◯モノクローム●

黒鼠シラ

文字の大きさ
上 下
165 / 365
LAP篇

第165話 頭頸麟

しおりを挟む
戦場は重苦しい緊張感に包まれていた。獄炎の力を兆とはいえわずかでも使用したことで、宗一郎の身体には強烈な反動が襲いかかっていた。すでに力尽き、彼は膝をつき、剣を地面につけて立ち上がることすらできなくなっていた。全身が焼けるように痛み、意識が薄れていく。心の奥で次郎への思いを叫んでも、もはやその力は届かない。

彼を守るため、柊と蔵前は必死で戦い続けていた。しかし、サヴェッジの力には太刀打ちできず、次々と繰り出される攻撃に圧倒されながらも、必死に宗一郎を背に守り続ける。

「宗一郎、がんばれ!お前は絶対に立ち上がるんだ!」蔵前が叫び、その声は危機感に満ちあふれていたが、サヴェッジの影が近づくたびに恐怖が広がる。柊も険しい表情で立ち向かうが、時間が経つにつれて疲労が彼らの身体を蝕んでいく。

その時、サヴェッジはいきなり機嫌が悪くなったように呟いた。「宗一郎は戦闘不能か。なら楽しみがなくなったなー」と、その言葉が響くと同時に、彼は一瞬で負傷したみんなの元へ駆け寄った。

「威舞破武・頭頸麟(とうけいりん)!」彼の声は、一気に空気を変えた。ボンッという音と共に、慈岳の頭を吹き飛ばし、場の空気が凍り付いた。皆の視線は凍りつき、サヴェッジの恐ろしい強さを再認識せざるを得なかった。悲しみと怒りが広がり、その瞬間、仲間たちは絶望を感じ取った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

性的イジメ

ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。 作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。 全二話 毎週日曜日正午にUPされます。

生意気な女の子久しぶりのお仕置き

恩知らずなわんこ
現代文学
久しくお仕置きを受けていなかった女の子彩花はすっかり調子に乗っていた。そんな彩花はある事から久しぶりに厳しいお仕置きを受けてしまう。

6年生になっても

ryo
大衆娯楽
おもらしが治らない女の子が集団生活に苦戦するお話です。

同僚くすぐりマッサージ

セナ
大衆娯楽
これは自分の実体験です

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...