◯モノクローム●

LAP篇

第134話 膝をつく

6人はそれぞれの想いを胸に抱き、葛幸卿に立ち向かっていたが、思い描いた通りの計画は簡単には実現しなかった。彼らの心を燃やす勇気とは裏腹に、葛幸卿の生命力は依然として圧倒的で、反撃の度に仲間たちはぼろぼろにやられてしまった。

「くっ…！どうすれば…！」明は葛幸卿が繰り出す強烈な攻撃に身を翻しながら叫ぶ。葛幸卿の一撃はまるで雷のように早く、あまりにも強力で、防ぐことも避けることもできない。サクラは必死に彼の攻撃を防ぐために前に出たが、瞬時に切り裂かれ、地面に叩きつけられる。

「サクラ！大丈夫か？！」直樹が叫ぶが、彼自身も葛幸卿の構えを見逃しており、直後にカウンターを受けてしまった。次々に仲間たちが襲われ、にわかに乱戦の様相を呈していく。光一も、武義も、次々に倒れ込み、明は焦りと悲しみに包まれた。

「このままでは…みんなが…！」明は何とか状況を打破しようと、葛幸卿に対して斬りかかろうとするが、彼の機敏な動きに翻弄され、逆に跳ね返されてしまう。明はその衝撃で後ろに飛び退き、制御を失い、膝をついた。