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勇者の存在
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知らない場所に来てしまい戸惑っていると、近くにいた兵士が駆け寄ってきた。
「ご同行を願います」
兵士にそう言われ、どこに行けばいいかも分からなかったからついていくことにした。
ついていくと町の中心に建つ城に案内された。
城の客間に通され、椅子に座って待っていると小柄な男が客間に入ってきた。
小柄な男は城に来てもらったことの感謝をした後に名前と年齢を訪ねてきたので、「名前は石上 圏、年齢は18です」と答えた。
「石上さん、あなたはこの世界に召喚された勇者です」
何故召喚されたんだ?と思っていると、小柄な男が言った。
「この世界には魔王が存在します、しかも複数体います。町では魔王の命令による魔物の襲撃が頻繁に発生しています。これ以上被害を出さないためにも石上さんには魔王を倒していただきたいのです」
「だけど俺には魔王を倒すほどの力はないぞ」
「勇者には私たちとは違って、『レベル』というものがあるのです。レベルを上げることによって力は上昇し、いつかは魔王を倒せるようになります。魔王を一体倒すごとに、報酬として町を一つ差し上げます。魔王討伐やっていただけますか?」
日本での退屈な日常から抜け出して、魔王を倒す旅か――
「やります」
面白そうだ。
支援金と片手剣を渡されたので早速魔物を倒してレベルを上げようと草原に向かおうとしたが「やめた方がいいですよ」と小柄な男に止められた。
「今の石上さんはレベルが低いのでちょっと力のある民間人と変わりません。今のところは他の方法でレベルをしましょう」
「他にも方法があるのか?」
「あります。食べればいいんです」
「食べる?」
「食事をすると微量の経験値が手に入ります。低いうちは食べまくりましょう」
「ご同行を願います」
兵士にそう言われ、どこに行けばいいかも分からなかったからついていくことにした。
ついていくと町の中心に建つ城に案内された。
城の客間に通され、椅子に座って待っていると小柄な男が客間に入ってきた。
小柄な男は城に来てもらったことの感謝をした後に名前と年齢を訪ねてきたので、「名前は石上 圏、年齢は18です」と答えた。
「石上さん、あなたはこの世界に召喚された勇者です」
何故召喚されたんだ?と思っていると、小柄な男が言った。
「この世界には魔王が存在します、しかも複数体います。町では魔王の命令による魔物の襲撃が頻繁に発生しています。これ以上被害を出さないためにも石上さんには魔王を倒していただきたいのです」
「だけど俺には魔王を倒すほどの力はないぞ」
「勇者には私たちとは違って、『レベル』というものがあるのです。レベルを上げることによって力は上昇し、いつかは魔王を倒せるようになります。魔王を一体倒すごとに、報酬として町を一つ差し上げます。魔王討伐やっていただけますか?」
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「他にも方法があるのか?」
「あります。食べればいいんです」
「食べる?」
「食事をすると微量の経験値が手に入ります。低いうちは食べまくりましょう」
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