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本編
3話 それぞれの秘密
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「それで?マコト君はどうするの?」
と美琴から聞かれる。あの後、僕は美琴のお父さん…和弘さんによかったらここで一緒に住まないかと聞かれている。部屋数は足りているらしく、全く問題が無いらしい。…が流石にほぼほぼ初対面の人たちと過ごすのは少しどうかと思いながらも僕はご馳走になってしまった夕食で使ったお皿を美琴と洗っていた。
そうして…僕はなぜか空き部屋に連れてかれていた。
「じゃあ、ここに布団置いておくから。他に欲しいものがあるなら言ってくれよ?」
と和弘さんが言ってくる。
「いえいえいえ。寝る所を用意してくれるだけで十分ですよ!なんなら母さんといた時よりも待遇がいいですよ。」
と言うと、和弘さんは遠い目をして
「あの人はどれだけこの子の心を抉ったんだよ…」
と呟くのだった。
その夜…
「…喉乾いたな…えっと水筒水筒…ってあ、もう中身残ってないや。申し訳ないけど水道借りるか。」
と与えられた部屋を出た。時刻は午前0時を回ったあたりだろう。僕はパソコンで録画したゲーム動画を編集して動画投稿サイトに投稿するために編集作業に明け暮れていた。これが僕の日課。母さんから、お金が欲しいなら自分で稼げと教わっている。しかし、今までは未成年であったためアルバイトをすることができなかったため、このように動画投稿等をして広告料や投げ銭をお小遣いみたいにしてなんとか食い繋いできたような状況のためどうしてもやらねばならない状況であり、気づけば日々のルーティーンになっていたのだ。
(なんだかんだでもう5ヶ月続けているのか…)
なんて思っていると、ある部屋から光が漏れていた。
(ん?なにしているんだ?)
と言う好奇心から扉に近づく
「……でしてぇ……はい、そうなんですよ……」
とその部屋からは美琴の楽しそうな声が聞こえる。そっとドアを開けると、ヘッドセットをつけた美琴がパソコン前で楽しそうに話していた。…そして
「「あ、」」
2人同時に目が合ってしまった…そして美琴は、
「あ、ちょっと待っててください。」
とパソコンで誰かに言うと、ヘッドセットのイヤホンの端子を引っこ抜く。そして、
「あ~あ、バレちゃった…ねぇ、マコト君、このことお父さんに内緒にしてよ?」
と少し照れたように頬を掻きながら言う。
「ほぇ?」
と急な展開すぎてそんな間抜けな声しか出なかった。
「まぁ…いっか、君を信じるよ、オニーサン?」
と言うと美琴はヘッドセットを再びつけて
「ごぉめん…ちょっと家族が来てさ…」
と再び話し始めた。
(こいつもこいつで大変なんだな。)
そう思いながら、僕はこの部屋を出た。
翌日、
「ま、またご馳走になってしまった…」
と震える声を上げながら僕は皿を洗っていると、
「ねぇねぇマコト君、ちょっとあとで私の部屋に来てくれない?」
と嫌な…悪どい笑みを浮かべた美琴が僕を誘った。
と美琴から聞かれる。あの後、僕は美琴のお父さん…和弘さんによかったらここで一緒に住まないかと聞かれている。部屋数は足りているらしく、全く問題が無いらしい。…が流石にほぼほぼ初対面の人たちと過ごすのは少しどうかと思いながらも僕はご馳走になってしまった夕食で使ったお皿を美琴と洗っていた。
そうして…僕はなぜか空き部屋に連れてかれていた。
「じゃあ、ここに布団置いておくから。他に欲しいものがあるなら言ってくれよ?」
と和弘さんが言ってくる。
「いえいえいえ。寝る所を用意してくれるだけで十分ですよ!なんなら母さんといた時よりも待遇がいいですよ。」
と言うと、和弘さんは遠い目をして
「あの人はどれだけこの子の心を抉ったんだよ…」
と呟くのだった。
その夜…
「…喉乾いたな…えっと水筒水筒…ってあ、もう中身残ってないや。申し訳ないけど水道借りるか。」
と与えられた部屋を出た。時刻は午前0時を回ったあたりだろう。僕はパソコンで録画したゲーム動画を編集して動画投稿サイトに投稿するために編集作業に明け暮れていた。これが僕の日課。母さんから、お金が欲しいなら自分で稼げと教わっている。しかし、今までは未成年であったためアルバイトをすることができなかったため、このように動画投稿等をして広告料や投げ銭をお小遣いみたいにしてなんとか食い繋いできたような状況のためどうしてもやらねばならない状況であり、気づけば日々のルーティーンになっていたのだ。
(なんだかんだでもう5ヶ月続けているのか…)
なんて思っていると、ある部屋から光が漏れていた。
(ん?なにしているんだ?)
と言う好奇心から扉に近づく
「……でしてぇ……はい、そうなんですよ……」
とその部屋からは美琴の楽しそうな声が聞こえる。そっとドアを開けると、ヘッドセットをつけた美琴がパソコン前で楽しそうに話していた。…そして
「「あ、」」
2人同時に目が合ってしまった…そして美琴は、
「あ、ちょっと待っててください。」
とパソコンで誰かに言うと、ヘッドセットのイヤホンの端子を引っこ抜く。そして、
「あ~あ、バレちゃった…ねぇ、マコト君、このことお父さんに内緒にしてよ?」
と少し照れたように頬を掻きながら言う。
「ほぇ?」
と急な展開すぎてそんな間抜けな声しか出なかった。
「まぁ…いっか、君を信じるよ、オニーサン?」
と言うと美琴はヘッドセットを再びつけて
「ごぉめん…ちょっと家族が来てさ…」
と再び話し始めた。
(こいつもこいつで大変なんだな。)
そう思いながら、僕はこの部屋を出た。
翌日、
「ま、またご馳走になってしまった…」
と震える声を上げながら僕は皿を洗っていると、
「ねぇねぇマコト君、ちょっとあとで私の部屋に来てくれない?」
と嫌な…悪どい笑みを浮かべた美琴が僕を誘った。
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