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三国を繋ぐ縁
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そんなレオポルトに対して疑問を口にする倉野。
「ところでどうしてレオポルトさんやレインさんが伯爵邸に?」
倉野の言葉を聞いたレインが不思議そうに首を傾げた。
「おや、そこまでは聞いていなかったんだね。俺たちもこの国の皇帝陛下に呼ばれているのさ。オランディとの関係上謁見を断るわけにもいかなくてね、どうせならクラノと同じタイミングにしてもらったんだよ。レオポルト殿もそうでしょう?」
ノエルが話を振るとレオポルトは小さく頷く。
「ああ、レイン・ネヴァーと同じだ。国力で言えばエスエ帝国は圧倒的だからな。皇帝陛下の要望を断るわけにもいかん。とはいえ今回のことでビスタ国とオランディ、そしてエスエ帝国の繋がりも強いものになるだろう。クラノの目的にとって悪い話ではない」
「僕の目的・・・・・・ですか?」
突然話の中に自分の名前が出てきたことで倉野が戸惑うとレオポルトは自分の顎に触れながらこう答えた。
「言っていたではないか。平和な世界を作る、と。三つの国が友好関係を結ぶことはその第一歩と言ってもいいだろう」
そう言われた倉野は三日前の戦いを思い出す。確かに宣言していた。
クレアシオンに刻まれた戦いの記憶に体の主導権を奪われていた倉野はそう宣言することで自分の体を取り戻したのである。
そしてその時の言葉に偽りはない。
今のままでは自分の手が届く範囲にいる人間しか救えないだろう。だが、世界から争いがなくなれば、多くの人を救うことに繋がるはずだ。
世界平和を望む心に嘘はないが、その反面何の立場も持たない自分にそんな体それたことができるのかとも感じている。
もしも、国単位でその目的に協力してくれれば、夢物語では終わらない。
レオポルトの言葉は倉野の目的に協力するという意味を含んでいた。
それを受け止めた倉野は自分の胸を掴んで答える。
「そうですよね。確かにレオポルトさんはビスタ国、レインさんはオランディの代表・・・・・・協力してもらえるなら、クレアシオンに誓ったことも叶えられそうです」
覚悟を決めた倉野の言葉にレオポルトとレインは微笑んだ。
自分には一緒に戦う仲間がいる。そう感じつい口元が緩んだ倉野の肩をノエルが掴んだ。
何だろうと倉野が振り向くとノエルはこう話す。
「さて、じゃあさっさと行きましょう。サクッとこの話に皇帝を巻き込むのよ。男たちは話が長くて困るわ。返しきれないほどの恩を売りつけたんだから回収するだけよ。ふんだくってやりましょう」
ノエルの言葉に伯爵が苦笑した。
「お手柔らかに頼むよ。とはいえ、面白がるんだろうなぁ・・・・・・あぁ」
どうやら伯爵にはもう一つ悩みの種があるらしい。
全員の準備が整ったところで城に向かうメンバーが伯爵邸を出てフォンガ車に乗った。倉野、グランダー伯爵、レオポルト、ノエル、レインである。
皇帝から呼ばれていないリオネとレイチェルは伯爵邸に残った。
「ところでどうしてレオポルトさんやレインさんが伯爵邸に?」
倉野の言葉を聞いたレインが不思議そうに首を傾げた。
「おや、そこまでは聞いていなかったんだね。俺たちもこの国の皇帝陛下に呼ばれているのさ。オランディとの関係上謁見を断るわけにもいかなくてね、どうせならクラノと同じタイミングにしてもらったんだよ。レオポルト殿もそうでしょう?」
ノエルが話を振るとレオポルトは小さく頷く。
「ああ、レイン・ネヴァーと同じだ。国力で言えばエスエ帝国は圧倒的だからな。皇帝陛下の要望を断るわけにもいかん。とはいえ今回のことでビスタ国とオランディ、そしてエスエ帝国の繋がりも強いものになるだろう。クラノの目的にとって悪い話ではない」
「僕の目的・・・・・・ですか?」
突然話の中に自分の名前が出てきたことで倉野が戸惑うとレオポルトは自分の顎に触れながらこう答えた。
「言っていたではないか。平和な世界を作る、と。三つの国が友好関係を結ぶことはその第一歩と言ってもいいだろう」
そう言われた倉野は三日前の戦いを思い出す。確かに宣言していた。
クレアシオンに刻まれた戦いの記憶に体の主導権を奪われていた倉野はそう宣言することで自分の体を取り戻したのである。
そしてその時の言葉に偽りはない。
今のままでは自分の手が届く範囲にいる人間しか救えないだろう。だが、世界から争いがなくなれば、多くの人を救うことに繋がるはずだ。
世界平和を望む心に嘘はないが、その反面何の立場も持たない自分にそんな体それたことができるのかとも感じている。
もしも、国単位でその目的に協力してくれれば、夢物語では終わらない。
レオポルトの言葉は倉野の目的に協力するという意味を含んでいた。
それを受け止めた倉野は自分の胸を掴んで答える。
「そうですよね。確かにレオポルトさんはビスタ国、レインさんはオランディの代表・・・・・・協力してもらえるなら、クレアシオンに誓ったことも叶えられそうです」
覚悟を決めた倉野の言葉にレオポルトとレインは微笑んだ。
自分には一緒に戦う仲間がいる。そう感じつい口元が緩んだ倉野の肩をノエルが掴んだ。
何だろうと倉野が振り向くとノエルはこう話す。
「さて、じゃあさっさと行きましょう。サクッとこの話に皇帝を巻き込むのよ。男たちは話が長くて困るわ。返しきれないほどの恩を売りつけたんだから回収するだけよ。ふんだくってやりましょう」
ノエルの言葉に伯爵が苦笑した。
「お手柔らかに頼むよ。とはいえ、面白がるんだろうなぁ・・・・・・あぁ」
どうやら伯爵にはもう一つ悩みの種があるらしい。
全員の準備が整ったところで城に向かうメンバーが伯爵邸を出てフォンガ車に乗った。倉野、グランダー伯爵、レオポルト、ノエル、レインである。
皇帝から呼ばれていないリオネとレイチェルは伯爵邸に残った。
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