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安定した収入
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市場調査をするのならば明日以降にすべきだろうと考えた冨岡は悩みながらアメリアに話しかける。
「借金は大金貨二枚ですよね。どのような形でもそれは用意できると思います。ただそれぞれの価値がわからないとどれくらい何を用意すればいいのか決まらないので、明日調べてみますね。もしよければ案内してもらえませんか?」
冨岡の言葉を聞いたアメリアは少し困ったような表情で返答した。
「すみません。明日も朝からお仕事があって・・・・・・そのあとはフィーネの夕食を準備したりお勉強を確認したりと中々時間は取れそうにありません」
なるほど、と頷く冨岡。
生活費を稼ぐので精一杯なアメリアがフィーネの面倒まで見ているのだ、暇などあるはずもない。よく考えれば分かることだった。
申し訳なさそうに答えたアメリアは言い終えてから冨岡の言葉に引っかかり、驚きながら聞き返す。
「・・・・・・え? あれ? 今、何とおっしゃいましたか」
「え、明日案内してもらえませんかって」
アメリアの意図を汲み取れず、冨岡が素直に答えると彼女は首を横に振った。
「そうじゃなくて、その前ですよ」
「その前? 何をどれくらい用意すればいいのか決まらないのでって」
「いや、それよりも前です。あの、大金貨二枚を用意することは可能だっておっしゃいませんでしたか?」
恐る恐る問いかけるアメリア。すると冨岡は当たり前のように頷く。
「ええ、それは大丈夫です。問題はどのような形で用意して換金するかなんですけど」
「だ、大金貨二枚ですよ?」
アメリアに聞き返された冨岡は心の中でこう呟いた。百億円あればどうにかなるだろうと。
冨岡の所持金なんて知るはずもないアメリアはただただ驚くばかりである。
「大金貨二枚あれば何日間食べていけるか・・・・・・それにトミオカさんから大金貨二枚をお借りしてジルホーク様への借金を返したとしても・・・・・・」
アメリアはそこから先を言いにくそうに口を閉じた。
もちろん冨岡はそれを借金として扱い返済させようなどとは考えていない。しかし、それではアメリアが納得しないだろう。アメリア自身が選んだ道なのだから、借りた金は返さなければならないと彼女は思っているはずだ。
無理に冨岡の気持ちを押し付けるわけにはいかない。
その上で冨岡はアメリアの言葉の先を察する。
「俺から大金貨二枚を借りても返す当てがない・・・・・・ってことですか?」
ストレートに冨岡が問いかけるとアメリアはゆっくり首を縦に振った。
「はい・・・・・・」
だが、アメリアがそう考えることも想定内である。冨岡の提案にはまだ続きがあった。
「大丈夫です。そこで残っている要素が関わってきます」
「残っている要素・・・・・・ですか?」
「はい。安定した収入ですよ」
そう言って冨岡は微笑んだ。
「借金は大金貨二枚ですよね。どのような形でもそれは用意できると思います。ただそれぞれの価値がわからないとどれくらい何を用意すればいいのか決まらないので、明日調べてみますね。もしよければ案内してもらえませんか?」
冨岡の言葉を聞いたアメリアは少し困ったような表情で返答した。
「すみません。明日も朝からお仕事があって・・・・・・そのあとはフィーネの夕食を準備したりお勉強を確認したりと中々時間は取れそうにありません」
なるほど、と頷く冨岡。
生活費を稼ぐので精一杯なアメリアがフィーネの面倒まで見ているのだ、暇などあるはずもない。よく考えれば分かることだった。
申し訳なさそうに答えたアメリアは言い終えてから冨岡の言葉に引っかかり、驚きながら聞き返す。
「・・・・・・え? あれ? 今、何とおっしゃいましたか」
「え、明日案内してもらえませんかって」
アメリアの意図を汲み取れず、冨岡が素直に答えると彼女は首を横に振った。
「そうじゃなくて、その前ですよ」
「その前? 何をどれくらい用意すればいいのか決まらないのでって」
「いや、それよりも前です。あの、大金貨二枚を用意することは可能だっておっしゃいませんでしたか?」
恐る恐る問いかけるアメリア。すると冨岡は当たり前のように頷く。
「ええ、それは大丈夫です。問題はどのような形で用意して換金するかなんですけど」
「だ、大金貨二枚ですよ?」
アメリアに聞き返された冨岡は心の中でこう呟いた。百億円あればどうにかなるだろうと。
冨岡の所持金なんて知るはずもないアメリアはただただ驚くばかりである。
「大金貨二枚あれば何日間食べていけるか・・・・・・それにトミオカさんから大金貨二枚をお借りしてジルホーク様への借金を返したとしても・・・・・・」
アメリアはそこから先を言いにくそうに口を閉じた。
もちろん冨岡はそれを借金として扱い返済させようなどとは考えていない。しかし、それではアメリアが納得しないだろう。アメリア自身が選んだ道なのだから、借りた金は返さなければならないと彼女は思っているはずだ。
無理に冨岡の気持ちを押し付けるわけにはいかない。
その上で冨岡はアメリアの言葉の先を察する。
「俺から大金貨二枚を借りても返す当てがない・・・・・・ってことですか?」
ストレートに冨岡が問いかけるとアメリアはゆっくり首を縦に振った。
「はい・・・・・・」
だが、アメリアがそう考えることも想定内である。冨岡の提案にはまだ続きがあった。
「大丈夫です。そこで残っている要素が関わってきます」
「残っている要素・・・・・・ですか?」
「はい。安定した収入ですよ」
そう言って冨岡は微笑んだ。
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