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年齢と功績
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冨岡は異音に視線を誘導され、ノノノカの足元にある斧を確認した。
鉄の塊が中心からひび割れ、じわじわとそのひびは広がっていく。上から力を加えたクッキーかと思うほど、厳つい鉄の塊が音を立てていた。
何が起きているのか、と冨岡がノノノカの表情を伺った瞬間、部屋の外から兵士たちの声が聞こえてくる。
「ノノノカ様!」
「おやめください、それでは屋敷が!」
兵士たちは襲撃に来たガルーダではなく、ノノノカを恐れている様子である。
言葉ではノノノカを止めようとしているのだが、一歩下がりいつでも逃げられるように準備しているようにも見えた。
今から起こる『何か』に対しての恐怖。
冨岡はその『何か』をすぐに理解した。
「今、ロリババアと言ったか・・・・・・小僧」
地の底から響いてくるような言葉を吐き、ノノノカがガルーダを睨んでいる。その間もずっと、斧のひびは広がり、斧としての形を保てなくなった。
パラパラと崩れ落ちる鉄の破片を足場にし、ノノノカは再び飛び上がる。
そんな彼女を目で追いかけながらガルーダは、斧から棒に変貌した武器で、空中にいるノノノカを捉えようと振り上げた。
「この、化け物!」
「誰が・・・・・・ロリババアだ!」
咆哮したノノノカはガルーダの棒に着地し、そのまま剣を投げ捨てた。空になった右手を握ると、棒の上を駆けガルーダの頬に拳を叩き込む。
「ワシは只のババアだ!」
「ぐはっ!」
強力な殴打を受けたガルーダは白目を剥いて、背後に倒れていく。
「嫌だったのはロリの方!?」
冨岡はガルーダを殴り終え、地面に降り立つノノノカに対してそう言い放っていた。
ノノノカはぷらぷらと右手首から先を振りながら、冨岡に視線を向ける。
「当たり前じゃろう。年齢は生きてきた証、言わば功績そのものじゃ。何人たりともワシの功績を否定させはせん。それをロリなどと馬鹿にしおって、許せんな。ワシは見た目が少しだけ若いババアじゃ」
「少し・・・・・・少し?」
「なんじゃ、何か意見があるかトミオカ」
「いえ、何も。それにしても・・・・・・壮絶すぎませんか。あんなでっかい斧を軽々と振り回す冒険者が、まるで相手になってなかった。そんなわけないのに、ガルーダって人が弱く見えたくらいです」
ノノノカの怒りを買わないようにしながらも、素直な感想を述べる冨岡。
するとノノノカは、軽く笑ってから外にいる兵士たちを部屋に呼び込む。気絶したガルーダの身柄を拘束するように指示を出してから、荒れた部屋の中でソファに座った。
「さて、済まなかったなトミオカ。少々埃が舞ってしもうた。じゃが、ちょうど風通しも良くなったし問題なかろう。ほれ、座って話の続きをせい。ちょうどスッキリして気分が良いからの、ゆっくり聞いてやろう」
つい先程まで戦場だった場所で、落ち着いて話せるわけないだろう。
そう思いながらも冨岡は言われるままソファに座った。
「えっと、ベルソード家に俺が何の用か、って話でしたよね」
鉄の塊が中心からひび割れ、じわじわとそのひびは広がっていく。上から力を加えたクッキーかと思うほど、厳つい鉄の塊が音を立てていた。
何が起きているのか、と冨岡がノノノカの表情を伺った瞬間、部屋の外から兵士たちの声が聞こえてくる。
「ノノノカ様!」
「おやめください、それでは屋敷が!」
兵士たちは襲撃に来たガルーダではなく、ノノノカを恐れている様子である。
言葉ではノノノカを止めようとしているのだが、一歩下がりいつでも逃げられるように準備しているようにも見えた。
今から起こる『何か』に対しての恐怖。
冨岡はその『何か』をすぐに理解した。
「今、ロリババアと言ったか・・・・・・小僧」
地の底から響いてくるような言葉を吐き、ノノノカがガルーダを睨んでいる。その間もずっと、斧のひびは広がり、斧としての形を保てなくなった。
パラパラと崩れ落ちる鉄の破片を足場にし、ノノノカは再び飛び上がる。
そんな彼女を目で追いかけながらガルーダは、斧から棒に変貌した武器で、空中にいるノノノカを捉えようと振り上げた。
「この、化け物!」
「誰が・・・・・・ロリババアだ!」
咆哮したノノノカはガルーダの棒に着地し、そのまま剣を投げ捨てた。空になった右手を握ると、棒の上を駆けガルーダの頬に拳を叩き込む。
「ワシは只のババアだ!」
「ぐはっ!」
強力な殴打を受けたガルーダは白目を剥いて、背後に倒れていく。
「嫌だったのはロリの方!?」
冨岡はガルーダを殴り終え、地面に降り立つノノノカに対してそう言い放っていた。
ノノノカはぷらぷらと右手首から先を振りながら、冨岡に視線を向ける。
「当たり前じゃろう。年齢は生きてきた証、言わば功績そのものじゃ。何人たりともワシの功績を否定させはせん。それをロリなどと馬鹿にしおって、許せんな。ワシは見た目が少しだけ若いババアじゃ」
「少し・・・・・・少し?」
「なんじゃ、何か意見があるかトミオカ」
「いえ、何も。それにしても・・・・・・壮絶すぎませんか。あんなでっかい斧を軽々と振り回す冒険者が、まるで相手になってなかった。そんなわけないのに、ガルーダって人が弱く見えたくらいです」
ノノノカの怒りを買わないようにしながらも、素直な感想を述べる冨岡。
するとノノノカは、軽く笑ってから外にいる兵士たちを部屋に呼び込む。気絶したガルーダの身柄を拘束するように指示を出してから、荒れた部屋の中でソファに座った。
「さて、済まなかったなトミオカ。少々埃が舞ってしもうた。じゃが、ちょうど風通しも良くなったし問題なかろう。ほれ、座って話の続きをせい。ちょうどスッキリして気分が良いからの、ゆっくり聞いてやろう」
つい先程まで戦場だった場所で、落ち着いて話せるわけないだろう。
そう思いながらも冨岡は言われるままソファに座った。
「えっと、ベルソード家に俺が何の用か、って話でしたよね」
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