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土地売却
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冨岡と高橋は廊下を歩き客間へと向かう。客間に入ると冨岡は高橋を座らせて事前に用意していたお茶を用意して話し始めた。
「えっと、どういった話なのかまだ見えていなくて。この山をお売りするという話なのはわかっているんですけど・・・・・・」
再び不安げな表情を見せる冨岡。すると高橋は持ってきていたビジネスバックから資料を取り出し優しく説明する。
「まずはこちらをご覧ください。これは新しく建設する高速道路の計画表です」
言いながら高橋は資料を冨岡に見えるように広げた。そこには高橋の言う通り高速道路の建設予定が書かれている。
さらに高橋の説明は続いた。
「周辺の状況を考えた結果、どうしてもこの山を通らなければならないということでお売り頂きたいという話を冨岡様にご提案しておりました。ああ、源次郎様です。そして源次郎様からは色良い返事をいただいていたのですが、あとは浩哉様にお任せされるとのことでした」
高橋はそう言って冨岡の答えを待つ。急に決断を迫られた冨岡は一瞬戸惑うが源次郎の遺言を思い出し首を縦に振った。
「祖父の遺言にはお売りするようにと書いてあったので、そのまま進めてもらっていいのですが」
途中で言い淀む冨岡の心情を察した高橋は頷いてから口を開く。
「ああ、もちろん相応の金額を用意致しますよ。高速道路以外にも入口付近に高級ホテルや各種店舗、レジャー施設等の建設も予定されております。これだけ広い山となれば・・・・・・そうですね。税金の関係などもありますが、それを引いても山全てをお売りいただければこれくらいの金額を」
そう言って出した紙には冨岡が見たこともない金額が書かれていた。
そして物語冒頭の言葉に戻る。
「ひゃ、百億円ですか?」
目を見開き驚く冨岡に高橋は優しく微笑みかける。
「もちろん高速道路だけではそれほどの金額になることはありません。しかし、大手レジャー施設運営会社や大型複合商業施設運営会社なども土地をお求めですので全て合わせてこの金額になります。まぁ、これは内密な話になるのですが海外の有名テーマパークも土地を購入する予定ですよ。そしてこの山は新しい一つの街として生まれ変わる予定なのです」
まるで演説でもしているかのように声高々に説明する高橋。
話を聞いた冨岡は提示された現実味のなさに呆然としながら、遺言通りに話を進める。
高橋の言う通りに契約をし山の売却を決めた。あまりに現実味がないため、逆に冷静さを持って進めることができる。
その上で高橋はこの家の周囲の土地だけは冨岡の手に残すことを薦めた。周辺が新しい街に生まれ変わった時、便利のいい物件になるだろうという提案である。
提案を聞いた冨岡は自分の育った家、源次郎の思い出が詰まった家を残したいと思い、受け入れた。そこに高橋の誠実さを感じることも出来、冨岡は彼を信頼して話を進める。
「えっと、どういった話なのかまだ見えていなくて。この山をお売りするという話なのはわかっているんですけど・・・・・・」
再び不安げな表情を見せる冨岡。すると高橋は持ってきていたビジネスバックから資料を取り出し優しく説明する。
「まずはこちらをご覧ください。これは新しく建設する高速道路の計画表です」
言いながら高橋は資料を冨岡に見えるように広げた。そこには高橋の言う通り高速道路の建設予定が書かれている。
さらに高橋の説明は続いた。
「周辺の状況を考えた結果、どうしてもこの山を通らなければならないということでお売り頂きたいという話を冨岡様にご提案しておりました。ああ、源次郎様です。そして源次郎様からは色良い返事をいただいていたのですが、あとは浩哉様にお任せされるとのことでした」
高橋はそう言って冨岡の答えを待つ。急に決断を迫られた冨岡は一瞬戸惑うが源次郎の遺言を思い出し首を縦に振った。
「祖父の遺言にはお売りするようにと書いてあったので、そのまま進めてもらっていいのですが」
途中で言い淀む冨岡の心情を察した高橋は頷いてから口を開く。
「ああ、もちろん相応の金額を用意致しますよ。高速道路以外にも入口付近に高級ホテルや各種店舗、レジャー施設等の建設も予定されております。これだけ広い山となれば・・・・・・そうですね。税金の関係などもありますが、それを引いても山全てをお売りいただければこれくらいの金額を」
そう言って出した紙には冨岡が見たこともない金額が書かれていた。
そして物語冒頭の言葉に戻る。
「ひゃ、百億円ですか?」
目を見開き驚く冨岡に高橋は優しく微笑みかける。
「もちろん高速道路だけではそれほどの金額になることはありません。しかし、大手レジャー施設運営会社や大型複合商業施設運営会社なども土地をお求めですので全て合わせてこの金額になります。まぁ、これは内密な話になるのですが海外の有名テーマパークも土地を購入する予定ですよ。そしてこの山は新しい一つの街として生まれ変わる予定なのです」
まるで演説でもしているかのように声高々に説明する高橋。
話を聞いた冨岡は提示された現実味のなさに呆然としながら、遺言通りに話を進める。
高橋の言う通りに契約をし山の売却を決めた。あまりに現実味がないため、逆に冷静さを持って進めることができる。
その上で高橋はこの家の周囲の土地だけは冨岡の手に残すことを薦めた。周辺が新しい街に生まれ変わった時、便利のいい物件になるだろうという提案である。
提案を聞いた冨岡は自分の育った家、源次郎の思い出が詰まった家を残したいと思い、受け入れた。そこに高橋の誠実さを感じることも出来、冨岡は彼を信頼して話を進める。
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