46 / 47
袋の中の戦争
天が下知る
しおりを挟む
日没直後なので、人目を引かないように行動するのは楽だった。米津の伝えた条件をクリアしつつ、井伊直政は教えられた街道外れの寺に辿り着く。
造りのしっかりとした寺で、宗派は天台宗。
外見上は、全く怪しくない。
強いて特徴を挙げるなら、夜間でも門前や屋内に灯りを絶やさずにいられる経済力か。
「う~む、二十四時間受け入れ可能な良心的な寺のようであり、夜襲に警戒する程に宝物を貯め込んだと邪推してしまいそうな寺のようでもあり…」
もう一度背後を振り返って追跡者の有無を再確認してから門を潜ろうとすると、目の前に大柄な僧が立っていた。
井伊直政は、生まれて初めて前に回り込まれるという体験をした。
相手は、良い体格の初老僧だ。
高級な僧衣に相応しい品格に満ち、目は聡明な輝きを湛えている。
元武士でも納得のいく風体だが、井伊直政に向ける感情は優しい余裕に満ちている。
「急用ですか?」
体格以外は、和やかな貫禄を保つ高僧に見受けられる。かつて武家だったとしても、殺戮稼業からは縁を切っているのだろう。
予備知識さえ無ければ、直政も腰を下ろして歓談に興じていたかもしれない。
「米津殿の勧めで来ました」
初老僧は、直政の着物に着いた井伊家の家紋を見て、合点する。
「ああ、徳川様が、また書を預けに?」
家紋だけを見てそこまで察してくれる僧に、直政は我慢出来ずに叫ぶ。
「あなたが朝比奈泰朝ですか?!」
初老僧は、困った顔で直政を見返す。
「あなたが…」
「君は、どんな用事で主君の側を離れたの?」
説教を始める顔である。
井伊直政の事情を察し、朝比奈泰朝への感情も分かるであろうに、咎める顔である。
「いえ、殿に叱られましたので、暫し休憩を…」
「主君が他国の街道を旅しているというのに、家来が気侭に離脱するのか。油断が過ぎるとは、思わないのかね?」
随分な言い様だが、反論は出来ない。
個人的な感情で、此処まで来た。
毎年家臣の誰かが反逆する織田家の保証する安全なんて当てにならないのに、家康の側から離れた。
頭に浮かんでくる言い訳を磨り潰しながら、直政は初老僧の説教を受け止める。
この人物が朝比奈泰朝であれば、主君の側を一刻でも離れる恐ろしさを知り抜いている人だ。そして、その後の長年に渡る辛苦を聞いたばかりでは、父の件を持ち出すも憚られた。
井伊直政の殊勝な態度を見て、過度の説教は不要と見た初老僧は、話を切り上げようとする。
「主君の側を離れるな。拙僧とは、出向かずとも会えるようになる」
「それは…」
「近日、浜松に出向いて、徳川様に仕える予定です。遠からず、君とは同僚になる」
「マジですか?!」
「分かったら、早く戻りなさい」
そう言われて回れ右をしかけて、井伊直政は肝心な事を尋ねておく。
「御坊の名は?」
「天海」
あまりにカッコイイ僧侶ネームに、直政は気絶しかけた。
「天空城の天に、烈海王の海ですね」
「天日に干した海産物、の略です」
「・・・は?」
「かつおぶし、です」
しょうもない洒落で気を削がれた井伊直政が去ってから、服部半蔵は天海の前に姿を現す。
直政が気付かなくても、天海は半蔵に気付いていた。
昔馴染みに、諦観に満ちた口調で愚痴を投げる。
「口を滑らせるなら、米津常春だと思っていました」
「本気で徳川に仕える気か? お主が?」
「還俗はしない。学識豊かな高僧としてだ」
元・東海道最強のジョブチェンジに、半蔵はあまり感心しない。しかも、徳川に。
「殿に必要だと思うのか? あの智慧者に」
「人が良過ぎるよ、あの殿は」
天海は、今川氏真が和睦に応じた日を思い返す。
「徳川様は、本気で駿河を氏真に返却しようとした」
武田を退けたら、駿河を今川氏真に返却する。
それが、和睦して遠江を譲り受ける条件だった。
氏真ですら、これがそのまま履行されるとは全く考えず、ただの好意的な文章が、お情けで和睦に盛り込まれただけだと受け取っていた。
一年後に亡命先の北条から出戻っても居候で甘んじ、「約束通りに、武田を追い払って駿河を返してよ」なんて要求はせずに、タダメシで我慢した。氏真だって、身の程は学習するのである。
武田が滅亡して駿河を徳川が支配下に収めても、約束違反だなどと抗議しない。
私生活では更なる子宝に恵まれ、京にも引越し、織田信長とも和解して庇護下に入り、身の丈にあった文化人生活で落ち着いていた。
そこへ、氏真を震え上がらせる風聞が入る。
なんと家康が信長に、「約束しましたので、駿河の国主に今川氏真を任命してはどうでしょうか?」と言い出し、信長がメッチャ嫌な顔をして却下したという噂だ。無能者が出世する事は、信長にとって憎悪しか沸かない愚行である。
あくまで噂に過ぎないのだが、後腐れが無いように殺されるのではないかとビビった氏真が、暫く雲隠れした。作者は、氏真が身を隠せた事の方に驚いたけど。
或いは、誰も探さなかったのが、ただの噂である証拠か。
「危ういと感じました。徳川様に甘えたり妄信せずに、知略を相談可能な者がおらねば。信長に対抗出来ない」
半蔵の脳裏に、最近復帰した悪知恵王・本多正信が浮かぶが、天海の気が変わらないように黙っておいた。
「あ、それとは関係ない用事なのですが」
天海は、さり気ない雑用であるかのように、懐から書状を取り出して服部半蔵に渡そうとする。
「これを、惟任(明智光秀の事)に届けてもらえないでしょうか?」
「改めても?」
「どうぞ」
半蔵が中を改めると、『本能寺』とだけ短く書いてある。
「信長は来月、妙覚寺ではなく、本能寺に泊まるそうなので、早めに教えておきたくて」
「…お主から教えてやらないといけないような、情報か?」
明智光秀の情報網は、近畿地方に限って言えば服部半蔵と同レベルの権限を与えられている。
信長の宿泊先について、天海経由で知るような必要性が、無い。
怪しんで書状を包み紙も含めて検分するが、細工はない。
「そこまで疑いますか」
「分からぬ。気に入らんな」
「信長は本能寺に名物を集めて、京の権力者や高僧にお披露目する行程です。同門から得た情報故、明智殿に送ります。今の私は明智殿の端末ですので、逐一お知らせするまで」
「…ああ、その方の点数稼ぎであったか。済まぬ、疑い過ぎた」
「もう一人の僧ですよ。警戒しないで下さい」
「それは無理だ」
とは言いつつ、服部半蔵は、天海と明智の間の情報網については、その場で詮索しなかった。
明日には、安土城で明智光秀に会えるのである。
その時、二人の関係について仔細を探れば済む。
「では、届ける」
服部半蔵は、井伊直政を追い抜いて帰陣する為に、夜道を疾駆する。
天海は、込み上げてくる穏やかな笑みを服部半蔵の背中にすら見せないように、手近の灯を指で弾き消した。
明智光秀は、安土城で徳川の接待を任されていたはずなのに、急に羽柴秀吉の救援に回されて、大急ぎで軍勢の出発準備に追われている。
少々荒い使われようだが、新しい織田家ナンバーツーである家康との軋轢が発生しないようにする配慮であったかもしれない。
服部半蔵は書状を渡すだけで、充分な調査を直接する機会を失った。
この時期に、明智光秀が本能寺の織田信長を襲うなどという可能性を、誰も考えていない。
この時期に「織田信長を殺したい人ランキング」をアンケートしても、明智光秀の名前を挙げる人は稀であっただろうし、番付は百位以下になるだろう。
掘り下げれば、「母親が信長のせっかちな外交政策のせいで殺された」という重大な要因が見つかるのだが、それすらランキングの番外になってしまう程に、織田信長が爆買いし続けた怨恨は過剰だ。
だから、かの変事は成功してしまった。
造りのしっかりとした寺で、宗派は天台宗。
外見上は、全く怪しくない。
強いて特徴を挙げるなら、夜間でも門前や屋内に灯りを絶やさずにいられる経済力か。
「う~む、二十四時間受け入れ可能な良心的な寺のようであり、夜襲に警戒する程に宝物を貯め込んだと邪推してしまいそうな寺のようでもあり…」
もう一度背後を振り返って追跡者の有無を再確認してから門を潜ろうとすると、目の前に大柄な僧が立っていた。
井伊直政は、生まれて初めて前に回り込まれるという体験をした。
相手は、良い体格の初老僧だ。
高級な僧衣に相応しい品格に満ち、目は聡明な輝きを湛えている。
元武士でも納得のいく風体だが、井伊直政に向ける感情は優しい余裕に満ちている。
「急用ですか?」
体格以外は、和やかな貫禄を保つ高僧に見受けられる。かつて武家だったとしても、殺戮稼業からは縁を切っているのだろう。
予備知識さえ無ければ、直政も腰を下ろして歓談に興じていたかもしれない。
「米津殿の勧めで来ました」
初老僧は、直政の着物に着いた井伊家の家紋を見て、合点する。
「ああ、徳川様が、また書を預けに?」
家紋だけを見てそこまで察してくれる僧に、直政は我慢出来ずに叫ぶ。
「あなたが朝比奈泰朝ですか?!」
初老僧は、困った顔で直政を見返す。
「あなたが…」
「君は、どんな用事で主君の側を離れたの?」
説教を始める顔である。
井伊直政の事情を察し、朝比奈泰朝への感情も分かるであろうに、咎める顔である。
「いえ、殿に叱られましたので、暫し休憩を…」
「主君が他国の街道を旅しているというのに、家来が気侭に離脱するのか。油断が過ぎるとは、思わないのかね?」
随分な言い様だが、反論は出来ない。
個人的な感情で、此処まで来た。
毎年家臣の誰かが反逆する織田家の保証する安全なんて当てにならないのに、家康の側から離れた。
頭に浮かんでくる言い訳を磨り潰しながら、直政は初老僧の説教を受け止める。
この人物が朝比奈泰朝であれば、主君の側を一刻でも離れる恐ろしさを知り抜いている人だ。そして、その後の長年に渡る辛苦を聞いたばかりでは、父の件を持ち出すも憚られた。
井伊直政の殊勝な態度を見て、過度の説教は不要と見た初老僧は、話を切り上げようとする。
「主君の側を離れるな。拙僧とは、出向かずとも会えるようになる」
「それは…」
「近日、浜松に出向いて、徳川様に仕える予定です。遠からず、君とは同僚になる」
「マジですか?!」
「分かったら、早く戻りなさい」
そう言われて回れ右をしかけて、井伊直政は肝心な事を尋ねておく。
「御坊の名は?」
「天海」
あまりにカッコイイ僧侶ネームに、直政は気絶しかけた。
「天空城の天に、烈海王の海ですね」
「天日に干した海産物、の略です」
「・・・は?」
「かつおぶし、です」
しょうもない洒落で気を削がれた井伊直政が去ってから、服部半蔵は天海の前に姿を現す。
直政が気付かなくても、天海は半蔵に気付いていた。
昔馴染みに、諦観に満ちた口調で愚痴を投げる。
「口を滑らせるなら、米津常春だと思っていました」
「本気で徳川に仕える気か? お主が?」
「還俗はしない。学識豊かな高僧としてだ」
元・東海道最強のジョブチェンジに、半蔵はあまり感心しない。しかも、徳川に。
「殿に必要だと思うのか? あの智慧者に」
「人が良過ぎるよ、あの殿は」
天海は、今川氏真が和睦に応じた日を思い返す。
「徳川様は、本気で駿河を氏真に返却しようとした」
武田を退けたら、駿河を今川氏真に返却する。
それが、和睦して遠江を譲り受ける条件だった。
氏真ですら、これがそのまま履行されるとは全く考えず、ただの好意的な文章が、お情けで和睦に盛り込まれただけだと受け取っていた。
一年後に亡命先の北条から出戻っても居候で甘んじ、「約束通りに、武田を追い払って駿河を返してよ」なんて要求はせずに、タダメシで我慢した。氏真だって、身の程は学習するのである。
武田が滅亡して駿河を徳川が支配下に収めても、約束違反だなどと抗議しない。
私生活では更なる子宝に恵まれ、京にも引越し、織田信長とも和解して庇護下に入り、身の丈にあった文化人生活で落ち着いていた。
そこへ、氏真を震え上がらせる風聞が入る。
なんと家康が信長に、「約束しましたので、駿河の国主に今川氏真を任命してはどうでしょうか?」と言い出し、信長がメッチャ嫌な顔をして却下したという噂だ。無能者が出世する事は、信長にとって憎悪しか沸かない愚行である。
あくまで噂に過ぎないのだが、後腐れが無いように殺されるのではないかとビビった氏真が、暫く雲隠れした。作者は、氏真が身を隠せた事の方に驚いたけど。
或いは、誰も探さなかったのが、ただの噂である証拠か。
「危ういと感じました。徳川様に甘えたり妄信せずに、知略を相談可能な者がおらねば。信長に対抗出来ない」
半蔵の脳裏に、最近復帰した悪知恵王・本多正信が浮かぶが、天海の気が変わらないように黙っておいた。
「あ、それとは関係ない用事なのですが」
天海は、さり気ない雑用であるかのように、懐から書状を取り出して服部半蔵に渡そうとする。
「これを、惟任(明智光秀の事)に届けてもらえないでしょうか?」
「改めても?」
「どうぞ」
半蔵が中を改めると、『本能寺』とだけ短く書いてある。
「信長は来月、妙覚寺ではなく、本能寺に泊まるそうなので、早めに教えておきたくて」
「…お主から教えてやらないといけないような、情報か?」
明智光秀の情報網は、近畿地方に限って言えば服部半蔵と同レベルの権限を与えられている。
信長の宿泊先について、天海経由で知るような必要性が、無い。
怪しんで書状を包み紙も含めて検分するが、細工はない。
「そこまで疑いますか」
「分からぬ。気に入らんな」
「信長は本能寺に名物を集めて、京の権力者や高僧にお披露目する行程です。同門から得た情報故、明智殿に送ります。今の私は明智殿の端末ですので、逐一お知らせするまで」
「…ああ、その方の点数稼ぎであったか。済まぬ、疑い過ぎた」
「もう一人の僧ですよ。警戒しないで下さい」
「それは無理だ」
とは言いつつ、服部半蔵は、天海と明智の間の情報網については、その場で詮索しなかった。
明日には、安土城で明智光秀に会えるのである。
その時、二人の関係について仔細を探れば済む。
「では、届ける」
服部半蔵は、井伊直政を追い抜いて帰陣する為に、夜道を疾駆する。
天海は、込み上げてくる穏やかな笑みを服部半蔵の背中にすら見せないように、手近の灯を指で弾き消した。
明智光秀は、安土城で徳川の接待を任されていたはずなのに、急に羽柴秀吉の救援に回されて、大急ぎで軍勢の出発準備に追われている。
少々荒い使われようだが、新しい織田家ナンバーツーである家康との軋轢が発生しないようにする配慮であったかもしれない。
服部半蔵は書状を渡すだけで、充分な調査を直接する機会を失った。
この時期に、明智光秀が本能寺の織田信長を襲うなどという可能性を、誰も考えていない。
この時期に「織田信長を殺したい人ランキング」をアンケートしても、明智光秀の名前を挙げる人は稀であっただろうし、番付は百位以下になるだろう。
掘り下げれば、「母親が信長のせっかちな外交政策のせいで殺された」という重大な要因が見つかるのだが、それすらランキングの番外になってしまう程に、織田信長が爆買いし続けた怨恨は過剰だ。
だから、かの変事は成功してしまった。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
鬼面の忍者 R15版
九情承太郎
歴史・時代
陽花「ヤングでムッツリな服部半蔵が主人公の戦国コメディ。始まるざますよ!」
更紗「読むでがんす!」
夏美「ふんがー!」
月乃「まともに始めなさいよ!」
服部半蔵&四人の忍者嫁部隊が、徳川軍団の快進撃に貢献するチープでファンキーな歴史ライトノベルだぜ、ベイベー!
※本作品は、2016年3月10日に公開された「鬼面の忍者」を再編集し、お色気シーンを強化したイヤんバカン版です。
※カクヨムでの重複投稿をしています。
表紙は、画像生成AIで出力したイラストです。
姫様、江戸を斬る 黒猫玉の御家騒動記
あこや(亜胡夜カイ)
歴史・時代
旧題:黒猫・玉、江戸を駆ける。~美弥姫初恋顛末~
つやつやの毛並みと緑の目がご自慢の黒猫・玉の飼い主は大名家の美弥姫様。この姫様、見目麗しいのにとんだはねかえりで新陰流・免許皆伝の腕前を誇る変わり者。その姫様が恋をしたらしい。もうすぐお輿入れだというのに。──男装の美弥姫が江戸の町を徘徊中、出会った二人の若侍、律と若。二人のお家騒動に自ら首を突っ込んだ姫の身に危険が迫る。そして初恋の行方は──
花のお江戸で美猫と姫様が大活躍!外題は~みやひめはつこいのてんまつ~
第6回歴史・時代小説大賞で大賞を頂きました!皆さまよりの応援、お励ましに心より御礼申し上げます。
有難うございました。
~お知らせ~現在、書籍化進行中でございます。21/9/16をもちまして、非公開とさせて頂きます。書籍化に関わる詳細は、以降近況ボードでご報告予定です。どうぞよろしくお願い致します。
猿の内政官 ~天下統一のお助けのお助け~
橋本洋一
歴史・時代
この世が乱れ、国同士が戦う、戦国乱世。
記憶を失くした優しいだけの少年、雲之介(くものすけ)と元今川家の陪々臣(ばいばいしん)で浪人の木下藤吉郎が出会い、二人は尾張の大うつけ、織田信長の元へと足を運ぶ。織田家に仕官した雲之介はやがて内政の才を発揮し、二人の主君にとって無くてはならぬ存在へとなる。
これは、優しさを武器に二人の主君を天下人へと導いた少年の物語
※架空戦記です。史実で死ぬはずの人物が生存したり、歴史が早く進む可能性があります
西涼女侠伝
水城洋臣
歴史・時代
無敵の剣術を会得した男装の女剣士。立ち塞がるは三国志に名を刻む猛将馬超
舞台は三國志のハイライトとも言える時代、建安年間。曹操に敗れ関中を追われた馬超率いる反乱軍が涼州を襲う。正史に残る涼州動乱を、官位無き在野の侠客たちの視点で描く武侠譚。
役人の娘でありながら剣の道を選んだ男装の麗人・趙英。
家族の仇を追っている騎馬民族の少年・呼狐澹。
ふらりと現れた目的の分からぬ胡散臭い道士・緑風子。
荒野で出会った在野の流れ者たちの視点から描く、錦馬超の実態とは……。
主に正史を参考としていますが、随所で意図的に演義要素も残しており、また武侠小説としてのテイストも強く、一見重そうに見えて雰囲気は割とライトです。
三國志好きな人ならニヤニヤ出来る要素は散らしてますが、世界観説明のノリで注釈も多めなので、知らなくても楽しめるかと思います(多分)
涼州動乱と言えば馬超と王異ですが、ゲームやサブカル系でこの2人が好きな人はご注意。何せ基本正史ベースだもんで、2人とも現代人の感覚としちゃアレでして……。
楽将伝
九情承太郎
歴史・時代
三人の天下人と、最も遊んだ楽将・金森長近(ながちか)のスチャラカ戦国物語
織田信長の親衛隊は
気楽な稼業と
きたもんだ(嘘)
戦国史上、最もブラックな職場
「織田信長の親衛隊」
そこで働きながらも、マイペースを貫く、趣味の人がいた
金森可近(ありちか)、後の長近(ながちか)
天下人さえ遊びに来る、趣味の達人の物語を、ご賞味ください!!
アユタヤ***続復讐の芽***
夢人
歴史・時代
徳川に追われた茉緒たちは大海を超えて新天地に向かいます。アユタヤに自分たちの住処を作ろうと考えています。これは『復讐の芽***』の続編になっています。
【おんJ】 彡(゚)(゚)ファッ!?ワイが天下分け目の関ヶ原の戦いに!?
俊也
SF
これまた、かつて私がおーぷん2ちゃんねるに載せ、ご好評頂きました戦国架空戦記SSです。
この他、
「新訳 零戦戦記」
「総統戦記」もよろしくお願いします。
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる