サイバーオデッセイ - バーチャル都市の守護者と精霊たち - (挿絵アニメ)

寄代麻呂人

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第一章 シーブリーズサンクチュアリの姉妹

第9話~新たな仲間~ (挿絵あり)

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フィリアは、ハーダの治癒の力により病気から回復した後、大聖堂で働くようになった。
ある日、大聖堂で働いていると、突然声をかけられた。
フィリア:はい?なんでしょう。
振り向くと、そこには一人の女性が立っていた。
女性は緊張しているようだったが、どこか勇気を振り絞っているような表情だった。
女性:あの、こんにちは。私はセレステといいます。急に声をかけてごめんなさい。
フィリア:いえ、大丈夫ですよ。何かご用でしょうか?
セレステは深呼吸をして言った。
セレステ:この子の足を治すことはできますか・・・? 
男の子:セレステ、僕は良いっていってるのに。
セレステは首を振った。
セレステ:そんなのだめよ!このままじゃいけないわ!
フィリアは驚いた表情で言った。
フィリア:足ですか・・・?詳しく教えてください。
セレステは、男の子の足を見せて言った。
セレステ:マルトスは事故で下半身が動かなくなってしまったの。どうか、この子の足を治して欲しいんです! 
フィリアは、男の子の足を見て言った。
フィリア:・・・わかりました。ですが、私たちもできるだけのことはしますが、あまり期待しないでください。
セレステ:ええ、ありがとうございます!まずは話を聞いてもらえて嬉しいです。
マルトスは嬉しそうに微笑んだ。
フィリアは、セレステとマルトスに微笑み返し、そして足を触った。
フィリア:少し、痛みはありますか?
マルトス:ううん、もう痛くもなんともないよ。感覚がなくて、ずっと動かないから・・・とても悲いんだ。
フィリアは優しく言った。
フィリア:そうですね、それはとても悲しいことです
マルトスは少し不安げな顔をしながら聞いた。
マルトス:お姉ちゃんが治せるの?
フィリア:私にそんな力はないわ。でも、ハーダ様がきっと何とかしてくれる。
セレステは安心したようにフィリアに言った。
セレステ:ありがとう!私たちはいつもここで祈っていたの。
マルトスも笑顔で言った。
マルトス:お姉ちゃん、ありがとう!
フィリアは二人を見つめて言った。
フィリア:一緒に、ハーダ様のところへ行きましょうか?

ある日の早朝、大聖堂の奥にある書斎でハーダが仕事をしていると、扉をノックする音が聞こえた。
ハーダ:どうぞ。入ってください。
フィリアは緊張した面持ちで口を開いた。
フィリア:おはようございます、ハーダ様。
ハーダ:おはようございます、フィリアさん。元気そうで何よりです。何かご用ですか?
フィリアは深く息をつき、意を決して話し始めた。
フィリア:マルトスという少年がいます。彼は事故により下半身が麻痺してしまいました。どうか彼を救うために力を貸してくださいませんか?
ハーダは驚きの表情を浮かべつつも、フィリアの話を真剣に受け止めた。
ハーダ:そうですか。そのうち、あなたがそんな事を言ってくるのではと思っていました。マルトス君ですね。わかりました。まずは彼の症状を詳しく教えてください。
フィリアは、自分の知っている限りの情報をハーダに伝えた。
ハーダは頷きながら言った。
ハーダ:なるほど、分かりました。それでは、早速彼に会いに行きましょう。
フィリアは感謝の気持ちでいっぱいになった。
フィリア:ありがとうございます!どうかよろしくお願いします!
ハーダ:安心なさい。私は決して諦めませんから。
そうして、フィリアとハーダはマルトスの元へ向かった。

マルトスは、自身の足を触っているハーダを心配そうに見つめていた。
セレステも心配そうにハーダを見つめた。
セレステ:どうですか?治りそうですか?
フィリアは少し微笑みながら言った。
フィリア:いえ、まだわかりません。でも、ハーダ様を信じましょう。
ハーダ:あなたは・・・。そうですか。
ハーダはマルトスの足に手を当て、静かに目を閉じた。そして、しばらくして目を開いた。
フィリア:どうですか?何かわかりましたか? ハーダは静かに言った。
ハーダ:マルトス君は、我々では治すことは難しい・・・
マルトス:そんな・・・
ハーダはマルトスを落ち着かせるように続けた。
ハーダ:マルトスさん、心配しないでください。マルトス君を救う方法はあります。
みんながハーダを見つめていた。
マルトス:本当?
ハーダは静かに言った。
ハーダ:それは、別種族の力を借りることです。
マルトスは驚いた表情で言った。
マルトス:別種族?
ハーダ:私たちが持っている力だけでは、マルトス君を救うことは難しいかもしれません。しかし、別の種族の力を借りることで、彼の体を回復させることができるでしょう。セレステは戸惑った。
セレステ:別の種族ですか?そんなことができるのですか?
ハーダはゆっくりと頷いた。
ハーダ:ええ、できます。別種族の力を借りることができれば、マルトス君の体を回復させることができるでしょう。ただし、そのためにはリスクが伴います。それでもいいですか?
マルトスは少し考えた後、決心したように言った。
マルトス:お願いします・・・どんなリスクがあってもかまいません!どうか力を貸してください!
ハーダ:フィリア、フィリル。マルトスの手助けを続けますか。フィリアは真剣な表情を浮かべながら答えた。
フィリア:もちろんです。私たちはマルトスを助けたいのです!
フィリルは、優しく微笑みながら言った。
フィリル:ええ、私も同じ気持ちです。
ハーダは二人を見つめ、静かに頷いた。
そして、彼はセレステとマルトスに向かって話し始めた。
ハーダ:わかりました。それでは、別種族の力を借りる準備をしましょう。しかし、その前に一つ約束してください。決して、自分たちだけで無理をしない事。いいですね。
フィリア、フィリル:はい。セレステさん、マルトスさん、これからよろしくね。
マルトス:うん、おねえちゃん!
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同時進行しているストーリーの別小説はこちら↓です。
セレステ編
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