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本編

お兄ちゃんたちは寂しいそうです。

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結局、僕はカルロスと王都に行くことになった。

エーヴェンとフォレストが出した条件は、必ず長期休暇などの際は領地に帰ってくること。王都でのことは必ず報告すること。

あとはカルロスには本番はするなときつく言っていた。本番ってなんの本番だろうか。


あれから僕は何とか自分で慰める方法を習得した。毎回頼っていたら恥ずかしいから。

何故か家族はとても残念そうな顔をしていたけど。

そして3日後、王都に出発する。学園の入学式までにはまだ1ヶ月以上残っているけど、慣れるために早めに行くことになった。

エーヴェンやフォレストはぎりぎりまでいてほしいのか早く出発することに渋っていたが、僕が王都を楽しみにしていたのと不安そうにしていたのを見て了承した。

ベッドの上で3日後を思いソワソワする。わくわくとほんの少しの不安。

僕はこの国の者ではないし、獣人でもない。だけど、今まで怖くて、憎かった魔法を習うのは楽しみで仕方なかった。

王都に行ったらトルムさんたちに会いに行ってみようかな。魔術院にも行ってモーダルさんやラルフォンさんにも会いたい。

またマリウスさん、マリィちゃんにも会えるかな。
ふふ、楽しみだ。

なかなか眠れずにベッドの上でごろごろしながら考える。

ふと、ドアをノックする音が聞こえた。

……こんな夜に誰だろう?

「どうぞ?」

ゆっくりドアが開いて入ってきたのはエーヴェンとフォレストだった。

この2人にも自慰を教えてもらったが、自分でできるようになったので結局手伝ってもらったのは1回だけだ。

「どうしたの?お兄ちゃん?」

「あぁ、シーア、もう3日後に行ってしまうのですね……。」

「俺たちはシーアに会えなくなるんだな……。」

「ふふ、2人ともそんなしんみりしちゃって、長いお休みになれば帰ってくるよ?それに一生の別れでもないんだし……」

「いや、これまでは毎日一緒にいたんです!」

「それを急に会わなくなれば寂しく思うに決まってるだろ?」

そんなことを言いながら2人してベッドに乗り上げてきた。

「ん?2人とも今日は一緒に寝るの?」

「そうだな……。一緒に寝よう、シーア。」

「シーアはリラックスしていてくださいね……」

「へ、リラックス?」

すると、がばりとエーヴェンが覆いかぶさって僕の唇を奪った。

最初は優しく合わせるキス。段々荒く、深くなってきてとうとう舌が口内に侵入してきてしまう。

「ふ、あ……ふぅ、ん……」

「可愛いですね、シーア。今夜は私たち2人がシーアを愛しますから。」

「あ、愛す?」

「あぁ、夜は長いからな。王都に行ってからシーアも寂しくならないように今夜はめいいっぱい愛すからな。」

夜の帳が落ち薄暗い中で見た2人のエメラルドの瞳は、妖しい熱をともしていた。
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