目標のある幸せ

相羽紗良は小さなころから自分が人と違うことに気が付いていた。
仲間外れにされるのが嫌でそのことをあまり知られないようにしていた。
常に目立つことはせず、友達と言えば幼馴染が一人。
無意識に自分の感情を抑え、することと言えば知りたいという気持ちを誰にも知られること無く満たすことのできる本を読むこと。
そして時々本に書いてあることが本当か、身近なものを確かめてみること。
なんでもできるということは、何も目標となるものがない。
ただ、普通に生きていけるだけで良いと思っていた。
そんな風に生きてきた紗良に転機が訪れる。
偶然母親に付き合って見たアイドルグループのライブで、そのステージに、歌声に、アイドルそのものに心を奪われ、もっと知りたいという気持ちが抑えきれなくなり、自分の知りたいことを知るために積極的に紗良は動き始める。
アイドルになろうとするその気持ちは紗良にとって新鮮で、そこは初めて知ることばかりだった。
そして、その場所には自分が特別だと思わなくてもいい仲間ができる。

紗良は仲間の悩みや問題を抱える仲間の支えになれるように時には全力を出し、考え、動く。
周りも紗良の存在を認め、自分自身も少しずつ何かが変わっていく。
初めはなりたいよりもただ知りたいだけだったアイドルに、自然と自分がなっていく。
人付き合いが苦手なのにアイドルになってしまった紗良のアイドルにありがちな日常を描いた物語。


※この物語はフィクションです。実在する人物・団体・事件等とは一切関係がありません。
24h.ポイント 0pt
0
小説 193,817 位 / 193,817件 青春 7,010 位 / 7,010件

あなたにおすすめの小説

MIYABI

女装きつね
青春
交差点を照らす巨大スクリーン。それを見上げ、ギターを構え持つひとりの女性。彼女の蜘蛛の糸は地面が崩れ落ちたようにぷつりと切れ、鳴る事の無いノイズとなった。

傷つけて、傷つけられて……そうして僕らは、大人になっていく。 ――「本命彼女はモテすぎ注意!」サイドストーリー 佐々木史帆――

玉水ひひな
青春
「本命彼女はモテすぎ注意! ~高嶺に咲いてる僕のキミ~」のサイドストーリー短編です!  ヒロインは同作登場の佐々木史帆(ささきしほ)です。  本編試し読みで彼女の登場シーンは全部出ているので、よろしければ同作試し読みを読んでからお読みください。 《あらすじ》  憧れの「高校生」になった【佐々木史帆】は、彼氏が欲しくて堪まらない。  同じクラスで一番好みのタイプだった【桐生翔真(きりゅうしょうま)】という男子にほのかな憧れを抱き、何とかアプローチを頑張るのだが、彼にはいつしか、「高嶺の花」な本命の彼女ができてしまったようで――!   ---  二万字弱の短編です。お時間のある時に読んでもらえたら嬉しいです!

図書準備室のシキガミさま

山岸マロニィ
青春
港町の丘の上の女子高の、図書準備室の本棚の奥。 隠された秘密の小部屋に、シキガミさまはいる―― 転入生の石見雪乃は、図書館通学を選んだ。 宇宙飛行士の母に振り回されて疲れ果て、誰にも関わりたくないから。 けれど、図書準備室でシキガミさまと出会ってしまい…… ──呼び出した人に「おかえりください」と言われなければ、シキガミさまは消えてしまう── シキガミさまの儀式が行われた三十三年前に何があったのか。 そのヒントは、コピー本のリレー小説にあった。 探る雪乃の先にあったのは、忘れられない出会いと、彼女を見守る温かい眼差し。 礼拝堂の鐘が街に響く時、ほんとうの心を思い出す。 【不定期更新】

愛すべきマリア

志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。 学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。 家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。 早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。 頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。 その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。 体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。 しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。 他サイトでも掲載しています。 表紙は写真ACより転載しました。

あなたの愛はいりません

oro
恋愛
「私がそなたを愛することは無いだろう。」 初夜当日。 陛下にそう告げられた王妃、セリーヌには他に想い人がいた。

お飾り王妃の愛と献身

石河 翠
恋愛
エスターは、お飾りの王妃だ。初夜どころか結婚式もない、王国存続の生贄のような結婚は、父親である宰相によって調えられた。国王は身分の低い平民に溺れ、公務を放棄している。 けれどエスターは白い結婚を隠しもせずに、王の代わりに執務を続けている。彼女にとって大切なものは国であり、夫の愛情など必要としていなかったのだ。 ところがある日、暗愚だが無害だった国王の独断により、隣国への侵攻が始まる。それをきっかけに国内では革命が起き……。 国のために恋を捨て、人生を捧げてきたヒロインと、王妃を密かに愛し、彼女を手に入れるために国を変えることを決意した一途なヒーローの恋物語。 ハッピーエンドです。 この作品は他サイトにも投稿しております。 表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:24963620)をお借りしております。

短編集「空色のマフラー」

ふるは ゆう
青春
親友の手編みのマフラーは、彼に渡せないことを私は知っていた「空色のマフラー」他、ショートストーリー集です。

【完結】王太子妃の初恋

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
カテリーナは王太子妃。しかし、政略のための結婚でアレクサンドル王太子からは嫌われている。 王太子が側妃を娶ったため、カテリーナはお役御免とばかりに王宮の外れにある森の中の宮殿に追いやられてしまう。 しかし、カテリーナはちょうど良かったと思っていた。婚約者時代からの激務で目が悪くなっていて、これ以上は公務も社交も難しいと考えていたからだ。 そんなカテリーナが湖畔で一人の男に出会い、恋をするまでとその後。 ★ざまぁはありません。 全話予約投稿済。 携帯投稿のため誤字脱字多くて申し訳ありません。 報告ありがとうございます。