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本編
第五章 キスされたら…
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いきなりの告白はなんだか嘘くさい。
「いや、何言っちゃってんの?ビビるのはこっちですけど……」
「頭からないて思ってんのなんでなん?お前より親しくしてる女おらんやん」
「いやいやいや、彼女、いたよね?取っ替え引っ替えいたよね?」
「言われりゃ付き合うこともしたけど……自分から言うた女はおらんなぁ」
そう言ってまたキスをしてくる。
「せり、芹沢っ!」
触れられた唇から逃げるように仰け反ってみたものの、芹沢の腕に引き寄せられて距離はさほど開かない。芹沢は平然とした顔で淡々と言葉を続ける。
「ほんでも全然続いてへんやん?持って数ヶ月?それもまぁセックスの相性やんな。けど回数増えるとあかんよな、やっぱ続かへんたな」
「さ、最低……」
「はじめにちゃんと言うてるで?それ目的でええんやったら付き合うよって。そんでいい言うてる子としかヤってへん」
そんな言葉、言わないでほしい。
「ヤっちゃダメだよ、相手は芹沢が好きなんだよ?好きな人とエッチして離れたいわけないじゃん。それだけって……それをするのは好きな人だからじゃん、それをそんな……」
(気持ちのないエッチばかりしてるってこと?相手は自分を好きなのに)
「お前は離れたくなかった?あの男と」
冷ややかな声に顔をあげたらシャツをいきなり捲り上げられて服の下が芹沢の目に晒される。
「や!やだ!なに?!やめてよ!」
「あいつはお前のこと抱いたわけやんなぁー。めっちゃおもんないよな、それ。あんなんを好きで足開いたんやな、お前は」
芹沢の手が下着上からの胸をギュッと鷲掴んでくる。その力は強くて痛みさえあった。
「ん、やぁ!痛い!」
「好きやのになぁ、やりにくいとかクソみたいな事言われてなぁ……どこ好きやったん、あんなん」
「やぁ……せり、ざわぁ、やだ……」
揉み出された胸は痛みがあるのに徐々に快感を覚えさせられる。
爪先が下着越しから先端部分をいじるから身体がビクリと反応する。
「なんであんなんに抱かれてんねん」
キスが優しい。
抱きしめて触る腕の力は強いのに、胸をいじる指先は意地悪なのに、キスだけがとんでもなく甘くて痺れてくる。
「最初っから俺のこと好きになればいいのに。好きにならへんのはお前の方やん、俺がずっとお前のそばにいてんのに……あんなんに掻っ攫われたときの俺の気持ち考えたことあんの?ふざけんなって思ったよなぁー」
「んん、んーー」
芹沢のキスに酔いかけていたら途端に身体が反応した。
「んん!んぁ!」
「ここにいれんの俺が先が良かった」
冷えたボトルを持っていたからか、冷たい指先が反応しかけているところに乱暴に滑り込んできて身体が固まった。
「や、やだ!芹沢ぁ、いや、それ、やだぁ!」
「なんで嫌なん、俺のこと好きやんか、お前。俺もお前が好き、何の問題ある?」
「ちが、や、まって、ン、ぁ……や、やだぁやだぁぁ!」
「……ちょっと待て、お前……」
震え出した身体を少し離して私の顔を覗き込んでくる芹沢の表情は少し不安そうで、でも不思議なものを見る様に伺っている。
「……お前、ヤった?あのクズ彼氏と」
「ちょっと、待って……やだぁ」
「茜、俺んこと見てぇや、なぁ、教えて?ちゃんとヤった?」
「……」
返事もできず、首を動かして頷きも否定もできない私を芹沢が見つめている。
「やりにくいって……やっぱり身体のことかな……」
ポツリと自虐的につぶやいた。芹沢がバカにしながら笑ってくれると思ったのにまさかの真顔で余計気まずくなる。
私の身体は、まだ、処女のままだ。
「いや、何言っちゃってんの?ビビるのはこっちですけど……」
「頭からないて思ってんのなんでなん?お前より親しくしてる女おらんやん」
「いやいやいや、彼女、いたよね?取っ替え引っ替えいたよね?」
「言われりゃ付き合うこともしたけど……自分から言うた女はおらんなぁ」
そう言ってまたキスをしてくる。
「せり、芹沢っ!」
触れられた唇から逃げるように仰け反ってみたものの、芹沢の腕に引き寄せられて距離はさほど開かない。芹沢は平然とした顔で淡々と言葉を続ける。
「ほんでも全然続いてへんやん?持って数ヶ月?それもまぁセックスの相性やんな。けど回数増えるとあかんよな、やっぱ続かへんたな」
「さ、最低……」
「はじめにちゃんと言うてるで?それ目的でええんやったら付き合うよって。そんでいい言うてる子としかヤってへん」
そんな言葉、言わないでほしい。
「ヤっちゃダメだよ、相手は芹沢が好きなんだよ?好きな人とエッチして離れたいわけないじゃん。それだけって……それをするのは好きな人だからじゃん、それをそんな……」
(気持ちのないエッチばかりしてるってこと?相手は自分を好きなのに)
「お前は離れたくなかった?あの男と」
冷ややかな声に顔をあげたらシャツをいきなり捲り上げられて服の下が芹沢の目に晒される。
「や!やだ!なに?!やめてよ!」
「あいつはお前のこと抱いたわけやんなぁー。めっちゃおもんないよな、それ。あんなんを好きで足開いたんやな、お前は」
芹沢の手が下着上からの胸をギュッと鷲掴んでくる。その力は強くて痛みさえあった。
「ん、やぁ!痛い!」
「好きやのになぁ、やりにくいとかクソみたいな事言われてなぁ……どこ好きやったん、あんなん」
「やぁ……せり、ざわぁ、やだ……」
揉み出された胸は痛みがあるのに徐々に快感を覚えさせられる。
爪先が下着越しから先端部分をいじるから身体がビクリと反応する。
「なんであんなんに抱かれてんねん」
キスが優しい。
抱きしめて触る腕の力は強いのに、胸をいじる指先は意地悪なのに、キスだけがとんでもなく甘くて痺れてくる。
「最初っから俺のこと好きになればいいのに。好きにならへんのはお前の方やん、俺がずっとお前のそばにいてんのに……あんなんに掻っ攫われたときの俺の気持ち考えたことあんの?ふざけんなって思ったよなぁー」
「んん、んーー」
芹沢のキスに酔いかけていたら途端に身体が反応した。
「んん!んぁ!」
「ここにいれんの俺が先が良かった」
冷えたボトルを持っていたからか、冷たい指先が反応しかけているところに乱暴に滑り込んできて身体が固まった。
「や、やだ!芹沢ぁ、いや、それ、やだぁ!」
「なんで嫌なん、俺のこと好きやんか、お前。俺もお前が好き、何の問題ある?」
「ちが、や、まって、ン、ぁ……や、やだぁやだぁぁ!」
「……ちょっと待て、お前……」
震え出した身体を少し離して私の顔を覗き込んでくる芹沢の表情は少し不安そうで、でも不思議なものを見る様に伺っている。
「……お前、ヤった?あのクズ彼氏と」
「ちょっと、待って……やだぁ」
「茜、俺んこと見てぇや、なぁ、教えて?ちゃんとヤった?」
「……」
返事もできず、首を動かして頷きも否定もできない私を芹沢が見つめている。
「やりにくいって……やっぱり身体のことかな……」
ポツリと自虐的につぶやいた。芹沢がバカにしながら笑ってくれると思ったのにまさかの真顔で余計気まずくなる。
私の身体は、まだ、処女のままだ。
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