15 / 67
第一章 国立太平洋学園の潜伏者
第十三話 作戦決行
しおりを挟む
~2100年4月9日 日本時間23:00 革命国軍航空基地~
三か月前俺はある作戦を実施するように上層部から命令を受けた。この作戦を実行するにはどうしてもNPOC内に侵入する必要がある。しかしNPOCの防衛システムは一学園の域を超えている。だから俺はNPOCの防衛システムをダウンさせることを考えた。しかしNPOCは日本の先進技術の結晶だ。サイバーに外部から侵入するのは今の革命国の通信技術では無理であろうことが容易に想像できた。ならば残された手段はもう一つしかない。
俺は一人の少女を訪ねることにした。
「橙桜、ちょっといいか」
少女の名前は旺 橙桜。年は確か今年で16だったと思う。
「どうしたのサム。何か用?」
こいつは不愛想で可愛げがない。
「お前に折り入ってお願いがあるんだが」
「変なことならお断りよ」
俺は今回の作戦内容を伝えた。
「というわけで、作戦実行のためにはどうしても学園内部からサイバー攻撃を仕掛ける必要があるんだ」
「なるほど。つまり私がそのNPOCに潜入してサイバー攻撃を仕掛ければいいのね」
「そういうことだ」
こうして彼女は学園に潜入したのだった。
ーーーーーー
「お前ら全員集まれ」
俺は今回の作戦を決行するメンバーに招集をかけた。
「それでは今回の作戦をもう一度説明する」
今回の作戦はこうだ。今NPOCは橙桜の仕掛けたサイバー攻撃によって全システムがダウンしている。NPOCには奴らもいるが防衛システムはもっていないはずだ。防衛システムがダウンしているNPOCは格好の標的だ。侵入も容易だろう。まずSS層に降り立ち地下水道管を通ってUS1層へ侵入。その後上層部からの命令を実行し地下水道管を通ってずらかる。橙桜は念のためNPOCに残しておくことにした。あいつのことだから残しておいてもへまはしないだろう。
「何か質問はあるか」
誰も手を挙げる者はいなかった。皆作戦に対する情熱が熱い精鋭達だ。俺が説明せずとも作戦は完璧に頭に入っていたのだろう。
「それでは30分後本基地を離陸する。じゃあ解散!」
~2100年4月9日 23:50 NPOC UG3層 システム管理課~
上のシステムが全てダウンしてから半日以上経った。一向にシステムが復旧する気配はない。ウゥゥゥゥゥゥ―ン。管理室の中に警報が鳴り響いた。
「何事だ」
「報告します。NPOC南西方向から敵機10機が接近中」
「革命国か…」
いったい何が起こるのだろうか。私は軽く笑みをこぼした。
三か月前俺はある作戦を実施するように上層部から命令を受けた。この作戦を実行するにはどうしてもNPOC内に侵入する必要がある。しかしNPOCの防衛システムは一学園の域を超えている。だから俺はNPOCの防衛システムをダウンさせることを考えた。しかしNPOCは日本の先進技術の結晶だ。サイバーに外部から侵入するのは今の革命国の通信技術では無理であろうことが容易に想像できた。ならば残された手段はもう一つしかない。
俺は一人の少女を訪ねることにした。
「橙桜、ちょっといいか」
少女の名前は旺 橙桜。年は確か今年で16だったと思う。
「どうしたのサム。何か用?」
こいつは不愛想で可愛げがない。
「お前に折り入ってお願いがあるんだが」
「変なことならお断りよ」
俺は今回の作戦内容を伝えた。
「というわけで、作戦実行のためにはどうしても学園内部からサイバー攻撃を仕掛ける必要があるんだ」
「なるほど。つまり私がそのNPOCに潜入してサイバー攻撃を仕掛ければいいのね」
「そういうことだ」
こうして彼女は学園に潜入したのだった。
ーーーーーー
「お前ら全員集まれ」
俺は今回の作戦を決行するメンバーに招集をかけた。
「それでは今回の作戦をもう一度説明する」
今回の作戦はこうだ。今NPOCは橙桜の仕掛けたサイバー攻撃によって全システムがダウンしている。NPOCには奴らもいるが防衛システムはもっていないはずだ。防衛システムがダウンしているNPOCは格好の標的だ。侵入も容易だろう。まずSS層に降り立ち地下水道管を通ってUS1層へ侵入。その後上層部からの命令を実行し地下水道管を通ってずらかる。橙桜は念のためNPOCに残しておくことにした。あいつのことだから残しておいてもへまはしないだろう。
「何か質問はあるか」
誰も手を挙げる者はいなかった。皆作戦に対する情熱が熱い精鋭達だ。俺が説明せずとも作戦は完璧に頭に入っていたのだろう。
「それでは30分後本基地を離陸する。じゃあ解散!」
~2100年4月9日 23:50 NPOC UG3層 システム管理課~
上のシステムが全てダウンしてから半日以上経った。一向にシステムが復旧する気配はない。ウゥゥゥゥゥゥ―ン。管理室の中に警報が鳴り響いた。
「何事だ」
「報告します。NPOC南西方向から敵機10機が接近中」
「革命国か…」
いったい何が起こるのだろうか。私は軽く笑みをこぼした。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
我らおっさん・サークル「異世界召喚予備軍」
虚仮橋陣屋(こけばしじんや)
青春
おっさんの、おっさんによる、おっさんのためのほろ苦い青春ストーリー
サラリーマン・寺崎正・四〇歳。彼は何処にでもいるごく普通のおっさんだ。家族のために黙々と働き、家に帰って夕食を食べ、風呂に入って寝る。そんな真面目一辺倒の毎日を過ごす、無趣味な『つまらない人間』がある時見かけた奇妙なポスターにはこう書かれていた――サークル「異世界召喚予備軍」、メンバー募集!と。そこから始まるちょっと笑えて、ちょっと勇気を貰えて、ちょっと泣ける、おっさんたちのほろ苦い青春ストーリー。
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
INNER NAUTS(インナーノーツ) 〜精神と異界の航海者〜
SunYoh
SF
ーー22世紀半ばーー
魂の源とされる精神世界「インナースペース」……その次元から無尽蔵のエネルギーを得ることを可能にした代償に、さまざまな災害や心身への未知の脅威が発生していた。
「インナーノーツ」は、時空を超越する船<アマテラス>を駆り、脅威の解消に「インナースペース」へ挑む。
<第一章 「誘い」>
粗筋
余剰次元活動艇<アマテラス>の最終試験となった有人起動試験は、原因不明のトラブルに見舞われ、中断を余儀なくされたが、同じ頃、「インナーノーツ」が所属する研究機関で保護していた少女「亜夢」にもまた異変が起こっていた……5年もの間、眠り続けていた彼女の深層無意識の中で何かが目覚めようとしている。
「インナースペース」のエネルギーを解放する特異な能力を秘めた亜夢の目覚めは、即ち、「インナースペース」のみならず、物質世界である「現象界(この世)」にも甚大な被害をもたらす可能性がある。
ーー亜夢が目覚める前に、この脅威を解消するーー
「インナーノーツ」は、この使命を胸に<アマテラス>を駆り、未知なる世界「インナースペース」へと旅立つ!
そこで彼らを待ち受けていたものとは……
※この物語はフィクションです。実際の国や団体などとは関係ありません。
※SFジャンルですが殆ど空想科学です。
※セルフレイティングに関して、若干抵触する可能性がある表現が含まれます。
※「小説家になろう」、「ノベルアップ+」でも連載中
※スピリチュアル系の内容を含みますが、特定の宗教団体等とは一切関係無く、布教、勧誘等を目的とした作品ではありません。
雨上がりに僕らは駆けていく Part2
平木明日香
青春
学校の帰り道に突如現れた謎の女
彼女は、遠い未来から来たと言った。
「甲子園に行くで」
そんなこと言っても、俺たち、初対面だよな?
グラウンドに誘われ、彼女はマウンドに立つ。
ひらりとスカートが舞い、パンツが見えた。
しかしそれとは裏腹に、とんでもないボールを投げてきたんだ。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
幻想遊撃隊ブレイド・ダンサーズ
黒陽 光
SF
その日、1973年のある日。空から降りてきたのは神の祝福などではなく、終わりのない戦いをもたらす招かれざる来訪者だった。
現れた地球外の不明生命体、"幻魔"と名付けられた異形の怪異たちは地球上の六ヶ所へ巣を落着させ、幻基巣と呼ばれるそこから無尽蔵に湧き出て地球人類に対しての侵略行動を開始した。コミュニケーションを取ることすら叶わぬ異形を相手に、人類は嘗てない絶滅戦争へと否応なく突入していくこととなる。
そんな中、人類は全高8mの人型機動兵器、T.A.M.S(タムス)の開発に成功。遂に人類は幻魔と対等に渡り合えるようにはなったものの、しかし戦いは膠着状態に陥り。四十年あまりの長きに渡り続く戦いは、しかし未だにその終わりが見えないでいた。
――――これは、絶望に抗う少年少女たちの物語。多くの犠牲を払い、それでも生きて。いなくなってしまった愛しい者たちの遺した想いを道標とし、抗い続ける少年少女たちの物語だ。
表紙は頂き物です、ありがとうございます。
※カクヨムさんでも重複掲載始めました。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる