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原作開始前:崩壊編
85:王都に行こう
しおりを挟む「こうさ。首から『私が神殺しです』っていうプラカードぶら下げながら街に入ったらウケるかな?」
「……お前絶対にやめろよ?」
タイタンの背に乗りながらそんなことを呟くと、オリアナさんにかなりマジなトーンとお顔で止められてしまうティアラちゃん。うーん、残念。
まぁ神を溶岩ダイブさせてぶっ殺したのは確かなんだけど、教会勢力そのものや、あのクソ女神を信仰していたそれ以外の信徒はそのまま放置している。故にまぁそんなプラカードぶら下げてたら、速攻で袋叩きにされるだろう。今の私であれば集団で囲まれても痛くないし、むしろ殺し返してあげられるのだが……、無用な戦いは必要ない、ってことだろうね~。
「まぁそれもそうだが……。お前もうやろうと思えば町一つぐらい吹き飛ばせるだろ? それに敵と判断したら相手が死ぬまで殴り続けるタイプだし……。別にそれが悪いとは言わんが、やるなよ? 解ってるよな?」
「もちろんですって~! それに、オリアナさんも町一個ぐらいならその状態でもいけるでしょ。」
若返った姿から元に戻ってしまったオリアナさんに向かってそう言いながら、王都への道を進む。ナディさんたち天馬騎士団のみんなとは別れちゃったから、傭兵団のみんなとの移動だね。
あの戦争が終わった後、死体を“空間”に一時ぶち込む後始末とか、ボロボロになった大地を“空間”から取り出した土で埋めるとか、そう言った後始末をする必要があった私たち以外は適宜解散、という形になった。ロリコン野郎は気が付いたらなんかいなかったし、私が目から脳まで焼いちゃった第二王子とマンティスも王都の様子を見るために一足先に出発している。
ナディママや、エレナも私たちと一緒に行動したかったみたいなんだけど、騎士団の姉ちゃんたちは帝国との戦のあとに、聖戦に参加するというとんでもないハードスケジュールを送っている。エレナも絶賛家出中と言うこともあり、流石に帰らなければ不味いという話になり、一旦領土に戻ってから部隊を再編成し、王都に向かうことになったようだった。
(それ以外の貴族、マンティス派に属していて今回の聖戦に参加していた人たちも、一旦自身の領地に帰るみたいだったけど……。)
なんか全員帰る前に、決まって私に挨拶しに来てたんだよね~。戦争前にあった時は軽い自己紹介だけの社交辞令って感じだったんだけど、終わってみればむっちゃガチガチに固まった挨拶、こっちを上として見てくれるような挨拶をしてきたのだ。しかも全員『いずれ我が領にも来て宣教してくれませんか』なんてこと言いながら。
ウチの“宗教”としての方針はアユティナ様から私に一任されているんだけど、まぁ基本的にアユティナ様のスタンスと同じ。『来る者拒まず去る者追わず喧嘩売る者ぶち殺す』でやるつもりだ。故に歓迎されているのなら、彼らの領地が幾ら遠くても足を運ぶつもりではあったんだけど……。
「急に20人くらいから話されたから大変だよね。色々終わったら全部巡った方が良いんだろうし……。」
「神殺しっていうとんでもなく解り易い指標を見せつけたわけだからな。王国教会にもう神は居ないわけだし、こういうのは早ければ早い方が良い。鞍替えにはちょうどいいタイミングだったんだろ。」
「なるほどねぇ。」
やるのもやらないのもお前次第、好きにすると良いと言ってくれるオリアナさんに返事を返しておく。……まぁ彼らの名前と爵位と領地の場所は頭に叩き込んだからいいんだけど、おそらくそこに出向くのはかなり後の話になるだろう。王都での色々が終わった後は、へスぺリベス。エレナやナディママさんたちの領地にいったん寄った後、また迷宮に帰ってレベリングを行うつもりだ。
(へスぺリベスに顔を出すのは、エレナやナディママに『おいで~』って言われたのもあるけど、そろそろ姉妹。ソーレとルーナにペガサスを持たせたいっていう気持ちがあるから。あそこならペガサスの調達には事欠かないからね。)
今回の戦で、多くのものがそのレベルを跳ね上げたわけだが……。姉妹たちも色々頑張っていてくれたようで、上級職に到達している。そのお祝いも兼ねてペガサスを贈ってあげるつもりだ。あぁ、もちろん。モヒカンズにも色々上げるつもりだよ? こいつらも頑張って戦ってくれたし、姉妹たちとは違ってレベルカンスト前に上級職に上がってもらってるからね。色々あってご褒美を渡せていなかったんだけど……、ようやく彼らが大好きなお馬ちゃんを贈ってあげるつもりだ。王都でいい厩舎見つけたら全員に馬を配備してあげる予定~。
んでそんなプレゼントが終われば、またレベリングのお時間。
(私は最上級職に上がって大分強くなったけど……、やっぱりまだ単体で神を相手取るには弱い。オリアナさんも若返りという強化形態があっても、あのクソ女神が用意した神秘の膜を破ることが出来なかった。二人とも力不足を実感している。)
帝国の女神との戦いがいつになるかは解らないけれど、まぁレベリングをしておくに越したことはない。二人ともかなりの高レベルだから時間はかかるだろうけど……、無駄ではないはずだ。ま、そんな感じで頑張る予定ってわけだね。……おん? 私のレベル? いいよ見せてあげる。神殺しのおかげで結構上がったんだ~。
ティアラ ルフトクロン Lv1→5
HP (体力)55→58
MP (魔力)40
ATK(攻撃)40→44
DEF(防御)30→32
INT(魔攻)44→45
RES(魔防)42
AGI(素早)45→47
LUK(幸運) 0
MOV(移動)12
えへへ~! すごいでしょ! 昔に比べたら格段に物理面での成長が凄い! これが最上級職の上昇率なのかなー! まぁ相変わらずなんかLUKちゃんが行方不明である事は確かなんだけどさ……。ほんとどこ行っちゃったんでしょうね?
この前見してもらったオリアナさんやナディさんのステータスには劣るけど、私はここから複数の強化形態がある。使徒としての神秘を最大限活用して肉体の能力向上を行ったり、タイタンを合体することで大きなバフを得ることもできる。大体それで……、ALL+20弱ぐらい? かなり感覚的なものだから合っているか解らないんだけど、まぁ結構なパワーアップだ。
(神秘はそれまで溜め込んだ総量に比例するし、タイタンとの合体はこの子の機嫌によって上昇率が変化するから常に一定の強化、ってわけじゃないんだけど……。まぁ“神”相手じゃなきゃ強い方だろう。)
アユティナ様と合体したときの形態、“アユティアラちゃん”はおそらくだが、すべてのステータスが三桁を越えていてもおかしくない様なレベルだった。明らかに人の限界を優に超えたまさに神って感じ。それでもアユティナ様にとっては大幅な弱体化だったわけだから……、それだけ強いんだろうね、アユティナ様。
まぁでも、なんかあのクソ女神を滅殺した経験値にしては弱いというか。分身を破壊した経験値しか入っていない様な気もするんだけど……、別にいっか。単にあのクソ女神の持ってる経験値が滅茶苦茶少なかっただけかもしれんし。どうせレベリングし始めたら経験値は大量に入ってくるでしょ。
「ま、ぜ~んぶ王都での厄介ごと終わらせてからだけどね? ……お婆ちゃん。」
「ん? どした。」
「昔言ってたさ“復讐”、あるじゃん。私が色々引っ掻き回しちゃったせいで、当初の想定通りに行く可能性が少なくなってきたし……。今もうやっちゃう?」
「…………なるほどな、変にふざけてたのはそう言うことか。」
あはは、バレた? 最初のプラカードの件もだけど、ちょっと触れていい話かどうかわかんなくてさ……。
女神をぶっ殺したことで、おそらく国王に掛けられていた洗脳……、でいいのかな? まぁ女神による“おもちゃ化”は解けたと考えていいだろう。つまり、現在王国で好き勝手暴れている害虫ども、五大臣の内残り四人がお掃除されるフェーズに入っている。おそらく第二王子やマンティスが主導して行うのだろうが……、その五大臣の中には、オリアナさんの復讐相手が存在しているのだ。
第二王子やマンティスが動けば、奴らは公的な立場や財産を失い処刑台に上ることになるだろう。先の戦での貢献度を考えれば、彼らの“処置”を一部こちらに委譲してもらうことも可能なはずだ。
けれどオリアナさんがそれを喜ぶかはまた別の話であって……。夫や息子を殺された相手だ、そのままぶち殺してやりたいと思う人もいれば、もう考えないようにする人もいるだろう。時間の経過によって心変わりすることもあるだろうし、復讐が終わった後に次に進む力が湧き出ない人もいるだろう。
「そうか、ついにか……。まだ大分先、いやお前の“予定”ならあと3.4年先だったんだろうが、思ったより早く回って来たな……。ありがとよ、ティアラ。」
「う、うん……。」
「喜んで受けさせてもらうぜ。“区切り”はちゃんと付けねぇとな。……ま、お前も色々と考えてるんだろ、時期はいつでもいいさ。お前にとって最上になる様に進めろ。いつも通り、これからもずっと、後ろで見守っておいてやるよ。」
「……いつもありがとね。」
「構わねぇさ、“孫”なら孫らしく甘えとけ。」
◇◆◇◆◇
はい、と言うことで王都に到着したわけですが……。
「確かにあんまり活気があるわけじゃないけど……。町の大きさとか発展具合とか、すごいね。」
「だろう? ちと物価は高いが便利な町ではあるぜ、何でも揃うしメシも美味いとこ多いしな。」
「あ、そう言えば昔こっちで暮らしてたんだっけ。」
迷宮都市に来る前は王都で暮らしていたというオリアナさん、彼女に宿の手配や町の案内を任しながら王都の中を歩いていく。
こういった町に入る時、私たちの様な傭兵団は検問でかなりの時間を費やしてしまう。オリアナさんと二人だった頃はただの行商人、とかで済ませたけど今の私たちはガチガチに武装した集団だ。そりゃ町の治安を守る衛兵さんたちからすれば止めるよね、っていう規模である。
けれど今回は第二王子あたりが話を廻してくれていたのか、すんなり通してもらうことが出来た。権力って偉大だよねぇ。まぁその権力を持ってる奴が悪さしようとしてたら止められない、っていうことが露見したことにもなるんだけど。
(ま、私には関係のない話か。にしてもまぁ……、建物いっぱいだなぁ。)
王都は何度も拡張されているせいか、4つの城壁によって層が形成されている町だ。中央部の王宮に、第二層の貴族街、第三層の富民街に、第四層の貧民街って感じ。まぁ貧民街でも私の故郷の近くにあった町より立派なんだけど……。内側に行くほど身分が高くて金持ってる、って感じだね。
原作じゃこのすべてが五大臣によって色々終わってて、主人公たちが五大臣の排除や元の王都に戻すためこの町を走り回るって感じのシナリオだった。けれどまだ原作開始よりも時期の早い現在であれば治安も崩壊しきっていないようで、活気がないだけで建物などはまだ綺麗に保たれている、といった形だろうか。
(今いる貧民街であろうとも王都の名に恥じぬ発展具合……、まぁオリアナさんの話によると貧民街と富民街の違いは立地による土地代位で、両方とも同じ“市民ゾーン”って感じらしいけど。)
「あ、そう言えばティアラ。お前第二王子から王宮に来いとか言われてなかったか?」
「あぁ、うん。色々話したいこととか、今後の方針とか決めたいから来て欲しいって言われてね。でもまぁ急がなくていいって言われてるし、宿とか確保してある程度休憩してからでいいかな、って。」
そんなことを言いながら、防壁の更に奥にある巨大な建物。王宮を眺める。無駄におっきいなぁ。あそこに多分、第二王子とかマンティスとか、伯爵とかいるんだろうね。
あっちもあっちで色々忙しいだろうし、どうせ私たちがこの町に入ったって報告は衛兵から飛んでいるはずだ。わざわざ到着したことを連絡する必要はないだろうし、急ぎの用ならあっちから呼び出してくるはずだ。比較的早い方が良いだろうけれど、時間の指定をされていない以上、少し間を開けても大丈夫だとは思う。
それに、王国と帝国との国境線から迷宮都市、迷宮都市から伯爵領、伯爵領から墳墓前とここ最近移動と戦闘ばっかだ。みんなを休ませてあげたいし、私も休みたい。
「まぁ確かに休息は必要だろうが……、本音は?」
「普通に観光したい。どうせ王宮行ったら面倒なイベント始まりそうだし。今のうちに王都満喫させて!」
だってこういうのって絶対そういうタイプのイベントじゃん! 会いに行ったら強制的にシナリオが進んでいく奴! んでシナリオ進行中は他のことが出来なくなって、シナリオ以前と以後じゃ町の様子も違うっていう……。絶対五大臣がらみの話とか、教会の対応とか、第二王子の戴冠とか逃げられない連続イベントでしょ!?
確かにゲームと現実は違うけど、私は今の王都の観光もしたいの! それでイベント終わったらもう一度街まわるの! ようやく最上級職に成ったんだし、ちょっとぐらい遊んでもアユティナ様は許してくれるはずなの!【いいよ~!】 ……なんか神の許可出ちゃったし! オリアナさんもゴーサイン出してくれなきゃまだ供養できてない大量の死体街にばらまくからね!!!
「疫病でも流行らせるつもりかお前、それにもう神サマからの許可出てるしよ。甘えろってそう言う話ではなかったんだが……、まぁいい、んじゃ宿取って自由行動にするか。んで、そこまで駄々を捏ねるってことはどっか行きたいとこあるのか?」
「もっちろん! 王都の教会!」
「……馬鹿かお前?」
えー!
「えー、じゃない。何をどう考えれば思いっきり敵対している奴らの根城に行こうって思考になるんだ? 敵対してるんだぞ? アレか、カチコミでも行くのか? もう息の根全部ここで止める気か? オーバーキルにも程があるぞ。」
「違うって! 普通に観光!」
ほら、原作じゃ無駄に金掛かった教会の描写されてたでしょ? どうせ今度権威が失墜して廃れていくだろうし、今のうちに全盛期の綺麗な教会見ておきたいなーって。神はクソだけど、建物には罪はないでしょ? 神秘的な雰囲気を醸し出せるように色々してるだろうし!
それに私アユティナ様の信徒で、女神に勘付かれると不味いからって理由でこれまで教会に入ったことなかったじゃん。私の知る教会って故郷のちっさい奴だけだし、どんなもんか気になるのよ! ほら前世でもキリスト教の人が日本の寺社仏閣見に来ることあるでしょ? アレと同じ感覚!
ほら! ちゃんと顔隠していくし、喧嘩売られても酷いの以外は買わないからさー! だからお願い~!
「……はぁ、どうせ止めたら勝手に行くんだろお前。しゃーない、付いて行ってやるから、騒ぎだけは起こすなよ? 幾ら神殺ししたって言っても、まだ人は“乗り換え”をしてるわけじゃねぇ。面倒ごと避けたいなら大人しくしてろ。」
「はーい! もっちろん!」
「返事だけはいいんだよなぁ……。」
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