8 / 11
三章
私の過去
しおりを挟む
「ずっと病気してて、学校を休みがちだったから……それがきっと、気に入らなかったんだと思う。顔の皮膚が少しただれてるから、クラスの男子から、”悪魔”って呼ばれて・・・・・・みんなから無視されたり、水をかけられたりした。とても辛かった……でも、あなたも辛かったのね。なんだか私たち、似たもの同士みたい。きっとあなたと一緒に住むことを断ったのもそのせい・・・・・・きっと、若い男性を信じることが難しくなってしまったんだと思う。」
少し彼は黙った。そして、あるおまじないを教えてくれた。
「ミライ、こんなおまじないを知ってるかい?『トマトはトマト。赤いトマト。上から読んでも下から読んでもトマトはトマト。英語にしたら、トマトはオタモト。』」
私は「なにそれ、変なの」と笑った。でも少しだけ元気が出た。彼はやっぱりやさしい。ガラクタなんかじゃない。
もう、自宅の近くまで来てしまった。彼とは、ここでお別れになるだろう。そう考えると、涙が出てきた。
「ほら、泣かないで。また廃棄場に来れば会えるじゃないか。僕はいつでも待ってるから。ね?だから、もうお帰り。両親が心配するよ。」
そういうと彼は私の背中を押してくれた。そうだ、また廃棄場に行けばいい。また通えば、沢山話ができる。そう考えると、少し気持ちが軽くなった。
「わかった・・・・・・でもまた、会いに行くからね!」
そういうと手を振って、私は自宅のチャイムを鳴らした。
少し彼は黙った。そして、あるおまじないを教えてくれた。
「ミライ、こんなおまじないを知ってるかい?『トマトはトマト。赤いトマト。上から読んでも下から読んでもトマトはトマト。英語にしたら、トマトはオタモト。』」
私は「なにそれ、変なの」と笑った。でも少しだけ元気が出た。彼はやっぱりやさしい。ガラクタなんかじゃない。
もう、自宅の近くまで来てしまった。彼とは、ここでお別れになるだろう。そう考えると、涙が出てきた。
「ほら、泣かないで。また廃棄場に来れば会えるじゃないか。僕はいつでも待ってるから。ね?だから、もうお帰り。両親が心配するよ。」
そういうと彼は私の背中を押してくれた。そうだ、また廃棄場に行けばいい。また通えば、沢山話ができる。そう考えると、少し気持ちが軽くなった。
「わかった・・・・・・でもまた、会いに行くからね!」
そういうと手を振って、私は自宅のチャイムを鳴らした。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
Starbow(スターボウ)の彼方へ
morituna
SF
Starbow(スターボウ)とは、亜光速で宇宙船が宇宙を航行するときに、ひとつは光行差のため星の見かけの位置が宇宙船の進行方向前方へ移動集中し、またひとつにはドップラー偏移のため星のスペクトルがずれて星の“色”が変化し、それらの効果が合わさった結果、宇宙船の前方の観測窓からは進行方向を中心としたリング状の星の虹が見えるという現象である。
Starbow(スターボウ)は、日本語では、星虹(せいこう)であるが、てぃな、せな とも読む。
【完結済み】VRゲームで遊んでいたら、謎の微笑み冒険者に捕獲されましたがイロイロおかしいです。<長編>
BBやっこ
SF
会社に、VRゲーム休があってゲームをしていた私。
自身の店でエンチャント付き魔道具の売れ行きもなかなか好調で。なかなか充実しているゲームライフ。
招待イベで魔術士として、冒険者の仕事を受けていた。『ミッションは王族を守れ』
同僚も招待され、大規模なイベントとなっていた。ランダムで配置された場所で敵を倒すお仕事だったのだが?
電脳神、カプセル。精神を異世界へ送るって映画の話ですか?!
CORONA
ヤハウェ
SF
ブックマーク、コメントを何卒何卒お願い申し上げます。
なぜ、人は生きるのか?
ずっと考えていました。
主 人 公 鈴 木 剛 が 、 他人の 人 生 を 追 憶 す る 事 で 、 剛 が 生 涯 に 渡 っ て 悩 ん だ 「 人 間 の 生 き る 意 味 」 に つ い て 知 る と い う SF 物 語 。 彼 が 死 の 淵 に 立 つ 事 で 、 彼 が な ぜ 教 師 を 目 指 し た の か 、 彼 が 人 間 の 生 き る 意 味 を ど う 考 え て い た か な ど を 思 い 出 し 、 自 分 の 生 き る 意 味 を 見 つ め 直 す こ と と な る 。 そ し て 地 球 と 人類の意義、 真 実 を 知 っ た 後 、 死 を 迎 え た 剛 は 、 第 二 の 命 を ど の よ う に 進 む か 選 択 し 、ヤハウェの 技 術 に よ り 新 た な 生 を 得 る 事 と な る 。
完結•flos〜修理工の僕とアンドロイドの君との微かな恋の物語〜
禅
SF
AIとの大戦後、壊れた機材の中で生活していた。廃材を使えるように修理することを仕事として生活をしているキラは、廃材の山でアンドロイド拾う。
修理したアンドロイドは家事をしてキラを助けるようになったが、エネルギー補充のため月が出る夜に外出をしていた。そして、いつからか花を持って帰るように。
荒廃し、自然がない世界に咲く一輪の花。変化していく二人の関係。
それでも、キラはこの生活がずっと続くと思っていた――――
※小説家になろう・pixivにも投稿
本日中に完結
廃線隧道(ずいどう)
morituna
SF
18世紀末の明治時代に開通した蒸気機関車用のシャチホコ線は、単線だったため、1966年(昭和41)年に廃線になりました。
廃線の際に、レールや枕木は撤去されましたが、多数の隧道(ずいどう;トンネルのこと)は、そのまま残されました。
いつしか、これらの隧道は、雑草や木々の中に埋もれ、人々の記憶から忘れ去られました。
これらの廃線隧道は、時が止まった異世界の雰囲気が感じられると思われるため、俺は、廃線隧道の一つを探検することにした。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
神水戦姫の妖精譚
小峰史乃
SF
切なる願いを胸に、神水を求め、彼らは戦姫による妖精譚を織りなす。
ある日、音山克樹に接触してきたのは、世界でも一個体しか存在しないとされる人工個性「エイナ」。彼女の誘いに応じ、克樹はある想いを胸に秘め、命の奇跡を起こすことができる水エリクサーを巡る戦い、エリキシルバトルへの参加を表明した。
克樹のことを「おにぃちゃん」と呼ぶ人工個性「リーリエ」と、彼女が操る二十センチのロボット「アリシア」とともに戦いに身を投じた彼を襲う敵。戦いの裏で暗躍する黒幕の影……。そして彼と彼の大切な存在だった人に関わる人々の助けを受け、克樹は自分の道を切り開いていく。
こちらの作品は小説家になろう、ハーメルン、カクヨムとのマルチ投稿となります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる