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本編
第9話_波乱の序章-4
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「やっぱり眼鏡ある無しで、印象って随分変わるのねぇ…あ、ううん。眼鏡あっても充分素敵よっ」
「…代表」
蒼矢の容姿を自然に褒め、ひとりで話が弾む岬へ、後ろに控えていた男子学生のひとりが声を掛ける。
岬ははっと気付いて表情を戻し、かしこまった。
「ごめんなさい、話が逸れたわ。実はね、あなたにうちのサークルから発行してる新聞の記事に協力して欲しいのよ」
「…協力?」
「簡単に言えば、インタビューね。あなたの今までの経歴とか、入学した動機とか、卒業後の将来の展望とかを聞かせて貰って、対話形式で記事として上げたいの。もちろんトップページ一面よ! 日程とか方法については、この後時間を貰って説明出来たらと思ってるんだけど」
「そういう内容でしたら、別途学生課の方から今週末に予定を組まれてるんですが…」
蒼矢のその回答に、諒と啓介は密かに驚く。
…学生課から? いつの間にそんな話になってたの…?
…もしかして、食事会があった日に学生課に呼び出されてたのって、それですか…!?
断りかけた蒼矢へ、岬は眉を寄せながら首を横に振ってみせた。
「それは広報用でしょう? 学生課が運営してる大学WEBページに載せるためで、学外向けのもの。私たちの新聞は学内向けよ。対象が違うわ」
「…はぁ」
「それに、学内新聞は公の目に晒される広報に載せにくい、リアルなT大生の姿を発信出来るの。大人相手よりも、学生同士の方がフラットな目線で語り合えるでしょう?」
「……」
そう人懐っこい笑顔で営業をかけて来る岬へ、返す言葉に詰まった蒼矢は、やや困惑したような面持ちを浮かべながらも息をついた。
「わかりました。協力します」
「…そう! よかったわ。じゃあ、この後早速ミーティングね。編集部室まで来て貰えるかしら?」
「はい」
「佐伯さん、私ボイスレコーダー取ってくるから、彼を案内してあげて下さる?」
「了解ー」
背後にいた銀灰色のブリーチ髪の男にそう指示を出すと、岬はひらひらと手を振りながら先に退室していった。
「…代表」
蒼矢の容姿を自然に褒め、ひとりで話が弾む岬へ、後ろに控えていた男子学生のひとりが声を掛ける。
岬ははっと気付いて表情を戻し、かしこまった。
「ごめんなさい、話が逸れたわ。実はね、あなたにうちのサークルから発行してる新聞の記事に協力して欲しいのよ」
「…協力?」
「簡単に言えば、インタビューね。あなたの今までの経歴とか、入学した動機とか、卒業後の将来の展望とかを聞かせて貰って、対話形式で記事として上げたいの。もちろんトップページ一面よ! 日程とか方法については、この後時間を貰って説明出来たらと思ってるんだけど」
「そういう内容でしたら、別途学生課の方から今週末に予定を組まれてるんですが…」
蒼矢のその回答に、諒と啓介は密かに驚く。
…学生課から? いつの間にそんな話になってたの…?
…もしかして、食事会があった日に学生課に呼び出されてたのって、それですか…!?
断りかけた蒼矢へ、岬は眉を寄せながら首を横に振ってみせた。
「それは広報用でしょう? 学生課が運営してる大学WEBページに載せるためで、学外向けのもの。私たちの新聞は学内向けよ。対象が違うわ」
「…はぁ」
「それに、学内新聞は公の目に晒される広報に載せにくい、リアルなT大生の姿を発信出来るの。大人相手よりも、学生同士の方がフラットな目線で語り合えるでしょう?」
「……」
そう人懐っこい笑顔で営業をかけて来る岬へ、返す言葉に詰まった蒼矢は、やや困惑したような面持ちを浮かべながらも息をついた。
「わかりました。協力します」
「…そう! よかったわ。じゃあ、この後早速ミーティングね。編集部室まで来て貰えるかしら?」
「はい」
「佐伯さん、私ボイスレコーダー取ってくるから、彼を案内してあげて下さる?」
「了解ー」
背後にいた銀灰色のブリーチ髪の男にそう指示を出すと、岬はひらひらと手を振りながら先に退室していった。
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