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連載
終わりまでの計画書
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王城に向かいながらそこまで確認した倉野は状況を確認する。
「余命を宣告されたメディーナを救うためにブライズとフォルテは何か方法がないかと探した。そして辿り着いたのはオランディに残る二つの伝説の中に出てくる伝説の剣クレアシオンってことですね」
「そうね、本当にそれを信じているのかしら。確かにその二百年以上生きた老人の話が真実なら信じる価値はあるかもしれないけれど・・・・・・」
倉野の言葉に答えるノエル。
正常な判断ができる状況ならば他人を殺し、蹴落としてまで存在が不確定なものを手に入れようなんて考えないだろう。
だが、ブレイズとフォルテには時間がなかった。メディーナの余命という制限時間に追われ続けているのである。
倉野はブレイズたちの気持ちを想像しながら口を開いた。
「あるかどうか考える余裕なんてないのかもしれません。とにかく手に入れる・・・・・・何をしてでも。だからこそフォルテは強かったんです。守りたいものがあったから」
「そうかもしれないわね。とりあえず、確認してみない? 本当にクレアシオンがあるのか」
そうノエルが提案する。
倉野は頷きスキル説明を発動させた。
「スキル説明発動。対象はクレアシオンがあるかどうか」
それを確認してから倉野たちは王城へと辿り着いたのである。
ここまで倉野が説明し終えると机を挟んで対面にいるエヴァンシル王が前のめりになり問いかけた。
「それで、クレアシオンはあり、不老不死になる効果はあったのだな?」
「はい、えっと、読み上げた方が早いですね。スキル説明発動、対象はクレアシオンがあるかどうか。また使用すれば不老不死になることはできるのか」
倉野が唱えると目の前に説明画面が現れる。そのまま倉野は画面の文字を読み上げた。
「オランディ物語に登場するクレアシオンは存在する。オランディ王城の地下牢にある隠し階段から下層に進んでいくと封印されている。クレアシオンを使用すれば不老不死になることも可能だが、絶えず他人の命を奪い続けることが条件となる。またクレアシオンにはアスタロトの力が一部封印されている為に、封印を解除してしまうとアスタロトの力も解放されてしまう為、アスタロトの復活と襲撃が考えられる」
それを聞いたレインは思わず声を荒げる。
「なっ、なんだい、それは」
「落ち着きなさい騎士レイン。確かに想像以上の内容でしたが」
レインに声をかけるリヴィエール。
その隣にいたエヴァンシル王は頭を抱えるように机に肘を置いた。
「不老不死を得ようとクレアシオンを解放すれば悪魔アスタロトが復活するというのか・・・・・・」
「ええ、しかもクレアシオンを使用するには他人の命を奪う必要があるというオマケ付きです」
リヴィエールはそう付け足し、悩むように腕を組む。
この事実によりはっきりしたことを倉野が言葉にした。
「つまり、ルージュ家の血を引く王子が王位を継承するとクレアシオンの封印が解放され、アスタロトが復活してしまうということです」
「余命を宣告されたメディーナを救うためにブライズとフォルテは何か方法がないかと探した。そして辿り着いたのはオランディに残る二つの伝説の中に出てくる伝説の剣クレアシオンってことですね」
「そうね、本当にそれを信じているのかしら。確かにその二百年以上生きた老人の話が真実なら信じる価値はあるかもしれないけれど・・・・・・」
倉野の言葉に答えるノエル。
正常な判断ができる状況ならば他人を殺し、蹴落としてまで存在が不確定なものを手に入れようなんて考えないだろう。
だが、ブレイズとフォルテには時間がなかった。メディーナの余命という制限時間に追われ続けているのである。
倉野はブレイズたちの気持ちを想像しながら口を開いた。
「あるかどうか考える余裕なんてないのかもしれません。とにかく手に入れる・・・・・・何をしてでも。だからこそフォルテは強かったんです。守りたいものがあったから」
「そうかもしれないわね。とりあえず、確認してみない? 本当にクレアシオンがあるのか」
そうノエルが提案する。
倉野は頷きスキル説明を発動させた。
「スキル説明発動。対象はクレアシオンがあるかどうか」
それを確認してから倉野たちは王城へと辿り着いたのである。
ここまで倉野が説明し終えると机を挟んで対面にいるエヴァンシル王が前のめりになり問いかけた。
「それで、クレアシオンはあり、不老不死になる効果はあったのだな?」
「はい、えっと、読み上げた方が早いですね。スキル説明発動、対象はクレアシオンがあるかどうか。また使用すれば不老不死になることはできるのか」
倉野が唱えると目の前に説明画面が現れる。そのまま倉野は画面の文字を読み上げた。
「オランディ物語に登場するクレアシオンは存在する。オランディ王城の地下牢にある隠し階段から下層に進んでいくと封印されている。クレアシオンを使用すれば不老不死になることも可能だが、絶えず他人の命を奪い続けることが条件となる。またクレアシオンにはアスタロトの力が一部封印されている為に、封印を解除してしまうとアスタロトの力も解放されてしまう為、アスタロトの復活と襲撃が考えられる」
それを聞いたレインは思わず声を荒げる。
「なっ、なんだい、それは」
「落ち着きなさい騎士レイン。確かに想像以上の内容でしたが」
レインに声をかけるリヴィエール。
その隣にいたエヴァンシル王は頭を抱えるように机に肘を置いた。
「不老不死を得ようとクレアシオンを解放すれば悪魔アスタロトが復活するというのか・・・・・・」
「ええ、しかもクレアシオンを使用するには他人の命を奪う必要があるというオマケ付きです」
リヴィエールはそう付け足し、悩むように腕を組む。
この事実によりはっきりしたことを倉野が言葉にした。
「つまり、ルージュ家の血を引く王子が王位を継承するとクレアシオンの封印が解放され、アスタロトが復活してしまうということです」
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