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指輪の声
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そう推測したアルダリン。その推測が正しいと分かったのは次の瞬間だった。
二人の指輪が赤い光を放ち、ザザザという謎の音が聞こえ始める。
「な、何これ。変な音が聞こえるわよ」
光と音に気付いたノエルが言うと、リオネも指輪の音に耳を澄ました。
「本当ですね。何でしょうか、この音。呼吸音のような・・・・・・」
リオネがそう口にしたのと同時に指輪から聞こえる謎の音は声へと変わる。
まるで布で口元を覆ったような声だ。
「この音声を聞いているということは指輪に不信感を持ち外そうとしたということでしょう。残念ながら指輪は外れません」
聞こえてきた声に驚きながらアルダリンが口を開く。
「どういうことでしょうか」
「ごめん、アルダリンさん。ちょっと静かにしてて」
即座にノエルはそう言い放ち再び指輪の声に耳を傾けた。黙るように言われたアルダリンが慌てて自分の口を押さえた瞬間に指輪から続きの音声が流れ始める。
「既にお気づきとは思いますが、この指輪にはいくつかの魔法がかかっています。一つ目は外すことができないという魔法。指を切り落とさない限り外れません」
「どういうことよ!」
音声の内容に腹を立てたノエルが指輪に向かって言い放った。だが、もちろん指輪は答えずに次の音声を流す。
「二つ目の魔法は周囲を巻き込む爆発魔法です。その規模は小さな街であれば一瞬で消し飛ばせるほどだとお伝えしておきましょう」
「ば、爆発!?」
驚いたリオネがそう口に出したが音声は止まらない。
「指輪の爆発魔法が作動する条件は三つです。指を切り落とし魔力が供給されなくなった場合。エスエ帝国の港オーリオに接近した場合。そして、この話を他人に漏らした場合。その条件に当てはまった場合グランマリア号はカケラも残りません」
「な・・・・・・それじゃあどう足掻いても爆発するじゃないですか」
リオネは言いながら指輪を体から遠ざけた。そのようなことをしたとしても意味がないと分かりつつも危険なものからは離れたいという本能である。
しかし、指輪の音声はそれだけではなかった。
「爆発条件を設定するための魔法として付与したのが三つ目の魔法魔力感知、四つ目の現在地感知、そして五つ目の心理感知です。もちろん言葉だけではなく文字によって他人にこのことを伝えようとしても感知するでしょう。ああ、この音声も魔法による再生なので六つ目と数えてください」
「そんなこと聞いてないわよ! どうすれば外せるのかを教えなさい!」
重要なことを伝えない指輪に対しリオネが怒鳴りつける。
このままだとエスエ帝国の目の前で爆発しグランマリア号ごと乗客全員が木っ端微塵になる未来しか待っていない。大切なのは爆発を避ける方法だ。
指輪は即座にその答えを話し始める。
「爆発させずに指輪を外す方法は一つです。二月ほど前にグランマリア号で起きた自殺の真相を暴いてください。それ以外の方法では指輪を外すことは出来ません。以上で音声を終了します。それでは心よりグランアリア号の無事をお祈りしております」
その音声を最後に指輪は赤い光を消して黙った。
二人の指輪が赤い光を放ち、ザザザという謎の音が聞こえ始める。
「な、何これ。変な音が聞こえるわよ」
光と音に気付いたノエルが言うと、リオネも指輪の音に耳を澄ました。
「本当ですね。何でしょうか、この音。呼吸音のような・・・・・・」
リオネがそう口にしたのと同時に指輪から聞こえる謎の音は声へと変わる。
まるで布で口元を覆ったような声だ。
「この音声を聞いているということは指輪に不信感を持ち外そうとしたということでしょう。残念ながら指輪は外れません」
聞こえてきた声に驚きながらアルダリンが口を開く。
「どういうことでしょうか」
「ごめん、アルダリンさん。ちょっと静かにしてて」
即座にノエルはそう言い放ち再び指輪の声に耳を傾けた。黙るように言われたアルダリンが慌てて自分の口を押さえた瞬間に指輪から続きの音声が流れ始める。
「既にお気づきとは思いますが、この指輪にはいくつかの魔法がかかっています。一つ目は外すことができないという魔法。指を切り落とさない限り外れません」
「どういうことよ!」
音声の内容に腹を立てたノエルが指輪に向かって言い放った。だが、もちろん指輪は答えずに次の音声を流す。
「二つ目の魔法は周囲を巻き込む爆発魔法です。その規模は小さな街であれば一瞬で消し飛ばせるほどだとお伝えしておきましょう」
「ば、爆発!?」
驚いたリオネがそう口に出したが音声は止まらない。
「指輪の爆発魔法が作動する条件は三つです。指を切り落とし魔力が供給されなくなった場合。エスエ帝国の港オーリオに接近した場合。そして、この話を他人に漏らした場合。その条件に当てはまった場合グランマリア号はカケラも残りません」
「な・・・・・・それじゃあどう足掻いても爆発するじゃないですか」
リオネは言いながら指輪を体から遠ざけた。そのようなことをしたとしても意味がないと分かりつつも危険なものからは離れたいという本能である。
しかし、指輪の音声はそれだけではなかった。
「爆発条件を設定するための魔法として付与したのが三つ目の魔法魔力感知、四つ目の現在地感知、そして五つ目の心理感知です。もちろん言葉だけではなく文字によって他人にこのことを伝えようとしても感知するでしょう。ああ、この音声も魔法による再生なので六つ目と数えてください」
「そんなこと聞いてないわよ! どうすれば外せるのかを教えなさい!」
重要なことを伝えない指輪に対しリオネが怒鳴りつける。
このままだとエスエ帝国の目の前で爆発しグランマリア号ごと乗客全員が木っ端微塵になる未来しか待っていない。大切なのは爆発を避ける方法だ。
指輪は即座にその答えを話し始める。
「爆発させずに指輪を外す方法は一つです。二月ほど前にグランマリア号で起きた自殺の真相を暴いてください。それ以外の方法では指輪を外すことは出来ません。以上で音声を終了します。それでは心よりグランアリア号の無事をお祈りしております」
その音声を最後に指輪は赤い光を消して黙った。
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