◯モノクローム●

森の修行篇

第28話 真実

幸太は長い眠りから覚め、自分が1ヶ月もの間眠っていたことを知った。美味しいご飯を食べながら、祖父から「シュヴァルツ」通称黒の森という恐るべき真実が語られた。祖父の言葉によれば、この森は人間社会から人間を攫い、森の中で死に至るまで放置し、その死体に何者かの力を注ぎナキビトとして蘇らせるという恐るべき場所だった。ナキビトは共食いや他者の養分を得ることで強くなり、異形の姿へと進化してしまうのだという。

更に、祖父は森の中で謎の存在であるジュバルダこそが、この森の長であり恐るべきナキビトであることを明かした。現在生存しているのは幸太含めた3人のみであり、祖父と幸太、そして行方不明の幸太の兄であるらしい。

昔、幸太が迷い込んだ際には、祖父が幸太を守り、その際に幸太の父が犠牲となったことが分かった。その後、幸太は何故か人間界に戻ることができたが、その理由は当時の森の長「ワルツ」を倒したからだと考えられている。

絶望と希望が入り混じった状況を聞いた幸太は、強くなり、この森から必ず脱出する決意を固めた。彼の心には、自らと仲間たちを救い出す使命感が芽生え、この過酷な試練に立ち向かう覚悟ができていたのだった。果たして、幸太と祖父が直面する困難や、未知の未来に待ち受ける運命は一体どのようなものなのか。その行く末に注目が集まる……。