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4章
練習するよ
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ダンスの発表会が決まってからは、レッスンの時以外にダンスをすることが増えた。
家の洗面所で鏡を見ながらおどってたら、腕を壁にぶつけて痛かった。
お姉ちゃんが笑いをこらえながら氷を持ってきてくれた。でも絶対内心は、まぬけだなあって思ってるよね。
そんな日々の、ある日の朝。
今日は早く登校したら、誰もいなかった。
かなり早く来たからね。
わたしは机といすばっかりが目立つ教室を見回した。
教室の後ろのほうは、結構スペースがある。
よし、踊ってみようか。あそこなら、きっと腕をぶつけない。
わたしは教室の後ろに行った。
鏡はないけど、ちょっとだけ、ステージ感がある。
うわばきでリズムをとる。
掃除がていねいにされた床をちょっと上履きでキュッとして、わたしはおどりはじめた。
と……その時。
「あ、梨月、おどってる」
「えっ。ひゃっ。あ……」
なんで陽飛きちゃうわけ? はやすぎない? 朝ひまなの?
恥ずかしくなったわたしは、ダンスはとっくにやめて、じゃがんでいた。
「なんかすごいノリノリにおどってたな」
陽飛はそう言って、自分の席に座った。
わたしのとなりの席なんですけどそこ。まあ自分の席に座ることはふつうのことだからいいんだけど、いいんだけどさあ。
恥ずかしくなってて、それで、自分の席にもすわりにくいって、わたし、どうすればいいの……?
「続きは、おどらないの?」
「え? お、おどらないよっ」
「あ、そうなんだ。おれ見たいのに」
「えっ」
でも……。
「まだ、全然おどれるようになってないし」
「あ、なにか決まったのを練習してるんだ。 もしかして、ダンス習ってるの?」
「最近習い始めた」
そういえば、陽飛にダンス習い始めたこと言ってなかった……。
「すげー、だからうまかったのか」
「わ、わたしうまかった?」
「うん。まあでも、恥ずかしいのもわかるし。やっぱり続きは無理しなくていいよ」
「あ、うん……。でもあのっ。発表会はね、駅前のホールでやるから、よかったらきてっ」
あれ? わたし、なんで陽飛さそってるの? ただでさえダンス始めたばっかりで大変なのに、さらにハードル上げちゃってない?
「行きたい。いつあるの?」
「えーと、七月二十三日」
「行けそうだな。見に行くわ」
なんで? なんで行くって即答するの? だから話がポンポン進んじゃってるじゃないの。
でも、陽飛が来てくれるのは……うれしいかも。
うん、誘ってよかったよ。だって、バレーボールの試合だって、陽飛が誘ってくれたんだもん。
わたしから誘うのも、変じゃないよね。
「え、陽飛くんさそったの? 大胆! すばらしい!」
その日の昼休み、実来ちゃんは興奮していた。
「すばらしいって、なんか観客目線だね実来ちゃん……」
「だってねえ。ていうか、ますますダンス頑張ろうね」
「そうだね。実来ちゃんはだれか誘うの?」
「うーん。親に見られるのも恥ずかしいんだよね。あと、梨月ちゃんみたいにキュンキュンな恋もしてないし」
「ほんと~?」
実来ちゃん、してそうだけど。
「ほんとだよ」
「そっか」
「ま、でもわたしはわたしでせっかく好きなこと見つけたんだし、ダンスは頑張るから。一緒にがんばろっ」
「うんっ」
そうだよ。わたし、がんばらなくっちゃ。
「実来ちゃん。今から練習しない?」
「いいね! どこでやる?」
「あんまりみられないところ。屋上とかどう?」
「屋上って入れるっけ」
「今はお花植えてあって、そこは入れるよ」
「そうなんだ。じゃあそこ行こう!」
実来ちゃんも乗り気になってくれた。
屋上だったら、誰もいないから、集中できそう。
でも……本番は、たくさんの人の前でやんなきゃいけないんだよね。
屋上はすっごく風が気持ちよかった。暑いけど。夏だしそれは仕方ないね。
久々に来た屋上。
なんか緊張まで吹き飛ばしそうだからここで本番をやりたいくらい。
「よし、梨月ちゃん、音楽かけようか」
「え、もってるの?」
「スマホと、小さなスピーカー」
ポケットから得意げにだす実来ちゃん。
実来ちゃんも、学校で練習する気満々だったんだ。しかも、わたしよりも熱心に。
実来ちゃんがセッティングして、そしてミュージックスタート。
うん、自然におどり始められる。
最初の方はもう体で覚えた。
腕も指も伸ばし、リズムを体の色んな所で刻む。ステップをリズミカルに。
よし、そっちを見なくても、目の端っこでわかる。実来ちゃんとも、ほとんど完璧にそろっている。
いい感じだよ。
しかも楽しい。
わたしは、なんか今、本当に久々に、自分で自分のことを、ちょっとかっこいいかもしれないと思った。
二回おどり終わって少しして、昼休み終了のチャイムが鳴った。
三回目の途中のダンスを、おわりにする。屋上から教室は遠いから、すぐに戻らないと、今度は授業開始のチャイムが鳴っちゃう。
屋上をあとにするわたしと実来ちゃん。
「はあっ。つかれた」
「ほんと、つかれたね」
汗びっしょりだった。
こんな状態で、陽飛のとなり、ちょっと恥ずかしいかも。着替えようか。授業に遅れちゃうかもしれないけど。
うん、着替えよう。
「わたし汗かいたからきがえるっ」
「え、梨月ちゃん、遅刻しちゃうよ?」
「大丈夫、急ぐから」
「ほんと? じゃあ、わたしは先に教室に行ってるからね」
「うんっ」
わたしは走った。廊下のフックから自分の体育着をとって、更衣室へ。
体育着に急いで着替えて、教室に戻った。
ギリギリセーフ。
自分の席に座ると、陽飛が、
「あれ? 何で体育着なんだ?」
って聞いてきた。
なんで? ってねえ。ま、わたしの気持ちとかは知らないもんね。
「あ、もしかして何かこぼした?」
「ちがう。わたしそんなどんくさくないもん」
「あ、そう」
ふーん、って感じの陽飛。
いいもん。別に陽飛に理由を分かってもらいたいわけじゃないし。
その次の日からは、ちゃんと体育着に着替えてからダンスをおどるか、着替えを別に持っていくかをした。
だから体育着で陽飛の横に座ることはない。
でも、陽飛は、わたしがダンスの練習を休み時間もしてるってことは、知ってるみたいだった。
たぶんわたしが実来ちゃんと、「今日もやろうね~」とか話してるからだと思う。
家の洗面所で鏡を見ながらおどってたら、腕を壁にぶつけて痛かった。
お姉ちゃんが笑いをこらえながら氷を持ってきてくれた。でも絶対内心は、まぬけだなあって思ってるよね。
そんな日々の、ある日の朝。
今日は早く登校したら、誰もいなかった。
かなり早く来たからね。
わたしは机といすばっかりが目立つ教室を見回した。
教室の後ろのほうは、結構スペースがある。
よし、踊ってみようか。あそこなら、きっと腕をぶつけない。
わたしは教室の後ろに行った。
鏡はないけど、ちょっとだけ、ステージ感がある。
うわばきでリズムをとる。
掃除がていねいにされた床をちょっと上履きでキュッとして、わたしはおどりはじめた。
と……その時。
「あ、梨月、おどってる」
「えっ。ひゃっ。あ……」
なんで陽飛きちゃうわけ? はやすぎない? 朝ひまなの?
恥ずかしくなったわたしは、ダンスはとっくにやめて、じゃがんでいた。
「なんかすごいノリノリにおどってたな」
陽飛はそう言って、自分の席に座った。
わたしのとなりの席なんですけどそこ。まあ自分の席に座ることはふつうのことだからいいんだけど、いいんだけどさあ。
恥ずかしくなってて、それで、自分の席にもすわりにくいって、わたし、どうすればいいの……?
「続きは、おどらないの?」
「え? お、おどらないよっ」
「あ、そうなんだ。おれ見たいのに」
「えっ」
でも……。
「まだ、全然おどれるようになってないし」
「あ、なにか決まったのを練習してるんだ。 もしかして、ダンス習ってるの?」
「最近習い始めた」
そういえば、陽飛にダンス習い始めたこと言ってなかった……。
「すげー、だからうまかったのか」
「わ、わたしうまかった?」
「うん。まあでも、恥ずかしいのもわかるし。やっぱり続きは無理しなくていいよ」
「あ、うん……。でもあのっ。発表会はね、駅前のホールでやるから、よかったらきてっ」
あれ? わたし、なんで陽飛さそってるの? ただでさえダンス始めたばっかりで大変なのに、さらにハードル上げちゃってない?
「行きたい。いつあるの?」
「えーと、七月二十三日」
「行けそうだな。見に行くわ」
なんで? なんで行くって即答するの? だから話がポンポン進んじゃってるじゃないの。
でも、陽飛が来てくれるのは……うれしいかも。
うん、誘ってよかったよ。だって、バレーボールの試合だって、陽飛が誘ってくれたんだもん。
わたしから誘うのも、変じゃないよね。
「え、陽飛くんさそったの? 大胆! すばらしい!」
その日の昼休み、実来ちゃんは興奮していた。
「すばらしいって、なんか観客目線だね実来ちゃん……」
「だってねえ。ていうか、ますますダンス頑張ろうね」
「そうだね。実来ちゃんはだれか誘うの?」
「うーん。親に見られるのも恥ずかしいんだよね。あと、梨月ちゃんみたいにキュンキュンな恋もしてないし」
「ほんと~?」
実来ちゃん、してそうだけど。
「ほんとだよ」
「そっか」
「ま、でもわたしはわたしでせっかく好きなこと見つけたんだし、ダンスは頑張るから。一緒にがんばろっ」
「うんっ」
そうだよ。わたし、がんばらなくっちゃ。
「実来ちゃん。今から練習しない?」
「いいね! どこでやる?」
「あんまりみられないところ。屋上とかどう?」
「屋上って入れるっけ」
「今はお花植えてあって、そこは入れるよ」
「そうなんだ。じゃあそこ行こう!」
実来ちゃんも乗り気になってくれた。
屋上だったら、誰もいないから、集中できそう。
でも……本番は、たくさんの人の前でやんなきゃいけないんだよね。
屋上はすっごく風が気持ちよかった。暑いけど。夏だしそれは仕方ないね。
久々に来た屋上。
なんか緊張まで吹き飛ばしそうだからここで本番をやりたいくらい。
「よし、梨月ちゃん、音楽かけようか」
「え、もってるの?」
「スマホと、小さなスピーカー」
ポケットから得意げにだす実来ちゃん。
実来ちゃんも、学校で練習する気満々だったんだ。しかも、わたしよりも熱心に。
実来ちゃんがセッティングして、そしてミュージックスタート。
うん、自然におどり始められる。
最初の方はもう体で覚えた。
腕も指も伸ばし、リズムを体の色んな所で刻む。ステップをリズミカルに。
よし、そっちを見なくても、目の端っこでわかる。実来ちゃんとも、ほとんど完璧にそろっている。
いい感じだよ。
しかも楽しい。
わたしは、なんか今、本当に久々に、自分で自分のことを、ちょっとかっこいいかもしれないと思った。
二回おどり終わって少しして、昼休み終了のチャイムが鳴った。
三回目の途中のダンスを、おわりにする。屋上から教室は遠いから、すぐに戻らないと、今度は授業開始のチャイムが鳴っちゃう。
屋上をあとにするわたしと実来ちゃん。
「はあっ。つかれた」
「ほんと、つかれたね」
汗びっしょりだった。
こんな状態で、陽飛のとなり、ちょっと恥ずかしいかも。着替えようか。授業に遅れちゃうかもしれないけど。
うん、着替えよう。
「わたし汗かいたからきがえるっ」
「え、梨月ちゃん、遅刻しちゃうよ?」
「大丈夫、急ぐから」
「ほんと? じゃあ、わたしは先に教室に行ってるからね」
「うんっ」
わたしは走った。廊下のフックから自分の体育着をとって、更衣室へ。
体育着に急いで着替えて、教室に戻った。
ギリギリセーフ。
自分の席に座ると、陽飛が、
「あれ? 何で体育着なんだ?」
って聞いてきた。
なんで? ってねえ。ま、わたしの気持ちとかは知らないもんね。
「あ、もしかして何かこぼした?」
「ちがう。わたしそんなどんくさくないもん」
「あ、そう」
ふーん、って感じの陽飛。
いいもん。別に陽飛に理由を分かってもらいたいわけじゃないし。
その次の日からは、ちゃんと体育着に着替えてからダンスをおどるか、着替えを別に持っていくかをした。
だから体育着で陽飛の横に座ることはない。
でも、陽飛は、わたしがダンスの練習を休み時間もしてるってことは、知ってるみたいだった。
たぶんわたしが実来ちゃんと、「今日もやろうね~」とか話してるからだと思う。
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