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本編
長旅が始まりました。
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ついに王都に行く日が来た。僕はすぐに行けると思っていたが、どうやら王都までは3日間馬車に揺られなければいけないらしい。
「はは、ここは辺境だからなぁ。このクレセントは市場が結構賑わっているが、自然いっぱいの領地もあるし、平民でも裕福な人がたくさん暮らす領地もあるんだ。」
「へぇ!行ってみたいな!」
「あぁ、王都に行くまでに通るから寄ろうな?」
「うん!」
家族4人で馬車に乗る。長く乗ることになるので、おしりが痛くならないように僕はカルロスの膝に乗せられた。
「ふふ、パパのお膝も硬いよ?」
「はは、悪いな。我慢してくれ。」
そう言ってカルロスは僕の頭に頬ずりする。前からはフォレストが僕の手を握ってすりすりしているし、横からはエーヴェンが僕に焼菓子を差し出して手ずから食べさせようとしてくる。
心地よい時間が続き僕は睡魔に誘われる。うとうとと、ぽやんとした顔でカルロスにもたれ掛かる。ぎゅっと抱きしめられた暖かさに睡魔への抵抗を諦めた。
カルロスに抱きしめられ、フォレストが僕の手にキスを落とす。時々指先を食まれる。エーヴェンは僕の寝顔を優しい顔で見つめている。僕の意識は既に夢の中なのでただ心地よくて頬を緩ませるだけだった。
「シーア、起きれるか?」
「んん?」
「隣の領に入ったから今日はここで休もう。あそこに貴族用の宿があるんだ。」
寝ぼけ眼の僕をカルロスが横抱きにして歩く。宿は貴族用と言うだけあって中はとても綺麗だった。センスのいいオブジェがロビーに飾られ高級感のある柔らかなあかりが照らしている。
僕たちの部屋はとても広くベッドが3つだった。一つ一つがキングサイズのベッドだ。当然、誰がシーアと一緒に寝るか決まらない。
「お前たちは最近シーアと一緒に寝ているだろ?!今日は俺に譲れ!」
「父上こそ、シーアとラブラブしてるじゃないですか!」
「父上が1番シーアと一緒に風呂に入ってるしな。寝る時くらい俺に譲れ。」
僕は眠くなって待っていられなかったので、勝手に真ん中のベッドの中央に寝転んだ。ふかふかのベッドは僕の体重を受けて柔らかく沈み、僕を眠りの世界に導く。そのまますぅっと眠った。
3人はふとシーアが眠っていることに気づいた。幸せそうに眠るシーアを見てついつい顔が緩んでしまう。
結局全員が同じベッドで眠ることになった。さすがのキングサイズも大きい男3人が寝そべると一気に窮屈になってしまう。カルロスがシーアを腕に抱え込むようにして眠り、エーヴェンが背後からぴたりとくっつく。フォレストもシーアの方を向いて眠った。
こうしてシーアは王都に着くまで筋肉に押しつぶされそうになりながら眠ったのだ。
「はは、ここは辺境だからなぁ。このクレセントは市場が結構賑わっているが、自然いっぱいの領地もあるし、平民でも裕福な人がたくさん暮らす領地もあるんだ。」
「へぇ!行ってみたいな!」
「あぁ、王都に行くまでに通るから寄ろうな?」
「うん!」
家族4人で馬車に乗る。長く乗ることになるので、おしりが痛くならないように僕はカルロスの膝に乗せられた。
「ふふ、パパのお膝も硬いよ?」
「はは、悪いな。我慢してくれ。」
そう言ってカルロスは僕の頭に頬ずりする。前からはフォレストが僕の手を握ってすりすりしているし、横からはエーヴェンが僕に焼菓子を差し出して手ずから食べさせようとしてくる。
心地よい時間が続き僕は睡魔に誘われる。うとうとと、ぽやんとした顔でカルロスにもたれ掛かる。ぎゅっと抱きしめられた暖かさに睡魔への抵抗を諦めた。
カルロスに抱きしめられ、フォレストが僕の手にキスを落とす。時々指先を食まれる。エーヴェンは僕の寝顔を優しい顔で見つめている。僕の意識は既に夢の中なのでただ心地よくて頬を緩ませるだけだった。
「シーア、起きれるか?」
「んん?」
「隣の領に入ったから今日はここで休もう。あそこに貴族用の宿があるんだ。」
寝ぼけ眼の僕をカルロスが横抱きにして歩く。宿は貴族用と言うだけあって中はとても綺麗だった。センスのいいオブジェがロビーに飾られ高級感のある柔らかなあかりが照らしている。
僕たちの部屋はとても広くベッドが3つだった。一つ一つがキングサイズのベッドだ。当然、誰がシーアと一緒に寝るか決まらない。
「お前たちは最近シーアと一緒に寝ているだろ?!今日は俺に譲れ!」
「父上こそ、シーアとラブラブしてるじゃないですか!」
「父上が1番シーアと一緒に風呂に入ってるしな。寝る時くらい俺に譲れ。」
僕は眠くなって待っていられなかったので、勝手に真ん中のベッドの中央に寝転んだ。ふかふかのベッドは僕の体重を受けて柔らかく沈み、僕を眠りの世界に導く。そのまますぅっと眠った。
3人はふとシーアが眠っていることに気づいた。幸せそうに眠るシーアを見てついつい顔が緩んでしまう。
結局全員が同じベッドで眠ることになった。さすがのキングサイズも大きい男3人が寝そべると一気に窮屈になってしまう。カルロスがシーアを腕に抱え込むようにして眠り、エーヴェンが背後からぴたりとくっつく。フォレストもシーアの方を向いて眠った。
こうしてシーアは王都に着くまで筋肉に押しつぶされそうになりながら眠ったのだ。
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