無責任な飼い主

本編

第八章 ドキドキしたら…

「まだ指やで？これより太いの入んのに、そんなビビってたら怖い気持ちなるばっかりやで？」
　そんな恐ろしいことをまたケロッと言うからドキドキしていた身体はいきなり硬直した。

「いやいや、固ぁならんといて。もっとさぁ……」
「あぅ、ああゥウっ、んぁ」
「気持ちええなぁって素直に俺に身体預けてぇよ。全部、なんでも。茜の全部、俺にくれよ」
「ぁっ……は、ぁーー」
　グッチョグチョと……音がさっきよりも卑猥な音に変化する。自分の中から湧き出てくる様な潤いが、芹沢の指を濡らして芹沢自身を喜ばせていく。


「はぁー、茜は……色々言われると感じるんやなぁ。想像してまうん？感覚が敏感なんやな、もぅめっちゃ可愛ぃやん」
「ゃあ、ぁっ、そんな、うご、うごかしたらぁ、や、あっぁっあだ、ッッーー」
「イってええよ？いっぱい感じていっぱいイって、頭ん中俺のことばっかにしよか」
　俺はもう、茜のことばっかりやで――そんな言葉をイキそうになる瞬間に囁くから身体の中から跳ね上がった。


「ぅ、ああぁーーっ」
「あー、茜、潮吹いたぁ……やっばぁー、めっちゃエロいやん、ちょっと舐めさせて」
「なんか、なんか出たぁぁ、私、あ、ぇ、ぁえ？！あぁん！や、あああんん！」
　芹沢の黒髪が股の間で蠢いて視界に入るとクラクラした。

　濡れまくるそこを芹沢の熱い息と舌が絡めばますます濡れて。
　毛穴から汗が噴き出る。敏感になりすぎたところを執拗に舐められてまた身体が震え始めた。


「やら、やぁ、だ、ぁ、ううっん、あ、っぁっ、クゥッンン、フゥウッーー」
「茜？大丈夫？なんか今足の力抜けたな、下半身ガクガクやん、茜？」
　呼びかけながら身体を抱き起こされて、芹沢の膝の上に乗せられた。

　身体はいまだにビクビク痙攣して支えてくれる手にさえ反応して震えが止まらない。


「こわ、怖いって言ったぁ……やなこと、しないってぇ……」
「嫌とか言うた？」
「ゆ、ゆうてるぅ……」
「お前のたまに使うその変な関西弁な、それめっちゃ可愛いんや、実はぁ。俺の真似してんのん？」

「ぁ、あ！なん、なんか、あた、当たってる」
「茜、腰ふってみ？濡れてるし絶対気持ちえぇよ、ほら」
「ああん！や、あぅ、っ、は、あん！」
「お前めっちゃ濡れてるからさぁ、もう入ってまうやんー、俺まだゴムしてへんのにさぁ、なぁ、入るぅー、ほら、もう……あぁー」
　芹沢の声に慌てて腰を止めようとするのに両手でしっかり掴まれて動きが止められない。でもどこか自分の意思も感じるから始末に悪い、止まらない、止まることができない。


「だ、めぇ、それ、らめっ、ぁうっ、ん、あ、はぁっんん、赤ちゃん、できちゃう！」
「いきなりできひんよ。お前の中に出したらわからんけど。まだちんこさえ入ってへんわ」
「ちん……んあ！」
「ちんこ、ちんぽ？ちんちん？茜はなんて呼んでんの？」
　揺すられながら訳のわからない質問をされて頭がパニックになる。

（よ、呼び方なんて、そんなっ！！）

「や、ぁ、まっ――ンン！ちんちん入るぅ！」
「ははっ！かわいー、お前めっちゃかわいい、あかん、もうじゃあちんちん挿入いれるぅー」
「あー！」

　ヌルヌル滑るところに導かれる様に熱く硬い芹沢のモノが入り込む。最初は開かれる違和感で身体がビクッとなったが、濡れているせいか、身体の緊張がなかったのか、思いのほか奥まで一気に挿入されてそれに戸惑った。

未だかつて感じたことのない感覚が、身体の中から私に教えてくる。


瞬間身体の中でバリッと何か割れたような気がした。
私の身体の私さえ知らないところに芹沢がいる、ここにいると、示されることはこんなに心を締め付けるのか。

芹沢が身体を密着させる、もうこれ以上くっつかない、そう思うほど抱きしめてゆっくりと下から突き上げ始める。


「あぁっ！まっ、やっ、せり、芹沢ぁ！今してる？ゴム、してる？！」
「んー、してへん。はー、気持ちえー、生やっばー、ここでイってしもたら赤ちゃんできるんやで？茜のナカにさぁ、俺が今から射精したらできんの」
　真面目な顔して言ってることがまともじゃない。

「だめっ、してよぉ！ゴム買ってきたくせに！なん、ぁっ、うんん」
「ほんまにな、アホほど買ったのに……ちょい待って」
　ズルッと異物感が抜けて「ふぁ！」と変な声が溢れる。それに芹沢が横目で微笑みながら反り上がってるモノにゴムを装着した。


「めっちゃ気持ちよかったな、生で挿れてんの。ほんまはもっとあのまましてほしかったんやないの？」
「そんなわけないでしょお？！だめっ！」
「はいはい、着けたわ。もう止やめんでええ？」
「……ぇ、ぁ、う……うん」
　思わず頷いてしまう。

「てかさ、痛いとかない？ふっつーにお前のまんこに入ったけど」
「……あ」
　赤ちゃんできたら、そんなパニックが襲ってきてなんだかそれどころでもなかった、そう思っていたら芹沢が言う。


「血ぃはちょっと出たかなぁ……でも痛がってへんかったな。よいしょっ……」

　担がれるように足を持たれてまた膝上に乗せられた。ヒクヒクとする股部分をゴムをつけた熱棒で擦り付けられる様を直視して赤面する。それなのに勝手に腰を揺らす自分に怖くなった。