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原作開始前:強化編
47:戦闘はスキップだ、すまない。
しおりを挟む11~20階層。ティアラが“森の世界”と称したように、木々に覆われ視界が制限される地帯。地上からゴブリンが、木々の合間を縫うように猿共が。そして唯一残った活路を埋めるように空中からやってくるビートル。運が悪ければすべての方向から敵に狙われてしまうという世界がここである。
相手は魔物のため周囲と連携して何かをする、ということはないが囲んで叩けば相手が死ぬということは理解している。この階層を戦い抜くには、囲まれたとしてもそれを打ち破れる攻撃力と、耐えきるタフネス。そして警戒する範囲を少なくするためにも攻略に人数が必要。
決して二人と一頭で勝ち抜ける地帯ではなかったが……。ティアラたちは例外である。
体は相変わらずクソよわだが、“射出”というパーティ最大火力にその他多くの引き出しがあるティアラ。
その騎馬であり、スペックが完全にペガサスを超越している化け物タイタン。
そしてその両者よりも格段に強い保護者オリアナである。
勝てないわけがなかった。
「とつげきー!」
「プモー!」
「……なんか仲良くなってねぇかお前ら。いや、いいことだけど。」
タイタンは野生下で生まれ育ち、戦い抜いてきたペガサス。空を自由に駆け抜けると同じように、地上を走り回ることが出来た。それが木々の生い茂る森の中であっても、だ。そして【オリンディクス】によって武装し、装備を固めたティアラにとってこの階層の魔物は雑魚。
かなりの数を確保しているとはいえ、残弾に限りのある“射出”を使うまでもなかった。
そして、20階層。森の世界の番人である中ボス。
それまでの光沢のある茶の甲殻を、真っ赤に染めた『ドスメンヘラクレス兜丸』が彼女たちの前に。
「……ドスってボスって言う意味と、角の先端が刃物になってるからドスってこと? まぁ“射出”。」
通常の甲虫に比べ約3倍のスピードで動くことが出来るという噂もあった20階層のボスであったが、たかが羽虫が“射出”の速度に対応できるわけもなく、難なく敗退。ティアラからすれば『ちょっと元の材質が柔らかかったり、軽かったりしたら一撃じゃ無理かも』らしいが、一撃は一撃である。
換金部位である“ドス”の部分を取り外し、次。
21~30階層の世界は、“洞穴の世界”。早い話、タイタンお断りのステージである。
森の世界でのボス周回が終わり、意気揚々と次の世界に移った彼だったが……。広い場所でも、高さが3m程度。天井がタイタンの体高よりも低いという世界であった。ボス部屋はその3倍ほどの高さを有しているが、そもそも足場も平坦ではなく、何かに騎乗して戦うには向いていない世界だった。
タイタンからすれば、もうブチ切れである。そもそも1~10階層の迷宮然とした場所でも、彼にとっては天井が低く、空も飛べない最悪のステージだったのだ。森を経由することで機嫌は何とかもとに戻ったが、結局『アユティナ様に納めたいから』という理由でボス周回をしたティアラのせいでもうメーターは0である。
そこに完全に自分お断りの“洞窟”? 彼がキレて主人に襲い掛かろうとするのも必至であったし、頭をぶつけてさらにキレるのも必至だった。
ということで彼だけ撤退。21~30階層はティアラとオリアナだけで挑むことになった。
「タイタンちゃんはねぇねの代わりにペペが面倒見てるよー!」
「プミ。」
さて、この“洞穴の世界”に出現するモンスターは、三種。ミミズ、蜘蛛、オークである。
各モンスターの特徴としては、子供の胴体程の太さを持ち3mほどの長さがあるミミズが地中。すなわち冒険者の周囲を囲むすべての土壁から出現し、大型犬ほどの大きさを持つ蜘蛛はミミズの作った穴や、通常の通路を糸で固め罠を作成。オークが集団で力押しをするという形である。
攻略者は絶えず警戒を緩めない強い精神力を求められ、オークに対しても押し返せるほどのパワーが必須なのであるが……。
「オークの討伐報酬ってなんで睾丸なんだろうね。触りたくないから採取せずに燃やすけどさ。」
「あ、ティアラあっちから蜘蛛来てるぞ。」
「りょ、火の矢こと燃えた木材“射出”。」
“空間”には、火をそのまま収納することも可能である。そのため野営時は時短のため以前作った火をそのまま設置したり、製作した焚火を空間の中に回収したりしている。あとはそれを壊れない程度に加速させ、“射出”してしまえばお終いであった。
燃えた木材という高加速に耐えきれない素材ではあるが、虫系の魔物にとって火は特効が入る。そして蜘蛛の糸も燃やすことが出来る“射出”は、まさに便利な存在。
こちらも難なく突破し、30階層へ。
この“洞穴の世界”で出現するボスは、オーガ。鬼のモンスターであり、オークやゴブリン同様敗北時の特殊スチルが用意されているモンスターである。冒険者ギルドから『オーガを倒すことが出来れば一流』と評価されるほどの敵であり、それまでのモンスターたちと一線を画す存在であったのだが……。
「まだ見てて危なっかしいが……、お前ひとりでも倒せない相手ではない、って感じだな。」
「だねー。伯爵よりも弱いぐらい? 『開闢の一撃』っと! 撃破ー!」
「お疲れ。まぁ一体だけだしな。群れてきたらまた面倒だろうが……。関係のない話か。もう一周するか?」
「うん! じゃあ出口に行って、入口に戻って、扉開けて~、“射出”!!! ……あ、銅の棒じゃ一撃じゃ無理なのね。んじゃ限界まで加速させて赤熱させれば……。ギリ一撃で、って感じか。」
とまぁこんな感じで楽々であった。
攻撃力+20という驚異的な性能を持つ【オリンディクス】を用意し、デコイとして優秀な【山の主の衣】に付随するスキルであるソウルウルフ使用。さすがに一撃で撃破することはできなかったが、フル装備さえすればティアラ単身でもギリギリ撃破できる相手。
相手のDEF、体皮自体が人とは違い異様に硬いのか、通常の“射出”。銅の棒や小石を使用した射出ではダメージが通りにくい相手ではあった。しかし石材などを利用する“疑似メテオ”などでは十分撃破可能。少し手間はかかるが、まだ安全に周回が可能なボス。
さらに納品部位が『角』か『睾丸』ということもあり、ばっちい下の方を触りたくないティアラからしても、嬉しいモンスターだった。
だがやはり、『ティアラ単身でギリギリ』、『これまで無双してきた“射出”の一部が効きにくい』ということから二人はこれ以上の攻略を一時ストップすることに。
「多分タイタン連れてきて“急降下”とかしたら確実に倒せる相手。……けど今の私の限界はここかな。31~40階層に進むにはまだ早いかも。」
「同意見だな。レベリング、だったか? “階位”をある程度上げてから進んだ方が私も安心だ。」
次の世界は、“水晶の世界”。洞窟に比べれば天上は高いが、同様にタイタンが空を活用できない世界。つまり攻略のためティアラとオリアナ二人で進む必要があった。オリアナは未だあくびしながらでも勝てる相手しか出ておらず無双状態であったが、ティアラは違う。
紙装甲である彼女からすれば、死角からの攻撃を喰らえばそれで終わり。周囲全てが水晶に覆われ視界が悪い上に、光の反射によって見間違い、見落としが起こりやすい場所に進めるほどの強さには至っていないのだ。ティアラとしてもオリアナとしても『あたり一面水晶の世界とか絶対綺麗、気になる』という考えのようだったが……、きれいな景色よりも安全を優先。一時30階層にて、オーガころころ周回作業を開始することになる。
「とりあえず日に100周くらい? 安く買いたたかれるのも嫌だし、10はギルドで90はアユティナ様に御供えしようかな~!」
ということでたまにペペちゃんと遊んでガス抜きしたり、タイタンのストレス解消に付き合ったり、ギルドにオーガの角集め過ぎて『あの、いつも角だけですけど睾丸はどうしました?』『え、真っ先に潰してるけど』というやり取りのせいで【睾丸殺し】という不名誉な二つ名がティアラに付いたりと色々あったところで……。
ようやくティアラが、師匠であるオリアナから『危なげなく一人でオーガ倒せるようになったな』と評価されるまで、レベルを上げることに成功する。
ティアラ 空騎兵 Lv9→15(+6)
HP (体力)18→20
MP (魔力)10→13
ATK(攻撃)11→12
DEF(防御)7 →9
INT(魔攻)10→15
RES(魔防)9 →13
AGI(素早)12→16
LUK(幸運)0
MOV(移動)4(7)
「やっぱダンジョンってすごいね! 一月足らずでここまで来ちゃった! ……まぁ色々文句あるけど。」
「お前の周回速度が異様ってだけだけどな。多くても日に2・3回らしいぞ、ボス戦してるの。」
「まぁあいつらHPだけは異様に高いからねー!」
とまぁこんな形で、視点は彼女に戻る。
……あ、そうだ。ちょっといい?
みんなに聞きたいんだけどさ、ティアラちゃんに納めてもらったこの大量のオーガの角。何に使おっか。ティアラちゃん何か還元できればいいんだけど、この角の効能なんかすっぽんみたいな感じなんだよね。それ以外に真面な使い道無くて、とりあえず全部砕いて煮詰めて薬にしてみたんだけど……。
と、とりあえず私の倉庫にしまっておくね。さすがにティアラちゃんにはまだ要らないだろうし……。
うん。切り替えていこう。
あの子私が『要らない』って言っても色々納めてくれてるし、毎回疲労回復とかの小さな奇跡を上げてるけど……。やっぱりこっちが貰い過ぎだ。そろそろ本格的な奉納に対する“お礼”をしてあげなくちゃいけない。また私が一から作ってあげてもいいし、宝物庫で眠ってるアイテム上げてもいいんだけど……。どうしよっか。
ティアラちゃんが一番欲しそうなのは何かな~。
◇◆◇◆◇
「あ、この感じ。」
「……どうした?」
「いや、アユティナ様が見てるな、って。」
ペペちゃんのご両親が経営する宿の一室、そこでオリアナさんと朝の準備をしながら、そんなことを話す。
アユティナ様は私のことを心配してくださって、基本的に一日中私のことを見守って下さるのだが……、『ごめん他の神との会合があるから抜けるね』とか、『ちょっと仕事頼まれちゃったから行って来る』とか、『ちょっと実家に顔見せてくるねー』とかで離席されることがある。
神からすれば自分が人を見ていることなんて簡単に隠蔽できる、やろうと思えば察知できないように出来るらしいのだけど……。あの方はずっと私にわかるよう、『今見てるよー』と『今見てないよー』を教えてくださるのだ。なんて優しい神! 惚れ直しちゃう!
「まぁお前、呼吸するように問題起こしてるからな。神サマも目を離せないんだろ。」
「えへへ、それほどでもー!」
「褒めてないが?」
さて、今日の予定だけど……。一旦レベリングの手を止めて、他のことをしようとしている。
まだ下級職のレベルカンストはしてないけど、オリアナさんに『次の階層に移っても問題なさそう』と判断されたわけだし、区切りとしてはちょうどよかったんだよね。
(にしても……、相変わらずの成長だったなぁ。)
先日までのオーガぶっ殺し週間によってLv15まで上げることが出来たティアラちゃん。しかしながらついに物理攻撃職には必要のないINT君が、ATK君を追い越しちゃったり、DEFが未だ二桁に到達してなかったり、相変わらずLUKが0だったりと突っ込みどころが多いレベルアップだった。
全く上がってないわけではないけど、もう一声欲しい。いっつもそんな感じだね。
ケドまぁオリアナさんからゴーサインをもらったのは確かだし、当初の目標だった上級職への転職も見えて来た。いったん中断して、時間のかかりそうな『傭兵を雇おう!』のフェーズに移行しても問題なさそうということで、今日はダンジョンをお休みして、冒険者ギルドで傭兵をスカウトって感じ。
「お前が強くなった、ってのもそうだが……。いい加減戦い過ぎだ、ってのも理由の一つだがな。どれだけお前がそれを好もうとも、どっかで歪みが出てくるもんだ。まぁ今日のスカウトも、ある意味仕事のようなもんだから休みにはならんかもしれんが……。ま、体だけは休めとけ。」
「おかのした! んで?今日確か面会みたいなのするんだったよね?」
「あぁ、と言ってもセルザからもらった資料の内、大半を弾いている。顔合わせて話すのも片手で数えるぐらいだ。」
以前セルザさんからもらった紙束。時間を見て私とオリアナさんでチェックし、この人は大丈夫そう。この集団はダメそうというのを色々と確認した。セルザさんの方である程度絞っててくれたみたいだけど、私たちにも事情がある。性格の合う合わないってのもあるしね~。
(それに、最悪全員アユティナ様の信者にするつもりだし。)
傭兵を雇うということは、兵を使う機会が来るということ、つまり敵軍と戦う時がいずれやってくることになる。敵の数が増えれば私も“射出”を使う必要が出てくるだろうし、敵に強者がいれば【オリンディクス】を使う必要も出てくるだろう。
私の力の大半がアユティナ様由来な事を考えると、いざ戦場で『異教徒と一緒に戦いたくない!』とか言われると滅茶苦茶困る。秘密の共有などもできるように、ある程度こちら側に属する存在にしておきたいって言う話だ。というわけでそのあたりの問題を全て解決するために、王国の神から改宗させるってわけだね。
アユティナ様の信者も増えるし、一石二鳥。これが一番早いと思います!!!
(ま、それを考えると王国の教会に近しい傭兵団とか、王国の神への信仰が深い集団は、自然と書類選考落ちということになる。残ったのは、人間的な問題が少なく、同時に宗教に関して強い思い入れがない集団や個人。)
これが案外少なくてね~。まぁこの世界にまともな人間が少ないって言われればそうなんだけど。
クソ女神どもは本当にクソなんだけど、その信者にして手足の宗教家たち。そのすべてが人間的に終わっているわけではない。女神の教え自体ちゃんと読み解けば『人間は神の養分、見返りなんかない』なんだけど、それをちゃんと信仰して守ってるのが彼らだ。教えは間違っていても、彼らの人間性はまっすぐなことが多いんだよね。
あ、もちろんクソみたいな宗教家もいるよ?
故郷の村の司祭様もそうだったけど、いい人も結構多いわけだから……。色々と難しいのよねぇ。単にまともな人が雇いたいなら教会勢力とか、そっちに近しい存在を雇えばいいんだけど、そうした場合私の存在がネックになるというか……。
ま、根気よくやって行くしかないわよね。セルザっちが用意してくれたのはこの迷宮都市周辺で活動している傭兵団だけだし、もっと他の場所に行けば違う傭兵団がいる。最悪子爵領に付近まで行って人を探してもいいのだ。いいのがいなかったら他の場所へ。まだ原作開始まで8年あるし、ゆっくりやって行くのがいいってことよ。
「そういえばなんだが……。お前なんでこいつら撥ねたんだ? どこからどう見てもまともな集団だと思うんだが……。」
「ん? あぁネズミちゃんね。」
そう言いながらオリアナさんが見せてくれるのは、一つの紙束。今は『白鼠傭兵団』と呼ばれる集団の資料だ。王国や帝国どちらにも雇われた経験があるが、ちゃんと生き残っており、同時にセルザさんの調査からも『人柄に問題なし』ということが解っている。人数も三桁に行かない様な程度でちょうどよく、オリアナさんの顔から『こいつら雇えばそれで終わりじゃねぇか?』というのが解る。
宗教的な組織ともかかわりがないまさに最適な組織に見えるのだが……。
「ちょっと怖いからさ、手を付けづらいんだよね。」
この『白鼠傭兵団』、原作開始時期は帝国に属しており、主人公たちといくらか戦うことになるのだが……。人道に反する行いをしないことから、帝国側の指示を無視して主人公の命を取らなかったり、占拠した町をまともに統治したりしてくれるのだ。けどまぁメンバーの誰かに裏切られてそのことを帝国本部に密告。傭兵団のメンバーの大半が実験動物にされて、生き延びた数人が主人公の元へ……。というのがシナリオになっている。
「詳しくは解んないんだけど、その“裏切った奴”古参メンバーだったくせに、最初から帝国の人間だったみたいでさ、ずっと内部の情報流してたみたいなのよ。」
「間者入りか……。伯爵みたいな王国の貴族と矛を構えているような状態で、帝国の奴らに手を出されるのは面倒だな。」
「正直さ、私の知る“未来”に結構かかわってくる存在だからね? こっちに引き込んで上手く動いてもらうってのも作戦なんだけど……。間者がいる存在を上手く動かす自信がないからさ。パスで。」
多分今私よりもちょっと年が上ないくらい? 8年後すごくいい性癖持った可愛いキャラがいて、主人公とニャンニャンする子がいるんだけどさぁ……。会ってみたい気持ちはあるんだけどさぁ……。正直今の段階で帝国とことを構える気はない。諦めるしかないだろう。
「あぁ、それを聞いて思いついたんだが……。もしお前がスカウトした奴らの中に、間者が紛れ込んでいた場合。どうする? というかどうやってそれを調べる?」
「うーんとね、アユティナ様にお願いしようかな、って。あ、本人? 本神から許可はいただいてますよ!」
【私がチェックします。】
「おわッ! ……こんな感じで急に声聞こえてくるんだな。」
私とオリアナさんの脳に直接響く神の声。そう、アユティナ様に掛かれば人の思考など全て丸裸! スパイが入り込んでいたとしても、何とかなるのである! さす神!
……でもまぁアユティナ様によると、『さすがに昔に比べれば弱くなっちゃった今じゃ近くにいる人か、信者しか無理』とのこと。つまり神による思考チェックをしていただくにはアユティナ様をこの場にお呼びするか、私たちが神の間に移動しないといけない。
つまりその場にスパイがいた瞬間、詰みである。
まぁそいつを二重スパイに出来れば話は変わってくるんだろうけど……。まぁ難しいだろう。となるとぶっ殺さないといけなくなるわけで、それをしてしまうとスパイが所属していた組織と完全に敵対することになってしまう。最終的に帝国も王国もクソ女神も全部ぶっ壊して綺麗にしてやるつもりだが、今はまだ敵対する時ではない。
結論を言ってしまうと、今私たちに出来る防諜対策はほぼ0ということだ。
「……気は早いかもしれんが、そういう専属の奴は欲しいな、うん。今日はセルザの部下のフォローが入るだろうからある程度安心できるが、それも完璧ではない。かといって流石に情報戦とかできる知り合いはいないしなぁ。」
「難しいよねぇ。」
ま、とりあえずやってみるしかあるまい。
傭兵さんのスカウト、頑張るぞ!
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