上 下
1 / 1

巨乳と婚約破棄とアボカド

しおりを挟む

「アリッサ!貴様との婚約を破棄する事を、ここに宣言する!」

 そう高らかに叫んだのは、第二王子であり、私の婚約者であるレオナルド様だ。

「癒し系スキルを持ったナタリーを妬んで、嫌がらせをする性根の腐った女が、王子である俺の妃に、相応しいわけがない!」

 それを聞いたナタリー様?と思われる女が、涙ぐみながら、レオナルド様に豊満なお胸を押しつける。
 誰だか知らないけど、とても魅力的なお胸をお持ちなのね…。レオナルド殿下…鼻の下が伸びていらっしゃるわ。最悪ね。

「あぁ。ごめんよ優しいナタリー。怖い思いをさせてしまったね?けれど、もう大丈夫だ。無能な悪女は、俺がやっつけてやるから」

 【無能な悪女】呼ばわりされたのは、私。アリッサ・ローレンだ。侯爵家の長女で第二王子殿下の婚約者…だった。先程、破棄されてしまったから、過去形になってしまったわ。

 私が無能呼ばわりされたのには、理由がある。

 この王国の貴族達は、それぞれ1つだけ魔法が使える。私も、もちろん使える。

 そして、その魔法は家紋によって系統が分かれている。これは、その家紋の当主に優勢遺伝子を持つ者を選ぶ事で、子孫に代々引き継がれ、守られている。
 系統だけは安全を守る為に、オープンにされている。我が家紋の系統は、無能系だ。

 しかし、個人が使える魔法の内容は、秘匿されている。 
 そもそもが個人情報だ。それに何より、魔法の内容を知られるだけで、弱点になり得る。
 それだけ危険な事だと認識され、敢えて秘匿されているのだ。

 この国の貴族達は、それぞれの魔法を生かし生活している。高い能力を持つ家紋は栄えるし、低い能力であれば、現状維持を目指して皆が皆、個々の魔法に依存して生きている。

 王子の話が正しければ、ナタリー様の系統は癒し系らしい。
 
 我が家は無能系だが、金儲けの才能はあった。魔法はあまり使えないのだが、金儲けをするだけなら、魔法を使わなくても出来たのだ。

 魔法を使わない金儲けを、代々継続した結果、我が家は無能系にも関わらず、財産総額だけで見ると、王家にも迫る勢いであった。

 金に目が眩んだ王家によって、この度、王子と私が、婚姻を結ぶ事になったのであった。

 魔法至上主義のこの王国で、無能系は侮蔑されている。影では無能侯爵家と呼ばれ、馬鹿にされているのを知っている。

 これは、魔法を使えないのに儲けている、我が家紋に対しての、僻みや嫉みからくる、蔑みなのだと知っているから、私はあまり気にしていない。



 …いけない。放心してしまったわ。慌ててレオナルド殿下に意識を戻す。



「そうだ!お前の無能さを、皆に教えてあげよう!そうすれば、いかに俺の婚約者に相応しくないかがわかるはずだ!さぁ!お前の魔法を皆の前で使ってみせろ?」

 はぁ。本気で言っているのかしら?
 魔法は重要な個人情報だ。如何に王族と言えども、許される行為ではない。

 貴族達も困惑している。まぁ、大半がクスクスと馬鹿にして、笑っているのだが…。

 あ。ナタリー様も笑ってるわ。先程、怯えていたのは、やはり演技なのね。嫌だわ。

 でも…良いか。こんな事されたら、どうせ社交界では終わりだ。最後に魔法を披露するのも、悪くないかもしれない。

 それに私は、もの凄く腹が立っている。どうせだから、演技も全力でしてやろう。

 そう決意した私は、涙を浮かべ、おどおどと、怯えた様な態度をとった。

「…で、でも魔法は…秘匿されるモノであって…皆様にお見せするようなモノでは…」

「ハハハハ!面白い。王子である俺に、まさか逆らうつもりか?不敬罪だなぁ!それともこのまま、捕らえてやろうかぁ?」

「そ、そんな!…わ、わかりました。お見せしますっ…」
 後半は、わざとべそべそと泣いてみせた。私って、意外に演技が上手だったみたい!才能があるわ。

 怯えながらも、艶やかに見えるように、敢えて官能的に手袋を外した。すると、ハッと息を呑むような声が、そこかしこから聞こえてくる。

 皆が好奇の目で、私の様子を食い入るように、見つめていた。

 私は、近くのテーブルに置いてあったアボカドを手にし、皆に見えるように左手で掲げて見せた。

 そして、先程手袋を外した右手で、パチンと指を弾き、音を鳴らした。

 だが、無情にもアボカドには、何の変化も起きない。

「フハハハハ!ただでさえ無能なのに、魔法も上手く使えないなんて、無能な上に無才能なのかよ!それで俺の妃になろうとか!夢見過ぎだろ!クハハハハハ」

 王子の発言を皮切りに、一斉に貴族達が私を蔑み笑い辱める。

 私は俯いて肩を震わせた。そして、涙を流しながら
「も、もう一度だけ…もう一度だけチャンスをください。お願いします!お願いします!」

 と、恥をかき捨てたかの様に、必死に頭を下げた。

「クハハっ!そこまで言うなら、仕方ないな。良いぞ。許可する。俺は優しいからな?」

「あ、ありがとうございます殿下!」

 と言って、私は再度左手を掲げ、右手の指を再び弾いた。パチン。

 すると、今度はアボカドの殻や身はそのままに、種子だけを完璧な状態で、取り出す事が出来た。これが、私の魔法だ。

「おいおいおいおい?まさかそれだけか?お前の魔法【アボカドの種を取る魔法】とか、本気で言ってるのか!?プハハハハハあり得ないだろ?これは流石に無能すぎるクハハハ」

  周囲が再度騒めき、私を馬鹿にした笑いが会場中にこだました。

「も、申し訳ございません。私にはこれしか出来ません」

「クハハハハハ聞いたか?ナタリー。お前に散々嫌がらせをしてきたコイツは、信じられないぐらい無能だぞ!」

「レオナルド様ぁ。その様におっしゃっては、いけませんわ。人には出来ることと、出来ないことがありますものっ」

「ナタリーは優しいな。…こんな無能に、もはや何の用もない。即刻、俺の前から消えよ!!」
  

「…仰せのままに」
 と応えて、私はアボカドを手にしたまま、会場を後にした。

 会場では、私を馬鹿にして嘲笑う笑い声が、永延とこだましていた。




 馬車に戻り1人になると、私はゆっくりと思考の海に堕ちていった。

 今日に限って両親は参加していない。きっとこの婚約破棄は、前々から計画されていたのだろう。

 …レオナルド殿下は、少し頭がお悪い所はあるけれど、そこが可愛いく思えて、案外気に入っていたのに…。こんな事されるなんて、本当に傷付いたわ…。

 それにしても、ナタリー様と言ったかしら?とっても素敵なお胸でしたわ…。殿下を骨抜きにしたそのお胸…。頼んだら一度くらいは、揉ませて頂けないかしら…?

 …そんな事は良いとして、ナタリー様は癒し系と言っていたわよね。…どこのお家のご令嬢なのかしら…?王国に、その様な系統の家紋は、なかったと思うのだけれど…。

 まぁ、どうでも良いわね…。
 もう私には関係ないのだし。考えるだけ無駄だわ…。

 けれど、家紋の評価を下げてしまったわ。母様と父様には、謝罪しなければならないわね…。…本当嫌になっちゃう。

 それに、私とて、うら若き乙女ですもの。あんなに沢山の人に嘲笑されて、心底傷つきましたわ…。


 今夜は飲み明かそう。復讐は既に果たした。悪い夢だと思って、全て忘れよう。


 そして、馬車の窓からアボカドを投げ捨て、1人クサクサと、家に帰ったのであった。

 夜の闇にグシャッと不気味な音だけが、やけに響いたのだった。


………………………………………………………………………………



●夜の王宮 ナタリー視点


「レオナルド様ぁ!今日わぁ、とってもカッコ良かったですわぁ!ナタリーはぁ、また惚れてしまいましたわぁ~」

 そう言って私は、レオナルドにしなだれかかる。もちろん自慢の胸を押し当てる事は、忘れない。

 そして、レオナルドの胸部に、ソッと手を添える。こうすると、心臓のより近くで魔法を使える。私の魔法は強くないため、手で触れる必要がある。

「それは良かった。ナタリーを苦しめる無能は、許してはおけないからな」

 レオナルドは、当てられた、私の胸の感触を楽しみながら、谷間を熱い視線で見つめている。

 こんなに熱心に見つめておいて、気付かれてないと思っているのだから、レオナルドはとっても可愛い人だわ。

 私は悪戯するように、指でレオナルドの胸にハートを描く。そして、溶けたような表情で見上げ、甘えた声を出す。

「レオナルド様ぁ。これで私達の仲を、妨げるモノは何もありませんわぁ?今日こそわぁ、最後までナタリーを、可愛がってくださいませっ」

 といって、彼の息子を撫で上げようとした。 
 若々しい彼の息子は、きっと既に、我慢出来ないと涙を流しながら、震えているはずだ。 

 そう思いながら、彼の息子を艶やかに見えるように、撫で上げる。

 ……可笑しい。

 予想に反して、彼の息子は元気がない。


 コイツ。私が誘惑してやってるのに、何でこんなに元気がないわけ?そんなことあり得る?なんだかんだ言って、あの無能が好きだったとか?

 …いや、流石にそれは無い。

 だったら、何?私に魅力がないとでも!?私じゃ興奮しないとでも言うわけ!?

 それこそあり得ないでしょ!?だって私は、魅了系なのよ!?魔法だってかけ直しているんだもの!絶対にあり得ないわ!!

 そして、激しい怒りが込み上げる。

 何かケチがつく前に、既成事実を作りたかったのに、この大事な時に!!何でこんなに、やる気がないのよ!?

「…すまないナタリー。おかしいな…そのうち元気になるさ…」

 と言って、レオナルドは私を抱きしめてきた。…そのうちっていつよ?私には時間がないのよ?焦る私を気にしたのか、レオナルドが更に続ける。

「心配ないよナタリー。俺達の愛は、今日舞踏会に出ていた貴族の皆が、証明してくれる。…すまない。少し調子が悪いが、すぐに元気になるさ…」

 そう言って、レオナルドは慰めてくれた。彼は優しい。私は、彼の息子が元気を取り戻せるように、全力で技巧を凝らした。

 しかし、その努力が実る事は無かった。

 彼の息子は少し兆すものの、すぐにやる気を無くしたり、強度を保つ事が出来なかった。


…………………………………………………………………………………




□侯爵邸 アリッサ視点



 1ヶ月後、レオナルド様が田舎で療養されると、風の噂で聞こえてきた。

 レオナルド様は、あの事件以来、活力がなくなり、筋肉も落ち、酷く女々しくなられてしまったそうだ。

 これから田舎で療養されるらしい。まぁ、療養と言う名の、幽閉だろう。

 ナタリー様は、隣国にご実家があったようだが、癒し系ではなく魅了系だと判明した。これにより、王家を謀った罪に問われた。

 しかし、諸事情により、レオナルド様と一緒に田舎に連れて行かれたらしい。

 …どうか、2人で末永くお幸せに。


 この噂を耳にしたことで、私の復讐は、無事に完了した事を確認出来た。

 私は勝利の美酒を味わうように、手元の紅茶を飲み干した。


 …異なる世界から、妙な箱を通して覗き見されている、そちらの皆様には、コッソリ種明かしをして差し上げますわ。

 もう少しだけ、お付き合いくださいませ。

 まず初めに、ローレン侯爵家の魔法は【無能系】だ、と認識されておりますが、本当は少しだけ違いますの。

 あまりに限定的な使用用途しかないので、無能系とされておりますが、実際は根絶系と言う方が、正しいですわね。

 そして、私、アリッサ・ローレンの能力は、根絶系の代表格と言っても良い、種子や子種に関与するものを、自由に操れる魔法ですの。

 勘の良い方は、既にお分かりかもしれませんわね。

 あの日私は、2回指を弾きました。
 もちろん2回とも、キチンと魔法は成功しておりましたわ。私、魔法は得意でしてよ。

 1度目で、レオナルド殿下の実…つまり睾丸の中身を全て取り除き、代わりにアボカドの身を詰めておきました。中身を同じ分だけ交換してみましたの。
 私には付いてないので、よくわからなかったのですが、重さでバレたら、大変ですもの。

 そして、2度目は、皆様もご存知の通り、アボカドの種のみを取り除き、皆様の前で晒して見せました。

 この時、アボカドの皮の中には、殿下の睾丸の内容物と、アボカドの種子と殿下の睾丸に入りきらなかった、アボカドの身が入っておりました。この中から綺麗に、アボカドの種子だけを取り除きましたの。

 手にしているアボカドの中身を考えると、心底気持ち悪かったのですけれど、証拠になってしまうので、仕方なく持ち帰りましたわ。

 まぁ、やはり気持ち悪かったので、途中で捨ててしまいましたけど。

 殿下の睾丸は、そろそろ腐り落ちてしまったかしら?
 …お可哀想に。…まぁ、私がやったのですけれどね?フフフっ。

 けれども、殿下がいけませんのよ?私に対して、観衆の面前で婚約破棄を叩きつけて、皆の前で、辱めて、嘲笑ったのですもの…。
 こんな事をされた令嬢は、まともな所へは嫁げませんわ…。私の人生設計が全て、崩れ去ってしまいましたわ…。

 …更に、自らの魔法を皆の前で、披露までさせられましたし…。
 これはこちらの世界では、本当に命の危機に関わりますのよ?

 私ったら…本当に…可哀想ですわぁ…。
 ね?皆様もそう思いますでしょ?

 …まぁどうでも良いですわね。
 私と関係のない世界で生きる方達ですもの。

 少しでも楽しんで頂けたのなら、幸いですわ。

 私には何も出来ませんが、ささやかながら、皆様の幸運をお祈りさせて頂きますわ。


 アリッサ・ローレンより


……………

□ちょっとだけ未来 アリッサ編
 

 その後、何もかも終わったと、ヤケクソになったアリッサ嬢は、傷心旅行と称し、隣国に行く。

 何もかも投げやりになっていたアリッサ嬢は、隣国で見つけた素敵な男性に対して、
「貴方の子種、頂いてよろしいかしら?」
 と、述べて、無意識に口説き落としてしまう。

 アリッサ嬢的には、魔法でチョロっと頂く予定だったようだが、残念ながら彼女の予定は、ここでも無残に崩れ落ちる事になる。

 彼女のお望み通りに、たっぷりと子種を頂けたのだが、それは彼女が望んだ方法ではなかった。
 誰もが知る、正規の方法で頂いたのであった。

 彼女の人生は残念ながら、何事も予定通りにはいかないのであった。

 その男性が、実は公爵様で、正式に結婚を申し込まれたり、子種が無事に育って子宝に恵まれたり、不妊に悩める夫婦達を救ったりするのだが、それはこれから随分と先のお話だ。

 そして、どうやら、ローレン侯爵家の魔法は、無能系でも、根絶系でもなく、子種操作系だったらしい。




…………………………………………………………………………………



●田舎の幽閉先 ナタリー視点


 私ナタリーは、王族を謀った罪に問われた。本当なら処刑か生涯幽閉だろう。

 しかし、性欲と男らしさを同時に無くしてしまった、レオナルド様の治療に有用と判断され、今も一緒に居られている。

 今後、死ぬまで、私が自由になることはないだろう。…それでも良かった。
 
「…すまないナタリー。俺はもうダメだ。君を満足させる事が、永遠に出来ない身体になってしまった…それに、自信も活力も…失ってしまった…俺は本当にゴミクズ野郎だ…」

「…レオナルド様…」
 
「父には俺から話をつけておく…俺のことは忘れて、君の人生を歩んでくれっ…君の時間をっ…これ以上奪いたくないっ」
 言いながらレオナルドは、男泣きしていた。

「…もうっ!そんなこと言いっこ無しですよぉ!私はぁレオナルド様がぁ、だーい好きなのぉ!後先考えずに、魅了しちゃうくらい、大好きなのっ!!」

「だが…しかし…っ」

「んもぉ!【だが】でも、【しかし】でもないの!それに、レオナルド様!私知ってるんですよっ!」

「な、何を!?」

「レオナルド様は、私のお胸が、何よりもだーい好きな事っ!」

 そう言いながら、私は思いっきり、レオナルドの顔に抱きつき、胸に沈めた。

 本当は複雑な気持ちだ。
 けれど、私は本気でレオナルドを愛している。そうでなければ、魅了なんかしない。
 私と彼の今後の人生は、想像するよりも過酷かもしれない。

 けれど、大好きなレオナルドと一緒なら、何とかなると信じている…。

 あ、いけない!レオナルドがピクピクしてるっ!
「ごめんなさぁい!レオナルド様、ナタリーの愛が溢れちゃったっ!」

「はぁはぁ…苦しかったが、嬉しかった。…ありがとうナタリー。俺も君をっ…愛している。…一緒に居てくれっ」

「もちろんですわ!レオナルド様っ」

 その後、子種は戻らないものの、一応実戦で使用可能なぐらいまでは、復活したとか、しないとか…。

 真相は、生涯幽閉された2人にしか、わからないのであった。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

【完結】目覚めたらギロチンで処刑された悪役令嬢の中にいました

桃月とと
恋愛
 娼婦のミケーラは流行り病で死んでしまう。 (あーあ。贅沢な生活してみたかったな……)  そんな最期の想いが何をどうして伝わったのか、暗闇の中に現れたのは、王都で話題になっていた悪女レティシア。  そこで提案されたのは、レティシアとして贅沢な生活が送れる代わりに、彼女を陥れた王太子ライルと聖女パミラへの復讐することだった。 「復讐って、どうやって?」 「やり方は任せるわ」 「丸投げ!?」 「代わりにもう一度生き返って贅沢な暮らしが出来るわよ?」   と言うわけで、ミケーラは死んだはずのレティシアとして生き直すことになった。  しかし復讐と言われても、ミケーラに作戦など何もない。  流されるままレティシアとして生活を送るが、周りが勝手に大騒ぎをしてどんどん復讐は進んでいく。 「そりゃあ落ちた首がくっついたら皆ビックリするわよね」  これはミケーラがただレティシアとして生きただけで勝手に復讐が完了した話。

婚約破棄されたのたが、兄上がチートでツラい。

藤宮
恋愛
「ローズ。貴様のティルナシア・カーターに対する数々の嫌がらせは既に明白。そのようなことをするものを国母と迎え入れるわけにはいかぬ。よってここにアロー皇国皇子イヴァン・カイ・アローとローザリア公爵家ローズ・ロレーヌ・ローザリアの婚約を破棄する。そして、私、アロー皇国第二皇子イヴァン・カイ・アローは真に王妃に相応しき、このカーター男爵家令嬢、ティルナシア・カーターとの婚約を宣言する」 婚約破棄モノ実験中。名前は使い回しで← うっかり2年ほど放置していた事実に、今驚愕。

伯爵令嬢が婚約破棄され、兄の騎士団長が激怒した。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。

弟が悪役令嬢に怪我をさせられたのに、こっちが罰金を払うだなんて、そんなおかしな話があるの? このまま泣き寝入りなんてしないから……!

冬吹せいら
恋愛
キリア・モルバレスが、令嬢のセレノー・ブレッザに、顔面をナイフで切り付けられ、傷を負った。 しかし、セレノーは謝るどころか、自分も怪我をしたので、モルバレス家に罰金を科すと言い始める。 話を聞いた、キリアの姉のスズカは、この件を、親友のネイトルに相談した。 スズカとネイトルは、お互いの身分を知らず、会話する仲だったが、この件を聞いたネイトルが、ついに自分の身分を明かすことに。 そこから、話しは急展開を迎える……。

モブ公爵令嬢は婚約破棄を抗えない

家紋武範
恋愛
公爵令嬢であるモブ・ギャラリーは、王太子クロード・フォーンより婚約破棄をされてしまった。 夜会の注目は一斉にモブ嬢へと向かうがモブ嬢には心当たりがない。 王太子の後ろに控えるのは美貌麗しいピンクブロンドの男爵令嬢。 モブ嬢は自分が陥れられたことに気づいた──。

【完結】異世界転生した先は断罪イベント五秒前!

春風悠里
恋愛
乙女ゲームの世界に転生したと思ったら、まさかの悪役令嬢で断罪イベント直前! さて、どうやって切り抜けようか? (全6話で完結) ※一般的なざまぁではありません ※他サイト様にも掲載中

醜い私を救ってくれたのはモフモフでした ~聖女の結界が消えたと、婚約破棄した公爵が後悔してももう遅い。私は他国で王子から溺愛されます~

上下左右
恋愛
 聖女クレアは泣きボクロのせいで、婚約者の公爵から醜女扱いされていた。だが彼女には唯一の心の支えがいた。愛犬のハクである。  だがある日、ハクが公爵に殺されてしまう。そんな彼女に追い打ちをかけるように、「醜い貴様との婚約を破棄する」と宣言され、新しい婚約者としてサーシャを紹介される。  サーシャはクレアと同じく異世界からの転生者で、この世界が乙女ゲームだと知っていた。ゲームの知識を利用して、悪役令嬢となるはずだったクレアから聖女の立場を奪いに来たのである。  絶望するクレアだったが、彼女の前にハクの生まれ変わりを名乗る他国の王子が現れる。そこからハクに溺愛される日々を過ごすのだった。  一方、クレアを失った王国は結界の力を失い、魔物の被害にあう。その責任を追求され、公爵はクレアを失ったことを後悔するのだった。  本物語は、不幸な聖女が、前世の知識で逆転劇を果たし、モフモフ王子から溺愛されながらハッピーエンドを迎えるまでの物語である。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...