19 / 41
第3章:パチ友ラッシュ突入
第19話:人気台の理由
しおりを挟む
2人が打ち始めた"森物語"は先日の4月に出たばかり。森物語シリーズ76代目となる新台だ。当たりの確率は約1/319。当たり獲得時の"RUSH(確変)"の突入率が50%。"RUSH(確変)"の継続率が78%。そして、この台の一番の魅力が、"RUSH(確変)"中での当たりのうち1/4で3000発もの大量出玉が獲得できることだった。
一度の当たりで3000発出る可能性があるというスペックは、かなり爆発力があるパチンコ台に分類される。つまり、夢がある台というわけだ。ただ、"森物語"が人気なのは、出玉性能だけではない。可愛らしいキャラクターに牧歌的な世界観、そこに加わる絶妙な演出がたまらないのだ。
"森物語"の舞台になっている森には、シロクマ、ネコ、リス、ウサギ、キツネ、トリ、モグラ、ワニ、コウモリ、フクロウなど、たくさんの動物が仲良く暮らしている。
中でも主役となる動物は5匹。まずは、森の長である大きなシロクマの"ムーフ"。この世界の動物はみんな日本語がペラペラなのだが、ムーフだけは「ムフムフ」としか喋れない。しかし、とても力が強く、森の誰しもが頼る"リーダー"だ。
そんな"ムーフ"に憧れているのが、シロクマの子供"ムープ"だ。語尾に「ですっ」をつける話し方が特徴的。ずうずうしい性格だが、とても可愛くて憎めない。森物語グッズの売り上げも"ムープ"が一番だと聞く。
森には喫茶店がある。動物たちが集う憩いの場だ。そんな森の喫茶店を切り盛りしているのが茶トラ色のネコ、"ワラッタ"だ。真面目で慌てん坊な性格の"ワラッタ"は、いつもせかせかと忙しそうにしている。
「いつか自分の喫茶店を持ちたい!」と"ワラッタ"に弟子入りしているのが、グレー色のネコである"でしねこ"だ。名前もそのまま"でし"なのだが、自由気ままな性格で好き勝手をやっては、問題を起こすネコである。ただ、こちらも"ムープ"同様に憎めないキャラクターだ。
最後はナナもぬいぐるみを所持しているシロクマの"もちぐま"。同じシロクマだが、"ムーフ"や"ムープ"と仲がいいわけでもなく、いつも1人で森を探検している変なシロクマである。ちなみにグッズの売れ行きは残念ながら"もちぐま"が最下位だ。
ヘソに玉が入ると、そんな可愛い動物たちの森での生活シーンを背景に数字が回転。同じ数字が3つ揃えば当たりというのは他の台と変わらない。この森の生活シーンはとても和やかで、忙しい日々に疲れた全国のパチンカーの心を今日も癒しているというわけだ。
いつもなら、この可愛い映像を楽しんでいるイツキだが、今日は右隣に座るナナがどうにも気になってしょうがない。それもそのはず、並んで座ってから気づいたのだが、ナナの生足ショーパンスタイルは隣に座られると殺人級の威力があった。いくら"見るな!見るな!"と心の中で繰り返し唱えても、普通の男子ならデニムのショーパンから伸びた太すぎず細すぎずの綺麗な太ももが隣にあったら、"ちらっ!ちらちらっ!"と見てしまうのが自然なのかもしれない。
「あっっ!」
急にナナが声を出したので、イツキが隣を見ると、台に置いていた"もちぐまぬいぐるみ"が2人の足ものに転げ落ちていた。
「ちょっと失礼っ!!」
ナナはパチンコを打つ手を止めたかと思うと、"もちぐま"を救出すべく、台の下に潜り込んでいった。"もちぐま"は、どうも思ったより奥までいってしまったようで、ナナは台の下でほぼ四つん這いのような格好になりながら、もぞもぞと動いていた。
(おいおい、もちぐま、何やってんだ…。ただでさえ、太ももに困っていたのに、横でこんな格好されたら流石に目のやり場に困るよ…。)
と思いながらも、パンツが見えてしまいそうなナナのお尻をイツキはしっかりと見てしまっていた。すると、もちぐまに手が届いたナナが不意に顔をあげてイツキを見た。
「あ、いや、その大丈夫ですか? 僕が取りましょうか?」
イツキはとっさに心配で見ていただけですよ感を装った。
「あ、邪魔だよね、、ごめんっ!! でも、取れたから大丈夫っ!!」
ナナは席に座り直し、もちぐまを再セットした。
(あぶなかった、、ばれてない、、よな。)イツキは内心ほっとしながらも、心拍数は確実に上昇していた。
一度の当たりで3000発出る可能性があるというスペックは、かなり爆発力があるパチンコ台に分類される。つまり、夢がある台というわけだ。ただ、"森物語"が人気なのは、出玉性能だけではない。可愛らしいキャラクターに牧歌的な世界観、そこに加わる絶妙な演出がたまらないのだ。
"森物語"の舞台になっている森には、シロクマ、ネコ、リス、ウサギ、キツネ、トリ、モグラ、ワニ、コウモリ、フクロウなど、たくさんの動物が仲良く暮らしている。
中でも主役となる動物は5匹。まずは、森の長である大きなシロクマの"ムーフ"。この世界の動物はみんな日本語がペラペラなのだが、ムーフだけは「ムフムフ」としか喋れない。しかし、とても力が強く、森の誰しもが頼る"リーダー"だ。
そんな"ムーフ"に憧れているのが、シロクマの子供"ムープ"だ。語尾に「ですっ」をつける話し方が特徴的。ずうずうしい性格だが、とても可愛くて憎めない。森物語グッズの売り上げも"ムープ"が一番だと聞く。
森には喫茶店がある。動物たちが集う憩いの場だ。そんな森の喫茶店を切り盛りしているのが茶トラ色のネコ、"ワラッタ"だ。真面目で慌てん坊な性格の"ワラッタ"は、いつもせかせかと忙しそうにしている。
「いつか自分の喫茶店を持ちたい!」と"ワラッタ"に弟子入りしているのが、グレー色のネコである"でしねこ"だ。名前もそのまま"でし"なのだが、自由気ままな性格で好き勝手をやっては、問題を起こすネコである。ただ、こちらも"ムープ"同様に憎めないキャラクターだ。
最後はナナもぬいぐるみを所持しているシロクマの"もちぐま"。同じシロクマだが、"ムーフ"や"ムープ"と仲がいいわけでもなく、いつも1人で森を探検している変なシロクマである。ちなみにグッズの売れ行きは残念ながら"もちぐま"が最下位だ。
ヘソに玉が入ると、そんな可愛い動物たちの森での生活シーンを背景に数字が回転。同じ数字が3つ揃えば当たりというのは他の台と変わらない。この森の生活シーンはとても和やかで、忙しい日々に疲れた全国のパチンカーの心を今日も癒しているというわけだ。
いつもなら、この可愛い映像を楽しんでいるイツキだが、今日は右隣に座るナナがどうにも気になってしょうがない。それもそのはず、並んで座ってから気づいたのだが、ナナの生足ショーパンスタイルは隣に座られると殺人級の威力があった。いくら"見るな!見るな!"と心の中で繰り返し唱えても、普通の男子ならデニムのショーパンから伸びた太すぎず細すぎずの綺麗な太ももが隣にあったら、"ちらっ!ちらちらっ!"と見てしまうのが自然なのかもしれない。
「あっっ!」
急にナナが声を出したので、イツキが隣を見ると、台に置いていた"もちぐまぬいぐるみ"が2人の足ものに転げ落ちていた。
「ちょっと失礼っ!!」
ナナはパチンコを打つ手を止めたかと思うと、"もちぐま"を救出すべく、台の下に潜り込んでいった。"もちぐま"は、どうも思ったより奥までいってしまったようで、ナナは台の下でほぼ四つん這いのような格好になりながら、もぞもぞと動いていた。
(おいおい、もちぐま、何やってんだ…。ただでさえ、太ももに困っていたのに、横でこんな格好されたら流石に目のやり場に困るよ…。)
と思いながらも、パンツが見えてしまいそうなナナのお尻をイツキはしっかりと見てしまっていた。すると、もちぐまに手が届いたナナが不意に顔をあげてイツキを見た。
「あ、いや、その大丈夫ですか? 僕が取りましょうか?」
イツキはとっさに心配で見ていただけですよ感を装った。
「あ、邪魔だよね、、ごめんっ!! でも、取れたから大丈夫っ!!」
ナナは席に座り直し、もちぐまを再セットした。
(あぶなかった、、ばれてない、、よな。)イツキは内心ほっとしながらも、心拍数は確実に上昇していた。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について
ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに……
しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。
NTRは始まりでしか、なかったのだ……
お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?
さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。
私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。
見た目は、まあ正直、好みなんだけど……
「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」
そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。
「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」
はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。
こんなんじゃ絶対にフラれる!
仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの!
実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。
裏切り者の末路
みっちゃん
恋愛
小さい頃、僕は虐められていた幼馴染みの女の子、サユが好きだった
勇気を持って助けるとサユは僕に懐くようになり、次第に仲が良くなっていった
中学生になったある日、
サユから俺は告白される、俺は勿論OKした、その日から俺達は恋人同士になったんだ
しかし高校生になり彼女が所謂高校生デビューをはたしてから、俺の大切な人は変わっていき………
両隣から喘ぎ声が聞こえてくるので僕らもヤろうということになった
ヘロディア
恋愛
妻と一緒に寝る主人公だったが、変な声を耳にして、目が覚めてしまう。
その声は、隣の家から薄い壁を伝って聞こえてくる喘ぎ声だった。
欲情が刺激された主人公は…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる