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違和感に気づいた違和感
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レインの気づきを先読みしたリヴィエールが言葉を続けた。
「そう、ルージュ家もまた・・・・・・王位継承権を無理やり奪おうとしているはずです」
「ルージュ家が・・・・・・」
思わず聞いたまま繰り返すレイン。
だが、そう考えれば全ての辻褄が合うのだった。フォルテが溢した意味深な言葉。屋敷の崩壊箇所から最も遠い部屋にいたラークとリコルド。そして、自然とルージュ家を王家にしたいと思わされていた自分。
レインの頭の中に記憶と後悔が溢れ出した。
「言ったでしょう。憎しみは視界を滲ませる、と。貴方はその憎しみを利用されたのでしょう。そうですよね、クラノ殿」
記憶を遡るレインの隣でリヴィエールがそう問いかける。
いきなり自分に話を振られた倉野は驚きながらも返答した。
「は、はい。その通りです。どうやらルージュ家はノワール家と結託していたようなんです。お互いに王位継承権を狙っていたのですが、どちらも王位継承権からは遠い。そこでノワール家とルージュ家は協力することで他の最上級貴族を潰そうと考えました。ジュウザさんの殺害指示を出したのはアヴァール・ノワールですが、その隣にはルージュ家当主ブレイズ・ルージュがいたのです」
「なるほど、私の仮説も似た様なものです」
リヴィエールは頷きながら言う。
そんなリヴィエールの理解度に倉野は驚いた。
まるで倉野ががスキル説明を所持し、知りたい事実を全て知ることができると分かっている様である。
いくら上官とはいえレインが簡単に漏らすとは考えにくい。つまりこのリヴィエールという男は小さな情報を拾い集め、倉野のスキルとこの事件の真相に辿り着いたのだ。
そう気づいた倉野は小さな恐怖を感じながらも思わず口角を上げる。
「リヴィエールさんも同じ答えにたどり着いていたのですね。ではこの先をお話ししてもいいですか?」
倉野がそう問いかけるとリヴィエールは優しい表情で頷いた。
「お聞きしましょう」
「まず最初の違和感はフォルテ・リオメットにありました」
倉野が説明を始めるとレインが疑問を口にする。
「それはフォルテの言葉かい?」
「ええ、それもあります。ノワール家の手先か、と問いかけるレインさんに対し何も見えていないと答えていました。ですがそれだけではありません。フォルテはことあるごとに正義という言葉を使っていました。しかし、どう考えてもノワール家に正義があるとは思えません。いや、正義なんてものは誰もが独自のものを持っています。しかし、フォルテの様な男とノワール家の正義が一致するとは思えないのです。そこでは僕はスキル」
そこまで説明したところで倉野は言葉を止めた。なんでも見透かしている様な雰囲気を持つリヴィエールがいるため、自然とスキル説明の話をしようとしていたのである。
エヴァンシル王は急に言葉を止めた倉野に首を傾げた。
「どうしたのだ?」
「い、いえ」
何とか誤魔化そうとする倉野だったがリヴィエールはその違和感を捕え、逃さない。
「スキル・・・・・・なるほど。貴方が持っているのはスキル説明・・・・・・ですね?」
「そう、ルージュ家もまた・・・・・・王位継承権を無理やり奪おうとしているはずです」
「ルージュ家が・・・・・・」
思わず聞いたまま繰り返すレイン。
だが、そう考えれば全ての辻褄が合うのだった。フォルテが溢した意味深な言葉。屋敷の崩壊箇所から最も遠い部屋にいたラークとリコルド。そして、自然とルージュ家を王家にしたいと思わされていた自分。
レインの頭の中に記憶と後悔が溢れ出した。
「言ったでしょう。憎しみは視界を滲ませる、と。貴方はその憎しみを利用されたのでしょう。そうですよね、クラノ殿」
記憶を遡るレインの隣でリヴィエールがそう問いかける。
いきなり自分に話を振られた倉野は驚きながらも返答した。
「は、はい。その通りです。どうやらルージュ家はノワール家と結託していたようなんです。お互いに王位継承権を狙っていたのですが、どちらも王位継承権からは遠い。そこでノワール家とルージュ家は協力することで他の最上級貴族を潰そうと考えました。ジュウザさんの殺害指示を出したのはアヴァール・ノワールですが、その隣にはルージュ家当主ブレイズ・ルージュがいたのです」
「なるほど、私の仮説も似た様なものです」
リヴィエールは頷きながら言う。
そんなリヴィエールの理解度に倉野は驚いた。
まるで倉野ががスキル説明を所持し、知りたい事実を全て知ることができると分かっている様である。
いくら上官とはいえレインが簡単に漏らすとは考えにくい。つまりこのリヴィエールという男は小さな情報を拾い集め、倉野のスキルとこの事件の真相に辿り着いたのだ。
そう気づいた倉野は小さな恐怖を感じながらも思わず口角を上げる。
「リヴィエールさんも同じ答えにたどり着いていたのですね。ではこの先をお話ししてもいいですか?」
倉野がそう問いかけるとリヴィエールは優しい表情で頷いた。
「お聞きしましょう」
「まず最初の違和感はフォルテ・リオメットにありました」
倉野が説明を始めるとレインが疑問を口にする。
「それはフォルテの言葉かい?」
「ええ、それもあります。ノワール家の手先か、と問いかけるレインさんに対し何も見えていないと答えていました。ですがそれだけではありません。フォルテはことあるごとに正義という言葉を使っていました。しかし、どう考えてもノワール家に正義があるとは思えません。いや、正義なんてものは誰もが独自のものを持っています。しかし、フォルテの様な男とノワール家の正義が一致するとは思えないのです。そこでは僕はスキル」
そこまで説明したところで倉野は言葉を止めた。なんでも見透かしている様な雰囲気を持つリヴィエールがいるため、自然とスキル説明の話をしようとしていたのである。
エヴァンシル王は急に言葉を止めた倉野に首を傾げた。
「どうしたのだ?」
「い、いえ」
何とか誤魔化そうとする倉野だったがリヴィエールはその違和感を捕え、逃さない。
「スキル・・・・・・なるほど。貴方が持っているのはスキル説明・・・・・・ですね?」
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