TS剣闘士は異世界で何を見るか。

サイリウム

文字の大きさ
上 下
21 / 47
剣闘士編

21:最後のひとり

しおりを挟む



アルちゃんと一緒に深く外套を被り、闘技場の中を歩く。

準決勝まで進むと試合数も少なくなったせいか、試合と試合の間にあるクールタイムが大きくなるみたいで。私が気絶しちゃっても十分に間に合うような感じ。ちょうどさっきまでいて帰る人と新しく入ってくる人たちが作る波の中に入れたらしい。ちょうど今は、カモの親子みたいに前の人たちの後ろを付いて行きながら指定の席を目指してるところだ。


「……師匠、肩かしましょうか?」

「ううん、大丈夫。歩けるよ。」


大丈夫、と言ったのだがそれでも彼女は心配みたいで。いつもは私が手を引くのに、今日は彼女が先導してくれる。なんかもう介護されるような年になったみたい。もう毒は全部吐き出せたみたいだし、今の私の状態は単に疲れてるだけだ。そこまで心配してもらわなくていいのにねぇ? というかアルちゃんと私の身長さじゃ肩かしてもらっても、差があり過ぎてコメディみたいになっちゃいそうじゃない?


「あ、愛弟子。行き過ぎてるよ。」

「…………あ!」

「ほら、一回下まで降り切ってUターンするよ。」


頑張って私を先導してくれたけど、まだちょっと緊張の方が勝ってたみたい。チケットに書かれた番号と今いる場所を見比べ、行き過ぎたことに気が付きアタフタする彼女。か~わい。……まだ私が面倒見てあげなきゃねぇ。

大きさだけで言ったら前世見た野球場とそう変わらない、一回降りてまた昇って列に入り込むってのは結構な労働ではあるけど、こんなのでヘタるような鍛え方はしてないからね。体は重いけどチャチャっと戻って目的地まで辿りついた。最後までアルちゃんは頑張って先導してくれたけど、ちょっとだけ早足になってたのは秘密。フードで顔は見えないけどお耳とか真っ赤じゃない?


「っと、座れた座れた。……にしても準決勝となるとすごいことになってるねぇ。」


私たち剣闘士が戦う下はいつも通り、何もないまっさらな場所が用意されているけど観客席の盛り上がりは試合が始まってないのに絶好調だ。前の世界の歓声ならさっき私が下で殺し合いしてたんですよ、って言ったら絶対信じてもらえないレベルの熱狂具合。野蛮、とは言わないけどなんというかこのすれ違ってる感覚はずっと私の中で残り続けるんだろう。

そんなことを考えながら、自身の両手を見る。

何もない、綺麗な手。剣を握っているからこその跡みたいなのは残っているが、手入れには気を付けているおかげか何か外傷があるわけではない。さっき掛けてもらっていた治癒魔法の効果もあるだろうけど、戦いをする人間の手ではない。

瞬きをし、もう一度見る。



真っ赤。



手自体は綺麗なのに、不気味なほど血で汚れている。どれだけ洗っても、どれだけ手入れしようとも、消えない死の香り。詰み上がっていく骸たち。私の糧になっていった弱者たち。それを築き上げてしまった手がここにある。

自身が死に近づいたせいか、それともさっきまで戦っていた彼女のせいか。より鮮明に見えてしまう。

骸たちは何もしてこない、死体だからだ。だけど、それを見る私にはずっと罪悪感に近いものを覚えている。最初から最後まで生き残ることを考えて、自分がどう思われようと気にせず、使えるものはすべて使う。最後に突き刺されたあのナイフも、生き残るために、私を殺すために戦い続けた証。おそらく私と同じように生き残るために、この地獄から抜け出すためにこの祭りに参加したのだろう。希望を描き、それを実現するために。

あぁ、そういえば。私が最後の刃を振り下ろした時、あの子笑ってたっけ……。


「……ファンなら、名前聞いても良かったかな。」


死んだモノに言葉を話す権利などない、そいつを殺した私はそもそも聞く権利すらない。いずれ顔も声も薄れていくだろうけど……、できる限り覚えておくことにしよう。それに、いつか私が死んだときにあっちから話しかけに来るのだろうから。


「ま、だ~いぶ先の話にしてやるけどね。っと、そろそろか。」

「みたいですね。……わたし、しっかり見ます!」


私の代わりに全部看破してやる、と気合を入れる彼女の頭を外套越しに撫でてやる。こんな血塗られた手で無垢な彼女を触ってもいいのか、みたいに女々しいことを考えていた時もあったけど、もう気にしないことにした。考えすぎれば心が壊れるし、彼女は私に触れられることを望んでくれている。

血塗られた手も、もう一度瞼を閉じれば何もない手に戻っている。見た目だけかもしれないけど、それでいい。

さて、気持ちを切り替えて試合を見るとしましょう。情報ってのはどれだけあっても困らないからね、おしりの穴の数まで全部調べ尽くしてやるといたしましょう。……え? おしりの穴は一人一つだって? まぁそうだけどここ異世界だし300個ぐらいある奴がいてもおかしくないかなって。


「考えてたら気持ち悪くなってきたな、真面目にしよ。」


明日の私の試合相手になりそうな人はお二人。両方とも男だけど、片方はなんと種族が違う。

この世界はファンタジーらしく結構色んな種族がいる、前見たドワーフがいい例だ。今いる帝国は人間の国家だから人間族が大多数なんだけど、他の種族がいない訳じゃない。普通に市民として生活してる奴とか、冒険者してる奴、奴隷になってる奴と様々。

んで今日出てくるのは、なんと獣人族の奴隷。


「私、初めてみました。」

「珍しいよねぇ……、奴隷狩りで来たのかな?」


奴隷だからもちろん行ったことはないんだけど、帝国を出た北東部には草原地帯が広がってるみたいで大体そこに獣人族がいるみたいだ。人間の体に獣の特徴である耳とか尻尾とかが付いたような種族。部族によって何の獣がモチーフになってるかとか色々違うみたいなんだけど、今日試合に出てくるのはオオカミの獣人族らしい。


「基本的なスペックも、その上限も人間よりも上。準決勝まで上がって来たなら技術も備えてる感じだろうねぇ。」


男の獣人族で、しかも肉食系のオオカミ。普通に戦闘向きな奴隷。腰と背中にたくさんの武器を背負っているのに、まるで何も持っていないかのように軽快に歩いている。戦闘型の獣人族が持つ、何の訓練も施さずに熟練の剣闘士を殺せるポテンシャルを最大まで引き出し、身体能力だけでは生き残れない化け物たちを相手にして、ここまで生き残って来たという実績。強敵って奴だ。

オーナーが集めた資料によると何か目立ったスキルとかは持っていないらしいが、その感覚器。お鼻が結構厄介らしい。


「噂では相手の考えすら匂いで読み取るらしいよ?」

「……なんか嘘っぽいですね。」

「だねー。」


実際読めるのかどうかは解らないが、鼻が優れているのは確かだろう。相手するなら最初に香辛料とか匂いのキツイものを顔にぶちまけるってのが定石かなぁ? 対策はしてるだろうけど。


「んで、次は……。」


もう一人の剣闘士は普通の人間族。

けどまぁ……、これを普通って言うのにはちょっと勇気というか常識の改変が必要になりそうだ。

身長3m、体重不明。筋骨隆々という言葉を通り越してもうなんか違う生命体としか言いようがない体。鎧も装備も身に付けず、彼が持つのは腰布と剣一本だけ。しかもその剣もかなりおかしい。剣と言うにはどう考えても太く、明らかに研ぎの工程、刃を付ける工程が為されていない剣。まぁクソでけぇ鉄の棍棒を装備してる大男だ。


「こっから見ても相当大きいのに、実際目の前に立たれるとなると……。」


厳しいものになりそうだ。





 ◇◆◇◆◇





本人たちは厳かに、観客たちは狂気に飲まれながら試合は始まる。

試合前に話すのって実は結構少数だからねぇ、私はおしゃべり大好きだし喋ってたら気を紛らわせるからよくするけど、変に気を惑わされたくないってのが基本みたい。ま、今から殺し合う相手と楽しくお話ししようって方が頭おかしいから正論なのよね。

バケモノの中でも"異形"とも呼べる彼と、故郷から離れた地で剣を振るう彼の試合は人間族の優勢で進んでいる。

単純なスペック差を強みにする奴は基本、自身を上回るスペックを持つ奴に対処することができない。そりゃ二の矢三の矢と、どっかのお手々だいすきな会社員くんみたいに違う能力を持ってたり、そっから逆転する手段を持ってたりするんだけど……。今回は"異形"の方が上手だったようだ。

ある意味、私と同じ。

どんな小賢しい技も、手段も、真っ向から力で叩き潰す。すべてを上回る"速さ"か"力"があれば問題はない。

オオカミ君が異形の攻撃を掻い潜りながらその胴体に向かって横振りを放つが、その剣はすでに異形の手の中に収まっていた。決して異形の動きは速くない、だがソレを自覚し次の手を予想する頭脳はあるようで。あらかじめ解っていたかのようにその刀身を素手でつかみ、砕く。


「えっ……。」


アルの口から驚きが漏れる。実際、私も驚いた。普通剣を握りしめれば皮膚は裂かれ、肉に到達し、血が出る。それが生物としてのルールだ、肉は金属には勝てない。……だが、あの異形はどう見ても血など流してはいない。まともな装備すら身に着けていない。腰に巻いている布は私たち奴隷が身に着けるような襤褸だし、魔化など掛かっているようにはとても思えない。



「スキル、って思いたいところだけど……。」


体の根本的な作りが違う獣人族を圧倒する身体能力、山そのものと思えるようなその巨体、意味が解らないほど隆起した筋肉。正直スキルとか関係なしに、たた単純にその肉体が世界の理を超えている。金属よりも自分の体の方が堅い。そう思えてしまう。パワー・イズ・パワー。パワーが全てを解決する。……おいおい、私が次コレを相手すんの?

どうやらオオカミ君も事前に武器破壊されることは知ってたみたいで、背中に背負う鉄塊の中から素早く次を用意し、攻撃を開始する。彼が背負う武器もミスリルが使われていることからそのすべてが数打ちじゃない、ってのが解る。ウチのオーナーが調べたところによると剣神祭が始まってから一部の工房で剣の大量生産が始められたり、買い占めが起きたりしてたらしい。オオカミ君のオーナーを始め、あの異形の相手した子たちのオーナーが頑張って装備をかき集めた結果だろう。


「……幸いウチはドロが大量に打ってくれたみたいだから大丈夫だろうけど。」


そんなことを考えながらオオカミ君が翻弄されるのを眺める。まるで花粉症のティッシュのように剣が振るわれ、破壊され、新しいもので切りかかっていく。薬を飲んでも全く効かなかったときの消費速度だ。……そういえばこの世界に来てから花粉症になってないな。ヌへへへ! スギ花粉メ! 異世界までは追ってこれないだろう!


「(また師匠小声で変なこと言ってる)……師匠、あの獣人族の人の攻撃。絶対当たってると思うんです。」

「当たってる?」

「はい、なんというかちょっと離れててよくわからないんですけど……。少しだけ赤いのが見えたような?」


当たっている、アルが言うこれは多分単純に剣が異形の体に当たっているという意味ではなく、ダメージが通っているという意味で言っているのだろう。実際あのオオカミ君のスピードは結構速いので、異形が対応できずに何度か胴体に攻撃を喰らっている。だか血が噴き出るとかそう言う目に見えるダメージがある感じではない。全部筋肉で防御してるのかと思ったけど……。




<加速> 五倍速



自身の速度を切り離し、眼を凝らして異形の肉体を見つめる。

ちょうど、スローモーションでその胴体を切りつけられる異形。……確かに、一瞬だがその肉体の表面に赤い線が入っているように見える。が、剣を振り抜く前にその線は消えてなくなってしまう。元からそこに何もなかったように。

『加速』を解く。



「…………再生能力持ちかぁ。」



なんでこう、このお祭りには化け物しかいないので?

もしかしてあれか? 超回復みたいに肉体の疲労とかも"再生"するタイプかお前? 鍛えたら鍛えた分だけ強くなって再生するタイプかお前? 『再生』じゃなくて『超回復』か? 『強化再生』か? そんな名前のスキルあるか知らんけど、明らかにダメでしょ。トレーニングしたらすぐに体に反映された結果、今、文字通り化け物になってるんでしょお前。

えぇ……。



「どうしよ……。」



私が思い悩んでいるうちに、勝負はついていた。持ってきたすべての武器を握りつぶされた後。その拳だけで勝負を仕掛けたオオカミ君、異形も異形でそれに応えたのかはわからないが、クソ重い武器を投げ捨て拳同士での勝負へ。

頑張って殴るオオカミ君だったが全く効かず、まるでお人形を掲げるように持ち上げられた後。ギュ、っとして殺された。詳細は話さないでおく。


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。 転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。 こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり 授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。 ◇ ◇ ◇ 本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。 序盤は1話あたりの文字数が少なめですが 全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生王子はダラけたい

朝比奈 和
ファンタジー
 大学生の俺、一ノ瀬陽翔(いちのせ はると)が転生したのは、小さな王国グレスハートの末っ子王子、フィル・グレスハートだった。  束縛だらけだった前世、今世では好きなペットをモフモフしながら、ダラけて自由に生きるんだ!  と思ったのだが……召喚獣に精霊に鉱石に魔獣に、この世界のことを知れば知るほどトラブル発生で悪目立ち!  ぐーたら生活したいのに、全然出来ないんだけどっ!  ダラけたいのにダラけられない、フィルの物語は始まったばかり! ※2016年11月。第1巻  2017年 4月。第2巻  2017年 9月。第3巻  2017年12月。第4巻  2018年 3月。第5巻  2018年 8月。第6巻  2018年12月。第7巻  2019年 5月。第8巻  2019年10月。第9巻  2020年 6月。第10巻  2020年12月。第11巻 出版しました。  PNもエリン改め、朝比奈 和(あさひな なごむ)となります。  投稿継続中です。よろしくお願いします!

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

異世界でネットショッピングをして商いをしました。

ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。 それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。 これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ) よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m hotランキング23位(18日11時時点) 本当にありがとうございます 誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。

魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

月見酒
ファンタジー
 俺の名前は鬼瓦仁(おにがわらじん)。どこにでもある普通の家庭で育ち、漫画、アニメ、ゲームが大好きな会社員。今年で32歳の俺は交通事故で死んだ。  そして気がつくと白い空間に居た。そこで創造の女神と名乗る女を怒らせてしまうが、どうにか幾つかのスキルを貰う事に成功した。  しかし転生した場所は高原でも野原でも森の中でもなく、なにも無い荒野のど真ん中に異世界転生していた。 「ここはどこだよ!」  夢であった異世界転生。無双してハーレム作って大富豪になって一生遊んで暮らせる!って思っていたのに荒野にとばされる始末。  あげくにステータスを見ると魔力は皆無。  仕方なくアイテムボックスを探ると入っていたのは何故か石ころだけ。 「え、なに、俺の所持品石ころだけなの? てか、なんで石ころ?」  それどころか、創造の女神ののせいで武器すら持てない始末。もうこれ詰んでね?最初からゲームオーバーじゃね?  それから五年後。  どうにか化物たちが群雄割拠する無人島から脱出することに成功した俺だったが、空腹で倒れてしまったところを一人の少女に助けてもらう。  魔力無し、チート能力無し、武器も使えない、だけど最強!!!  見た目は青年、中身はおっさんの自由気ままな物語が今、始まる! 「いや、俺はあの最低女神に直で文句を言いたいだけなんだが……」 ================================  月見酒です。  正直、タイトルがこれだ!ってのが思い付きません。なにか良いのがあれば感想に下さい。

実はスライムって最強なんだよ?初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…

小桃
ファンタジー
 商業高校へ通う女子高校生一条 遥は通学時に仔犬が車に轢かれそうになった所を助けようとして車に轢かれ死亡する。この行動に獣の神は心を打たれ、彼女を転生させようとする。遥は獣の神より転生を打診され5つの希望を叶えると言われたので、希望を伝える。 1.最強になれる種族 2.無限収納 3.変幻自在 4.並列思考 5.スキルコピー  5つの希望を叶えられ遥は新たな世界へ転生する、その姿はスライムだった…最強になる種族で転生したはずなのにスライムに…遥はスライムとしてどう生きていくのか?スライムに転生した少女の物語が始まるのであった。

ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ

雑木林
ファンタジー
 現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。  第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。  この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。  そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。  畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。  斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。

処理中です...