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番外編
5. ミリアのつぶやき 3 (ミリア視点)
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「ミリアさん、ミリアさんが私に感謝していると言ってくれたおかげで領内での私へ風当たりが弱くなったと聞きました。ありがとうございました」
「いいえ、わたくしはリーくんからもらった優しさを、みなさんに知っていただいただけよ」
「これ、美容液です。作ってみたので、お礼にどうぞ」
「まあ、ありがとう。リーくんは使ってみたの?」
「もちろんです。まずは私が使って安全を確かめています。それから使用人にも使ってもらいました」
リーくん、率先して使ってはダメでしょう。せっかくのお肌になにかあったらどうするの。後ろに控えている使用人さんを見ると、苦笑しながら首を振っているので、押しきったのね。
「これは売り出すのかしら?」
「いえ、これは材料に希少なものも含まれるので、一般に売り出すには高価になりすぎます」
「リーくん、これはきっと、お貴族様や商会の奥様に売れるわよ」
「え?」
「だってリーくんが中途半端なものを作ると思えないし」
その言葉を聞いて、リーくんが何かを考え始めた。しばらく自分の思考に潜ってしまったので、紅茶を頂きながら見守っている。さすがいいリーフね。
しばらくすると、執事さんがリーくんの紅茶を交換する際に、リーくんの意識をこちら側へ戻した。
「リヒター様、ミリア様がお待ちです」
「え、あ、ごめんなさい」
「いいえ。何を考えていたの?」
「薬師が美容液を収益化できるかどうか、です」
「薬師?リーくんではなくて?」
「薬師の不足が問題なのですが、単純に増やしても食べていけるだけの収入を得られません。美容液がその一助になるか考えていました」
「リーくんもちゃんと領のこと考えているのね」
「ヴェルナーに任せてしまっていますが、本来は私がやるべきことですので」
真面目なのね。でもリーくんは研究をしている方が結果的に領の役に立ちそうよ。
「ところで今日はこのお礼にお呼びいただけたのかしら」
「いえ、その……」
「リヒター様、我々は扉の外におりますので、御用の際はお声がけください」
リーくんがもじもじしているのを見て、使用人さんが退室した。
もじもじしているリーくんを見ていると、いたいけな美少年にいけないことをしているような、変な気分になっちゃうわ。
「もしかして、閨のお話かしら?」
「い、いえ、そうではなくて……」
「マンネリ防止に、いろいろと秘策を教えたほうがいいのかしら?」
「け、けっこうですっ」
まあ、真っ赤になっちゃって可愛いわね。でも、旦那様との仲は少し進展したみたいね。
「その、ヴェルナーに意地悪をされるのを、どうやってかわしたらいいのか聞きたくて」
「意地悪ってどんな?ベッドの中で?」
「ちっ、違いますっ。あの、その、みんなの見ている前で、行ってらっしゃいのキスをするようにとか……」
まあ、リーくん、その程度で意地悪って言ってるの?初心なのねえ。可愛いわ。
きっと旦那様もそういうところが可愛いいから、わざと困らせているのね。
「結婚しているんだもの。それくらいしてあげればいいじゃない」
「えっ、人前ではちょっと……」
「人前でなければいいの?この人はわたくしの旦那様よって周りに自慢したくはないの?」
「自慢は、したいかも……しれませんが、人前はちょっと」
リーくん、なんで人前ではダメなの。お貴族様はマナー違反とかじゃないわよね。
「それに、なんだかペットのように扱われている気がして……」
「例えば?」
「ふらふら飛び出して行くからと手を繋がれたりだとか、抱き込まれたりだとか」
リーくん、それは飛び出して行く貴方が悪いわよ。旦那様じゃなくてもリードをつけたくなるわ。
美少年にリード、別の世界の扉を開きそうだから、深く考えるのはやめておきましょう。
「どうしたら上手く逃げられますか?ミリアさん、そういうの得意ですよね?!」
そんなの経験よ、経験。リーくんには無理よ。旦那様のほうが一枚どころか十枚以上上手でしょう。
「リーくん、旦那様にプレゼントをもらったことは?」
「ありますよ。魔法学の本を貰いました」
「そのときちゃんとお返しした?」
「執事がしたはずです」
いきなりの話の方向転換にきょとんとしているけど、そもそも旦那様がそういう試すようなことをする理由があるでしょう。それを探らなければと思ったけど、案の定、プレゼントのお返しを自分で選んでもないし、何を贈ったのかも把握してないのね。
「他には?」
「感謝祭に黄色のダリアの花を貰いました」
「リーくんからプレゼントしたことは?」
「……ないような気がします」
「好きって伝えたことは?」
「……一度、だけ?」
はあ、この子ホントにダメダメなのね。まあ旦那様はそういうところも可愛くて仕方がないんでしょうけど。
「リーくん、反対の立場だったらと考えてみて。プレゼントは貰えない、ちょっとしたお願いも聞いてもらえない、好きとも言ってもらえない。それで愛情を信じられる?」
「プレゼントって何を贈ればいいんでしょう」
全くこの子は、なぜ物で解決しようとするのかしら。言葉と態度で示せばいいのに。
「リーくん、まずは態度で伝えなさいな」
「むりです」
「なんで?旦那様のこと好きじゃないの?」
「……恥ずかしいです」
もう、恥じらう美少年、最高よ。意地悪する気持ち、分かっちゃうわ。
リーくんの旦那様とこの話題だけで一晩盛り上がれそうね。
「旦那様のお好きな物は?」
「歴史書?」
「いつの時代?どこの国?」
「……」
旦那様の好きなことも把握していないのね。そんなことでは、愛情を疑われてしまうわよ。
「旦那様の好きなこととか、子どもの頃のこととか知りたくないの?」
「……ヴェルナーは、前の奥様と幼馴染だったそうなので、聞いていいのか分からなくて。思い出すのが辛かったりしないのかなと」
「それはリーくんと会う前のことでしょう。今好きなことは関係ないんじゃない?」
「……」
「つまり興味がないのね。リーくん、それはダメよ。嫌われちゃうわよ」
「それは……困ります。でも歴史はよく分からなくて。国の名前とか人の名前とか混乱してしまって」
そうじゃないのよ。旦那様の好きなことを好きになる必要はないのよ。ただ大まかに把握しておけばいいだけなのに、よく分からないから諦めちゃったのね。
頭はいいのに、人間関係になると本当にダメね。
「リーくん」
「はい」
「頭で考えすぎ。旦那様が好きなら好きって伝えなさい。うかうかしてると他の人に取られちゃうわよ」
「え?」
「当然でしょう。公爵領の領主代理をしている優しくて穏やかなお方、娼妓から見れば、捕まえれば将来安泰の、お客様になって欲しい筆頭よ。しかもパートナーは自分の趣味に没頭して顧みられていないなんて、付け入る隙がありすぎて狙い目よ」
「そんな……」
きっと旦那様が包み込むように愛情をくれるから安心しきっているんでしょうけど、でもそれに甘えていてはダメなのよ。
「わたくし、立候補しようかしら」
「ダメです!」
「なんでダメなの?前回リーくんもわたくしを旦那様に勧めてくれたでしょう?」
「あの時はそうでしたが、今は……ダメです」
「そういうのを素直に態度に表せば、きっと旦那様の意地悪も落ち着くでしょう。ちゃんと言ってみなさいな」
なんだかんだと旦那様のことが大切なのに、態度に表すのが恥ずかしくて、うじうじしているだけなのね。
もう、ただの惚気じゃないの。
結局リーくんは、頑張ります、と自信なさげに呟いて、部屋を出て行った。
なんだか明後日の方向に頑張りそうで心配だけど、あの旦那様ならそんなところも可愛いと受け止めてくれるでしょう。
美味しい食事を頂いて、使用人さんに至れり尽くせりなおもてなしを受けて、翌朝馬車に乗ろうとしたところで、旦那様がいらっしゃった。
「一言礼を」
「もったいないことです。おふたりが仲良くいらっしゃることは、我々領民にとっても大切なことですもの」
「今後もときどきリヒターの相談に乗ってやってくれ」
「有難いお言葉ですわ」
「だがマンネリ防止の秘策は教えなくていい」
「スパイスに良いのではありませんこと?」
「私が教えるから不要だ」
あらあら。
リーくん、意地悪はずっと続きそうよ。頑張ってね。
「いいえ、わたくしはリーくんからもらった優しさを、みなさんに知っていただいただけよ」
「これ、美容液です。作ってみたので、お礼にどうぞ」
「まあ、ありがとう。リーくんは使ってみたの?」
「もちろんです。まずは私が使って安全を確かめています。それから使用人にも使ってもらいました」
リーくん、率先して使ってはダメでしょう。せっかくのお肌になにかあったらどうするの。後ろに控えている使用人さんを見ると、苦笑しながら首を振っているので、押しきったのね。
「これは売り出すのかしら?」
「いえ、これは材料に希少なものも含まれるので、一般に売り出すには高価になりすぎます」
「リーくん、これはきっと、お貴族様や商会の奥様に売れるわよ」
「え?」
「だってリーくんが中途半端なものを作ると思えないし」
その言葉を聞いて、リーくんが何かを考え始めた。しばらく自分の思考に潜ってしまったので、紅茶を頂きながら見守っている。さすがいいリーフね。
しばらくすると、執事さんがリーくんの紅茶を交換する際に、リーくんの意識をこちら側へ戻した。
「リヒター様、ミリア様がお待ちです」
「え、あ、ごめんなさい」
「いいえ。何を考えていたの?」
「薬師が美容液を収益化できるかどうか、です」
「薬師?リーくんではなくて?」
「薬師の不足が問題なのですが、単純に増やしても食べていけるだけの収入を得られません。美容液がその一助になるか考えていました」
「リーくんもちゃんと領のこと考えているのね」
「ヴェルナーに任せてしまっていますが、本来は私がやるべきことですので」
真面目なのね。でもリーくんは研究をしている方が結果的に領の役に立ちそうよ。
「ところで今日はこのお礼にお呼びいただけたのかしら」
「いえ、その……」
「リヒター様、我々は扉の外におりますので、御用の際はお声がけください」
リーくんがもじもじしているのを見て、使用人さんが退室した。
もじもじしているリーくんを見ていると、いたいけな美少年にいけないことをしているような、変な気分になっちゃうわ。
「もしかして、閨のお話かしら?」
「い、いえ、そうではなくて……」
「マンネリ防止に、いろいろと秘策を教えたほうがいいのかしら?」
「け、けっこうですっ」
まあ、真っ赤になっちゃって可愛いわね。でも、旦那様との仲は少し進展したみたいね。
「その、ヴェルナーに意地悪をされるのを、どうやってかわしたらいいのか聞きたくて」
「意地悪ってどんな?ベッドの中で?」
「ちっ、違いますっ。あの、その、みんなの見ている前で、行ってらっしゃいのキスをするようにとか……」
まあ、リーくん、その程度で意地悪って言ってるの?初心なのねえ。可愛いわ。
きっと旦那様もそういうところが可愛いいから、わざと困らせているのね。
「結婚しているんだもの。それくらいしてあげればいいじゃない」
「えっ、人前ではちょっと……」
「人前でなければいいの?この人はわたくしの旦那様よって周りに自慢したくはないの?」
「自慢は、したいかも……しれませんが、人前はちょっと」
リーくん、なんで人前ではダメなの。お貴族様はマナー違反とかじゃないわよね。
「それに、なんだかペットのように扱われている気がして……」
「例えば?」
「ふらふら飛び出して行くからと手を繋がれたりだとか、抱き込まれたりだとか」
リーくん、それは飛び出して行く貴方が悪いわよ。旦那様じゃなくてもリードをつけたくなるわ。
美少年にリード、別の世界の扉を開きそうだから、深く考えるのはやめておきましょう。
「どうしたら上手く逃げられますか?ミリアさん、そういうの得意ですよね?!」
そんなの経験よ、経験。リーくんには無理よ。旦那様のほうが一枚どころか十枚以上上手でしょう。
「リーくん、旦那様にプレゼントをもらったことは?」
「ありますよ。魔法学の本を貰いました」
「そのときちゃんとお返しした?」
「執事がしたはずです」
いきなりの話の方向転換にきょとんとしているけど、そもそも旦那様がそういう試すようなことをする理由があるでしょう。それを探らなければと思ったけど、案の定、プレゼントのお返しを自分で選んでもないし、何を贈ったのかも把握してないのね。
「他には?」
「感謝祭に黄色のダリアの花を貰いました」
「リーくんからプレゼントしたことは?」
「……ないような気がします」
「好きって伝えたことは?」
「……一度、だけ?」
はあ、この子ホントにダメダメなのね。まあ旦那様はそういうところも可愛くて仕方がないんでしょうけど。
「リーくん、反対の立場だったらと考えてみて。プレゼントは貰えない、ちょっとしたお願いも聞いてもらえない、好きとも言ってもらえない。それで愛情を信じられる?」
「プレゼントって何を贈ればいいんでしょう」
全くこの子は、なぜ物で解決しようとするのかしら。言葉と態度で示せばいいのに。
「リーくん、まずは態度で伝えなさいな」
「むりです」
「なんで?旦那様のこと好きじゃないの?」
「……恥ずかしいです」
もう、恥じらう美少年、最高よ。意地悪する気持ち、分かっちゃうわ。
リーくんの旦那様とこの話題だけで一晩盛り上がれそうね。
「旦那様のお好きな物は?」
「歴史書?」
「いつの時代?どこの国?」
「……」
旦那様の好きなことも把握していないのね。そんなことでは、愛情を疑われてしまうわよ。
「旦那様の好きなこととか、子どもの頃のこととか知りたくないの?」
「……ヴェルナーは、前の奥様と幼馴染だったそうなので、聞いていいのか分からなくて。思い出すのが辛かったりしないのかなと」
「それはリーくんと会う前のことでしょう。今好きなことは関係ないんじゃない?」
「……」
「つまり興味がないのね。リーくん、それはダメよ。嫌われちゃうわよ」
「それは……困ります。でも歴史はよく分からなくて。国の名前とか人の名前とか混乱してしまって」
そうじゃないのよ。旦那様の好きなことを好きになる必要はないのよ。ただ大まかに把握しておけばいいだけなのに、よく分からないから諦めちゃったのね。
頭はいいのに、人間関係になると本当にダメね。
「リーくん」
「はい」
「頭で考えすぎ。旦那様が好きなら好きって伝えなさい。うかうかしてると他の人に取られちゃうわよ」
「え?」
「当然でしょう。公爵領の領主代理をしている優しくて穏やかなお方、娼妓から見れば、捕まえれば将来安泰の、お客様になって欲しい筆頭よ。しかもパートナーは自分の趣味に没頭して顧みられていないなんて、付け入る隙がありすぎて狙い目よ」
「そんな……」
きっと旦那様が包み込むように愛情をくれるから安心しきっているんでしょうけど、でもそれに甘えていてはダメなのよ。
「わたくし、立候補しようかしら」
「ダメです!」
「なんでダメなの?前回リーくんもわたくしを旦那様に勧めてくれたでしょう?」
「あの時はそうでしたが、今は……ダメです」
「そういうのを素直に態度に表せば、きっと旦那様の意地悪も落ち着くでしょう。ちゃんと言ってみなさいな」
なんだかんだと旦那様のことが大切なのに、態度に表すのが恥ずかしくて、うじうじしているだけなのね。
もう、ただの惚気じゃないの。
結局リーくんは、頑張ります、と自信なさげに呟いて、部屋を出て行った。
なんだか明後日の方向に頑張りそうで心配だけど、あの旦那様ならそんなところも可愛いと受け止めてくれるでしょう。
美味しい食事を頂いて、使用人さんに至れり尽くせりなおもてなしを受けて、翌朝馬車に乗ろうとしたところで、旦那様がいらっしゃった。
「一言礼を」
「もったいないことです。おふたりが仲良くいらっしゃることは、我々領民にとっても大切なことですもの」
「今後もときどきリヒターの相談に乗ってやってくれ」
「有難いお言葉ですわ」
「だがマンネリ防止の秘策は教えなくていい」
「スパイスに良いのではありませんこと?」
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