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ときめく木曜日-1☆
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背後から抱きしめられて首筋裏をくちびるが這って行く。左手は顎下の首元を掴んで、右腕が巻き付くようにお腹周りを抱えていた。
「……や……」
左手が徐々に首筋、鎖骨を撫でて指先が広げられると胸の膨らみあたりを押し付けるようにズラしてくるからビクッと身体を跳ねさせて瑠衣は悲鳴を上げた。
「待ってっ」
「なぁ、そろそろ胸くらい触ろうか」
「……待っ」
太刀川の提案に首を横にフルフルと振るものの、聞いている張本人にはさほど響いていなさそうで瑠衣は泣きそうになる。
始まった木曜日の内緒の時間。まずはお試し期間だと太刀川に言われたが、その期限は瑠衣の身体次第と言われている。
「お前次第だろーが」
太刀川は鼻で笑って言う。
どこまでやってなにをやるかも瑠衣の身体次第、そんなことを言われたら瑠衣としては何も言い返せない。
そのお試しもこれでもう三回目になる。一回目は初めてということもあり顔や手、首筋をとにかく手で触られた。あとは押し倒されて抱きしめられた、いわばそれくらいで終了。しかし、瑠衣としては息が止まりそうなほど緊張した。なんせ男性に触れられるのも抱き締められるのも例の元カレ以来久しぶりだ。しかも触れてくるのが太刀川だ、緊張しないわけがない。イケメン、甘い声、そこに洗脳するような妖艶な香り、いろいろキャパオーバーである。そして二回目はとにかく抱きしめられた。前からも後ろからも抱きしめられ背中や腰を触られては何回も身体を跳ねあがらせた。抱きしめられるという行為はだめだ、人を変に勘違いさせる。包まれると途端に大事にされているみたいな気持ちになって瑠衣は何度も思考を現実に戻そうと必死だったのは内緒である。そんな気持ちがバレたらきっと太刀川は馬鹿にしたように笑うだろう。抱きしめてくる腕がたまに腰に、腹に回るとより身体は跳ねた。そんな基本ビクビクしていた瑠衣だが太刀川は笑うこともなくいたって真面目(?)に対応してくれた。
そして三回目。
「む、無理です……何も感じません……」
「だろうな。まだたいして触ってねぇわ。じゃあ周りだけ少し触らせて」
その言葉通り、なでらかな緩いカーブのように落ちていくその部分だけをツーっと人差し指が伝っていく。しかし残りの長い指が谷間あたりに触れている気がして瑠衣はもう気が気じゃない。
「さわ、触るってなにを?!」
「胸」
「ええ?!む、無理!」
「気持ちいいかもよ?」
ぎゅっと背後から抱きしめながら覗き込んで言ってくる言葉がそれだ。質が悪い。
「あの、あの、私胸そんなにないので!」
「俺に揉まれたらでかくなるかもな?」
必死で逃げ道を探すのに敏腕営業マンに太刀打ちできそうにない。
「そんなぁ!胸なんか触っても感じるとか思わないっ……!」
「だから感じさせてやるって」
またぎゅっと太刀川の腕に力がこもった。
「……や……」
左手が徐々に首筋、鎖骨を撫でて指先が広げられると胸の膨らみあたりを押し付けるようにズラしてくるからビクッと身体を跳ねさせて瑠衣は悲鳴を上げた。
「待ってっ」
「なぁ、そろそろ胸くらい触ろうか」
「……待っ」
太刀川の提案に首を横にフルフルと振るものの、聞いている張本人にはさほど響いていなさそうで瑠衣は泣きそうになる。
始まった木曜日の内緒の時間。まずはお試し期間だと太刀川に言われたが、その期限は瑠衣の身体次第と言われている。
「お前次第だろーが」
太刀川は鼻で笑って言う。
どこまでやってなにをやるかも瑠衣の身体次第、そんなことを言われたら瑠衣としては何も言い返せない。
そのお試しもこれでもう三回目になる。一回目は初めてということもあり顔や手、首筋をとにかく手で触られた。あとは押し倒されて抱きしめられた、いわばそれくらいで終了。しかし、瑠衣としては息が止まりそうなほど緊張した。なんせ男性に触れられるのも抱き締められるのも例の元カレ以来久しぶりだ。しかも触れてくるのが太刀川だ、緊張しないわけがない。イケメン、甘い声、そこに洗脳するような妖艶な香り、いろいろキャパオーバーである。そして二回目はとにかく抱きしめられた。前からも後ろからも抱きしめられ背中や腰を触られては何回も身体を跳ねあがらせた。抱きしめられるという行為はだめだ、人を変に勘違いさせる。包まれると途端に大事にされているみたいな気持ちになって瑠衣は何度も思考を現実に戻そうと必死だったのは内緒である。そんな気持ちがバレたらきっと太刀川は馬鹿にしたように笑うだろう。抱きしめてくる腕がたまに腰に、腹に回るとより身体は跳ねた。そんな基本ビクビクしていた瑠衣だが太刀川は笑うこともなくいたって真面目(?)に対応してくれた。
そして三回目。
「む、無理です……何も感じません……」
「だろうな。まだたいして触ってねぇわ。じゃあ周りだけ少し触らせて」
その言葉通り、なでらかな緩いカーブのように落ちていくその部分だけをツーっと人差し指が伝っていく。しかし残りの長い指が谷間あたりに触れている気がして瑠衣はもう気が気じゃない。
「さわ、触るってなにを?!」
「胸」
「ええ?!む、無理!」
「気持ちいいかもよ?」
ぎゅっと背後から抱きしめながら覗き込んで言ってくる言葉がそれだ。質が悪い。
「あの、あの、私胸そんなにないので!」
「俺に揉まれたらでかくなるかもな?」
必死で逃げ道を探すのに敏腕営業マンに太刀打ちできそうにない。
「そんなぁ!胸なんか触っても感じるとか思わないっ……!」
「だから感じさせてやるって」
またぎゅっと太刀川の腕に力がこもった。
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