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第30話 クーデター
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病院を出た後蒼介と夏映は、事前に予約していたホテルに向かった。部屋は当然、それぞれ個室を予約してある。
ホテルは地球人用でヘルメットをかぶらなくても普通に呼吸できるが、重力は地球より軽いのでマグネット・シューズを履いている。
食事はルーム・サービスを頼んだ。地球人用に用意した料理が運ばれた。味も悪くない。
枕元のバッグの中にはプラズマ・ソードとショックガンとレイガンとシールド・ベルトが入っている。
ここへ来る前、刺客に狙われることを想定して、銃の撃ち方やプラズマ・ソードの使い方を教わったのだ。
付け焼き刃なんで、どこまで使いこなせるかわからない。そんな時が訪れないのを祈るしかない。
翌日は、呼び鈴の音で目が覚めた。ドアを開けると、夏映の血相を変えた姿がある。
いつも冷静な彼女からは想像できない。
「今日は1人で見舞いに行くんじゃなかったのかよ」
蒼介は夏映に突っこんだ。
「大変なの。クーデターが起きたのよ。放送局が占拠された」
「冗談だろ!!」
つい大声になりながら、部屋の3Dテレビをつける。チャマンカのテレビは、頭で思うだけでスイッチが入るのだ。
「自分はチャマンカ帝国陸軍ピロンカ大佐だ」
部屋に浮かんだ立体映像に、毛並みが茶色で、額に傷の走ったチャマンカ人の姿が映る。
「現在我々は、首都ズワンカ市にある帝国議会を占拠した。我々がクーデターを決行したのは腐敗に満ちた議員連中を一掃し、新たに選挙をやり終えた後で、まっとうな議会を作ろうとするものである」
蒼介は演説するピロンカを見ながら、えらい状況になったと感じた。
地球でも時折クーデターはあったが2.26事件のような大昔か、遠い外国のケースだと考えていたから、自分が間近に遭遇するとは想定外だ。
ホテルは地球人用でヘルメットをかぶらなくても普通に呼吸できるが、重力は地球より軽いのでマグネット・シューズを履いている。
食事はルーム・サービスを頼んだ。地球人用に用意した料理が運ばれた。味も悪くない。
枕元のバッグの中にはプラズマ・ソードとショックガンとレイガンとシールド・ベルトが入っている。
ここへ来る前、刺客に狙われることを想定して、銃の撃ち方やプラズマ・ソードの使い方を教わったのだ。
付け焼き刃なんで、どこまで使いこなせるかわからない。そんな時が訪れないのを祈るしかない。
翌日は、呼び鈴の音で目が覚めた。ドアを開けると、夏映の血相を変えた姿がある。
いつも冷静な彼女からは想像できない。
「今日は1人で見舞いに行くんじゃなかったのかよ」
蒼介は夏映に突っこんだ。
「大変なの。クーデターが起きたのよ。放送局が占拠された」
「冗談だろ!!」
つい大声になりながら、部屋の3Dテレビをつける。チャマンカのテレビは、頭で思うだけでスイッチが入るのだ。
「自分はチャマンカ帝国陸軍ピロンカ大佐だ」
部屋に浮かんだ立体映像に、毛並みが茶色で、額に傷の走ったチャマンカ人の姿が映る。
「現在我々は、首都ズワンカ市にある帝国議会を占拠した。我々がクーデターを決行したのは腐敗に満ちた議員連中を一掃し、新たに選挙をやり終えた後で、まっとうな議会を作ろうとするものである」
蒼介は演説するピロンカを見ながら、えらい状況になったと感じた。
地球でも時折クーデターはあったが2.26事件のような大昔か、遠い外国のケースだと考えていたから、自分が間近に遭遇するとは想定外だ。
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