すれ違う二人

あきすと

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すれ違う2人

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大好きだよ、大事な人すぎて
どうしようもない。

君のために、時間をさいて
何でもしてあげるんだ。

好きだよ、ねぇ…
少しはコッチを見てよ。

今日はどうして?
君は友達が多いのは
知ってるけど。
僕はじゃ、だめかな?

ねぇ、約束してたもの
ちゃんと持ってきたよ。
喜んでくれるかな?
今日は、一緒に帰れたら
嬉しいなぁ。

好きだよ、
僕だけかな…?
寂しくなるよ。

はぁ…、僕
君と一緒にはいられないのかな。
苦しい、四六時中
君と一緒ならいいのに。

でも、きっと君は
そうは思わないから。
寂しいよ、
僕は…君に嫌われてるのかな?

友達じゃなくなるのは
嫌だから。
好きだなんて、絶対に
言えないけど。

僕は、君の力に
なれれば
やっぱり幸せで
嬉しいから。





すれ違う2人。


いつも、声をかければ
快い返事が返ってきて
一緒にいるのが
とても、心地いい。

ものすごく、親身になって
話を聞いてくれて
感謝するばかり。

親友といえば、
彼こそまさに…という
ところだ。

なのに、どうして?
寂しそうな笑顔。

あと一歩を、踏み出しにくくて
お互い様なんだろう。

これ以上は、という
予防線が怖いのだ。

気付けば隣にいた
彼は、気が付けば
もう随分と遠くから
こちらを見ていた。

声をかけても
良いのだろうか?

何か、怒らせる事を
してしまっただろうか。

たった一声かければ、
いいだけなのに。

喉がふさがったみたいに
声も言葉も
うまく出せずに。

2人を隔てる川があるとしたら
この瞬間に
できてしまったのか。

小さな勇気を出せずに
ならば、せめて
手を伸ばせばいいだけなのに。

臆病なこの心は
すっくりと熱を失い
かけていた。

彼が、ひっそりと
あたためてくれていた
大切な胸の内。


君と僕は、友達でも
親友でもなくて
新たな関係性を
築きたくて、長く
くすぶり続けていた。
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