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遠江国掛川城死闘篇
何かが雪道をやって来る(1)
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1569年(永禄十二年)二月二十二日。
雪雲はとうに消え、晴天の日が続く。
雪が解けきるのを待たずに、家康は戦を進める。
掛川城を取り囲む徳川の軍勢は、更に前進して包囲網を狭く絞り上げた。
特に本陣が前進して移動した場所は、先日、久能が日根野に打ち負かされた場所である。
鉄砲や矢は届かないが、城から兵が出て来れば一分で戦闘開始な近距離。
掛川城と間近で殴り合いをする形である。
この挑発に、掛川城城主・朝比奈泰朝は…
「原川のアホは、まだか!?」
挑発に乗らずに、牽制の出撃だけをマメに繰り返しながら、原川頼政の動向を風魔小太郎に再々確認する。
小太郎は城の壁を登って気軽に天守閣まで登ると、西方面の原川城を視認してから、三の丸で指揮を執る朝比奈泰朝に再々同じ報告をする。
「変化はない。原川城に籠もったままだ」
あれ程クドイまでに説得したのに、原川頼政は敵が再建した原川城を奪還しに出撃してしまった。
二日も前に。
残った原川入道から事情を聞くに、周辺住民から『再建された原川城は、今手薄らしいよ、ここだけの話』
『徳川の兵は、みんな掛川城包囲に回されちゃったらしいよ、ここだけの話』
『不用心だねえ。君だけにそっと教えるけど、再建された原川城は、セコムに入っていないらしいよ』という噂を何度も聞いてしまったらしい。
原川頼政には、軍略が分からぬ。
だが、都合の良い情報にだけは、敏感であった。
朝比奈泰朝にも美朝姫にも一言の断りもなく、出撃してしまった。
原川勢二百名が、頼りにならない筈の原川頼政に付いて出撃した。多分、兵の多くは、この機に乗じて逐電する腹であったであろうが、敵将は彼らの主君と違って一流の軍略家である。
徳川は撤退し、原川城を原川勢に奪還させるに任せた。勝ち戦なのだから、逃げる兵はいない。
原川勢は大喜びだが、朝比奈泰朝は気絶しそうな程に激怒した。
家康の魂胆は、水準以上の知性を持つ戦国武将なら分かりきっている。
堅固な掛川城の保有兵力を、二方向に誘い出して叩く。
城の防御力が高くても、兵力が足りなくなれば広い城内をカバーしきれなくなる。
朝比奈泰朝が北東の家康本陣からの攻撃に対応する為に出撃している間、原川城及び掛川城西側への対応が出来なくなる、若しくは、致命的な遅れを生じる。
何より最悪の状況は、原川城から再び追い出された原川勢が、掛川城に戻って来る場合である。
脳裏に浮かぶのは、城に逃げ込む原川勢に混じって、徳川勢が雪崩れ込んでくる情景。
西側の担当武将は、酒井忠次である。
その隙に乗じて、全てを決めに来るだろう。
原川勢が城の西側で不安定要素として存在し続ける限り、朝比奈泰朝は挟み撃ちを連日連夜受け続けなければならない。
ただでさえ全方位で攻められているのに、東西真逆の方向からの揺さぶり。
詰んでいる上に王手を待つだけの戦局に、東海道最強も戦意を激減させている。
「いっそ原川は徳川に寝返った、って事にして、殺しておくか?」
先日の激戦を癒す為に後方で詰めている日根野弘就が、五十匁筒を琵琶に見立てて弾きながら、悪い考えを城主に吹き込む。
「ダメです。城内には、まだ五百名以上の原川勢がいる」
即座にハッキリと断るが、暇な日根野は提案を辞めない。
「騙し討ちでは包囲して堀に埋めちゃえば、半刻で皆殺しに出来るYO? 備蓄食糧が浮くし、戦力に不純物も含まれなくなるし、良い事づくめ。そういうのも得意だから、任せ…」
「任せません」
日根野の悪逆非道な作戦を退けると、次の暇人が悪い作戦を持ちかけて来る。
「そろそろ、城の仕舞い時ですわな。今川一家の脱出準備、いつでも行けまっせ。朝比奈どんも、抜けます?」
伊豆水軍の指揮官は、川沿いを監視する酒井忠次の軍勢を無視するように、無神経に提案する。
朝比奈泰朝の渋い顔を和ませようと、梶原景宗は肩をポンポン叩きながら話を続ける。
「徳川の殿は、城から逃げる今川一家を追撃するようなしつこさは無いがな。西の酒井のアホタレだけ突破すればいいんや」
まるで西側への突破は楽だとでも言いたげだが、酒井忠次の陣を突破するのは死戦になる。
原川勢と違って、今川一家を護衛する朝比奈泰朝へは全力の攻撃をかける。
(それ、朝比奈や小太郎を戦死させたい下心からの献策だろ)
日根野も呆れる下策だが、教えなくても朝比奈泰朝は察している。
「いや、それでは危険だ。敵中突破と同じだ。徳川に降伏した後に、伊豆水軍に北条まで運んでもらう。その方が、安全だ」
梶原景宗は、いつもの愛想の良さを引っ込めて、朝比奈泰朝に詰問する。
「降伏すると言いながら引き伸ばし、本陣へ突入しては無理せずに引き返す。だらけた戦に付き合わされる今川一家が不憫とは思わないがか?」
「私が同行出来そうもない状況で、今川一家を伊豆水軍に預けたくないだけだ」
梶原景宗は、懐の短筒や腰の刀に手を伸ばさせようとする衝動を抑えて、屈辱の怒りを態度のみで表す。
背後に風魔小太郎の殺意を感じても、梶原景宗は前面の朝比奈泰朝だけを相手に交渉を続ける。
「お前が東海道最強で無ければ、ぶち殺している暴言ぜよ、朝比奈。もう足掻かないで、北条に来い。三月も戦えば、十分じゃ。城が落ちる前に、脱出せい」
朝比奈泰朝は、守りの構えを緩めない。
「商人として姫様の行く末を懸想しているであろう。幼少の徳川家康のように高値で売られては、死ねぬ」
「呆れたね。伊豆水軍に、この長丁場の責任を転嫁するとは」
「姫様を無事に落ち延びさせたい。私自身の手で。他の誰にも、この最後の仕事は譲らない」
今の言葉を美朝姫が聞いたら狂喜乱舞したであろうが、日根野の見渡した限り、本丸で大人しく炊事洗濯をしている。
「最後の仕事? 武士を辞める気でごわすか?」
「少なくとも、士官はしない」
「・・・わてが、あんさんの身売り先、紹介したろか? 北条以外にも、顔が利くでえ?」
「断る」
「勿体無いやろぉ!?!? おまん、東海道どころか、日本最強かもしれへんで?」
「自由にさせてくれ」
「勿っ体っな…」
「うんざりしています。自由が欲しい」
東海道最強の廃業宣言に呆然とする面々に、朝比奈泰朝は掛川城攻防戦の敗北条件を、詳細に再確認する。
「掛川城の本丸に徳川の武士が到着した段階で、降伏する。私が東海道最強でいるのは、それまでだ」
徳川軍本陣では、家康が武田信玄からの返信に激怒していた。
爪を噛む悪癖も忘れて、抜刀して囲碁版を斬りつけてストレス解消を図る。
疲れてやや落ち着くと、怯える小姓たちに汗を拭かせてから返信への返信を書き、書状を首席家老に届けさせる。
原川城を包囲して掛川城に追い込む準備を進めていた酒井忠次は、嫌そうな顔で書状を確認する。
『早よう、朝比奈泰朝の守る掛川城を攻めなさい。
こっちは二日で駿府を落としたのに、君は三ヶ月もかけている。アンビリーバボー。
くそトロいな、君。
国盗りとか、無理っしょ。
遠江も武田が貰おうかな?
武田なら、掛川城なんか一日で落とせるよ』
「・・・まだ同盟国のつもりで、催促とはな」
武田信玄の厚顔無恥に、酒井忠次も辟易する。
続いて、この返信に対する家康の返信を、改める。
『武田の秋山虎繁という気持ち悪い武将が、約定を破って遠江に攻め込んで徳川と交戦しました。
軍律に厳しい武田とは思えぬ不手際ですね。
それとも、東に行くつもりで西へ来た迷子の部隊ですかね?
断固、抗議致します』
家康の方も、未だ徳川・武田同盟が壊れていない態で文章を書いている。
「・・・白々しいな、このやり取り」
封をし直して書状を服部半蔵に手渡すと、家老として発言を加える。
「表向きは白々しい化かし合いだが、これは互いへの最後通告に等しい。武田との本格的な戦が始まる。掛川城は、五日以内に落とすぞ」
雪雲はとうに消え、晴天の日が続く。
雪が解けきるのを待たずに、家康は戦を進める。
掛川城を取り囲む徳川の軍勢は、更に前進して包囲網を狭く絞り上げた。
特に本陣が前進して移動した場所は、先日、久能が日根野に打ち負かされた場所である。
鉄砲や矢は届かないが、城から兵が出て来れば一分で戦闘開始な近距離。
掛川城と間近で殴り合いをする形である。
この挑発に、掛川城城主・朝比奈泰朝は…
「原川のアホは、まだか!?」
挑発に乗らずに、牽制の出撃だけをマメに繰り返しながら、原川頼政の動向を風魔小太郎に再々確認する。
小太郎は城の壁を登って気軽に天守閣まで登ると、西方面の原川城を視認してから、三の丸で指揮を執る朝比奈泰朝に再々同じ報告をする。
「変化はない。原川城に籠もったままだ」
あれ程クドイまでに説得したのに、原川頼政は敵が再建した原川城を奪還しに出撃してしまった。
二日も前に。
残った原川入道から事情を聞くに、周辺住民から『再建された原川城は、今手薄らしいよ、ここだけの話』
『徳川の兵は、みんな掛川城包囲に回されちゃったらしいよ、ここだけの話』
『不用心だねえ。君だけにそっと教えるけど、再建された原川城は、セコムに入っていないらしいよ』という噂を何度も聞いてしまったらしい。
原川頼政には、軍略が分からぬ。
だが、都合の良い情報にだけは、敏感であった。
朝比奈泰朝にも美朝姫にも一言の断りもなく、出撃してしまった。
原川勢二百名が、頼りにならない筈の原川頼政に付いて出撃した。多分、兵の多くは、この機に乗じて逐電する腹であったであろうが、敵将は彼らの主君と違って一流の軍略家である。
徳川は撤退し、原川城を原川勢に奪還させるに任せた。勝ち戦なのだから、逃げる兵はいない。
原川勢は大喜びだが、朝比奈泰朝は気絶しそうな程に激怒した。
家康の魂胆は、水準以上の知性を持つ戦国武将なら分かりきっている。
堅固な掛川城の保有兵力を、二方向に誘い出して叩く。
城の防御力が高くても、兵力が足りなくなれば広い城内をカバーしきれなくなる。
朝比奈泰朝が北東の家康本陣からの攻撃に対応する為に出撃している間、原川城及び掛川城西側への対応が出来なくなる、若しくは、致命的な遅れを生じる。
何より最悪の状況は、原川城から再び追い出された原川勢が、掛川城に戻って来る場合である。
脳裏に浮かぶのは、城に逃げ込む原川勢に混じって、徳川勢が雪崩れ込んでくる情景。
西側の担当武将は、酒井忠次である。
その隙に乗じて、全てを決めに来るだろう。
原川勢が城の西側で不安定要素として存在し続ける限り、朝比奈泰朝は挟み撃ちを連日連夜受け続けなければならない。
ただでさえ全方位で攻められているのに、東西真逆の方向からの揺さぶり。
詰んでいる上に王手を待つだけの戦局に、東海道最強も戦意を激減させている。
「いっそ原川は徳川に寝返った、って事にして、殺しておくか?」
先日の激戦を癒す為に後方で詰めている日根野弘就が、五十匁筒を琵琶に見立てて弾きながら、悪い考えを城主に吹き込む。
「ダメです。城内には、まだ五百名以上の原川勢がいる」
即座にハッキリと断るが、暇な日根野は提案を辞めない。
「騙し討ちでは包囲して堀に埋めちゃえば、半刻で皆殺しに出来るYO? 備蓄食糧が浮くし、戦力に不純物も含まれなくなるし、良い事づくめ。そういうのも得意だから、任せ…」
「任せません」
日根野の悪逆非道な作戦を退けると、次の暇人が悪い作戦を持ちかけて来る。
「そろそろ、城の仕舞い時ですわな。今川一家の脱出準備、いつでも行けまっせ。朝比奈どんも、抜けます?」
伊豆水軍の指揮官は、川沿いを監視する酒井忠次の軍勢を無視するように、無神経に提案する。
朝比奈泰朝の渋い顔を和ませようと、梶原景宗は肩をポンポン叩きながら話を続ける。
「徳川の殿は、城から逃げる今川一家を追撃するようなしつこさは無いがな。西の酒井のアホタレだけ突破すればいいんや」
まるで西側への突破は楽だとでも言いたげだが、酒井忠次の陣を突破するのは死戦になる。
原川勢と違って、今川一家を護衛する朝比奈泰朝へは全力の攻撃をかける。
(それ、朝比奈や小太郎を戦死させたい下心からの献策だろ)
日根野も呆れる下策だが、教えなくても朝比奈泰朝は察している。
「いや、それでは危険だ。敵中突破と同じだ。徳川に降伏した後に、伊豆水軍に北条まで運んでもらう。その方が、安全だ」
梶原景宗は、いつもの愛想の良さを引っ込めて、朝比奈泰朝に詰問する。
「降伏すると言いながら引き伸ばし、本陣へ突入しては無理せずに引き返す。だらけた戦に付き合わされる今川一家が不憫とは思わないがか?」
「私が同行出来そうもない状況で、今川一家を伊豆水軍に預けたくないだけだ」
梶原景宗は、懐の短筒や腰の刀に手を伸ばさせようとする衝動を抑えて、屈辱の怒りを態度のみで表す。
背後に風魔小太郎の殺意を感じても、梶原景宗は前面の朝比奈泰朝だけを相手に交渉を続ける。
「お前が東海道最強で無ければ、ぶち殺している暴言ぜよ、朝比奈。もう足掻かないで、北条に来い。三月も戦えば、十分じゃ。城が落ちる前に、脱出せい」
朝比奈泰朝は、守りの構えを緩めない。
「商人として姫様の行く末を懸想しているであろう。幼少の徳川家康のように高値で売られては、死ねぬ」
「呆れたね。伊豆水軍に、この長丁場の責任を転嫁するとは」
「姫様を無事に落ち延びさせたい。私自身の手で。他の誰にも、この最後の仕事は譲らない」
今の言葉を美朝姫が聞いたら狂喜乱舞したであろうが、日根野の見渡した限り、本丸で大人しく炊事洗濯をしている。
「最後の仕事? 武士を辞める気でごわすか?」
「少なくとも、士官はしない」
「・・・わてが、あんさんの身売り先、紹介したろか? 北条以外にも、顔が利くでえ?」
「断る」
「勿体無いやろぉ!?!? おまん、東海道どころか、日本最強かもしれへんで?」
「自由にさせてくれ」
「勿っ体っな…」
「うんざりしています。自由が欲しい」
東海道最強の廃業宣言に呆然とする面々に、朝比奈泰朝は掛川城攻防戦の敗北条件を、詳細に再確認する。
「掛川城の本丸に徳川の武士が到着した段階で、降伏する。私が東海道最強でいるのは、それまでだ」
徳川軍本陣では、家康が武田信玄からの返信に激怒していた。
爪を噛む悪癖も忘れて、抜刀して囲碁版を斬りつけてストレス解消を図る。
疲れてやや落ち着くと、怯える小姓たちに汗を拭かせてから返信への返信を書き、書状を首席家老に届けさせる。
原川城を包囲して掛川城に追い込む準備を進めていた酒井忠次は、嫌そうな顔で書状を確認する。
『早よう、朝比奈泰朝の守る掛川城を攻めなさい。
こっちは二日で駿府を落としたのに、君は三ヶ月もかけている。アンビリーバボー。
くそトロいな、君。
国盗りとか、無理っしょ。
遠江も武田が貰おうかな?
武田なら、掛川城なんか一日で落とせるよ』
「・・・まだ同盟国のつもりで、催促とはな」
武田信玄の厚顔無恥に、酒井忠次も辟易する。
続いて、この返信に対する家康の返信を、改める。
『武田の秋山虎繁という気持ち悪い武将が、約定を破って遠江に攻め込んで徳川と交戦しました。
軍律に厳しい武田とは思えぬ不手際ですね。
それとも、東に行くつもりで西へ来た迷子の部隊ですかね?
断固、抗議致します』
家康の方も、未だ徳川・武田同盟が壊れていない態で文章を書いている。
「・・・白々しいな、このやり取り」
封をし直して書状を服部半蔵に手渡すと、家老として発言を加える。
「表向きは白々しい化かし合いだが、これは互いへの最後通告に等しい。武田との本格的な戦が始まる。掛川城は、五日以内に落とすぞ」
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