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第2章 ギルド
俺の剣
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「…………た、おした?」
「よしっ!ドラゴンを倒したぞ!」
「危なかったね。」
「今回ばかりは俺も焦った。」
4人は安堵と喜びが混じった声で言葉を交わす。するとドラゴンが倒れたところから綺麗な宝箱が現れた。
「さて、何が入っているか……」
レオンが慎重に開ける。
そこにあったのはとても美しい剣だった。白銀に輝く刀身、柄には細やかな装飾が施され太陽の光をきらきらと反射している。決して派手な訳ではなく、洗練された美しさがある。
「……これは、美しい剣だな……」
「こんな…美しい剣、見たことないよ……」
皆この剣に目を奪われているようだった。するとレオン、ニック、ケインの3人が目を見合わせる。何か確認したように頷いた。
「……マサト、この剣お前が使わないか?」
「えっ?!俺か?!」
「うん、僕たち剣は使わないしね。」
「でも、俺途中から加わったし、そんな横取りするようなこと……そうだ!レオンたちが使わなくても怪我してる剣士さんは?!剣士さんなら剣使うだろ?」
「あいつは……こんな繊細な剣似合わねえよ。それに最後ドラゴン倒したのマサトだろ?」
「受け取ってくれ。マサト。お前がいなければ私たちは勝てなかっただろうからな。」
「そんな……大袈裟だ……。でも、そこまで言うならこの剣は俺がもらおうかな。ふふ、初めての自分の剣だ。これは騎士団から借りたし。」
雅人は剣を手に取って光に透かす。嬉しそうにはにかみながら3人を見た。レオンたちは眩しそうなものを見るような目で雅人を見つめる。
「ふふ、ありがとな。」
「お礼を言うなら僕たちの方だよ。マサトのおかげで勝てたんだから。」
にこりと4人で微笑み合う。そのまま帰り道に行く。
……忘れてたわ。そういえばドラゴン倒しても帰りまた魔物いるじゃん。俺最後の力振り絞ってドラゴンと闘ったのにほんとに、ほんとのほんとに俺体力残ってないよ……。剣が新しくなって早く振りたいとは思うけど腕上がんない……。
それでも何とか3人に守られながら戻っていく。行きしのセーフティゾーン付近まで来た。
ピチョンッ!
「ん?なぁ、ここって雨降ったりする?」
「え?このダンジョンでは雨は降らないはずだが。」
「そう?」
ピチョンッ!
ピチョンッ!
「な、なぁなんかやっぱり降ってるって。」
「えー?僕たちなにも感じないよ?」
ニックが振り返る。そしてそのまま固まってしまった。
「え?ニック?!どうした?!な、なんかいた?!」
雅人はニックの視線を追うように上を見上げる。
ポタッ、ポタッ……
そこにはピンク色をしたスライムがいた。木に張り付いていてちょうど雅人の真上で触手を伸ばしていた。スライムの粘液が雅人の顔にかかる。
……生スライムだ!!!俺、この世界来てから知らない魔物ばっかり見てたからスライムってなんか親近感湧くというか……。って俺がっつり粘液被ってるけど大丈夫かな?このスライムピンク色だし……
ヌルッ……
「うひゃあッ?!」
触手が雅人の足や腕に巻きついた。
「よしっ!ドラゴンを倒したぞ!」
「危なかったね。」
「今回ばかりは俺も焦った。」
4人は安堵と喜びが混じった声で言葉を交わす。するとドラゴンが倒れたところから綺麗な宝箱が現れた。
「さて、何が入っているか……」
レオンが慎重に開ける。
そこにあったのはとても美しい剣だった。白銀に輝く刀身、柄には細やかな装飾が施され太陽の光をきらきらと反射している。決して派手な訳ではなく、洗練された美しさがある。
「……これは、美しい剣だな……」
「こんな…美しい剣、見たことないよ……」
皆この剣に目を奪われているようだった。するとレオン、ニック、ケインの3人が目を見合わせる。何か確認したように頷いた。
「……マサト、この剣お前が使わないか?」
「えっ?!俺か?!」
「うん、僕たち剣は使わないしね。」
「でも、俺途中から加わったし、そんな横取りするようなこと……そうだ!レオンたちが使わなくても怪我してる剣士さんは?!剣士さんなら剣使うだろ?」
「あいつは……こんな繊細な剣似合わねえよ。それに最後ドラゴン倒したのマサトだろ?」
「受け取ってくれ。マサト。お前がいなければ私たちは勝てなかっただろうからな。」
「そんな……大袈裟だ……。でも、そこまで言うならこの剣は俺がもらおうかな。ふふ、初めての自分の剣だ。これは騎士団から借りたし。」
雅人は剣を手に取って光に透かす。嬉しそうにはにかみながら3人を見た。レオンたちは眩しそうなものを見るような目で雅人を見つめる。
「ふふ、ありがとな。」
「お礼を言うなら僕たちの方だよ。マサトのおかげで勝てたんだから。」
にこりと4人で微笑み合う。そのまま帰り道に行く。
……忘れてたわ。そういえばドラゴン倒しても帰りまた魔物いるじゃん。俺最後の力振り絞ってドラゴンと闘ったのにほんとに、ほんとのほんとに俺体力残ってないよ……。剣が新しくなって早く振りたいとは思うけど腕上がんない……。
それでも何とか3人に守られながら戻っていく。行きしのセーフティゾーン付近まで来た。
ピチョンッ!
「ん?なぁ、ここって雨降ったりする?」
「え?このダンジョンでは雨は降らないはずだが。」
「そう?」
ピチョンッ!
ピチョンッ!
「な、なぁなんかやっぱり降ってるって。」
「えー?僕たちなにも感じないよ?」
ニックが振り返る。そしてそのまま固まってしまった。
「え?ニック?!どうした?!な、なんかいた?!」
雅人はニックの視線を追うように上を見上げる。
ポタッ、ポタッ……
そこにはピンク色をしたスライムがいた。木に張り付いていてちょうど雅人の真上で触手を伸ばしていた。スライムの粘液が雅人の顔にかかる。
……生スライムだ!!!俺、この世界来てから知らない魔物ばっかり見てたからスライムってなんか親近感湧くというか……。って俺がっつり粘液被ってるけど大丈夫かな?このスライムピンク色だし……
ヌルッ……
「うひゃあッ?!」
触手が雅人の足や腕に巻きついた。
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