上 下
62 / 214
第三章 来訪、襲来、ガルムドゲルン

#09 魔王の陰?

しおりを挟む


「ごめんなさい、お待たせ……って、マール…何してるの?」

 ラナが戻ってきた…手続き終わったのか?マールとリオが抱き合ってるのを見て不思議そうにしてるけど、そこはそっとしておいていいと思う。
 まぁ、リオに関することだったから必然的にそうなっちゃったっていう…。

「あ、いや、リオのことでちょっと…な。手続きの方は終わった?」

「あ、はい。ギルドカードと…報酬の4000セタル、あと魔石の買取分13600セタルです」

「ありがとう。報酬はシータが受け取って」

「ん、ありがとな、ラナ」

 とりあえず、完了報告まで終わって一つは片付いた。
 次はこの騒ぎか…緊急依頼だししょうがないよな。

「お疲れ様でした…それで早速ですが、今緊急依頼が出てまして……」

「あぁ、さっきボード見てきたぜ。全冒険者強制だって?」

「そうなの…それで今バタバタしちゃってて……」 

「そういやエドさんに皇都から烈華絢蘭ってパーティーが来てるって聞いたけど、この緊急依頼と関係あるのか?」

「あ、はい…その辺も含めて多分マスターから話があるんじゃないかと……」

「そうなんだ…。フィルさんから話があるのは分かったけど、何で俺が呼ばれるのかラナは分かる?」

「えっと、恐らくですけど前回聞いた時の話と関係があるんじゃないかと。あとは…ナオトさんがプラチナランクだからってのもあると思います」

 前回っていうと、ひぃとティシャを救った時のことか…あ、そういやあの時なんか言ってたな、皇都からの情報がどうのこうのって。
 やっぱりあれフラグだったのか…。
 あとあれだな、俺のランク上げたのはつまりこの事態をある程度見越してたってところか?
 プラチナだからギルドから指名依頼も出来るようにとかだったりして…うん、何か十分有り得そうな気がする。
 結局話聞かないと何も分からないから素直にお呼ばれするしかないか…。

「ラナー、終わった?」

「あ、リズ。うん、終わったよ」

「うん、じゃあナオト、早速マスターが呼んでるから来てくれる?」

 リズがやって来て早速お呼ばれされた。
 まぁこういう面倒そうなことは早めに終わらせた方が良さそうだからサッと行くか。

「みんな一緒でいいんだよな?俺だけじゃなくて」

「うん、いいと思う。特に何も言われてないし」

「分かった。場所は応接室でいいのか?」

「そうだよー、この人数で話だとあそこが一番だし」

「了解、場所は分かるからカウンター開けてくれ」

「はいよー」

 何か勝手知ったるギルド内みたいになってきてる気がするけど、気にするだけ無駄だな。
 リズがカウンター開けてくれたからみんなでカウンター内に入ってそのまま応接室に向かった。

 応接室にはもうフィルさんとショー、あとクリス女史がソファーに座っていた。
 今回ショーはちゃんとソファーに座ってた…クリス女史の膝の上じゃなくて。


「あぁ、来てくれたか。毎度呼び出してしまってすまないね」

「いえ、気にしないでください。丁度こっちもお願い事があったので」

「私にかい?」

「ええ、そちらの話が終わってから聞いてもらえると」

「ふむ、分かった。では早速話を進めようか。みんな座ってくれたまえ」

 対面のソファーに全員座ってフィルさん達の話を聞く体制に入った。
 初顔がいるから、挨拶した方がいいよな。

「あー、その前にウチからええか?新しい仲間のリオ…リーオルエレミネアや。登録はまだやから正式にはパーティーメンバーやないけど」

「……………よろし、く…………」

「ほう、竜人か…。うむ、こちらこそよろしく。私はここのギルドマスター、フィルトリッツァだ」

「僕はサブギルドマスターのショークラディネントだよ、よろしくね」

「私は受付業務のチーフをしています、クリスリティシスです。よろしくお願いしますね」

 と、思ってたらシータが紹介してくれた、流石はパーティーリーダーってところか。
 ギルド側の人も挨拶を交わしてくれたけど、多分いきなりこんな大勢一気に覚えられないだろうな…さっきラナとリズまで挨拶してたし。
 まぁ、リオにはぼちぼち顔と名前覚えていってもらえばいいか。

「……………(コクっ…………」

「なるほど、お願い事というのは彼女のことだね」

「…仰る通りです。それと…そちらの話にも多少情報提供が出来るかもしれません」

「今の状況に何か関わりがあるの?」

「あ、いや、そういうわけじゃないんだ。もしかしたら…って話をさっき少し聞いてね」

 魔物の集団が組織的な行動を取ってる理由が、もしかしたら魔王の軍勢かもって…。
 何か話が大きくなりそうな気がしなくもないけど。

「なるほど…では話を進めながら都度聞くとしようか」

「えぇ、それでお願いします。俺達もまだリオから詳しく話を聞いたわけではないので…」

「了解した。今の状況についてはもう知っていると思うが」

「緊急依頼だろ?全冒険者強制の」

「ああ、そうだ。事の発端は皇都から来た情報なんだが…」

「皇都のギルド本部が皇家から通達を貰ってね。『星詠みの巫女』からの予見だったんだよ」

「予見…?あ、今回のこの魔物の集団発生のことを?」

 星詠みの巫女…王家お抱えの予見者みたいな感じかな。
 そんな人もいるんだな…いや、もしかして、その人も漂流者ってオチか? 

「そうなんだ。最初はあまり信用していなかったのだがね…ナオト君が倒したギガントゴブリン、あれのおかげでもしかしたら、と思い始めてね」

 信用されてなかったってことは予見も確実じゃないってことか…漂流者のスキルならもっと正確な予見が出来そうな気がするから、その巫女さんは漂流者じゃないっぽいな。
 俺が倒したのは変異種だったから、もしかしてこの事態に関係があるって思ったのか。
 あー、それであの話の後会議するとか言ってたんだ。

「そういえばあの時そんな感じのことを言ってましたね、皇都からの情報がどうとか。じゃああの時にはもう情報が回ってきてたんですね」

「うん、そうだよ。こっちとしては内々に準備しようとしてたところだったんだけど…間に合わなくてこの騒ぎ、ってことさ」

「なるほどね…。ガルムドゲルンに向かってるって聞きましたけど、こんな悠長に話してても大丈夫なんですか?」

「うむ、ゲリッツバルムからの情報では進行速度はそれほど早くはないそうだ。今からだと明後日の昼頃になると予測している」

「一応丸一日は余裕あるってことか…つっても一日しか余裕ねーけどな」

 たった一日しか余裕無いのか…でもそれでこんなゆっくり話してるってことは規模的にはそうでもない…のか?って思ってたらシータが聞いてくれた。

「それで…魔物の数はどれくらいなん?」

「推定では…およそ1万弱だそうだ」


「「「「い、1万(ん~)っ!?」」」」


 おいおいマジかっ…まさか万単位だとは思わなかった……これ、こんなとこで話してる場合じゃないはずなんだけど、何か策でもあるのか…?

「ちょっ、何こんな悠長に話してるんだよっ!そりゃ皆騒ぐっつーのっ!」

「そっ、そうだよぉ~!い、急いでぇ~準備ぃしないとぉ~!」

「いや、でもそんな数が来てもこんな風に構えていられるってことは…何か対策があるってことですか?」

「…一応、皇都に援軍要請は出してある…。後は、先行して皇都から『烈華絢蘭』が来てくれた」

 援軍要請か…それ間に合うんだよな?だからこんな風に構えてるってことだよな?
 それと…漂流者パーティーが派遣されてるのは分かってたけど、それで十分いけると思ってるってこと?
 そんなに頼りになるのか?その漂流者達。

「烈華絢蘭って…確かこの国お抱えの漂流者パーティーでしたよね?人数は?」

「……4人パーティーだ」

「………たった4人……。いくら漂流者でも1万の敵に4人て……竜鱗に鉄剣としか思えへんのやけど…」

 竜麟に鉄剣…あれかな、焼け石に水みたいな感じの喩えかな。
 うーん…その人数で対処とか、よっぽどのチート持ってるとしか思えない……けど何故だろう、すっごく不安しか感じないんだが…。
 あ…さっきヒロシが怒鳴ってたのって、もしかしてソイツらと言い合ってたのか…?たった4人でどうのこうのって聞こえた気がするし。
 ヒロシと言い争ってる時点で何かダメな気がするのはどうしてだろうか……。

「一応後で紹介するから、同じ漂流者同士上手くやってもらいたい」

 え、フィルさん…それ、俺に丸投げしてませんかね…?何、俺丸投げされるのデフォなんですか?洞窟でもみんなに丸投げされたばっかりなのに…。

「えっと…まぁ、善処はしてみますけど。それで、その大群がガルムドゲルンに向かってる理由とかは分かってるんですか?」

「いや、そこまでは分かってないよ。魔物がこんな組織だった行動するのは初めてのことだし…」

「やっぱりそうか…。これは憶測なんだけど、リオが言うには魔王の軍勢かもしれない、って」


「「「魔王っ!?」」」


 3人とも驚いてるよ…そりゃいきなり魔王なんて言われるとそうなるよな。
 でもリオの言うことには信憑性があるからなぁ…過去の経験の裏付けがあるわけだし。

「…失礼だが、リオ君はどうしてそう思うのか聞いてもいいかな…?」

「………言うこ、と…を……きく…魔、物…は………魔王…の、従…魔が………多い、か…ら…………」

「えっと…リオ君は、何故そんなことを知ってるの?」

「あー、うん、そこからは俺が…。悪いんだけどここだけの話にしてもらえるか?」

 とりあえず俺が分かってる範囲で少し話そう…だけどあまりおおっぴらにはしないようにした方がいいからな。
 ステータス見ただけでもある程度分かったことがあるし、そこだけでも説明しないと話が繋がらないだろうし。

「…何か事情があるということだね。分かった、ここでの話は他言無用にしよう」

「すみません。それで、これはリオと俺しか知らないんですが…リオは、魔王大戦の生き残りです」

「魔王大戦って……はぁっ!?まさかあの400年くらい前の伝説のかよっ!?」


「「「「「!?!?」」」」」


「リオはその時の勇者達の騎乗竜でした。職種は勇者騎竜ブレイバーライド。今は竜人の姿ですが俺達が出会った時はドラゴンでした」

「ド、ドラゴン……しかも伝説の勇者の騎乗竜………。にわかには信じがたい…が、漂流者のナオト君が言う事だ、まず間違いないんだろう…な」

「リオのステータスを見せてもらいましたから、間違いないです」

「じゃ、じゃぁ~…リーちゃん、はぁ……400年以上もぉ前からぁ……あそこ、でぇ…一人ぃ……だったぁ…の…?」

「………………(コクっ……………」

「……そないな長う間、一人やったのか………」

 そうなんだよな…何でそんなことになってたのか、リオにとっては辛い話になるんじゃないかと思うんだけど、さっきは俺達に話してくれようとしてたんだよな…。
 でもとりあえず今はこの状況が分かる範囲だけでいい、リオ自身の話はまたゆっくり時間を取って聞こう…みんなで。

「ステータスを見て分かったのはこれくらいです。あとはリオ自身の話になりますので…」

「そ、そうか…。では、今こちらに向かっている魔物は、その魔王の仕業というわけか……」

「その可能性が高い、とリオの話を聞いて思いました。魔王の存在はフィルさんとかも知りませんでしたか?」

「いや、その伝説の勇者が倒した、というくらいしか……」

「…………魔王、は………大、陸に……一人ず、つ………いる……………」

「大陸に一人ずつ…ってことは、7人もいるのかよ………」

 この世界の大陸は7つって言ってたから、7人ってことになるよな、当然。
 え、そんなにいるの?魔王って…普通一人とかじゃないのかよ…。

「………わた、し…たち……が………倒、した…のは………魔、統皇……。……魔王、たち…を……統べ、る……皇…………」

「魔統皇……7人の魔王を統べる皇ってことか………。それを勇者達が倒したってのは分かるけど、じゃあその時の魔王達は…?」

「……力、を…………奪った、だ…け……………」

 ということは…魔王自体は倒してないから今の時代にいてもおかしくはないのか。
 400年経って力を取り戻したとか、そういう話?

「そうなのか…。なんでガルムドゲルンを狙ってるのかは分からないけど、この大陸の魔王が今回の魔物の大群を動かしてるって考えた方がいいのか……」

「今の話を聞いた限りではそうだろうな…。とすると…単純にスタンピード鎮圧と同様の対応は出来ない、か」

「うん、まずいね…。これは流石に想定してなかったよ。どうする?フィル…」

「…まだ魔王の仕業と決まったわけでは無いが、兎に角街を守るために全力を尽くす以外無いだろう。クリス、今のこちらの戦力は?」

「冒険者約1500人、ガルムドゲルン防衛隊が3000人…合計4500人といったところですね」

「そうか…。ガルムドゲルン公爵への通達は済んでいるのか?」

「はい、完了しています。すぐ防衛隊を動かしてくれると返答をもらっています」

「分かった。後は皇都からの援軍だが……」

「そっちは間に合うかどうか微妙なところだね。どれくらい送ってくれるのかも分からないし」

 うん、やっぱり想定外の方向にいってしまったみたいだな…。

 この流れ…なーんか嫌な流れっぽい気がするんですけど……。


しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

転生した体のスペックがチート

モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。 目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい このサイトでは10話まで投稿しています。 続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。 全く親父の奴!勝手に消えやがって! 親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。 俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。 母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。 なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな? なら、出ていくよ! 俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ! これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。 カクヨム様にて先行掲載中です。 不定期更新です。

拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。

ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった 16歳の少年【カン】 しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ これで魔導まで極めているのだが 王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ 渋々それに付き合っていた… だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである ※タイトルは思い付かなかったので適当です ※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました 以降はあとがきに変更になります ※現在執筆に集中させて頂くべく 必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします ※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜

ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。 社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。 せめて「男」になって死にたかった…… そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった! もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...