溟の魔法使い

ヴィロン

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第一章 来訪、欧州の魔法使い

『記憶』 その2

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「では、始めましょうか」
「よろしく」
 いざ部屋に入ると、物が少なくて目のやり場に困ることは無かった。……いや、Tシャツという目のやり場に困る物はあるんだけど。
「まず、私達の国、と言ってもヨーロッパの方ではいちいち無駄な段階を踏んで魔法を発動するのです」
「ふむ、もう日本の魔法と違うね。やっぱり杖使ったりとか魔法円とか出る感じなの?」
「杖は使うこともありますが……無いと魔法が使えないなんてことはありませんよ」
 杖が無くちゃ魔法が使えませんってなったら、日本の魔法に負けちゃうもんね。あれば安定するという程度だろうな、この話しぶり的に。
「それで、ちょっと怖い話にはなりますが……昔はヨーロッパの方じゃ拷問がよくあることでした。私の家も、昔は魔法で拷問をしてたとか……」
「うわあ……ということは、今もその拷問の魔法が?」
「はい、私はそれも学ばされました。今どき、魔法使いが拷問するより機械とかでする方が遥かに効率的だというのに」
 そもそも拷問はするだけ無駄だと思うんだけど……国が違えば考え方もこうも違うものなんだ。
「例えば……『Aterhallsamhet拘束せよ』」
「!?体が、動かない……」
 ソフィアが僕を指差し、なにかの呪文を唱えた後、僕の体が一切動かなくなる。なるほど、無駄なプロセスってのは言葉に発さないといけないんだ……というか、躊躇ないね!?
「これは拘束の魔法。代々伝わるものでもなく、昔にいた魔法使いは誰でも使えました。今でもちょっと勉強すれば、魔法使いなら使えますよ?」
「そ、そうなんだ……ところで、僕の事、開放してくれないかな?」
「ああ、ごめんなさい!『Lasa upp拘束解除』!」
 瞬間、僕の体が開放される。手、動く。腕、動く。首、動く。うん、しっかり全部動く。
「もう、急にこんな事しないでよ、びっくりするから」
「ごめんなさい、この怖さを知ってもらいたくて……いや、ちょっとくすぐりをしようかなって思いましたけど」
「くすぐりはやめて、弱いから!まあ、この魔法は確かに色んな意味で怖いけど……例えばって言ってたけど、他にもあるんだ?」
 こんな恐ろしいものがいくつもあるという事実が既に怖い。なんでソフィアはこれを平然と話してるんだ……?
「はい、勿論。言葉にしたら発動してしまうので、それの日本語はすぐに覚えました」
 ソフィアがそう言って紙を取り出し、文字を書く。僕でも分かるようにアルファベットを書いてくれた。『Aterhallsamhet』は『拘束せよ』、『Lasa upp』は『拘束解除』、と書かれていた。
「こんな感じで、文字にしないと発動しちゃうってのが難点です」
「あー……言葉にしたらその気がなくても発動しちゃうってのは辛いね」
 ある意味、日本に来て正解だったかもしれない。海外の言語とは全く発音も違うし、不意に発動してしまうこともない。
「他にもありますよ?日本語だと……『苦しめ』とか、『痺れろ』とかですね」
「怖いね……それも勿論、使えるんだ」
「はい」
 なんというか……海外の魔法を学ぶには相当な精神力が必要だな、と思った。この魔法を習得するのにも、誰かを実験台にしないといけないんだし。
「でも、一番心がないと思うのは……私の家の魔法です」
「そういえば聞いてなかったね、どんな魔法なの?」
「『記憶』の魔法です」
 やっぱり海外でもそれぞれの家の魔法が概念に関するもの、って言うのは変わりないんだね。そこは一緒らしくて安心した。
「この魔法だけは、単語だけでは発動することはありません。『記憶』という意味の『Minne』という言葉に付け足して発動する感じですね。この単語一つでは発動しません」
「その発動するのって、組み合わせ次第で効果変わるの?」
「はい、勿論。では、ちょっと失礼して……『Minne las Nyligen最近の記憶を読み取らせて
 ソフィアがそう言うと、頭がぼや―っとする感覚。
「今のは比較的最近の記憶を読み取る魔法です。……ふーむ、サヨと一緒に歩いてるのが見えますね」
「それ、どの範囲まで見えるの?」
「脳から直接読み取る感じなので、基本的にはその人がしっかり体験しているなら、本人が忘れていても見れますね。風景、発した言葉や聞いた言葉、その時の感情や感じた匂いなどなど……セキララ、ってやつです」
 つまり、ただの映像とかじゃなくて、まんま僕が体験したことをそのまま感じてるってことか……
「って、それもしかして」
「あらあら、お手々が繋がって――」
「止めて止めて!それ以上掘り返さないで!」
「むう、いいところだったのに……『Minne Slut pa lasning記憶の読み取り終了』」
 た、多分止めてくれたんだろうか……頭のボーっとした感覚は無くなってるし。
 紗代と歩いてるのなんてほぼ日常だから一瞬どれの事か分からなかった。まさかあの日のことだとは思わなかった。
「……これだけだったら、よかったんですけどね」
「え?」
 さっきまでの空気が一気に変わる。そういえば、組み合わせ次第で効果が変わるって言ってたな……それのことかな?
「この魔法は、さっきも言った通り心がない魔法……記憶を改変したり、そもそも記憶を消したり……この魔法なんて、無い方がよかったのに、って思います」
「それは……」
 使い方次第じゃ、ありとあらゆる物を自分の思い通りにできるし、言い分は最も。でも、その魔法のお陰で今の地位があることは変わりないので、ソフィアにとっても複雑なんだろうな……
「しかも、自分自身には『記憶』の魔法をかけられないのが……辛いです」
「忘れたい記憶も忘れられないし、思い出したい記憶も思い出せないし……ってことか」
「はい、そうです」
 僕だって忘れたい記憶も思い出したい記憶もある。もし僕がソフィアの家の人間だったなら、それがどれだけ辛いことか……
「さあ、こんな暗い話はおしまいです!明るい話しましょう!」
「え?ええと……他になんか使えそうな魔法とかあったりしないかな?」
「うーん、他だと植物の成長を促進させるとか、見える範囲の物を動かすとか……それぐらいですかね?」
 言っちゃ悪いけど、微妙。物動かす魔法については完全に上位互換の僕の『転移』の魔法があるし。いや、でも目印を置かずに自由に動かせるって点ではそっちのほうが優れてるかも。
「それじゃあ、試しに物をなにか動かして見せてよ」
「物ですか……じゃあ、あの時計を」
 ソフィアは壁にかかっている時計を指差す。
「『Flytta saker物よ動け』」
 そう言うと、壁掛け時計が浮き上がり、ソフィアの手元に来る。
「おお、凄い」
『転移』の魔法みたいに瞬間移動して来るのではなく、浮遊してやってくる感じだ。
「感覚としては、引っ張ってくるようなものです。自分と持ってこさせたい物の間に紐があって、それを引っ張る……分かりましたか?」
「いいや、全然」
「まあ、外国の魔法なんてわからないのが普通です。気にしないでください」
 来週はこれをソフィアが味わうんだし、まあいいか。
「ソフィアは魔法が使えて嬉しい?」
「きゅ、急になんですか?」
「謂わば、普通の人とは違うってことだし」
 その僕の言葉に、ソフィアは考える。
「うーん、魔法が使えてよくなかったことばかりではありますが……こうして今、アクセリナやユイト、シズリにサヨに会えているのも、魔法が使えたおかげとも言えます」
「たしかに、そうだね」
 僕も、魔法が使えなかったら紗代に会えてなかったかもしれない。けど、普通の生活をしている僕が想像できるかと言われれば嘘になる。
「ふと思ったけど、ソフィアの家は生まれつき誰でも魔法が使えるんだっけ?実力主義なだけで」
「そうですね、みんな魔法は使えます。ただ……」
「ただ?」
「ちょっと魔法を失敗しちゃうと、家を壊したり家具を壊したりしてみんな怒られてましたね、懐かしいです」
 ……物を壊すって。僕らの使う魔法じゃそんな事無いから考えられない。
「ユイトは無かったんですか?」
「僕達の魔法はそんなに破壊衝動溢れるものじゃないからね……ただ、ご先祖様が色々やらかしてたけど。まあ、それはまた別の話ってことで」
「はい」
 おっと。今日は魔法の勉強をしに来たんだったね。
「よし、じゃあ本腰入れてやってみようか、魔法の練習」
 僕は座り直して、気合を入れる。
「それじゃあ、テーブルに時計を置きますね」
「うん。紐で引っ張る感覚、紐で引っ張る感覚……」
 頭の中でイメージしながら、練習をする。
「はい、じゃあやってみてください。ユイトぐらいの魔法使いなら、何も言わなくても魔法の発動自体は出来るはずです」
「よしきた」
 目を閉じ、力を込め、集中し、時計に意識を定める。なるほど、これは『転移』というより『空間』の魔法の方が感覚、いや感触としては近い。もっと細かく言えば、両方を駆使した魔法、とも取れる。
「むむむむむ……」
「お、ちょっと動きましたね!」
「なるほど、そういうことね……」
『空間』の魔法の要領で、物の場所を掴む。そして、『転移』の魔法の自分自身が行くのではなく、自分自身に来させるという逆処理を瞬間移動をさせずに行う。これがなかなか難しいけど、平然とやってのける外国の魔法使いは凄いなあ。
「お、また動きました!」
「分かった、分かったって」
 ズルズルとする音は聞こえる。けど、ズル…………ズル…………って感じで、ずっと動いてるわけじゃない。紐で引っ張るイメージって言われても、これじゃ引きずってるようなものじゃないか。
「あとちょっとでテーブルから落ちますよ、頑張って!」
「時計、しっかり受け止めてね」
 これで壊れたら僕はどうすればいいんだ。時計ぐらいなら弁償できるかもだけど……高くないことを祈る。
「……おっと!やりましたよ、ユイト!」
「う、うん……」
 口ぶりからして、時計が落ちたのだろう。その声と同時に僕は力を抜く。
「おつかれさまです、ユイト」
「ありがとう……これ、なんでそんな平然とやってのけるの?」
「多分、練習の賜物って感じですかね?私も最初は苦労しました」
 僕も『転移』と『空間』の魔法の心得が無かったらここまで出来なかったかもしれない。修行しててよかった。
「もう一回やってみよう」
「え、疲れてるならまだ……」
「いいや、この感覚を忘れたくないからもう一度」
 ソフィアにテーブルに時計をもう一度置いてもらい、また練習を始める。
「むむむむ……」
「さっきよりは一気に動いてますよ!頑張って!」
 ソフィアの興奮ぶりからするに、結構動いてるんだろう。
「その状態から、グッ!ってやるといいですよ」
「グッ……?」
 言われたとおりに、なんとなくグッと力を込める。すると。
「ぐふっ!?」
「ユイトーー!?」
 僕の腹に時計が思いっきり突っ込んできた。
「こ……これは痛いね……」
「だ、大丈夫ですか、ユイト……」
「あ、あはは……」
 すっごい痛い。もっと強くぶつかってきたらさっき食べた葛餅とお茶が口から出てくるところだった。
「それにしてもユイトはすごいですねー、たった二回の練習で大体のコツを掴むなんて。流石『日本一の魔法使いの家』です」
「……ん?」
「ですから、『日本一の魔法使いの家』ですって」
 あれ、その情報、まさか海外にも伝わってる感じ……なの?
「そんな事、言われてるの?」
「はい。日本にはいくつか有名な魔法使いの家があると聞きました。ツキスズ、フジナミ、クモミネ……その中でもひときわ力が強いのがナガメの家、そう、ユイトの家です」
 ずっと自称日本一と思ってたけど、本当に日本一だったとは……
「私が日本に来たのも、ナガメの家と交流して魔法を学びなさいって名目でしたし」
「そうだったの?最初僕の家に遊びに来た時は魔法を学びに来た、としか言ってなかってけど」
「嘘は言ってないですよ?」
 たしかにそうだけど……うん。
「で、肝心の評判は?」
「そうですね……『時空を超える大魔法使い』が居ると聞きましたが」
「誰!?」
 そんなもの今までに見たことも聞いたこともない。それか、あるいは文献に残っていないか……
「一応、名前を聞くけど……」
「えーと、『ナガメ アイナ』って人ですね」
「うーん……聞いたこと無いな。名前からするに、女性かな?」
「はい、そう聞いています」
 ネーミングは現代人っぽいし、比較的最近の人なのかもしれない。それならなおさら残ってるはずだと思うんだけど……
「もしかしたら、時空を超えるっていうぐらいだから、未来人の可能性もありますよ?」
「まさか。僕の家は時空を超える魔法なんか使えないよ」
 『空間』なら使えるけどね。それはまだ来週まで秘密にしておこう。
「ちなみにそれを聞いたのはいつ?」
「小さい頃、アクセリナと出会って二年くらいだから……7歳?ですかね」
「なるほど」
 それなら、おとぎ話に近いものだろうな。遠い異国の地ならそんな物ができてもおかしくない。僕もたしかに小さい頃いろんな外国のおとぎ話を聞いたっけ。
「なるほど……ユイトですら見たことも聞いたことも無いならやっぱり嘘だったんですかねー……でもお父様はまるで会ったことあるかのような感じだったんですよねー」
「それじゃあ、実在する……?」
 余計分からなくなってきた。一体どこの誰が霖の名前を名乗っているんだか。
「漢字は?分かる?」
「もうだいぶ前なので正確かどうかわからないんですが……こうだったかと」
『霖 愛奈』。これで日本人は確定した。僕はもう一度記憶を探る。
「どう、ですか?」
「うーん、思い出せないな」
 本当にどこの誰なんだ……小さい頃に聞いた、ねえ……
「そうだ、小さい頃と言えば」
「?」
「ソフィアとアクセリナの出会いが気になる」
「私と?アクセリナの?」
 朝にアクセリナの話を聞いたからだろうか、ソフィアの小さい頃というワードで唐突に気になってきた。
「どうしてそんなことを?」
「単純に思い出話が聞きたいだけ」
「そうですか……そんな面白いものでもないですよ?」
 ソフィアは話すのを渋っているようだった。
「それじゃあ、話しますけど、結構長丁場になりますよ?」
「別に構わないよ。僕が気になって聞いてるんだし」
「じゃあ、話しますね……」
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