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第2章 ギルド
ひとり
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ぐったりした雅人をベッドへ座らせアレックスが支える。
「マサト、大丈夫か?」
「……嫌だと言ったが。」
「悪かったよ。でも、気になってる奴が下着も履かずに部屋にいるんだ。我慢出来るやつの方が少ないだろ?」
その言葉に雅人はキッとアレックスを睨む。
「とりあえずこの服に着替えられるか?下着は後で渡すから履かなくてもいい。」
雅人はサッと服を着替え部屋から出る。アレックスが先導し歩く。階段の手前でアレックスが雅人を呼び止めた。どうやら下着やら日用品やらをくれるらしい。アレックスが奥へと消えていった。
……はぁー!疲れた!ただでさえ疲れてるのに精神的にも疲れた……。下着着てなくてもじもじしてたからってあそこまでしなくてもよくね?うわぁぁ。恥ずかしすぎる。
心の中で盛大なため息をついているとアレックスが奥から出てきた。
「ほら、これが下着な。全部新品だ。で、これが洗濯用の洗剤だ。寝る分には俺の服でもいいがさすがに日中はまずいからマサトと同じくらいのサイズを探しとく。」
「あぁ、ありがとう。」
「……感謝なんてするな。」
「ん?なんか言ったか?」
「感謝なんてしなくていい。」
「なんでだ?」
「俺がマサトに手を出したからな。感謝されるべきじゃない。」
「……でも、こうして気を利かせて日用品とか揃えてくれたのはとてもありがたい。それは感謝したい。」
「そうか……。」
そこで会話は終わり雅人は階段を登ろうとする。
「アレックス、おやすみ。」
するとアレックスが雅人の耳元に顔を近づけた。
「俺は俺の服を着てるマサトに興奮してる。だから早く部屋に入って鍵を閉めろよ?……おやすみ。」
耳元で吐息混じりに囁く。雅人の顔には一気に熱が集まる。
「おやすみ!」
そう言い残して階段を駆け上がる。
「はぁ、可愛いな……。」
後ろの呟きは聞こえなかった。
部屋に入って鍵を閉めるとベッドへポスンと横たわった。
……濃い1日だったな。さすがに疲れた……。騎士団の人達は元気にしてるかな?俺の事心配してるかな?俺は無事だったって伝えたいけど無理だよな。
そういえば俺この世界に来てからひとりになるの初めてかもしれない。思えばいつも誰かがそばにいたな。ひとりになって落ち着くけどなんか寂しいというか……。
そういえば俺なんで死んだんだろ?神様はなんも説明してなかったし俺も気が動転して聞けなかったしな。死ぬ間際何してたんだっけ?俺は死ぬ時何があったんだ?
思い出そうとすればするほど記憶が霞んでいくような気がする。何か分からないが奇妙な現象に前世について考えるのをやめた。
雅人はふと思いたったように荷物のところに行く。その中から繊細な装飾が施された剣を掴んでまたベッドに腰掛けた。
まじまじとその剣を眺めると、本当に素晴らしい剣だった。何度見ても美しい。早くこの剣を振ってみたいと思った。
「マサト、大丈夫か?」
「……嫌だと言ったが。」
「悪かったよ。でも、気になってる奴が下着も履かずに部屋にいるんだ。我慢出来るやつの方が少ないだろ?」
その言葉に雅人はキッとアレックスを睨む。
「とりあえずこの服に着替えられるか?下着は後で渡すから履かなくてもいい。」
雅人はサッと服を着替え部屋から出る。アレックスが先導し歩く。階段の手前でアレックスが雅人を呼び止めた。どうやら下着やら日用品やらをくれるらしい。アレックスが奥へと消えていった。
……はぁー!疲れた!ただでさえ疲れてるのに精神的にも疲れた……。下着着てなくてもじもじしてたからってあそこまでしなくてもよくね?うわぁぁ。恥ずかしすぎる。
心の中で盛大なため息をついているとアレックスが奥から出てきた。
「ほら、これが下着な。全部新品だ。で、これが洗濯用の洗剤だ。寝る分には俺の服でもいいがさすがに日中はまずいからマサトと同じくらいのサイズを探しとく。」
「あぁ、ありがとう。」
「……感謝なんてするな。」
「ん?なんか言ったか?」
「感謝なんてしなくていい。」
「なんでだ?」
「俺がマサトに手を出したからな。感謝されるべきじゃない。」
「……でも、こうして気を利かせて日用品とか揃えてくれたのはとてもありがたい。それは感謝したい。」
「そうか……。」
そこで会話は終わり雅人は階段を登ろうとする。
「アレックス、おやすみ。」
するとアレックスが雅人の耳元に顔を近づけた。
「俺は俺の服を着てるマサトに興奮してる。だから早く部屋に入って鍵を閉めろよ?……おやすみ。」
耳元で吐息混じりに囁く。雅人の顔には一気に熱が集まる。
「おやすみ!」
そう言い残して階段を駆け上がる。
「はぁ、可愛いな……。」
後ろの呟きは聞こえなかった。
部屋に入って鍵を閉めるとベッドへポスンと横たわった。
……濃い1日だったな。さすがに疲れた……。騎士団の人達は元気にしてるかな?俺の事心配してるかな?俺は無事だったって伝えたいけど無理だよな。
そういえば俺この世界に来てからひとりになるの初めてかもしれない。思えばいつも誰かがそばにいたな。ひとりになって落ち着くけどなんか寂しいというか……。
そういえば俺なんで死んだんだろ?神様はなんも説明してなかったし俺も気が動転して聞けなかったしな。死ぬ間際何してたんだっけ?俺は死ぬ時何があったんだ?
思い出そうとすればするほど記憶が霞んでいくような気がする。何か分からないが奇妙な現象に前世について考えるのをやめた。
雅人はふと思いたったように荷物のところに行く。その中から繊細な装飾が施された剣を掴んでまたベッドに腰掛けた。
まじまじとその剣を眺めると、本当に素晴らしい剣だった。何度見ても美しい。早くこの剣を振ってみたいと思った。
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