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本編

第2話_眩し過ぎる同級生-2

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文字通り見惚れてしまい、周囲まで注意する余裕は皆無だったが、気配に気付いたリョウ以外の学生たちも、ひとりも余すことなく彼に釘付けになっているようだった。

まるできらびやかな液晶の向こうか、最早現実ではない二次元の世界から飛び出てきたような容姿の彼は、紛れも無く現実世界の人物であり、まさに今諒たちの学友になろうとしていた。

彼は式典次第を度々確認し、方々を見渡しながら徐々にこちらへ歩み寄る。
そんな、諒を始め講堂へ集まる者の大方がするであろう仕草を繰り返し、やがて諒の隣のパイプ椅子の背もたれへ視線を傾ける。
自分の学籍番号と合致したことを認め、一息つくと椅子へバッグを置き、広げていた用紙をポケットへしまった。

他愛もない仕草の一つひとつに目も心も奪われ、諒は自分の頬が熱を帯びていくことを抑えられなかった。

「……すご…」

そう思わず口をついて出てしまい、耳に届いたか視線を向けてきた彼と目が合う寸前で、諒は素早く顔をそむける。

…馬鹿、何やってんだ俺っ…不自然だし、失礼過ぎる…!

動揺したが故の自分の仕草を後悔する諒だったが、何故だか依然として視線が降り注いでくる気配を感じ、ふと前方へ頭をあげる。
視界に入った啓介ケイスケは、口を半開きにした締まりのない面持ちで彼を見上げていた。

沖本オキモトぉ……!!
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