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第一章 シーブリーズサンクチュアリの姉妹

第7話~徳と罪~(挿絵あり)

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フィリア:あぁ、こんな事が昔あったなんて・・・私、ほんとに知らなかったわ・・・
ハーダ:えぇ、私たちにとってこれは衝撃的な事実です。でも、この過去は後世に語り継がれるべきものだと思いますね。
フィリア:えぇ、本当に。でも・・・これは人間のエゴなのかも。もしかしたらこの星を自分たちだけのものにしたかったのかしら?
ハーダ:それは分かりませんが、少なくとも私たち人間は、この星で生き抜くために必死だったのだと思います。
フィリア:そうね・・・私たちはこの星の資源を食い尽くしているから・・・。
ハーダ:そうですね・・・しかし、それでも私たちは前に進むしかないのです。過去は過去として受け止めて、未来に向かって歩まなければなりません。
フィリル:あぁ、まるで聖書のようなお話よね。罪深い人間が神様に許しを乞うているみたい。
ハーダ:そうですね。でも、私たちは神様に許しを乞うと同時に、自分たちも許してもらえているということを忘れてはならないと思います。

ハーダ:フィリア、フィリル。あなたたちは、七元徳しちげんとく八枢要罪はちすうようざいというのをご存知でしょうか。
難しい言葉ですが、我々の教義に関わるものなのでお話しておきたいと思います。
フィリア:それはどういうものでしょうか。
フィリル:はい、シーブリーズサンクチュアリにある図書館で調べたことがあります。

ハーダ:徳は道徳的に優れた性質や行動を指し、人間の品性を高め、社会や他人に良い影響を与えるとされます。罪は、道徳的に悪い性質や行動を指し、人間の品性を損ない、社会や他人に悪い影響を与えるとされていますね。
七元徳は、知恵、勇気、節制、正義、信仰、希望、愛の事です。

フィリア:それは・・・なんとなく聞いたことがあるような気がします。でも、具体的にどういうことなのかはわかりません。
ハーダ:そうですか。では、簡単に説明しましょう。まず知恵ですが、これは知識や学問を身につけることです。勇気は、恐れを知らないことを示します。節制は、欲望を抑えることができることです。正義は、正しいことをすることであり、信仰とは神を敬う心を持つことでもあります。希望は未来への展望を持つことで、絶望しないことです。愛の行為は男女の愛だけでなく、親子や兄弟姉妹への愛情も含まれるものです。
フィリア:なるほど・・・でもなぜその七つの徳が七元徳なのですか?
ハーダ:それはですね、これらの徳は人間が生きていく上で必要な資質だからなのですよ。例えば知恵があれば、私たちはより良い判断を下すことができますし、勇気があれば困難な状況を乗り越えることができるでしょう。
ハーダ:節制は、欲望を抑えることができることです。節制があれば、私たちは自分自身をコントロールし、バランスの取れた生活を送ることができます。正義は、正しいことをすることであり、公平であることを意味します。正義があれば、私たちは他人を尊重し、公平な判断を下すことができます。
フィリア:なるほど・・・
ハーダ:信仰とは、神を敬う心を持つことです。信仰があれば、私たちは精神的な支えを得ることができます。希望は未来への展望を持つことで、絶望しないことです。希望があれば、私たちは困難な状況でも前向きに生きることができます。そして最後に愛ですが、これは男女の愛だけでなく、親子や兄弟姉妹への愛情も含まれます。愛があれば、私たちは他人と深い絆を築くことができます。覚えておいてください。
この世界はで成り立っています。

フィリル:ハーダ様、1つ質問があります。なぜ、お姉様は、遺伝子操作汚染の影響を受けていたのでしょうか・・・?
ハーダ:わかりません。しかし大聖堂にあるASI(人工超知能)が、そのように結論付け、そこから導きだされた方法で治療が行われ回復したことだけは確かです。
そうですね、フィリア、あなたは生まれ変わったという風にも言えるのでしょうね。
フィリア:そんな言われても困ってしまいますが・・・ただ私はフィリルやハーダ様、みんなにすべてに感謝するのみです。
フィリル:お姉様・・・
ハーダ:さて、フィリア。インストールも終わった事ですし、あなたはこれからフィリルと一緒に大聖堂のお手伝いです。体に負担がない、無理をしない事から手伝いをしてください。
フィリア:わかりました。
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