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第二章 許嫁……!?
体育祭に向けて その5
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そして、その夜。
夕飯、と言ってもさっき結構食べたから軽くサラダを食べ、少しばかり談笑した後風呂を済ませた僕は、自室に居た。
「んん~……?」
学校の課題に、あとは自己学習でやっている魔法の歴史勉強。ちょっとだけ魔法理論も。ふと時計を見ると、後二時間ほどで日が変わる時間になっていた。
「あれ、もうこんな時間なんだ……」
一旦シャーペンを机に置き、伸びをする。
「ぐぐぐ……やっぱり長い時間座学をしてると身体が凝るね」
楽しげな声が遠くから聞こえる。静梨達の声だ。きっと今は四人で仲良くパジャマパーティーをしているのだろう。静梨が「おにいにはまだ秘密」って言って、ソフィアとアクセリナの服を見せてくれなかった。の癖に自分と紗代の服は見せるの、なんなんだろう……
「あ、そうだ」
僕は傍らで充電していたスマホを取って、電話をする。相手は勿論伯彦だ。数コールの後、電話に出た。
『おーっす、結人さん。なんか用すか』
「今日のデート、どうだった?」
『そりゃ勿論大成功でしたよ』
しゃり、と音がしてから伯彦が答える。
「あれ、アイスでも食べてる?」
『そうなんですよ、俺今さっき風呂上がって、んで今はだらーんとアイスを』
「ってことは、今は野薊さんは居ない感じか」
『です』
伯彦には悪癖……というか、習性として風呂上がりはしばらく下着姿でいるというのがある。伯彦もそれを流石にまだ野薊さんに見せたくないと思ったのか、別の場所にいるみたい。
「どんな所行ったの?」
『え、それ言わせるんですか?』
「単純に興味があるからさ、それにソフィアとのデートに行くときも参考にしたいし」
『都合のいい……』
向こうも前者が大半の理由ってのは気づいてるだろう。それも加味しての「都合のいい」発言だ。
「ささ、教えてよ」
『まぁいいですけど……最初は服屋に行きましたね。何件か回って、最終的に瑠々美さんの家の経営してる例の店に』
「ほうほう」
一応知ってるってか目の前で見てたし聞かなくても分かるんだけど、泳がせておく。
『んで、軽くなんか食おうとカフェに……まあ、結局重たいっちゃ重たいパスタなんか食っちまいましたけどね』
「夕飯はどうしたの?」
『そりゃ残さず。と言ってもデートでなんか食べてくるだろうって予測してた母さんが俺達のだけ少なめにしてくれましたがね』
「俺『達』……?」
それを追求すると、伯彦は「やべっ」と言った。
「もしかして、家に野薊さん居るんだ?」
『…………まぁ、そうですけど。って、よくよく考えたらさっき俺に瑠々美さんが居ないって確認したの、そういうことだったんですか!?』
「なにが?」
どうやら伯彦はなにかに気づいたみたいだけど、あえてしらばっくれる。
『もしかして今日……』
「うん」
『俺達のデートに……』
「うんうん」
『着いてきてた……ってことですか!?』
笑いを抑えるのに時間がかかった。その無言の時間が伯彦にも変な緊張感を産んだのか伯彦も黙ったままだった。
「結果から言えば大正解。そう、僕達も着いてきてたんだよ」
『達、って……まさか』
「ん?」
『静梨ちゃんや紗代ちゃん、あげくはソフィアさんやアクセリナさんまで着いてきて……!?』
「正確には依留葉さんも、だね」
電話の奥で悶える声が聞こえる。計六人の知り合いに自分のデートを見られていたんだからそりゃそうなるよね。でもそれ以前に何十人もの人にデート見られてるんだからよくない?
『……くぅ~、依留葉さんが居るのはなんとなく察してたけどまさか結人さん達も居たとは……!』
「あっはっは、ごめんごめん。それで、カフェ前で仲良く恋人っぽく手を繋いだ後はどこに行ったのかな?」
『そこまで見えてたのか……いや、あの後は普通にボドゲ買いに行きましたよ。トランプも花札もかるたもあるんで、手頃なボドゲを』
「へぇ」
近くにそんな店あったっけ、と思ったけど家電量販店って意外とゲーム系広く売ってるからそこで買ったんだろう、と結論づけた。
「で、買った後は?家に帰ったんだよね」
『ですね、んでちょこっと夕飯食って先に瑠々美さんに風呂入ってもらって、上がってそれで今に至ると』
「一緒には入らなかったんだ?」
今度はずっこける音がした。
『ななな、何言ってるんですか結人さん!?まだそういうのは早いですって!』
「なーんだ。それじゃあ『卒業』もまだだね」
『あーっ!結人さんがセクハラしてくるーっ!誰か助けてーっ!』
「とりあえず時間あげるから服は着たほうがいいよ」
『あっ……ハイ』
スマホを置く音。遠くから聞こえる衣擦れ。ああ、このシチュエーションが女子だったら物凄い楽しいのに、と伯彦なら言うだろう。僕はそんなのいちいち気にしないしね。
『うす、おまたせしました。部屋に戻りながらでいいですか』
「うん」
にしても部屋に連れ込んでいるとは。中々男気あるじゃないか。
『で、戻したくないけど話戻しますけど……俺はまだそういうことする予定、無いんで!ってか結人さんも無いでしょ!?』
「無いね。でも伯彦って僕と違って我慢できなさそうだし」
『時折、結人さんの強靭な精神力が欲しいと思いますよ……今日だって割りと危なかったし』
「ほらやっぱり」
確実に女性陣には聞かせられない会話をしているなと自分でも思う。でもまあたまにはこういう系の話題もいいでしょ。
『まあ、もし流れでするってなってもしっかりと対策はするんで……』
「予定無いって言ってなかった?」
『俺はそうでも、向こうがその気になったら俺はホイホイ誘いに乗っちゃうんで』
「そこを我慢するんだよ、バカだなあ」
『バカとはなんですかバカとは!』
でも対策するったって、モノが無いんじゃ仕方ないでしょ。どうせ伯彦のことだからそんなもん持ってないだろうし。
「で、モノはあるの?」
『無い!』
「うわお、きっぱり言ったね……」
『と言いたいところなんですけど……あのエロジジイが瑠々美さんとお付き合いするってなったのを聞いた翌日に枕元に「早めにクリスマスプレゼントじゃ☆」って箱で置かれてまして……』
「……師範様、流石昔はプレイボーイだったと言われているだけあるね」
『ですね……』
師範様、つまり伯彦のお祖父様だ。菫岡武道場の師範だから、師範様。老いても実力は折り紙付きだ。
「あるならいいや。そこの心配はしなくていいね」
『この前いつ呼んでもいいように部屋を父さんと掃除した時にそれが見つかってちょっと気まずい空気にはなりましたけどね……爺さんのせいって言ったら慰められましたけど』
「まあ、そうなるね」
噂では師範様、キャバクラに通い詰めて奥方様と伯彦のお父様に怒られてるとか聞くしね。……まぁ、年老いても元気なのはある意味尊敬に値する、けどさ。
『とにかくそういう事態にならないように気をつけはします』
「紙媒体があるわけでもないしね」
『俺は電子媒体派なので……って何言わせるんですか』
「自爆って言葉、知ってる?」
『ぐぐぐ……とにかく、そろそろ部屋着きますんで。切りますよ?』
「うん、いい夜を」
『はいはい』
そうやって電話を切る伯彦。うーん面白い。まぁ、喧嘩が無かっただけいいか。と言ってもあの二人に喧嘩なんてなさそうだけど。どっちもデレデレだから、なんだかんだ相手の悪いところも受け入れちゃいそう。理想な関係なのかもしれない。
「ふぁ……」
勉強疲れか、はたまた動いて疲れたのか。どっちかは分からないけど、眠気が襲ってきた。
「うーん……」
明日は金曜日だしさっさと眠るのが吉だけど、まだ勉強はしていたい……
「ま、休息も必要か」
別名、めんどくさくなった。机に広げていた課題を鞄にしまう。とっくにほぼ終わっていたし、ほとんど魔法関連の勉強をしていたに過ぎない。その魔法関連の本は本棚にしまう。
布団を敷き、電気を消す。どうやら静梨達はまだ話しているみたいだ。けどさっきよりは静かになっているから、誰かしら寝たかそろそろ寝るところなのだろう。
開けていた窓を閉め、静かに聞こえる虫の声を聞きながら、僕は睡眠を取ったのだった。
夕飯、と言ってもさっき結構食べたから軽くサラダを食べ、少しばかり談笑した後風呂を済ませた僕は、自室に居た。
「んん~……?」
学校の課題に、あとは自己学習でやっている魔法の歴史勉強。ちょっとだけ魔法理論も。ふと時計を見ると、後二時間ほどで日が変わる時間になっていた。
「あれ、もうこんな時間なんだ……」
一旦シャーペンを机に置き、伸びをする。
「ぐぐぐ……やっぱり長い時間座学をしてると身体が凝るね」
楽しげな声が遠くから聞こえる。静梨達の声だ。きっと今は四人で仲良くパジャマパーティーをしているのだろう。静梨が「おにいにはまだ秘密」って言って、ソフィアとアクセリナの服を見せてくれなかった。の癖に自分と紗代の服は見せるの、なんなんだろう……
「あ、そうだ」
僕は傍らで充電していたスマホを取って、電話をする。相手は勿論伯彦だ。数コールの後、電話に出た。
『おーっす、結人さん。なんか用すか』
「今日のデート、どうだった?」
『そりゃ勿論大成功でしたよ』
しゃり、と音がしてから伯彦が答える。
「あれ、アイスでも食べてる?」
『そうなんですよ、俺今さっき風呂上がって、んで今はだらーんとアイスを』
「ってことは、今は野薊さんは居ない感じか」
『です』
伯彦には悪癖……というか、習性として風呂上がりはしばらく下着姿でいるというのがある。伯彦もそれを流石にまだ野薊さんに見せたくないと思ったのか、別の場所にいるみたい。
「どんな所行ったの?」
『え、それ言わせるんですか?』
「単純に興味があるからさ、それにソフィアとのデートに行くときも参考にしたいし」
『都合のいい……』
向こうも前者が大半の理由ってのは気づいてるだろう。それも加味しての「都合のいい」発言だ。
「ささ、教えてよ」
『まぁいいですけど……最初は服屋に行きましたね。何件か回って、最終的に瑠々美さんの家の経営してる例の店に』
「ほうほう」
一応知ってるってか目の前で見てたし聞かなくても分かるんだけど、泳がせておく。
『んで、軽くなんか食おうとカフェに……まあ、結局重たいっちゃ重たいパスタなんか食っちまいましたけどね』
「夕飯はどうしたの?」
『そりゃ残さず。と言ってもデートでなんか食べてくるだろうって予測してた母さんが俺達のだけ少なめにしてくれましたがね』
「俺『達』……?」
それを追求すると、伯彦は「やべっ」と言った。
「もしかして、家に野薊さん居るんだ?」
『…………まぁ、そうですけど。って、よくよく考えたらさっき俺に瑠々美さんが居ないって確認したの、そういうことだったんですか!?』
「なにが?」
どうやら伯彦はなにかに気づいたみたいだけど、あえてしらばっくれる。
『もしかして今日……』
「うん」
『俺達のデートに……』
「うんうん」
『着いてきてた……ってことですか!?』
笑いを抑えるのに時間がかかった。その無言の時間が伯彦にも変な緊張感を産んだのか伯彦も黙ったままだった。
「結果から言えば大正解。そう、僕達も着いてきてたんだよ」
『達、って……まさか』
「ん?」
『静梨ちゃんや紗代ちゃん、あげくはソフィアさんやアクセリナさんまで着いてきて……!?』
「正確には依留葉さんも、だね」
電話の奥で悶える声が聞こえる。計六人の知り合いに自分のデートを見られていたんだからそりゃそうなるよね。でもそれ以前に何十人もの人にデート見られてるんだからよくない?
『……くぅ~、依留葉さんが居るのはなんとなく察してたけどまさか結人さん達も居たとは……!』
「あっはっは、ごめんごめん。それで、カフェ前で仲良く恋人っぽく手を繋いだ後はどこに行ったのかな?」
『そこまで見えてたのか……いや、あの後は普通にボドゲ買いに行きましたよ。トランプも花札もかるたもあるんで、手頃なボドゲを』
「へぇ」
近くにそんな店あったっけ、と思ったけど家電量販店って意外とゲーム系広く売ってるからそこで買ったんだろう、と結論づけた。
「で、買った後は?家に帰ったんだよね」
『ですね、んでちょこっと夕飯食って先に瑠々美さんに風呂入ってもらって、上がってそれで今に至ると』
「一緒には入らなかったんだ?」
今度はずっこける音がした。
『ななな、何言ってるんですか結人さん!?まだそういうのは早いですって!』
「なーんだ。それじゃあ『卒業』もまだだね」
『あーっ!結人さんがセクハラしてくるーっ!誰か助けてーっ!』
「とりあえず時間あげるから服は着たほうがいいよ」
『あっ……ハイ』
スマホを置く音。遠くから聞こえる衣擦れ。ああ、このシチュエーションが女子だったら物凄い楽しいのに、と伯彦なら言うだろう。僕はそんなのいちいち気にしないしね。
『うす、おまたせしました。部屋に戻りながらでいいですか』
「うん」
にしても部屋に連れ込んでいるとは。中々男気あるじゃないか。
『で、戻したくないけど話戻しますけど……俺はまだそういうことする予定、無いんで!ってか結人さんも無いでしょ!?』
「無いね。でも伯彦って僕と違って我慢できなさそうだし」
『時折、結人さんの強靭な精神力が欲しいと思いますよ……今日だって割りと危なかったし』
「ほらやっぱり」
確実に女性陣には聞かせられない会話をしているなと自分でも思う。でもまあたまにはこういう系の話題もいいでしょ。
『まあ、もし流れでするってなってもしっかりと対策はするんで……』
「予定無いって言ってなかった?」
『俺はそうでも、向こうがその気になったら俺はホイホイ誘いに乗っちゃうんで』
「そこを我慢するんだよ、バカだなあ」
『バカとはなんですかバカとは!』
でも対策するったって、モノが無いんじゃ仕方ないでしょ。どうせ伯彦のことだからそんなもん持ってないだろうし。
「で、モノはあるの?」
『無い!』
「うわお、きっぱり言ったね……」
『と言いたいところなんですけど……あのエロジジイが瑠々美さんとお付き合いするってなったのを聞いた翌日に枕元に「早めにクリスマスプレゼントじゃ☆」って箱で置かれてまして……』
「……師範様、流石昔はプレイボーイだったと言われているだけあるね」
『ですね……』
師範様、つまり伯彦のお祖父様だ。菫岡武道場の師範だから、師範様。老いても実力は折り紙付きだ。
「あるならいいや。そこの心配はしなくていいね」
『この前いつ呼んでもいいように部屋を父さんと掃除した時にそれが見つかってちょっと気まずい空気にはなりましたけどね……爺さんのせいって言ったら慰められましたけど』
「まあ、そうなるね」
噂では師範様、キャバクラに通い詰めて奥方様と伯彦のお父様に怒られてるとか聞くしね。……まぁ、年老いても元気なのはある意味尊敬に値する、けどさ。
『とにかくそういう事態にならないように気をつけはします』
「紙媒体があるわけでもないしね」
『俺は電子媒体派なので……って何言わせるんですか』
「自爆って言葉、知ってる?」
『ぐぐぐ……とにかく、そろそろ部屋着きますんで。切りますよ?』
「うん、いい夜を」
『はいはい』
そうやって電話を切る伯彦。うーん面白い。まぁ、喧嘩が無かっただけいいか。と言ってもあの二人に喧嘩なんてなさそうだけど。どっちもデレデレだから、なんだかんだ相手の悪いところも受け入れちゃいそう。理想な関係なのかもしれない。
「ふぁ……」
勉強疲れか、はたまた動いて疲れたのか。どっちかは分からないけど、眠気が襲ってきた。
「うーん……」
明日は金曜日だしさっさと眠るのが吉だけど、まだ勉強はしていたい……
「ま、休息も必要か」
別名、めんどくさくなった。机に広げていた課題を鞄にしまう。とっくにほぼ終わっていたし、ほとんど魔法関連の勉強をしていたに過ぎない。その魔法関連の本は本棚にしまう。
布団を敷き、電気を消す。どうやら静梨達はまだ話しているみたいだ。けどさっきよりは静かになっているから、誰かしら寝たかそろそろ寝るところなのだろう。
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