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選挙アピール
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解散総選挙が実施されると発表があった日、太郎はシャングリラ島を訪れた議員団に土下座されていた。
「ふむ。なるほど。自由民心党を離れて、新たに『日本協和党』を結成すると。お前たちが政権をとった暁には、俺が出した講和条件をすべて呑むということだな」
「は、はい。その代わり、通貨発行権の返還だけは……」
「わかっている。日本を完全に破滅させる気はない。金の卵を産むガチョウを殺す気はないからな。せいぜい日本には、わがシャングリラ王国の発展のための礎になってもらおう」
太郎は凄みを帯びた笑顔を浮かべる。以前よりはるかに圧倒的な迫力を感じて、議員たちは王に使える臣下のように平服した。
「ではお前たちが政権をとれるように、バックアップしてやろう」
そういって、太郎はゲートを使って日本に赴く。向かった先は、東京お台場にある富士山テレビ局だった。
「選挙は広報できまる。自分の主張を声高に騒ぎ立てれば立てるほど、同意を得やすくなるだろう」
そういって、テレビ局に乱入する。ちょうど選挙開催の報道番組をしていた局は、いきなり入ってきた太郎を見て驚いた。
「この放送をみている全国民に告げる」
テレビを見ていた視聴者は、また太郎が何かするつもりかと固唾を呑んで見守る。
「今回の総選挙では、現在日本の政権を担っている自由民心党は俺との徹底抗戦をあげて、日本国民一億総火の玉になろうが戦いを続けるらしい。それに対して、新たに結成された『日本協和党』は俺との講和を受け入れるようだな。皆の賢明な判断を期待しよう。ああ、もし講和が成立しなかったときは、今度こそ容赦はしない」
そういって、太郎は全国民に対して脅迫するのだった。
その時、勇気をだした一人のアナウンサーが問いかけてきた。
「あの……山田太郎さま。あなたは、これから日本をどうしようという気なのでしょうか?」
その質問に、太郎は笑って首を振った。
「勘違いしないでもらおう。俺はシャングリラ王国の国王であって、日本の国民ではない。だから日本の将来など知ったことではない。ただし……」
そこで言葉を切って、周囲を見渡す。
「移住を希望してわがシャングリラ王国の国民になったものには、奴隷として厚く遇することを約束しよう」
「ど、奴隷としてですか?」
その言葉に、アナウンサーは真っ青になりながら聞き返す。
「そうだ。シャングリラ王国は絶対君主制の専制国家だ。国家に対して功労がある『貴族』には厚遇を与えるが、それがない移住者たちには奴隷としての権利しか認めない。自由だの平等だのの幻想に染まっているお前たちには、最初にそのことをわきまえておいてもらおう。だが……」
そこで言葉を切って、ニヤリと笑う。
「奴隷として国家に奉仕するなら、それなりの報酬を王国の責任において与えられるだろう」
「そ、その報酬とは?」
「十分な金銭・住居・家庭環境・仕事・教育・娯楽などだな。国家の基礎が安定するまで、向こう3年は奴隷となった国民は管理下に置かれるだろう。『自由』が与えられるのは、奉仕が終わってからのことになる」
それを聞いた国民たちは、国王が圧倒的な力を振るう独裁国家を思い浮かべて恐怖に震える。
「ふざけんな!」
「誰が奴隷になんかなるものか!」
テレビの前の視聴者たちは、怒りの声をあげる。しかし太郎はそんな反発を予想していたかのように、平静な声で告げた。
「ならば日本政府に要請するまでだ。我々に必要なのは若者だ。未来のない老人には用はない」
それを聞いて、老人たちは自分たちは対象にならないと知ってほっとした。
しかし、若者や家族をもつ者たちにとってはたまったものではない。
「嫌だ、俺は絶対に奴隷なんかにはならないぞ」
そんな彼らに、太郎は皮肉そうに告げる。
「だが、日本に残っても奴隷と大して変わらないのではないのかな?講和成立後は、日本は実質的にシャングリラ王国の属国も同然となるだろう。果たして家庭を持って豊かに暮らしていけるのかな」
言葉を失う彼らに対して、太郎は甘い飴も持ち出してきた。
「俺が講和によって日本からぶん捕った資金は、シャングリラ王国建設に使う。それに従事するのは、日本から来た企業や奴隷たちである。すなわち、かつてない規模の公共投資が行われるということだ」
奴隷になったものは、最初に500万円の無利子貸付金が与えられ、最低年収(ベーシックインカム)保証、住宅の無料貸与、就学や魔法技術の取得のサポートや魔法を使った医療、十分な休暇や長時間労働の禁止など、実に好条件な奴隷待遇を保証する。
「今の日本に不満がある若者たちよ。こぞって王国に参加せよ。最初は奴隷から始まるが、貢献度によりどんどん新たな地位を与えてやろう。正式に国民となることができたら市民権を認め、土地を分配する、さらに騎士や貴族に出世することができたら、それなりの特権も認めよう。移民に必要な条件は40才以下であること。ただそれだけだ」
名目は奴隷だが、実質は従業員として雇われ、土地ももらえると聞いて、若者の中にもこのチャンスに賭けようと考えるものも出てきた。
「日本の少子化の原因は、老人にばかり金がいって若者に家庭を作る余裕がないからさ。だから大企業や金持ちの年寄りから金をふんだくって、若者に分け与える。そうすることで家庭を持てるようになり、出生率も回復する。簡単なことさ」
それを聞いて、家庭を持てず孤独に日々の労働に従事している独身者たちも頷く。
「これから日本は、老人ばかりが住む老いた国として衰退するだろう。我が国はその遺産を有効活用し、新たな国家繁栄の礎にする。そして国王である俺の臣民として、誰もが豊かに生きられる国を創るんだ」
明確なビジョンを示す太郎に、これからの未来を感じ取る者も増えてきた。
「集え若者よ。集え低学歴よ。集えニートよ。集え非正規雇用者よ。集え失業者よ。集え今まで搾取されてきた者たちよ。集え貧困層よ。今まで富裕層に集中されてきた富が、再分配されるチャンスだぞ」
そういって演説を締めくくる。全国放送された太郎の所信表明は、全国に衝撃を与えるのだった。
「最後に、俺との講和が成立しなかったらどうなるか実感してもらおう。すでに俺の力については知っていると思うが、まだどんなものか理解はしていないだろう。そんな奴らのために、今から一分間俺の力を体感してもらおう」
そういって、太郎は大魔王レベル999の魔力を使って引力魔法を振るう。
つぎの瞬間、関東地方一帯に高重力が降りかかった。
「な、なんだこれ……」
「体が重い。動かない」
いきなり体全身を押さえつける力を、赤ん坊から老人まで余すことなく感じてしまう。今まで太郎をテレビを通してでしか知らなかった人々は、初めて彼の力を自分の身で体験した。
「息が苦しい…助けてくれ」
高重力で肺が圧迫されて、人々は呼吸困難に陥る。永遠にも思えるような一分間が経過すると、体を押さえつけていた重力が消失した。
「はぁ……はぁ……」
荒い息をつく人々の前で、テレビの中の太朗は宣言する。
「これでわかっただろう。今の俺にとっては、都市ごと叩き潰すこともたやすい。一瞬でお前たちの命や財産を奪うことができる。お前たちの賢明な判断を期待する」
大魔王にふさわしい邪悪な顔で、太郎は国民を脅迫するのだった。
太郎は全国のテレビ局をまわって、国民によびかける。
「奴隷」というインパクトのある言葉に反発するものも多かったが、放送の最後に太郎が力を振るって見せると、その恐怖に屈して反対の声は小さくなった。
ひとしきり全国をまわって日本協和党へのアピールが終了すると、テレビ局から取材の申し込みがきた。
「シャングリラ王国への取材をしたいだと?」
「は、はい。国民は不安に思っているのです。奴隷にされるとどんな生活をすることになるのか。またシャングリラ王国とはどんな国なのか。それを知らないと、講和を受け容れられないという意見も多く……」
テレビ局のプロデューサーの言葉に、太郎は考え込む。
「いいだろう。確かに日本国民は不安に思っているだろう。俺たちがただのテロリストではないところをみせてやる」
そういって、シャングリラ島とそれを取り囲むように新たに隆起した島への取材を許可するのだった。
「ふむ。なるほど。自由民心党を離れて、新たに『日本協和党』を結成すると。お前たちが政権をとった暁には、俺が出した講和条件をすべて呑むということだな」
「は、はい。その代わり、通貨発行権の返還だけは……」
「わかっている。日本を完全に破滅させる気はない。金の卵を産むガチョウを殺す気はないからな。せいぜい日本には、わがシャングリラ王国の発展のための礎になってもらおう」
太郎は凄みを帯びた笑顔を浮かべる。以前よりはるかに圧倒的な迫力を感じて、議員たちは王に使える臣下のように平服した。
「ではお前たちが政権をとれるように、バックアップしてやろう」
そういって、太郎はゲートを使って日本に赴く。向かった先は、東京お台場にある富士山テレビ局だった。
「選挙は広報できまる。自分の主張を声高に騒ぎ立てれば立てるほど、同意を得やすくなるだろう」
そういって、テレビ局に乱入する。ちょうど選挙開催の報道番組をしていた局は、いきなり入ってきた太郎を見て驚いた。
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テレビを見ていた視聴者は、また太郎が何かするつもりかと固唾を呑んで見守る。
「今回の総選挙では、現在日本の政権を担っている自由民心党は俺との徹底抗戦をあげて、日本国民一億総火の玉になろうが戦いを続けるらしい。それに対して、新たに結成された『日本協和党』は俺との講和を受け入れるようだな。皆の賢明な判断を期待しよう。ああ、もし講和が成立しなかったときは、今度こそ容赦はしない」
そういって、太郎は全国民に対して脅迫するのだった。
その時、勇気をだした一人のアナウンサーが問いかけてきた。
「あの……山田太郎さま。あなたは、これから日本をどうしようという気なのでしょうか?」
その質問に、太郎は笑って首を振った。
「勘違いしないでもらおう。俺はシャングリラ王国の国王であって、日本の国民ではない。だから日本の将来など知ったことではない。ただし……」
そこで言葉を切って、周囲を見渡す。
「移住を希望してわがシャングリラ王国の国民になったものには、奴隷として厚く遇することを約束しよう」
「ど、奴隷としてですか?」
その言葉に、アナウンサーは真っ青になりながら聞き返す。
「そうだ。シャングリラ王国は絶対君主制の専制国家だ。国家に対して功労がある『貴族』には厚遇を与えるが、それがない移住者たちには奴隷としての権利しか認めない。自由だの平等だのの幻想に染まっているお前たちには、最初にそのことをわきまえておいてもらおう。だが……」
そこで言葉を切って、ニヤリと笑う。
「奴隷として国家に奉仕するなら、それなりの報酬を王国の責任において与えられるだろう」
「そ、その報酬とは?」
「十分な金銭・住居・家庭環境・仕事・教育・娯楽などだな。国家の基礎が安定するまで、向こう3年は奴隷となった国民は管理下に置かれるだろう。『自由』が与えられるのは、奉仕が終わってからのことになる」
それを聞いた国民たちは、国王が圧倒的な力を振るう独裁国家を思い浮かべて恐怖に震える。
「ふざけんな!」
「誰が奴隷になんかなるものか!」
テレビの前の視聴者たちは、怒りの声をあげる。しかし太郎はそんな反発を予想していたかのように、平静な声で告げた。
「ならば日本政府に要請するまでだ。我々に必要なのは若者だ。未来のない老人には用はない」
それを聞いて、老人たちは自分たちは対象にならないと知ってほっとした。
しかし、若者や家族をもつ者たちにとってはたまったものではない。
「嫌だ、俺は絶対に奴隷なんかにはならないぞ」
そんな彼らに、太郎は皮肉そうに告げる。
「だが、日本に残っても奴隷と大して変わらないのではないのかな?講和成立後は、日本は実質的にシャングリラ王国の属国も同然となるだろう。果たして家庭を持って豊かに暮らしていけるのかな」
言葉を失う彼らに対して、太郎は甘い飴も持ち出してきた。
「俺が講和によって日本からぶん捕った資金は、シャングリラ王国建設に使う。それに従事するのは、日本から来た企業や奴隷たちである。すなわち、かつてない規模の公共投資が行われるということだ」
奴隷になったものは、最初に500万円の無利子貸付金が与えられ、最低年収(ベーシックインカム)保証、住宅の無料貸与、就学や魔法技術の取得のサポートや魔法を使った医療、十分な休暇や長時間労働の禁止など、実に好条件な奴隷待遇を保証する。
「今の日本に不満がある若者たちよ。こぞって王国に参加せよ。最初は奴隷から始まるが、貢献度によりどんどん新たな地位を与えてやろう。正式に国民となることができたら市民権を認め、土地を分配する、さらに騎士や貴族に出世することができたら、それなりの特権も認めよう。移民に必要な条件は40才以下であること。ただそれだけだ」
名目は奴隷だが、実質は従業員として雇われ、土地ももらえると聞いて、若者の中にもこのチャンスに賭けようと考えるものも出てきた。
「日本の少子化の原因は、老人にばかり金がいって若者に家庭を作る余裕がないからさ。だから大企業や金持ちの年寄りから金をふんだくって、若者に分け与える。そうすることで家庭を持てるようになり、出生率も回復する。簡単なことさ」
それを聞いて、家庭を持てず孤独に日々の労働に従事している独身者たちも頷く。
「これから日本は、老人ばかりが住む老いた国として衰退するだろう。我が国はその遺産を有効活用し、新たな国家繁栄の礎にする。そして国王である俺の臣民として、誰もが豊かに生きられる国を創るんだ」
明確なビジョンを示す太郎に、これからの未来を感じ取る者も増えてきた。
「集え若者よ。集え低学歴よ。集えニートよ。集え非正規雇用者よ。集え失業者よ。集え今まで搾取されてきた者たちよ。集え貧困層よ。今まで富裕層に集中されてきた富が、再分配されるチャンスだぞ」
そういって演説を締めくくる。全国放送された太郎の所信表明は、全国に衝撃を与えるのだった。
「最後に、俺との講和が成立しなかったらどうなるか実感してもらおう。すでに俺の力については知っていると思うが、まだどんなものか理解はしていないだろう。そんな奴らのために、今から一分間俺の力を体感してもらおう」
そういって、太郎は大魔王レベル999の魔力を使って引力魔法を振るう。
つぎの瞬間、関東地方一帯に高重力が降りかかった。
「な、なんだこれ……」
「体が重い。動かない」
いきなり体全身を押さえつける力を、赤ん坊から老人まで余すことなく感じてしまう。今まで太郎をテレビを通してでしか知らなかった人々は、初めて彼の力を自分の身で体験した。
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大魔王にふさわしい邪悪な顔で、太郎は国民を脅迫するのだった。
太郎は全国のテレビ局をまわって、国民によびかける。
「奴隷」というインパクトのある言葉に反発するものも多かったが、放送の最後に太郎が力を振るって見せると、その恐怖に屈して反対の声は小さくなった。
ひとしきり全国をまわって日本協和党へのアピールが終了すると、テレビ局から取材の申し込みがきた。
「シャングリラ王国への取材をしたいだと?」
「は、はい。国民は不安に思っているのです。奴隷にされるとどんな生活をすることになるのか。またシャングリラ王国とはどんな国なのか。それを知らないと、講和を受け容れられないという意見も多く……」
テレビ局のプロデューサーの言葉に、太郎は考え込む。
「いいだろう。確かに日本国民は不安に思っているだろう。俺たちがただのテロリストではないところをみせてやる」
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