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第1章 信じること、信じたくないこと
2話 出会い
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「よくこんなところで寝れるな、お前」
「──?」
ふと、声を掛けられてすぐに目を覚ます。人がいるとは思わなかった。体を起こすと、少年がいた。黒髪でジャニーズとかにいそうな顔をしている。可愛らしい顔。弟にいたら良さそう。
「確かに人目にはつきにくいが、動物は匂いでも標的を見つけるからな」
「助言をありがとう!私は姫川アイって言うの。君は?」
彼の言うことも一理ある。そして、この国に来て初めて会った人間だった。出来るのならば交友的に行きたい。
「……イマイ。俺の事を知らないなんて、もしかして異国人か?」
「イマイくんね。そうなの!!ここのこととか全く分からないし、住むところはないしで困ってたの」
マクアさんは夢の中だとだと思えばいいだなんて言ってたけど、お腹はすくし疲れもする。この国を知らないことには始まらない。
「俺のところに泊めてやる、って言ってやりたいところだけど異国人は駄目だから、俺の知り合いの所で泊めてもらえるようにしてやるよ」
「──!!ありがとう!!」
彼の家は駄目な理由はわからないけど、住むところを提供してもらえるのはとてもたすかる。言ってみるもんだね。
「ところで姫川は何歳?」
「女性に年齢を聞くのはよくないんだよー?まぁ私は気にしないからいいけどね。17歳だよ」
高校2年生。この前誕生日を迎えて晴れて17歳になった。誕生日には、日付をまたぐと同時に竜也からLINEと電話があった。すごく嬉しかったんだよな。あれも、私に気をつかってくれていた行動だったのかな。
「……俺は気にしないけど、年上には敬語を使った方がいいぞ」
「そっちこそ…って、もしかして年上!?」
話しぶりからして年上だと言った彼を何度見ても、自分の目を疑う。
「身長で判断してんじゃねーぞ」
「うぅ…心得ときます」
下から見上げられる目を、まっすぐ見ることが出来なかった。
「──?」
ふと、声を掛けられてすぐに目を覚ます。人がいるとは思わなかった。体を起こすと、少年がいた。黒髪でジャニーズとかにいそうな顔をしている。可愛らしい顔。弟にいたら良さそう。
「確かに人目にはつきにくいが、動物は匂いでも標的を見つけるからな」
「助言をありがとう!私は姫川アイって言うの。君は?」
彼の言うことも一理ある。そして、この国に来て初めて会った人間だった。出来るのならば交友的に行きたい。
「……イマイ。俺の事を知らないなんて、もしかして異国人か?」
「イマイくんね。そうなの!!ここのこととか全く分からないし、住むところはないしで困ってたの」
マクアさんは夢の中だとだと思えばいいだなんて言ってたけど、お腹はすくし疲れもする。この国を知らないことには始まらない。
「俺のところに泊めてやる、って言ってやりたいところだけど異国人は駄目だから、俺の知り合いの所で泊めてもらえるようにしてやるよ」
「──!!ありがとう!!」
彼の家は駄目な理由はわからないけど、住むところを提供してもらえるのはとてもたすかる。言ってみるもんだね。
「ところで姫川は何歳?」
「女性に年齢を聞くのはよくないんだよー?まぁ私は気にしないからいいけどね。17歳だよ」
高校2年生。この前誕生日を迎えて晴れて17歳になった。誕生日には、日付をまたぐと同時に竜也からLINEと電話があった。すごく嬉しかったんだよな。あれも、私に気をつかってくれていた行動だったのかな。
「……俺は気にしないけど、年上には敬語を使った方がいいぞ」
「そっちこそ…って、もしかして年上!?」
話しぶりからして年上だと言った彼を何度見ても、自分の目を疑う。
「身長で判断してんじゃねーぞ」
「うぅ…心得ときます」
下から見上げられる目を、まっすぐ見ることが出来なかった。
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