オコジョに転生したので、可愛い飼い主の夜を覗いてます

犬派だんぜん

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ガリア王国王宮編

9. 移動の前に *

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 さて、今回の王都で、ロビンバルには多額の臨時収入があった。
 まず、おいたをしたボンボンの家から、討伐に行くのを邪魔したからとロビンバルに補償が、ご主人にはオレの誘拐未遂の慰謝料が支払われた。
 次に、ガリア王国から、王宮での毒騒ぎの口止め料がロビンバルに、狙われたジルの飼い主であるリュードには慰謝料が支払われた。
 最後に、ミリアル王国より、ご主人に執事さんの治癒の代金が支払われた。これは依頼の扱いなので、相場である解毒ポーションの2倍にちょっと色がついているだけで、額としては大したことない。

 ちなみに毒騒ぎの犯人は、ハゲタヌキの派閥の小物ということになっている。ハゲタヌキ自身は関与してないらしい。誰も信じてないけど。
 だいたい、治癒魔法が使えるオレがいるパーティーに対して毒を使おうという発想がよく分からん。王様と隣国の王子がいるところで騒動が起こせればそれで良かったのかもしれないが、主にリュードとオレがパニックになっただけの、迷惑な事件だった。

 そんなこんなで、ミリアルとガリアの貴族が後見についている、両国の王家とも繋がりがあるパーティー。これで人気が出ないわけがない。
 指名依頼を出したい貴族と商会、パーティーに入れて欲しいという冒険者が殺到した。
 貴族はハゲタヌキに獣ごときって言われたので依頼は受けませんってことで突っぱね、商会はフルラ伯爵家の名前を出して突っぱね、冒険者は募集してないってことで突っぱねている。ややこしいことは、もうたくさん。

 そうこうしているうちに、オレとジルのハーネスが出来た。

「ほお、焼き印が入っているのか」
「はい。このマークは伯爵ご本人がデザインされました」
「ジルくんとキリくんの顔か。ミリアルで作るものにも入れさせてもらうか」

 そう、オレたちのシンボルマークは、ジルの頭の上にオレがのっかっている「イタチ on ウルフ」の可愛らしいデフォルメである。
 今後ご主人たちの武具を作るときは、このマークを入れるんだって。ミリアルにも持って帰って使えるようにお兄さんがお願いしている。

 そのマークが焼き印で押してある街中用のハーネスは、柔らかくて丈夫な魔物の皮で作られている。バッグとかに使わる皮らしい。
 人が少ないところで、でもとりあえず着けておこうっていう時のために、布で作られたものもある。強い力で引っ張られた時の耐久性には欠けるけど、肌への負担がないもので、季節に合わせて薄いものからもこもこまで一通りある。ついでに謁見の間でつけられそうな豪華なのもね。
 こんなのどこで使うんだよって、貴族のお金の使い方にリュードが呆れていたけど、多分どこかで出番があるよ。知らんけど。

「キリ様、当たるところや痛いところはありませんか?」
「キキッ!」
「今日1日つけてみて、どこか違和感があるところは仰ってくださいね」
「キッ!」
「キースさん、キリ様がハーネスをしている時のリボンは、少し太めがお似合いですので、お買い求めの際はこちらを参考になさってください」
「お、おう」

 あはは、いきなりエマさんから指名されてキースがびびってる。エマさん、ご主人のリボンを買っているのがキースだって分かってるんだね。
 ハーネスの時用リボンは、オレが可愛く見えるように、太さも長さも指定されているのだ。

 エマさんと職人で綿密な打ち合わせと計測をしてから作られハーネスは、どこも違和感なく、着け心地は抜群だった。これで人の多いところに行くときも、リードをジルにつなぐかご主人が持つかすれば、オレが誘拐される恐れもない。
 リード切っちゃえば誘拐できるだろうって?リードは魔物の素材で、柔らかいけど切れないもので出来てる。このハーネスとリードのほうが、キュリアンたちの防具より高いらしいよ。オレの安全とオレを可愛がることにかけて、侯爵家が手を抜くわけがないでしょ。


 お兄さんとエマさんは、ガリアでの外交日程を終えた王子様と一緒に、ミリアルに帰って行った。
 ちょっと寂しいけど、冬にはお母さんたちに会いにミリアルへ帰ることを決めたから、またすぐ会える。冬の魔の森は雪が降って討伐が大変だから、休みにしたり他の街に移動する人が多いらしく、じゃあそのタイミングでみんなでミリアルに行こうとなったのだ。

 お兄さんとエマさんを送り出したオレたちも魔の森へ移動するんだけど、なんと今回は伯爵のお供だ。
 先日の治癒術師を抱える貴族同士で仲良くしましょうのときに、姫のところが王都、フルラ伯爵が魔の森と、役割分担しましょうと決まったらしい。それで魔の森担当の伯爵としては、自分の担当がどういうところかちゃんと見ておかないといけない。伯爵が学園に通っていたころには休みに魔の森に行く風習はまだ始まってなかったから行ったことがないそうだ。
 何より、今王都にいるとオレをめぐる貴族同士のあれこれに巻き込まれるから、避難の意味もあるらしい。単純にジルと一緒にいたいだけって気もするけど。


「フレデリク、今夜はいいか?」
「……ああ」

 キターーーーー!!
 お兄さんがいる間はキースもご主人もそんな雰囲気になれなくて、仲直りしてからも健全な睡眠を十分に取る日々だったのだ。これは、久しぶりで盛り上がるでしょう。期待大!うしし。
 キリくんは、大人しくリビングで寝てるから、防音の魔法から締め出すのはやめてね。じゃあご主人、おやすみ!

「……おやすみ、キリ」

 よーし、これで、聞き放題だ!ひゃっふう!!

 現場より、久し振りに音声のみでお送ります。
 フレデリクさんを可愛がるお兄さんが去って初めての夜、果たしてキースさんはどのように攻めるでしょうか。時間が空いたことによる盛り上がりが期待される一戦です。

「フレデリク、してほしいことはあるか?」
「え?」
「いつも俺が好きにしてるだろう。やりたいこととか、してほしいこととか、お前が気持ちよくなれるなれるようにと思って」

 おお、キースが優しいぞ。これはご主人、やって欲しいことを言ったほうがいいよ。きっと盛り上がってきたらキースに好き勝手されちゃうんだから、今のうちだよ。
 でもご主人が好きなのってどんなのだろう。どっちかというと、キースが強引な方が盛り上がってる気がするんだけど。

「ないのか?それとも俺に好きにされるのが好きなのか?」
「……抱きしめて、ほしい」

 きゃあ!奥さん、聞きました?!抱きしめてほしいって。ご主人、可愛いよ!

「優しくされるほうがいいか?」
「……強引なのも、その、欲しがってもらえてる、と思えるというか、その」

 オレの耳が高性能だから聞こえたくらいちっちゃな声で、ご主人が可愛いことを言っている。オ・ト・メ!
 いやーん!これはキースの暴走待ったなしでしょ!

「……今日は優しくしてやろうと思ったのに」
「どっちでも、んぅ、あっ」
「結局、いつもの俺がいいってことだな。フレデリク。思う存分鳴け」

 鬼畜キース降臨!完全復活!!
 キリくんがいるから、後は気にせず、思う存分楽しんでください!


「やあっ!もうダメ……もう、いけない」
「何度でもイけるだろう」
「もうやだ……キース、もうむりっ、おね、がいっ、ああっ、ひっ」

 ご主人のもう無理って泣きが入ってから、何回イったかな。もちろん出すものなんてとっくの昔に無くなってるよ。でも大丈夫!ご主人、出さなくてもイケるからね。キースの開発の賜物だよね。やったね!

 オレは今、悩んでいる。もしかして、オレの治癒魔法は、この壁を通り抜けられるんじゃないだろうか。そして、途中で回復させたら、もっと楽しめるんじゃないだろうか。

「だめっ、あっ、ああーー!」
「んっ、フレデリク、まだだ。飛ぶな」
「いやぁあああっ」
「はっ、もっと欲しいんだろうっ、強引なほうが、いいんだろう?」
「いってるっ、だめっ、もうだめぇ!」
「ほら、抱きしめててやるから、頑張れっ」
「ああーーーーーーっ!」

 そろそろご主人の意識が飛んじゃうと思うんだよね。やっちゃう?!
 よし、治癒魔法を飛ばす練習をしてたら、誤って回復させちゃったってことにしよう。形を作って、固めて、押す。体力回復えいっ!

「もうむり、やだ、おねがいっ!あ?!なに?あああああっ!!」
「んっ、フレデリク?どうした?」
「まってっ、まって、やだ、なんかへん、だめっ、やだっ、ああぁあぁぁーーーーー!」
「なん、だっ、フレデリク、中がすごいぞっ」

 おおお、なんかご主人めっちゃ感じてる。今までで一番感じてない?
 いいぞ、キース、そこで一気に攻めるんだ!

「だめっ、なんかきちゃう、やだやだ、まって、やだっ、だめっだめっ」
「いけよ」
「はっ、あああぁぁっ!やあーーーーっ!」
「くっ、搾り取られそうだ、出すぞ」
「ぁああぁああああーーーーーーっ!」

 ひと際大きく喘いで、ご主人がまたイった。今日一番の喘ぎ声だ。ひゅう!強引なキースになすすべもなく感じさせられるご主人、いいねえ。
 今までで一番乱れたんじゃない?見たかったなー。ご主人がめちゃめちゃに感じてるところ見たかったなー。

「無理させたな、愛してる、フレデリク」
「きーす、あっ、きもちいいっ、ああっ」
「フレデリク?」
「やだっ、きもちいいのがとまらないっ、キース、たすけて」
「どうした?」
「わからなっ、ああっ……やあああっ!」

 おお、試合終了かと思いきや、延長戦に突入しました!フレデリクさん、粘りますね。むふふっ!
 ご主人、頑張れ!

「まっ、だめーーーっ、あああぁぁーーーーっ」
「いいんだろ?」
「いいから、だめなのっ、あああっ、ひっ!」
「もっと気持ちよくなれ」
「もういやぁ、あああっ、やああぁぁーーーーーっ!」

 粘るフレデリク選手を猛然と追い込むキース選手、いつもならすでに意識を失う所も、これは回復による効果が出ているのか?!
 途中で回復させるといつも以上に楽しめるみたいだ。これはいい発見したね。ぐへへ。
 さあ、ここからどこまで粘れるか、見所です。

「ぁぁ……ぁああっ、んぁ、ひっ、ぁぁ……っ」
「んっ、フレデリク、大丈夫か?」
「ぁぁ、あっ、あぁ」

 流石にいつもの倍くらいやってたから、ご主人飛んじゃったかな。キースがちょっと動くだけでも小さく喘いでいるけど、はっきりした意識はないみたいだ。


 キースが寝室のドアを開けて出てきたので、入れ替わりでご主人の所へ駆けつける。ご主人大丈夫かな?
 うーん、飛んじゃってるね。やっぱり倍もやったらご主人の負担が大きすぎるかあ。キースは満足しましたってつやつやした感じだけど、回復させちゃうのも考え物だな。
 ちょっとやりすぎちゃったみたいで、ご主人、ごめんね。喉と、腰のあたりも明日に響かないように治癒しておこう。

「キリ、お前途中で回復させたか?」

 何のことかなー、キリくん、魔法の練習してただけですよー。
 キースだっていつも以上に楽しんだでしょー。

「はあ、キリ、お前がフレデリクに害になることはしないと分かっているから見逃すが、変なことはするなよ」

 変なことなんかしてないもん。
 ご主人の人生が豊かになるために必要なことしかしないよ。次は回復度合いを気をつけるけど、変なことじゃないよ。


 けれど翌日、ご主人が自分は淫魔の血でも引いているんじゃないかと真剣に悩み始めちゃったから、最中の回復は封印することにした。
 こら、キース、オレのほうを見るんじゃない。オレが原因だってバレちゃうじゃないか。
 大丈夫だよ、ご主人。久しぶりでちょっと気分が盛り上がっちゃっただけだよ。何にも変じゃないよ。ふんふんふ~ん。
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