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故郷章

43:トマト

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「はぁ~。やっぱ家に帰ってくると、どっと疲れがでてくるよねぇ。」


そう言いながら担いでいた荷物を全て降ろす、やっぱり我が家の安心感でそれまでの緊張がほぐれて溜まってたものが全部出ちゃうのかなぁ、などと考えながら。一応ヘンリエッタ様のお屋敷でお風呂借りたり、早めの晩御飯とか頂いてリラックスする時間はあったんだけど、やっぱり相手は大貴族。いくら親しい相手でも緊張とかはしちゃうよねぇ。


「アルもお疲れ様ー、色々あって疲れたでしょ。ちょっと早いけどもう寝るかい?」


ヘンリエッタ様からは『今日遅いし、泊まっちゃう? 泊まっちゃうわよね!?』と聞かれたが丁重にお断りさせて頂いた。流石に頼り過ぎだし、帝都には自宅がある。家が他の都市とかにあればお言葉に甘えてたかもだけど、あんまり長居するのもね~。アルにも強行軍させちゃったし、休ませないとと思い、帰ってきたのだが……。


「アル?」

「…………。」


私の、少し後ろにいる彼女に声を掛ける。玄関口のすぐそばで、立ち止まってしまった彼女に。


……この子は、聡い子だ。


同じくらいの年齢の子たちと比べれば、物事の考え方や道理というものを驚くほどに理解している。人が何をやりたいのか、何をして欲しいのかが理解できて、その中で自分ができることとできないことをすぐに判別出来てしまう子。すごく、大人に近い子供。そうしなければいけないと思わせてしまったのか、それとも元々そうだったのか。……前者だろうね。

ゆっくりと彼女の傍まで近づき、目線が合う様にしゃがみ込む。

そして、いろんなことを考えてしまったのであろう彼女の顔を覗き込んだ。


「どうしたの?」

「……師匠。」


声を震わせながら彼女が言葉を紡ぐ、心の内に溜め込んでいたものが、決壊しそうな、そんな顔をしている。

今回の旅は、本当にいろんなことがあった。

最初は単なる彼女の帰郷のための旅だった。最初は想定以上の魔物に襲われたり、冒険者組合で子爵令嬢に絡まれたりと色々あったがまだ平和だった。だけど、彼女の村についてからずっと何かが起き続けた。そこにあったはずの彼女の故郷は燃やされていて、すでに父は他界していた。その上すぐに盗賊たちの襲撃があり、そこから敵基地への襲撃。

彼女は、より人の死を感じてしまった。父という肉親の死、盗賊という敵の死、そして自分で人を殺すという感覚。

姉妹たちを救い出した後、休む暇もなく帝都に帰って来てしまった。……家に帰って来て、安心した瞬間に。それまで蓋をされていた感情たちが全て溢れ出てしまっても、おかしくはない。

彼女がいくら聡くても、私からすれば守るべき子供の一人。

そして私を支え、超えてくれる人。

だから、今ぐらいは親みたいなこと、させてね?


「よいしょぉ!」

「え、わっ!」


加速を掛けながら彼女の靴を放り投げ、お姫様抱っこでくるくると回転しながら寝室まで移動する。あ、回転してる時は加速してないからね? 殺人プロレスになっちゃうし、危ないからやんない。


「どーん!」


明るいテンションで靴を脱ぎ捨てた後、ベットへとダイブする。私の奇行に驚いているアルだが、私がおかしなことをしているのは日常茶飯事でしょうに。普段の『こいつ何やってんの?』っていう冷たいお目目はどこ行ったのかな~?

何が起きているのかは理解している、だけど何故私がこんなことをしているのか解らない。そんな彼女をさらに困惑させるように、寝台の上でぎゅ~っと抱きしめてやる。んふふ、かわいいなぁ、アルは。うちの子にしちゃいたいぐらいかわいい、というかもう実質うちの子か?


「どーせ、また変に考えこんじゃってるんでしょ、アル。」

「え……。」


さっき挙げたこと、それ以外にも思いつくものを全て口にしていく。別に当たっていなくてもいい、この子の心に、何かしらの引っ掛かりになれば、私の話を心に届かせるきっかけになれば。それでいい。


「どう? 当たってる? まぁ違うのもあるだろうけど。」

「……はい。」

「私は、ずっと傍にいるよ。アルが大きくなるまで。」


すでに色々なものを失ってしまった彼女に、私があげられるものなんてほとんど残っていない。できるのは、彼女に降りかかる火の粉を払ってあげるくらい。それができるのなら自身のすべてを投じよう。


「アルは今生きてるでしょ? 終わったことを振り返るのは大事だけど、明日のことを考える方がも~っと大事。じゃないとどんどんしんどくなっちゃうよ? ほらアル、貴方が明日したいことは?」

「……ご飯、食べに行きたいです。」

「お、いいねぇ!」


ちょっと考え込んで彼女が出した答え、彼女は迷惑を掛けないように言葉を選んでしまっている。


「そういえばこの前行ったチーズとお肉が美味しいとこ、また行こっか。メニューまだ全部制覇してないしねぇ……。あ、そうだ。こっちにピザってあったっけ?」

「……ピザ、ですか?」

「そうそう、チーズにトマト。後はバジルとかオリーブオイルとかかなぁ。そういう具材が平べったいパン生地の上に乗ってる料理。こっちじゃ見たことないし、最悪ピザ窯から作る感じかも。今度庭にでも一緒に作ろっか!」


まぁ今までトマト見たことないし、地球での原産地がアンデスだからトマト系は望み薄だけどね! ばいばい、カプレーゼ……。モツァレラチーズは作れるのにぃ! 和食は完全に無理だから諦めがつくんだけど、その上私からイタリアンまで取るのか! 神サマのイジワル!


「アルにも何か、やりたい事、したい事。色々あるでしょう? 一つ一つ上げて、それの実現に必要な物をちょっとずつ解決していく。……私にも、教えてくれる?」


彼女の体温を全身で感じながら、そう問いかける。私からこの子の顔は見えない。でも、何かを伝えようとしてくれてることは解る。



「強く、なりたいです。」


「わたし、今回何も、何もできなくて。ずっと師匠に守ってもらってて。」


「……あの時、もっと何か、できたはずなんです。」



あの時、アルは魔法の発動に成功していたのだろう。直接見たわけではないが、彼女の体に触れた時。それまで全く動きを見せていなかった魔力たちが、全身にゆっくりとだが回っているのが感じられた。もっと自身が強ければ、もっとうまく魔法を使えていれば、戦場の空気を肌で感じ、必要な行動をとれていれば。

……アルは、私に迷惑をかけてしまうのが嫌なのだろう。私自身は何の負担も感じていないけど、彼女は私に受けた恩を少しでも返そうとしている。今以上に迷惑をかけ、恩を重ねてしまうことを私に悪いと思っている。とても、優しく真面目な子。こっちとしてはもっと迷惑かけてくれてもいいんだけどね。


「だから、だから……。」

「アル。……すぐには強く、なれないよ。」


ここは私からすれば異世界だけど、ゲームの様な世界ではない。ちょっとずつ積み上げていって、それが形になるまで待たなければいけない。もちろん、その積み上げる量を多くすることはできる、誰よりも長い時間鍛錬に費やすとか、ずっと自身を死地において経験を積み上げるとか。でもそのすべてが続ければ続けるほど破滅に繋がる諸刃の剣。


「でも、貴方の気持ちは理解した。」

「強くなりたい、私に迷惑かけたくない、全部ひとりでこなせるようになりたい、ってのもね? だけどたった一人で強くなれないし、早く強くなろうとするなら私とかに頼らないといけない。でもそれはさらに迷惑かけることになるし……、でしょ? だったらもう割り切っちゃいなさいな。」


むしろ骨までしゃぶって死ぬまで利用してやる! ってぐらいやらないと。私だってそうだよ? 身の回りのもの全部利用して、上まで駆け上がる。罪悪感とか、迷惑かけるって思っちゃうなら昇り切った時に返してあげりゃいいんだよ。そもそも私、アルに迷惑かけてもらうの大好きだし。だぁ~って、そうじゃなきゃずっと傍にいて欲しいとか言わないでしょう?


「いいんですか。」

「もちろん。逆にもっとワガママしてもらわないと退屈なぐらい。」


貴方は嫌がるかもしれないけど、まだ子供。子供は子供らしく自由に過ごして、大人に好きなだけ迷惑かけてくれればいい。アルのことだ、こうでも言わないと委縮してどんどん小さくなっちゃうんだもの。


「さ、ここ数日色々大変だったし。もう寝ちゃいましょ。……おやすみ、アル。」

「……はい、おやすみなさい。」



その後、彼女の小さな寝息を確かめた後、自身もゆっくりと目を閉じる。

いい夢を、私のかわいい愛弟子。















 ◇◆◇◆◇















「よぉーす、いーちゃん! 元気してた?」

「……いーちゃん?」


風呂場での報告から十数日後、何度かヘンリエッタ様から直接進展の方は聞いていたがある程度の目途が立ったということを聞いて安心していたところに、急な呼び出しを喰らった私は彼女の屋敷を訪れていた。まぁ呼び出し自体は急だったけど、今日何があって何が起きるのかは前々から聞いていた。ちょっとしたお芝居の依頼だ。


「えっと……、いーちゃんというのは、私ですか?」

「そうだよ? ほら異形って感じの図体してるでしょ? だからいーちゃん。」


何故そんな呼び方をされたのか本気で解らないという顔をする彼、剣神祭で殺し合いをした仲である彼にそう説明する。亡国の王子だった彼は首を吹き飛ばされても復活するという「再生」というスキルを持ち、普通の人間とは思えない屈強な体を保有している。剣闘士だった頃は脳の機能の大半を奴隷契約によって制限されていたらしく、自身が"異形"と呼ばれていたこともあまり覚えていないようだ。

いやほんとに、筋肉ムキムキマッチョマンの変態というか、筋肉のバケモノみたいな姿かたちなのになんでこんな若々しい声してるんでしょうね。声だけ聴いたら10代のボーイって勘違いしちゃいそう。……いや実年齢多分それくらいなのはヘンリエッタ様経由で知ってるんだけどさ。しかも彼女に雇われてから食事環境とかが良くなったせいで、初めて会った時よりも体の厚みがパワーアップしてると言いますか……。

私が言えた義理じゃないけど、お前どこまで行くつもりなん?


「お互い大変だよねぇ、急に呼び出し喰らってろくな台本なしでのお芝居なんて。まぁいーちゃんは立ってるだけでいいらしいけど、やっぱり式典とか会見とか肩が凝って仕方ないよね~。」

「あはは、確かに緊張しますよね。……でも、ヘンリエッタ様にはお世話になっていますし、自分でできる事なら何でも。」


う~ん、眩しい! なんというかマジでピュアじゃんか! 路地裏でばったり会った時や、ヘンリエッタ様のとこでお世話になり始めた時にちょっと顔出したころと比べて格段にキレイ。浄化されたというより、衣食住に困らなくなったおかげで心に余裕が出来てきた感じ? いーちゃん本来の性格が戻ってきたってことかな。


「にしてもその鎧、作ってもらったの?」

「はい、ヘンリエッタ様のご厚意で……。」


そう言いながら現在彼が着ている黒い鎧を指さす。私の武装も整えてくれている鍛冶師、"ドロ"のマークが入った箱に包まれていたらしい真っ黒な全身鎧。この国で一般的な形状のものではなく、彼の故郷の意匠が取り込まれた鎧。彼の体に合わせて作ったせいかその大きさは『これ本当に人間が着るんですか?』と聞きたくなりそうなもの。

亡国の王子という面倒な肩書を隠すために、頑丈に作られおそらく認識阻害のエンチャントが掛かった兜を手渡してやる。同じ人間のはずなのにわざわざ両手で抱えてやらないと渡せないってのは、なんかもう色々すごいよね。


「儀礼用で作って頂いたはずなのですが、鎧も実戦想定の作りですし、この大剣も刃が入っているんですが……いいんでしょうか?」

「いいんじゃない? 私は客人で臨時雇いみたいなもんだけど、いーちゃんは正規雇用で今後も護衛とかするんでしょ? それを考えて作ってくれたんじゃないかな。」


前後を確かめながらゆっくりと兜を被る彼を横目に、彼の鎧の仕様書らしきものに目を通す。最初はドロからの恨み節。注文が急に入って他の業務を中止しなければならなかったことや、納期が短すぎて五徹しなければならなかったこと、また必要な素材が足りなくてわざわざ現地調達しに行ったことなどについての文句が書かれている。

その後は彼の鎧の説明がつらつらと、自身にはあまり関係がないので軽く読み飛ばしてしまったが、自身の鎧と同じようにミスリルを主な素材とし、彼の膂力から重さの制限があまりないことからとにかく重くてとにかく頑丈な鎧にしたことが述べられていた。


「まぁ~た面倒事頼まれてるよ……。こんどのメンテナンスの時、なんか差し入れもっていかなくちゃ。あ、いーちゃんも来る?」

「礼を言いに行かなければならないのは理解しているのですが、先日採寸のためにお邪魔した時色々とご迷惑をおかけしまして……、よろしければ私が礼を言っていたことを伝えていてもよろしいでしょうか?」

「あ~、いーちゃん体デカいもんね。りょ、言っておくよ。」


自身の体を見ながら申し訳なさそうにする彼に苦笑しながら、了承の意を伝える。ドロの店は一般の人間からすれば少し小さいけれど店舗として十分なスペースがある。だけど彼の様な化け物からすれば狭すぎて窮屈以外の何物でもないだろう。天井とかしゃがまないと貫いちゃいそうだし。というか彼の落ち込み様からしてもう貫いちゃったのかな?


「師匠~、そろそろ準備お願いしますって文官の方が……、ひッ!」


そんな感じで彼と談笑していると、アルが私たちを呼びにやって来てくれた。が、私の隣にいる化け物みたいな黒騎士いーちゃんに驚き、軽い悲鳴を上げてしまう。いやまぁ色と図体も相まって怖い感じに仕上がっちゃってるよねぇ。


「す、すまない! あ、あの、えっと!」

「あ、あわわわわわ! だ、大丈夫です! 大丈夫ですから!」


悲鳴を上げたアルにすぐさま謝罪を返す異形だったが、自身の声が思ったより大きく彼女をより怖がらせてしまったのではないだろうかと思い至り、次何を言えばよいのか解らなくなってしまう彼。その様子を見てしまい、悲鳴を上げてしまった申し訳なさと、完全にうろたえてしまった彼をどうやったら落ち着かせることができるのかと混乱するアル。

あはー! 仲良しだねぇ。

強く柏手を打ち彼らの意識をこちらに向かせる。二人とも落ち着いた? うん、なら良し。アルも呼びに来てくれたし、待たせるのもアレだからさっさと行きましょうか。


「悪い子ちゃんへの圧迫面接と、ララクラ子爵との"おはなし"。セリフがあるのこの中じゃ私だけだけど、二人とも雰囲気づくりちゃんとお願いね?」

「はいっ!」

「了解した。」


うむ、いいお返事。


(にしても、仕方ないとは言えガッツリ政治に関わってるなぁ。)


二人を引き連れ、目的地まで歩き始める。二人と軽い雑談をするが、頭の中はこれから起こることでいっぱいだ。

元々、厄介事の塊である政治に関わるようなつもりなどなかった。生き残るために必要なのであれば首を突っ込んでいたかもしれないが、市民という自由な身分になってからはそんな必要などなかった。関わってしまいそうな機会は何度かあったが、"ビクトリア"というキャラクターとしてのロールプレイも相まって何とか避けることが出来ていた。

けれど、今回は違う。

殲滅した人物は私ではなく、ララクラ子爵が指揮したヘンリエッタ様子飼いの私兵軍団ということになっている。だが一つの政争を潰し、首謀者のあぶり出しにまで関わってしまった。アルの家族が被害にあっているという仕方ない理由は有れど、やってしまったことは確かだ。今回の後始末に参加する必要があるのもそのせいであり、相手側を完全に折るために必要なことらしい。


……まぁここにヘンリエッタ様からの気づかいがあることは十二分に理解している。今後貴族になるかもしれない未来への布石、ってところだろう。現時点では伏せておくが、時期が来れば今回の功績や剣神祭での戦績を挙げることで私を貴族へとする準備。

彼女にも色々な思惑があるのだろうが、私にとってもかなり大きなメリットが生まれることになる。それは失ってもいい市民として扱われるのではなく、替えの効かない貴族として扱われるということ。今回の件で、市民の立場がどれだけ弱いのかを見てしまった。アルの村で起きたことや、あの盗賊の根城で手に入れた資料から理解してしまった滅ぼされた村々のこと。


(貴族であろうと死ぬときは死ぬ。だけど市民と貴族の間は、どうしようもない身分差が存在している。)


村人たちから貴族と勘違いされた時に感じた感覚、一種の資源のように扱われ、必要がなければ切り捨てられる村人たち。この世界、いや私が元居た地球でも存在していた身分差という社会の闇。


(今はまだ私に力があるから何とかなるかもしれない、だけど今後は……。)


私と、アル。絶対に守らないといけないラインを、手を広げる範囲を変えるつもりはない。だがいずれ私の手の届く距離はどんどんと小さくなり、私は彼女を守ることができなくなる。

アルが大きくなるにつれて強くなったとしても、それが今の私を超えられるような。彼女の身を十全に守れるようになるのかはわからない。一人の師としては私の背なんか簡単に飛び越えてくれるという期待はあるけれど、どこかで冷静になって現実を見なければならない。私が衰えたが故に、目を離してしまったが故に、アルが傷ついてしまうなど許容できるはずがない。


(貴族となることで立場を安定させ、より安全な状態を目指す。……切り捨てていい可能性じゃない。)


今はヘンリエッタ様に守って貰えているが、それがいつまで続くのかは誰も解らない。今回の政争の件も、もしかしたら守ってもらえない可能性だってあった。多くの恩がある相手だからこそ、いつまでも頼っていられないという気持ちもある。これまでは感情論に近いもので避けてしまっていたが、本気でちゃんと考える必要があるだろう。


(ま、そこら辺はおいおい、か。今抱えてるものが全てうまく行った後に考えよう。)


幸い、今の私は仕事に恵まれてるし、支えてくれる人もいる。それに大きな仕事、ヘンリエッタ様後援で私の劇もやらなくちゃいけない。それが終わればしっかりとした時間が取れる。その時にちゃんと考えて、答えを出すことにしよう。


(さ、そうと決まれば今日のお仕事、頑張りますか!)



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