39 / 60
本編
お兄ちゃんたちは寂しいそうです。
しおりを挟む
結局、僕はカルロスと王都に行くことになった。
エーヴェンとフォレストが出した条件は、必ず長期休暇などの際は領地に帰ってくること。王都でのことは必ず報告すること。
あとはカルロスには本番はするなときつく言っていた。本番ってなんの本番だろうか。
あれから僕は何とか自分で慰める方法を習得した。毎回頼っていたら恥ずかしいから。
何故か家族はとても残念そうな顔をしていたけど。
そして3日後、王都に出発する。学園の入学式までにはまだ1ヶ月以上残っているけど、慣れるために早めに行くことになった。
エーヴェンやフォレストはぎりぎりまでいてほしいのか早く出発することに渋っていたが、僕が王都を楽しみにしていたのと不安そうにしていたのを見て了承した。
ベッドの上で3日後を思いソワソワする。わくわくとほんの少しの不安。
僕はこの国の者ではないし、獣人でもない。だけど、今まで怖くて、憎かった魔法を習うのは楽しみで仕方なかった。
王都に行ったらトルムさんたちに会いに行ってみようかな。魔術院にも行ってモーダルさんやラルフォンさんにも会いたい。
またマリウスさん、マリィちゃんにも会えるかな。
ふふ、楽しみだ。
なかなか眠れずにベッドの上でごろごろしながら考える。
ふと、ドアをノックする音が聞こえた。
……こんな夜に誰だろう?
「どうぞ?」
ゆっくりドアが開いて入ってきたのはエーヴェンとフォレストだった。
この2人にも自慰を教えてもらったが、自分でできるようになったので結局手伝ってもらったのは1回だけだ。
「どうしたの?お兄ちゃん?」
「あぁ、シーア、もう3日後に行ってしまうのですね……。」
「俺たちはシーアに会えなくなるんだな……。」
「ふふ、2人ともそんなしんみりしちゃって、長いお休みになれば帰ってくるよ?それに一生の別れでもないんだし……」
「いや、これまでは毎日一緒にいたんです!」
「それを急に会わなくなれば寂しく思うに決まってるだろ?」
そんなことを言いながら2人してベッドに乗り上げてきた。
「ん?2人とも今日は一緒に寝るの?」
「そうだな……。一緒に寝よう、シーア。」
「シーアはリラックスしていてくださいね……」
「へ、リラックス?」
すると、がばりとエーヴェンが覆いかぶさって僕の唇を奪った。
最初は優しく合わせるキス。段々荒く、深くなってきてとうとう舌が口内に侵入してきてしまう。
「ふ、あ……ふぅ、ん……」
「可愛いですね、シーア。今夜は私たち2人がシーアを愛しますから。」
「あ、愛す?」
「あぁ、夜は長いからな。王都に行ってからシーアも寂しくならないように今夜はめいいっぱい愛すからな。」
夜の帳が落ち薄暗い中で見た2人のエメラルドの瞳は、妖しい熱をともしていた。
エーヴェンとフォレストが出した条件は、必ず長期休暇などの際は領地に帰ってくること。王都でのことは必ず報告すること。
あとはカルロスには本番はするなときつく言っていた。本番ってなんの本番だろうか。
あれから僕は何とか自分で慰める方法を習得した。毎回頼っていたら恥ずかしいから。
何故か家族はとても残念そうな顔をしていたけど。
そして3日後、王都に出発する。学園の入学式までにはまだ1ヶ月以上残っているけど、慣れるために早めに行くことになった。
エーヴェンやフォレストはぎりぎりまでいてほしいのか早く出発することに渋っていたが、僕が王都を楽しみにしていたのと不安そうにしていたのを見て了承した。
ベッドの上で3日後を思いソワソワする。わくわくとほんの少しの不安。
僕はこの国の者ではないし、獣人でもない。だけど、今まで怖くて、憎かった魔法を習うのは楽しみで仕方なかった。
王都に行ったらトルムさんたちに会いに行ってみようかな。魔術院にも行ってモーダルさんやラルフォンさんにも会いたい。
またマリウスさん、マリィちゃんにも会えるかな。
ふふ、楽しみだ。
なかなか眠れずにベッドの上でごろごろしながら考える。
ふと、ドアをノックする音が聞こえた。
……こんな夜に誰だろう?
「どうぞ?」
ゆっくりドアが開いて入ってきたのはエーヴェンとフォレストだった。
この2人にも自慰を教えてもらったが、自分でできるようになったので結局手伝ってもらったのは1回だけだ。
「どうしたの?お兄ちゃん?」
「あぁ、シーア、もう3日後に行ってしまうのですね……。」
「俺たちはシーアに会えなくなるんだな……。」
「ふふ、2人ともそんなしんみりしちゃって、長いお休みになれば帰ってくるよ?それに一生の別れでもないんだし……」
「いや、これまでは毎日一緒にいたんです!」
「それを急に会わなくなれば寂しく思うに決まってるだろ?」
そんなことを言いながら2人してベッドに乗り上げてきた。
「ん?2人とも今日は一緒に寝るの?」
「そうだな……。一緒に寝よう、シーア。」
「シーアはリラックスしていてくださいね……」
「へ、リラックス?」
すると、がばりとエーヴェンが覆いかぶさって僕の唇を奪った。
最初は優しく合わせるキス。段々荒く、深くなってきてとうとう舌が口内に侵入してきてしまう。
「ふ、あ……ふぅ、ん……」
「可愛いですね、シーア。今夜は私たち2人がシーアを愛しますから。」
「あ、愛す?」
「あぁ、夜は長いからな。王都に行ってからシーアも寂しくならないように今夜はめいいっぱい愛すからな。」
夜の帳が落ち薄暗い中で見た2人のエメラルドの瞳は、妖しい熱をともしていた。
168
お気に入りに追加
4,225
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
【完結】別れ……ますよね?
325号室の住人
BL
☆全3話、完結済
僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。
ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。
普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。
かーにゅ
BL
「君は死にました」
「…はい?」
「死にました。テンプレのトラックばーんで死にました」
「…てんぷれ」
「てことで転生させます」
「どこも『てことで』じゃないと思います。…誰ですか」
BLは軽い…と思います。というかあんまりわかんないので年齢制限のどこまで攻めるか…。
中華マフィア若頭の寵愛が重すぎて頭を抱えています
橋本しら子
BL
あの時、あの場所に近づかなければ、変わらない日常の中にいることができたのかもしれない。居酒屋でアルバイトをしながら学費を稼ぐ苦学生の桃瀬朱兎(ももせあやと)は、バイト終わりに自宅近くの裏路地で怪我をしていた一人の男を助けた。その男こそ、朱龍会日本支部を取り仕切っている中華マフィアの若頭【鼬瓏(ゆうろん)】その人。彼に関わったことから事件に巻き込まれてしまい、気づけば闇オークションで人身売買に掛けられていた。偶然居合わせた鼬瓏に買われたことにより普通の日常から一変、非日常へ身を置くことになってしまったが……
想像していたような酷い扱いなどなく、ただ鼬瓏に甘やかされながら何時も通りの生活を送っていた。
※付きのお話は18指定になります。ご注意ください。
更新は不定期です。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
【完結】もふもふ獣人転生
*
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
ちっちゃなもふもふ獣人と、攻略対象の凛々しい少年の、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です。
本編完結しました!
おまけをちょこちょこ更新しています。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる