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本編
第15話_事の顛末-5
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深く頭を下げ続ける岬へ、蒼矢は彼女の顔を覗き込むようにしながら声を掛けた。
「…確かに回収出来ないものもありますし、ゼロには戻せませんが、日が経てば少しずつ収まってくと思います。これ以上波風立たなければ、それだけで充分です。ここに居る奴みんな、きっとそう思ってます」
そしてそう言いながら周りを見回し、頷き返す同級生たちの反応を受け取ると、岬へ視線を戻し、目元を緩めた。
「僕は是枝さんの取材、とても受け答えしやすかったです。相手の緊張をほぐしたり、話の引き出しを開けたりするのが上手い人なんだなって、素直に見習いたいと思いました。…これからも良い記事を書いて下さい」
「髙城君…」
顔をあげた岬は、目の前に見えた絶世の美青年の微笑に、思わず目を見張り、頬を染める。
が、すぐに紛らわすようにぶぶぶんと首を横に振り、居住まいを正した。
「ありがとう、髙城君。そして理学部のみんなも。良い子ばかり入学してくれたみたいで、T大はこれからも安泰ね」
そして微笑み返すと、ついでにこりと目を細めた。
「そうそう、マスコミとか取材に興味がある子はいつでも声掛けてくれていいわよ! いくらでもアドバイスするし、なんならサークル入会にも大歓迎するから」
岬はそう言い残すとぺこりと会釈し、セミロングの黒髪をなびかせながら颯爽と食堂を去っていった。
「…確かに回収出来ないものもありますし、ゼロには戻せませんが、日が経てば少しずつ収まってくと思います。これ以上波風立たなければ、それだけで充分です。ここに居る奴みんな、きっとそう思ってます」
そしてそう言いながら周りを見回し、頷き返す同級生たちの反応を受け取ると、岬へ視線を戻し、目元を緩めた。
「僕は是枝さんの取材、とても受け答えしやすかったです。相手の緊張をほぐしたり、話の引き出しを開けたりするのが上手い人なんだなって、素直に見習いたいと思いました。…これからも良い記事を書いて下さい」
「髙城君…」
顔をあげた岬は、目の前に見えた絶世の美青年の微笑に、思わず目を見張り、頬を染める。
が、すぐに紛らわすようにぶぶぶんと首を横に振り、居住まいを正した。
「ありがとう、髙城君。そして理学部のみんなも。良い子ばかり入学してくれたみたいで、T大はこれからも安泰ね」
そして微笑み返すと、ついでにこりと目を細めた。
「そうそう、マスコミとか取材に興味がある子はいつでも声掛けてくれていいわよ! いくらでもアドバイスするし、なんならサークル入会にも大歓迎するから」
岬はそう言い残すとぺこりと会釈し、セミロングの黒髪をなびかせながら颯爽と食堂を去っていった。
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