ガイアセイバーズ2 -海の妖-

独楽 悠

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第12話_闇の中の快楽(R18)

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アズライトの身体から引きずり出した『氷柱』を掲げ、[海華]は再び高笑いをあげた。
「ふふ…、実に美しい…!! まさに私が持つに相応しい剣だ」
その透き通った刀身を満足気に眺めた後、沈黙した本来の宿主を見やる。
「なるほど、得物が力の源という訳か。…元より手に入れるつもりではいたが、思いの外従順になってくれたな」
[海華]はアズライトに絡みつく触手を解かせ、腕のみ背中に拘束して吊し上げる。そしてその肢体へじっとりとした視線を送り、腰から胸へ掌を辿らせた。
「やめろ!! そいつに触んじゃねぇ!!」
憤怒の表情で吼えるオニキスを一瞥し、[海華]は余裕の表情でにやりと嗤う。
と、『氷柱』を持つ[海華]の片手が下に引っ張られるように伸び、上体のバランスが崩れる。
「…っ…!!」
急激に剣の重量が増したような挙動を見せ、[海華]はこらえるように身体を震わせていたが、やがて握力が続かなくなり『氷柱』を取り落とす。
空中から自由落下した『氷柱』は、地にぶつかる瞬間轟音を響かせ、そのまま柄部分まで垂直に埋まってしまった。
その様子はセイバー達の視界にもとらえられていて、地面にめり込んでいったさまに目を見開いていた。
「…!? おい、クソ重てぇんじゃねぇかよ…!! アズライトあいつ、あれをぶん回してたの!?」
「いや…筋力が強化されると言っても、あんな重量は扱いきれないはずだ」
[海華]は真下に落ちていった大剣をしばらく眺めていたが、ついで面白くなさそうに鼻を鳴らした。
「…宿主以外の言うことはきかない代物か。持ち帰るのが面倒だな…こやつには、手間が増えた代償を存分に払ってもらおう」
そういうと剣からアズライトへと向き直り、力無く垂れた顔貌を覗き込む。昨日は殺意を帯びた視線で睨まれたが、今の彼は目は開いているものの、魂が抜けたように虚ろ気で何の反応もない。
嫌らしい笑みを浮かべると、[海華]はその細い腰を抱いて顎を掴み、唇に吸いついた。舌を挿れて口腔内を犯すと、力の入らない頭が後方に傾き、身体が弓なりに反る。
両腕は背中と腰を這い、尻を揉みあげて弾力を愉しむ。下半身へは両脇から生え出る触手がらせん状に伝い、少しずつ股が開かれていく。
「……んぅ…」
かすかな鳴き声をとらえ、[海華]はアズライトの口から離れる。面差しは依然人形のように感情が失せていたが、頬が紅潮し、半開きになる艶やかな唇からは、乱れた吐息が漏れていた。それを見、[海華]はつき出た股間に掌をあてがうと上下に動かし、刺激を与えてやる。
「…ぁ…あぁ…っ…」
すると全身がわずかに揺れ、先走りが戦闘スーツの内側に染みた。
「抵抗は出来ないが反応はあるんだな。…これは良い玩具を手に入れた」
[海華]は再びアズライトの唇を覆うと、うなじや乳首、脇に手を滑らせて性感帯を攻めていく。もう片手は陰茎を掴み、逆手で扱き上げていく。
「…んん…っ…、んぅっ…! …」
ほどなくしてアズライトは艶声を漏らしながら絶頂を迎えた。ぐったりと上体を反らし、ピクピクと震えながら射精し続け、漏れ出た白濁の液が[海華]の指の間から流れ落ちていく。
[海華]はアズライトの股間に頭部をうずめ両前肢を太股に絡めると、したたる精液を受け止めるように喰らいついて飲み干す。
頭部を固定したまま脇から伸びる触手を上半身に巻きつかせ、ほどよい圧迫を加えながらまさぐっていく。身体が段々と快感に支配され、感度を増した胸の突起がスーツにくっきりと浮かびあがっていく。
「あ…は、ぁあ…っ…、んっ…」
アズライトは途切れ途切れに嬌声を漏らすが、意識の自由が利かないのか緩慢な動きで悶えることしかできず、[海華]の凌辱を受け入れてしまっていた。
「…そろそろそのスーツの中も拝ませてもらおう」
[海華]はそう言うと、浅く呼吸を繰り返す痩身に掌を辿らせ、胸を揉み込むように押し上げて透明な分泌液を流し始める。やや粘性のあるそれはアズライトの身体を覆うようにゆっくり降下していき、付着した部分の戦闘スーツを溶かしていく。
「……っ!!」
助け出すことができないセイバー達の眼前で、アズライトは半裸を晒していく。スーツは太股まであらかた溶かされ、汗ばんだ裸体と局部が露わになる。
[海華]は力無く揺れる陰茎を掴み、掌の中で弄びながら、そのきめ細かな肌に身体を寄せる。
「…これほど魅惑的な人間の身体を目にするのは初めてだ。さすがにあの剣の宿主というわけか…そして既に、この身は私のもの」
焦点の合わない秀麗な面差しにそうささやき、[海華]は舌で鎖骨を舐めあげる。そして少しずつ上へ辿ると太い牙を剥き出し、首筋に喰いついた。
「…っ…、…!」
不意に襲う鋭い痛みに、アズライトは半開きの口から声にならない悲鳴を発する。全身が震え、無意識に拒絶反応を示しているようだった。
[海華]は喉を鳴らしながらアズライトの血液を飲み下す。深く喰い込んだ牙から鮮血があふれ、白肌に筋になって流れ落ちていく。
「…美味だ」
ひとしきりすすって唇に付いた残り血を舐め取り、[海華]は恍惚の表情を晒す。唇は乳首へと移り、既に固く尖る小さなそれを舌で転がす。
「…ん、ぁあっ…あぅ、あぁん…っ…」
そして再び陰茎を揉みあげると、根元から強めに扱き始める。
「ふふ…、もっとだ、もっとイけ!!」
「っ! ぁ、ぁあっ、…あ…!」
[海華]の手により出来上がっているアズライトはすぐに絶頂に達し、精液をほとばしらせた。果てても掴む手は止まらず、執拗に嬲られる肉棒は紅く、硬さを増しながら自身を吐き出していく。激しい扱きに腰が前後に動き、[海華]の欲望に応えるように全身が快楽に犯されていく。
絞り出された白濁の液と首に穿った穴から伝う鮮血とを掌にすくって混ぜ、[海華]は頭上へ掲げるとゆっくりとその器を傾け、口で受け止め飲み干す。
そして、憤怒の表情でそれを凝視するセイバー達へちらりと視線をやり、嘲笑を浮かべた。
「…上物だよ、お前たちの大事な同士・・は」
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