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続編/燈子過去編
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ド緊張。口の中カラカラ、なのに変な汗がにじみ出している。
「会ってよかった……って、思ってる」
「……そう、なら良かったね」
(全然よくねーわ!)
「言えなかったことも言えたし、聞きたかった事も聞けた」
「そっか」
(言えなかったことってなに!聞きたかったことってなに!!)
それでも聞き返せない俺は心底ヘタレだ。
「織田さん、シンガポールでお仕事するみたい、だからもう日本を離れるんだって」
「……へぇ……」
(超絶嫌な予感)
「ずっと、海外で仕事したいって言ってたから良かったなって。仕事を認められて成果に繋がったのなら良かったって……思って」
(間が……怖すぎる)
「ありがとう」
「なにが?」
「え?」
瞬間で食いつく俺に彼女が目を見開いた。
(お礼の意味がわからない、なんのありがとう?なににありがとう?やばい、俺ほぼパニック)
「会わせてくれて……ありがとう」
「だから?」
「だから?え、だから……会えて良かったなって」
「だから?」
「え?だから?だからなに?何が聞きたいの?」
(なにが聞きたいってなんにも聞けてない気がしますけど!)
「……駿くん」
「――はい」
彼女が真っ直ぐ見つめてくる。
澄んだ瞳に俺が映っている、その瞳の中にある彼女の強い意志を無駄に感じて息を呑んだ。そう、彼女は意志が強いのだ。自分で決めたことはもう心の中で決定されている。
「私、お嫁さんになりたい」
「――――結婚したいってこと?」
「……うん、駄目かな」
「――――誰と?」
そう聞いたら目を見開いて驚いている。
「……誰とするの?」
「誰って……駿くんの、お嫁さんにして?」
「――俺?え、俺の?」
(――ん?)
「ちょっと待って」
とりあえず整理したい、頭の中を。なので、彼女の言葉をそこで一旦止めた。何か言いたそうだけど、とりあえず止めさせた。
(え、俺と?結婚したい?シンガポールはどうなった?織田さんとは会えて良かった、言いたいことも言えて聞きたいことも聞けて、ありがとうだから、つまりどういうこと?)
「織田さんとはどうなったの?」
「さよならをしました」
「え?」
「どうしてそうなるの?さよならをさせるために会わせてくれたんでしょう?」
(それはそうだけど)
「シンガポールは?」
「行くわけないよね?」
「行こうって言われてないの?」
「……それでも……「言われたんだよね?言われたけど行かないの?」
「行けってこと?」
「絶っ対ダメ」
「「……」」
静かな部屋の中で二人きり。しばらく無言で見つめあってしまった。
「会ってよかった……って、思ってる」
「……そう、なら良かったね」
(全然よくねーわ!)
「言えなかったことも言えたし、聞きたかった事も聞けた」
「そっか」
(言えなかったことってなに!聞きたかったことってなに!!)
それでも聞き返せない俺は心底ヘタレだ。
「織田さん、シンガポールでお仕事するみたい、だからもう日本を離れるんだって」
「……へぇ……」
(超絶嫌な予感)
「ずっと、海外で仕事したいって言ってたから良かったなって。仕事を認められて成果に繋がったのなら良かったって……思って」
(間が……怖すぎる)
「ありがとう」
「なにが?」
「え?」
瞬間で食いつく俺に彼女が目を見開いた。
(お礼の意味がわからない、なんのありがとう?なににありがとう?やばい、俺ほぼパニック)
「会わせてくれて……ありがとう」
「だから?」
「だから?え、だから……会えて良かったなって」
「だから?」
「え?だから?だからなに?何が聞きたいの?」
(なにが聞きたいってなんにも聞けてない気がしますけど!)
「……駿くん」
「――はい」
彼女が真っ直ぐ見つめてくる。
澄んだ瞳に俺が映っている、その瞳の中にある彼女の強い意志を無駄に感じて息を呑んだ。そう、彼女は意志が強いのだ。自分で決めたことはもう心の中で決定されている。
「私、お嫁さんになりたい」
「――――結婚したいってこと?」
「……うん、駄目かな」
「――――誰と?」
そう聞いたら目を見開いて驚いている。
「……誰とするの?」
「誰って……駿くんの、お嫁さんにして?」
「――俺?え、俺の?」
(――ん?)
「ちょっと待って」
とりあえず整理したい、頭の中を。なので、彼女の言葉をそこで一旦止めた。何か言いたそうだけど、とりあえず止めさせた。
(え、俺と?結婚したい?シンガポールはどうなった?織田さんとは会えて良かった、言いたいことも言えて聞きたいことも聞けて、ありがとうだから、つまりどういうこと?)
「織田さんとはどうなったの?」
「さよならをしました」
「え?」
「どうしてそうなるの?さよならをさせるために会わせてくれたんでしょう?」
(それはそうだけど)
「シンガポールは?」
「行くわけないよね?」
「行こうって言われてないの?」
「……それでも……「言われたんだよね?言われたけど行かないの?」
「行けってこと?」
「絶っ対ダメ」
「「……」」
静かな部屋の中で二人きり。しばらく無言で見つめあってしまった。
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