耳元でちゅっと音がした。
キス、されたのかな?とか考えてる内に俺はあっという間に夢の中に落ちて行った。
◇
「おはよ~……くれーす?」
泣き疲れて、すぐに寝落ちて目覚めた俺は厨房にクレースの姿を探した。
『あ、おはよう。イリア。朝食、もう食べようか。』
「何してたの?」
『店の前に、張り紙をしてたんだ。さて、今日は頑張ろうか。』
「ん……。頑張る。」
朝から、痛みは無かったけれど怖々して食べているせいかいつもより
食事が楽しくなかった。
歯医者さんに行く前に、丁寧に歯を磨いて身支度をすませたクレースと
外に出る。もっと違う事で、一緒に出掛けたかったなぁ。
なんて思っていると、すぐに到着してしまった。
クレースが受付で色々と書類を書いてくれている。
すぐに、名前を呼ばれて俺は内心クレースに助けを求めながらも
診察室に歩いて行った。
クレースは、いつもの緩い笑顔で両手をギュッとしてた。
多分、励ましとか応援のつもりだったと思う。
診察の椅子に座らされて、寝てる時みたいだと思っていると
明るいライトが目に当たったと思った瞬間に、目は何かに覆われて
変な緊張も無くなった。
「ただいまぁ……。」
しばらくして、待合室に戻るとクレースは料理の本を読んでいた。
『ありゃ、麻酔されたみたいだね。えらい、頑張ったんだね。』
本棚に読んでいた本を戻して、俺の隣に座るクレースは
「にゃんか、くちのかんかく?おかひい」
少し笑っている。
『だろうね、痺れてるからね。しばらくご飯も食べにくいし不便だけど
ちょっとの間だけだから。』
「もう来なくてもいいの?」
『お医者さんは、何て言ってたの?』
「ひらん。きいてにゃい」
ま、受付で聞けばいいよ。と、クレースはあっけらかんとしている。
治療費を支払ってもらうと、帰り際
『良かったね。そんなに酷くない虫歯だからもう今回で治療はお終いらしいよ。』
次回が無い事を聞いて、安心した。
「俺、もう虫歯にならない様に歯磨き頑張る。」
『丁寧な磨き方、教えてあげるから。一緒にしよう。』
何かを責める訳でも無く、むしろ自分を責めて。その上
俺に、一緒にしようと言ってくれるクレースには、
本当に感謝してもしきれないんじゃないか。
「今日、午後から沢山店を手伝う。」
『無理しなくても良いんだよ?ほら、ちょっと疲れたんじゃないイリア。』
店に帰って来て、俺はしばらく何を口にするでも無く。
開店に向けての準備をしていた。
クレースはすぐに、市場に向かった。
青果であれば、まだ買い付けられるかもしれないと慌てて出ていった。
俺は、一人店の掃除をしながらクレースの帰りを待つ。
コンコン、とドアをノックする音がして
「どちら様?」
と、顔を出すと。額に巻いていたターバンを取られて
ビックリしていると、大柄な大人2人が俺を顔をジロジロ眺めて
何かを話している。
『坊主、お母さんはどうした?』
「……母さんは、いない。急に、居なくなって。俺も捜してるんだ。」
『このアザは、昔から?』
「そう。でも、母さんも確か似た様なものがあるって言ってた。」
『間違いなさそうだ。君は、こんな所に居る人では無いんだよ。』
俺は、ただただ大人2人が怖くて。
見上げながら嫌な予感がして、バッと家から表の道を走って逃げた。
急に、怖くなった。なんだか分からないけれど。
もう、クレースと一緒に居られなくなるんじゃないか。
本能的に、そう感じた。
体力もあまり無くて、足もうまく動かない。
早くなんて走れるはずが無いのに。
俺は、大人2人にいとも簡単に捕縛されてしまった。
クレース!と名前を呼んでも、何も変わらないけど叫んで
少しでも、届かないかと必死だった。
俺と、クレースとの生活は
わずか1か月で幕を閉じたのだった。
イヤな感じの痛みで、気のせいだと思おう。って、ベッドに
入ったものの、痛みが少し強くなった気がする。
「何なんだろう?こんなの初めてで……ぅ、痛い。クレース、助けて。」
多分、もうそろそろ帰って来るとは思うけど。
何でこんなに不安なのか。多分、痛みが続いていて理由も分からないから。
ブランケットに包まって、心臓の音がバクバクするのを聞いている。
こんなに心臓ってうるさかった?
いや、違う。これは、口の中にまるで心臓があるみたいって事だ。
痛い痛い、痛い。
何か良くないものでも食べたかな?歯磨きだって教わった通りに
しているのに。
痛みのあまりに、眠れない。うぅ、もう泣きそう。
どうしたら良いんだろう?
どうしたらこの痛みが少しでもマシになるのかと考える。
俺は、髪の解けたままで居ても立ってもいられずにベッドから抜け出して
ペタペタと床を歩き、誰かとぶつかった。
「ゎ……っぷ……」
『ただいま~。ごめん、結構遅くなっちゃったよね。あれ?イリア、眠れないのかな。』
クレースの優しい声が聞けた。これだけでいとも簡単に俺は涙が出てしまっていた。
『!?どうしたの……まさか、お腹でも痛い?』
クレースは驚きながらも、俺を抱き上げてくれた。
「いたい。口の中が……多分、歯なのかな?ちくちく、ズキズキする。」
『あれれ、もしかしてそれは。ちょっと、コッチに。明るい方で口を大きく
あーんしてごらん。』
抱っこだなんて、恥ずかしかったけれど。
クレースが側に居るとなんとなく、痛みが和らぐ気がして。
灯りの下に連れて行かれて、俺は一旦クレースに床に降ろされて
大人しく怖々と口を開けた。
じぃっと覗き込むクレースとその影が、なんとなく怖くて
ぎゅっと目を閉じた。
頬には、そっとクレースの手が添えられているのが分かる。
『奥の方じゃない?』
「うん。」
『ちょっと、虫歯が出来ちゃってる。困ったね。痛いと眠れないでしょう?』
クレースは俺の頭を撫でて、眉をひそめている。
「水、飲んだらちょっとしみる。」
『俺の責任だよ。最近、甘い物とか結構あげてたから。……ごめんね。』
「俺、どうなっちゃうの?このままずーっと痛いの?」
『まさか!?明日朝いちばんで診て貰おう。俺も一緒に付いて行くからね。』
「何される?」
『そうだなぁ、虫歯をけずって。「イヤだー!!そんな酷い目に遭うくらいなら、痛いの我慢する」』
怖くて、完全におびえてる俺を見てクレースは
『駄目だよ。放っておいて、そこから違う病気にだってなる事もあるんだ。何が何でも
連れて行くよ。午前中はお店はお休みだね。』
暴れていると、自分のせいでクレースに迷惑を掛けている事を感じて
胸が痛んだ。
「違う病気には、なりたくないから。やっぱり行くから……。その、ついて来てね。クレース。」
気恥ずかしいけれど、俺には頼れる人がこの世にクレースしかいない。
『歯磨きちゃんとしてても、虫歯になり易い人もいるからね。俺も気を付けてるよ。』
「くれーす……痛いの、ちょっと良くなった、かも。」
『うん、それは良かった。でも、明日は行くからね。』
ちぇーっ。分かってはいるけど。ちょっと怖いなぁ。
「怖いよ、クレース。お医者さんとかは行った事無いからさ。」
抱き締めて貰うと、本当に心が軽くなる。
『良いんだよ、怖くても。でも、ちょっとだけ我慢すれば良くなる。治してもらえるから。』
眼をゴシゴシ擦っていると、背中を撫でられた。
「ん、もう寝るね。早く寝れば早く明日になるだろうし。」
『えらいなぁ、イリアは。そっか、俺も寝る支度しようかな。……お休み。また明日。』
ベッドに横になると、耳元でちゅっと音がした。
キス、されたのかな?とか考えてる内に俺はあっという間に夢の中に落ちて行った。
◇
「おはよ~……くれーす?」
泣き疲れて、すぐに寝落ちて目覚めた俺は厨房にクレースの姿を探した。
『あ、おはよう。イリア。朝食、もう食べようか。』
「何してたの?」
『店の前に、張り紙をしてたんだ。さて、今日は頑張ろうか。』
「ん……。頑張る。」
朝から、痛みは無かったけれど怖々して食べているせいかいつもより
食事が楽しくなかった。
歯医者さんに行く前に、丁寧に歯を磨いて身支度をすませたクレースと
外に出る。もっと違う事で、一緒に出掛けたかったなぁ。
なんて思っていると、すぐに到着してしまった。
クレースが受付で色々と書類を書いてくれている。
すぐに、名前を呼ばれて俺は内心クレースに助けを求めながらも
診察室に歩いて行った。
クレースは、いつもの緩い笑顔で両手をギュッとしてた。
多分、励ましとか応援のつもりだったと思う。
診察の椅子に座らされて、寝てる時みたいだと思っていると
明るいライトが目に当たったと思った瞬間に、目は何かに覆われて
変な緊張も無くなった。
「ただいまぁ……。」
しばらくして、待合室に戻るとクレースは料理の本を読んでいた。
『ありゃ、麻酔されたみたいだね。えらい、頑張ったんだね。』
本棚に読んでいた本を戻して、俺の隣に座るクレースは
「にゃんか、くちのかんかく?おかひい」
少し笑っている。
『だろうね、痺れてるからね。しばらくご飯も食べにくいし不便だけど
ちょっとの間だけだから。』
「もう来なくてもいいの?」
『お医者さんは、何て言ってたの?』
「ひらん。きいてにゃい」
ま、受付で聞けばいいよ。と、クレースはあっけらかんとしている。
治療費を支払ってもらうと、帰り際
『良かったね。そんなに酷くない虫歯だからもう今回で治療はお終いらしいよ。』
次回が無い事を聞いて、安心した。
「俺、もう虫歯にならない様に歯磨き頑張る。」
『丁寧な磨き方、教えてあげるから。一緒にしよう。』
何かを責める訳でも無く、むしろ自分を責めて。その上
俺に、一緒にしようと言ってくれるクレースには、
本当に感謝してもしきれないんじゃないか。
「今日、午後から沢山店を手伝う。」
『無理しなくても良いんだよ?ほら、ちょっと疲れたんじゃないイリア。』
店に帰って来て、俺はしばらく何を口にするでも無く。
開店に向けての準備をしていた。
クレースはすぐに、市場に向かった。
青果であれば、まだ買い付けられるかもしれないと慌てて出ていった。
俺は、一人店の掃除をしながらクレースの帰りを待つ。
コンコン、とドアをノックする音がして
「どちら様?」
と、顔を出すと。額に巻いていたターバンを取られて
ビックリしていると、大柄な大人2人が俺を顔をジロジロ眺めて
何かを話している。
『坊主、お母さんはどうした?』
「……母さんは、いない。急に、居なくなって。俺も捜してるんだ。」
『このアザは、昔から?』
「そう。でも、母さんも確か似た様なものがあるって言ってた。」
『間違いなさそうだ。君は、こんな所に居る人では無いんだよ。』
俺は、ただただ大人2人が怖くて。
見上げながら嫌な予感がして、バッと家から表の道を走って逃げた。
急に、怖くなった。なんだか分からないけれど。
もう、クレースと一緒に居られなくなるんじゃないか。
本能的に、そう感じた。
体力もあまり無くて、足もうまく動かない。
早くなんて走れるはずが無いのに。
俺は、大人2人にいとも簡単に捕縛されてしまった。
クレース!と名前を呼んでも、何も変わらないけど叫んで
少しでも、届かないかと必死だった。
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わずか1か月で幕を閉じたのだった。
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