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見出した活路
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そんな言葉が倉野にある事実を思い出させた。それは気付いてみれば当然のこと。ブレッドの大きさとその能力に気を取られ、切迫した状況に飲み込まれてた倉野が失念していたことである。
「そうか、この兵器ブレッドがどれだけ強力で巨大だとしても、操縦しているのは人間・・・・・・どこかに乗り込む場所があるはず!」
いつもの倉野ならば即座に気付いていただろうブレッドの弱点。極度の緊張と常に動き続けていなければならない状況が冷静さを失わせていた。
レオポルトの言葉で活路を見出した倉野は同時に冷静さを取り戻す。
振り下ろされるブレッドの手を回避しながら、改めてその全身を観察した。
金属を繋ぎ合わせたであろう動体。
「部品の繋ぎ目を攻撃すれば・・・・・・いや、魔法も物理攻撃も通用しない。ブレッド自体を破壊することは不可能だ。考えろ・・・・・・自分ならどこに乗り込む?」
そう呟きながら見上げる倉野。
これほど巨大なものを操縦するのならば視線は高い方がいいに決まっている。下から見えるものと上から見えるものは全く違うはずだ。全てを見渡し攻撃を仕掛ける場合は上から見下ろす方が効率的である。
回避を続けながら思考をまとめた倉野は仮説ながらも一つの答えに辿り着いた。
「操縦者がいるのは頭・・・・・・そこまで登れば」
言いながら倉野は視線をレオポルトに送る。
「何かを思いついたようだな、クラノ。いいだろう、話してみろ」
倉野の視線に気づいたレオポルトは嬉しそうに倉野に駆け寄った。
自分の意思を読み取り近づいてきたレオポルトに驚きながらも倉野は声をかける。
「気づいてくれたんですね、レオポルトさん」
「前置きはいい。何を求めているのか言ってみろ」
悠長に話していられない状況を理解しているレオポルトはそう言いながらブレッドの動きを確認した。
向かってくる相手が二人に増えたことを確認したブレッドは器用に両手を使い倉野とレオポルトを同時に襲う。
その攻撃を回避しながら倉野はレオポルトにこう問いかけた。
「レオポルトさんの使える魔法は岩の操作で間違っていないですか?」
「ああ、概ね正解だ」
同じくブレッドの攻撃を回避しながら答えるレオポルト。そこまでは過去の共闘で気づいていたことの確認だ。
その上で倉野はレオポルトにこう尋ねる。
「その魔法で足場を作ることは可能ですか? できればこの兵器の頭のところまで登りたいのですが」
「そういうことか、なるほど。面白い発想だ、可能だが準備がいる」
そう答えたレオポルトは振り向くことなく後方で待機していたノエルに大声を放った。
「ノエル・マスタング! ワシの命を預かる覚悟はあるか!」
レオポルトの声を聞いたノエルは一瞬も躊躇うことなく剣を構え駆けつける。
「あら、そっちこそ私に命を預ける覚悟はあるの? 保証はしないけどさ」
「無論だ」
「そうか、この兵器ブレッドがどれだけ強力で巨大だとしても、操縦しているのは人間・・・・・・どこかに乗り込む場所があるはず!」
いつもの倉野ならば即座に気付いていただろうブレッドの弱点。極度の緊張と常に動き続けていなければならない状況が冷静さを失わせていた。
レオポルトの言葉で活路を見出した倉野は同時に冷静さを取り戻す。
振り下ろされるブレッドの手を回避しながら、改めてその全身を観察した。
金属を繋ぎ合わせたであろう動体。
「部品の繋ぎ目を攻撃すれば・・・・・・いや、魔法も物理攻撃も通用しない。ブレッド自体を破壊することは不可能だ。考えろ・・・・・・自分ならどこに乗り込む?」
そう呟きながら見上げる倉野。
これほど巨大なものを操縦するのならば視線は高い方がいいに決まっている。下から見えるものと上から見えるものは全く違うはずだ。全てを見渡し攻撃を仕掛ける場合は上から見下ろす方が効率的である。
回避を続けながら思考をまとめた倉野は仮説ながらも一つの答えに辿り着いた。
「操縦者がいるのは頭・・・・・・そこまで登れば」
言いながら倉野は視線をレオポルトに送る。
「何かを思いついたようだな、クラノ。いいだろう、話してみろ」
倉野の視線に気づいたレオポルトは嬉しそうに倉野に駆け寄った。
自分の意思を読み取り近づいてきたレオポルトに驚きながらも倉野は声をかける。
「気づいてくれたんですね、レオポルトさん」
「前置きはいい。何を求めているのか言ってみろ」
悠長に話していられない状況を理解しているレオポルトはそう言いながらブレッドの動きを確認した。
向かってくる相手が二人に増えたことを確認したブレッドは器用に両手を使い倉野とレオポルトを同時に襲う。
その攻撃を回避しながら倉野はレオポルトにこう問いかけた。
「レオポルトさんの使える魔法は岩の操作で間違っていないですか?」
「ああ、概ね正解だ」
同じくブレッドの攻撃を回避しながら答えるレオポルト。そこまでは過去の共闘で気づいていたことの確認だ。
その上で倉野はレオポルトにこう尋ねる。
「その魔法で足場を作ることは可能ですか? できればこの兵器の頭のところまで登りたいのですが」
「そういうことか、なるほど。面白い発想だ、可能だが準備がいる」
そう答えたレオポルトは振り向くことなく後方で待機していたノエルに大声を放った。
「ノエル・マスタング! ワシの命を預かる覚悟はあるか!」
レオポルトの声を聞いたノエルは一瞬も躊躇うことなく剣を構え駆けつける。
「あら、そっちこそ私に命を預ける覚悟はあるの? 保証はしないけどさ」
「無論だ」
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