百億円で異世界に学園作り〜祖父の遺産で勇者・聖女・魔王の子孫たちを育てます〜

澤檸檬

文字の大きさ
上 下
485 / 498

王道と甘み

しおりを挟む
 様々な食材を使いつつも、比較的軽く食べられる料理サンドウィッチ。
 メニューを決定した冨岡は、鍋に水を張ってお湯を沸かす。

「まずは定番のタマゴサンド。ゆで卵を作ってマヨネーズと合え、胡椒で味を整える。シンプルだけど飽きない、王道のサンドウィッチだ」

 ゆで卵を作りつつ、食パンの耳を包丁で落とす。そのまま冨岡は冷蔵庫からハムとレタス、きゅうりを取り出した。

「王道といえば、ハムレタスサンドも外せないよな。色味も綺麗だし、気軽に野菜を摂れる」

 続いて豚肉。どんな料理にでも使えそうな大きさのものを贅沢に切り分け、小麦粉、溶き卵、パン粉をつけて油で揚げる。
 その間にソースとマヨネーズを用意し、軽く混ぜ合わせた。

「個人的にサンドウィッチの王様は、やっぱりカツサンドなんだよな。軽食の枠を悠々と超え、メイン料理になり得る。味も食べ応えも最高の一品。こうなってくると、色んな種類を並べたくなるな。あ、そうだ。確か缶詰の中に・・・・・・」

 食材の棚を探るとツナ缶を取り出す冨岡。

「好みは分かれるけど、ツナサンドもいい。ツナ缶の油を切って、マヨネーズと合わせる。少しめんつゆを加えると味が深くなってさらに美味しくなるんだよな。さっき用意したきゅうりを薄切りにして、断面が綺麗になるように食パンで挟む。火を使わないお手軽さはありがたい」

 タマゴサンド、ハムレタスサンド、カツサンド、ツナサンド。四種類のサンドイッチを同時に作りながら、冨岡は考える。

「せっかくだし、甘いサンドウィッチも作るか。今やフルーツサンドは、鉄板のスイーツだしな。料理用に生クリームもあるし、フルーツもイチゴとマンゴーがあったはず。せっかくホイップクリームを作るなら、多めに作ってあんホイップサンドも作っておこうかな。餡子とホイップ、和と洋だけど最高の組み合わせだし」

 こうして一人、冨岡は六種類のサンドウィッチを作る。
 途中、アメリアたちから離れたレボルが手伝いに来たが、あとは挟んで盛り付けるだけだったので、紅茶の準備を任せた。

「トミオカさん、食事は外で?」

 レボルが問いかける。冨岡のイメージだが、サンドウィッチは青空の下で食べた方が美味しい。

「あー、そうですね。どうせなら外で食べましょうか。机と椅子の追加をお願いしてもいいですか?」
「はい、わかりました」
「それが終わったら、みんなを呼んで来てください。もう完成しますよ」

 大きな白い皿にレタスを並べ、彩りを意識しながら食べやすい大きさに切ったサンドウィッチを並べる。最後にミニトマトを飾れば『元気の出るサンドウィッチの盛り合わせ』の完成だ。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

おじさんが異世界転移してしまった。

明かりの元
ファンタジー
ひょんな事からゲーム異世界に転移してしまったおじさん、はたして、無事に帰還できるのだろうか? モンスターが蔓延る異世界で、様々な出会いと別れを経験し、おじさんはまた一つ、歳を重ねる。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

処理中です...